この小説は前置きがとても長く、中々前に進みません。
かなりお粗末な内容なので、苦手な方はお戻りください。
どんなに酷くても大丈夫な方はこのままお進み下さい。
突然だが、皆さんは「タコゾネス」という生物をご存知だろうか。
…え?どうしていきなりそんな質問をしてきてんだこのタコ野郎…だって?
まぁ、普通はそう思いますよね。
ではいきなりですが、まずは私が立っているこの世界について説明しましょう。
ここは地球、私達人間が支配していた惑星です。
しかし悲しい事に、海面上昇により私達人類は滅んでしまいました。
え?その言い方だとなんで人間であるお前はこうして話してんだ?このタコ野郎…ですって?
まぁ最後まで聞いて下さい……
海面上昇により人類が全滅すると、新しい生物が地上を支配しました。
そう、海に棲んでいた生き物です。
そして何やかんや有りながら進化を繰り返した結果、この地球上に多く生息し、特徴的な生物が誕生しました。
それが、人気ゲーム「Splatoon」の主人公こと「インクリング」である。略してイカである。
そう、ここはSplatoonの世界なのです。
私もSplatoonのプレイヤーで、Sランクにも行かないクソザコナメクジでしたが、Aランク帯をうろちょろする位にはやりました。
そして、私はそのSplatoonの最初のチュートリアルである、名前の分からない所に居ます。
では次に、最初に問いかけた「タコゾネス」について、説明します。
Splatoonの世界には、インクリングの他にも多くの海産物が生息しています。一応海洋生物以外にも鳥とか居ますけど……
クラゲにウニ、カブトガニにイソギンチャク、後エビフライ……まぁ大半がクラゲを占めてるんだけどね…
とまぁ色々居ますが、これらの海洋生物以外にも、裏の世界にはとある種族が多く蔓延っています。
それが、主人公の敵であるオクタリアンである。略してタコである。
100年前に1年間行われていた大ナワバリバトルという、オクタリアンとインクリング含むその他生物によるナワバリバトルという名の戦争が起きました。
しかしオクタリアンは敗北してしまい、地上から人類が残した機械を改良し、地下へとナワバリを移す事になってしまいました。
オクタリアンにはいくつもの個体が存在し、種類によってはインクの上を移動する機械に乗っているタコや、空を飛んでいる者もいます。
その中には、イカのように人型に擬態する事ができる者も存在する。人型に擬態する事ができる以外にも、ブキを装備したり、センプクしたり、スーパージャンプもする事ができる。
このように、イカとほぼ同じ性能を持つ個体を「タコゾネス」と呼びます。
そうです。最初に尋ねたタコゾネスとは、イカの敵であるオクタリアンの1種の事なのです。
そのタコゾネスの外見について説明すると……
・頭の髪の毛のような部分は、茹で上がった赤いタコ足のような見た目をしていて、所々に吸盤が付いている。
・肌はほんのりピンクがかった肌色
・アタマに銀色の暗視ゴーグルのようなスコープを顔に掛けている。
・フクは黒いスパッツのような素材で出来たフクに、銀色のプロテクターを付けていて、下半身もスパッツのようなズボンを履いている。
・クツは耐水性の高い素材で出来ていて、靴紐タイプ。
・ブキにはスプラシューターの性能を少し良くしたオクタシューターを装備し、背中にインクタンクを背負っている。
とまぁ、こんな感じにイカとは少し見た目が異なっています。
え?なんでそんなに事細かに説明できるだって?
あぁそれは……
地面に落ちていたカーブミラーに映った自分の姿をまんま説明したからである…
時は遡り1時間前…
「エエェェェエエェェェエエェェェ!?」
ふと目が覚めると、私はタコゾネスになってました…
どうしてこうなったのか、何故私がSplatoonの世界に居るのかなど、焦りながらも脳みそを回転させると、確かな事が2つだけ思い出せた。
1つ目は、私は元は人間で、ある程度は人間だった頃の記憶があり、新作のSplatoon2を遊ぶ為のSwitchを買えなくて憂さ晴らしに初代であるSplatoonを遊んでいた記憶だ。
2つ目はあまりゲームの成績はそこまで良くなかった事だ。ガチマッチのランクはずっとAランク帯をずっと行ったり来たりを繰り返していた。この事実は正直思い出したくなかった……
それ以外の記憶は特に覚えてなく、残念な事に親も友達も、自分の名前や歳すらも思い出せなかった。
しかしSplatoonの記憶自体はある為、そこだけは有難かった。
そして現在に戻り、自分自身の体であるタコゾネスの体を徹底的に調べてみた。
Splatoonの世界では、バトルがマトモにできなければ、イカしたイカとして生きていけないと言っても過言ではない程ナワバリバトルが激化している。
その為、自分自身の戦闘能力を少しでも知っておかないとあっという間にイカに殺られてしまうかもしれないのだ。
簡単にヤラレチャッタしたくないのである。
まずは自分自身の体をひたすら調べてみたのだが、体はやはり女体で、肉体年齢は大体16歳くらいだった。
次に手に持っているオクタシューターのトリガーに指を掛けると、銃口から紫色のインクが飛び出してきた。
正確に言えばイカたちの紫色のインクとは違い、タコ色と呼ばれるインクらしいのだが、ほぼ見分けが付かない為、紫インクと呼んでおく。
操作性はゲームと同じ感覚で、トリガーを押している間はインクが連続して発射された。
しばらく撃ち続け、背中のタンクのインクが無くなると、プスップスッと少ししかインクが出てこなくなった。
やはりゲームと同じように、インク切れになるとブキからインクが殆ど出なくなるようだ。
次にインクを回復される為にオクタシューターから撃ち出されたインクの上に立ち、水の中に潜るように意識すると、不思議と勝手に体がヒトからタコになり、インクの中をセンプクし、泳いでいった。
インクの中は水の中とあまり変わらず、視界も良好で、息苦しさは全くなかった。
インクの中にセンプクしていると、徐々にインクタンクの中にインクが補充されていき、しばらくするとタンクの中いっぱいに補充された。
なるほど、基本的な動きは意識すれば体が勝手に変化してくれる。それさえ分かれば逃げながらインクを塗るくらいは出来そうね…
一通りこの体の動きに慣れると、私はこのチュートリアルの道をただひたすら進んで行った。
空は満点の青空で、この光景がまさか人類が滅亡した後だとは思えないほど平和な景色が広がっていた。
そして、この道をただひたすら道なりに進んで行き、壁の上に登っていくと、遂にハイカラシティへと飛んでいくジャンプポイントにたどり着いた。
どうしてこのSplatoonの世界に来てしまったかは分からないが、来てしまったからには死なない程度にこの世界を楽しんでいこうと考えると、ジャンプポイントにセンプクし、紫色のインクを飛ばしながら勢いよく飛んで行った。
所で…これどうやって制御するの?
「おーい、そろそろ始めるぞー」
ここはデカライン高架下。初めてバトルする「わかば」なイカから、ガチガチにイカしたイカまでやってくる定番のナワバリバトルスポットだ。
イカの来ない日は無いと言われる程人気のこの場所に、今日も2チームに分かれたイカが集まっていた。
今回は初心者同士が集まって作られた紫チームと、試合になれた中級者達のオレンジチームのイカ達がナワバリバトルを行おうとしていた。
ナワバリバトルは4対4のチームに分かれて、マップ中にインクを塗っていき、多く塗られているチームの勝利という、陣取り合戦のようなシンプルなバトルだ。
このナワバリバトル、基本は4対4なのだが、悲しい事に、たまにこういう出来事がある。
「はぁ!?俺達よりランクの高いにスカウトされたからチームを抜けるって!?」
そう、1人チームから離脱してしまい、3対4になってしまう事があるのだ。
こうなると3人チームのイカ達は、抜けた1人の分もマップを塗っていかなければならない。
余程の上級者であれば、1人位の穴埋めは出来るが、そこまで出来るイカはそう多くない。なので必然的に負け試合になってしまう。
「えぇ!?どうするんですかこれ!?」
「絶望……」
3対4の3の方になってしまったのは、紫チームの方だった。
「あのクソ野郎…とにかく、相手に迷惑掛ける訳にもいかないからやるぞ!」
そしてナワバリバトルが始まると、我先にと1人のボーイが飛び出した。
スプラローラーを持ったボーイが地面を塗りながら突撃すると、後からわかばシューターを持ったガールとロングブラスターネクロを持ったもう1人のガールが後に続いた。
「待ってください!確かに迷惑掛かると思いますけど説明すれば許してもらえるかもしれないじゃないですか!?」
しかし、わかばの声はローラーには届いておらず、ただひたすらに地面を塗り進んで行ってしまった。
「ローラー…聞いてない…」
1人少ないながらもインクを塗っていくが、徐々に押されていき、残り1分まで迫っくると、相手のバレルスピナーを持ったボーイがわかばを持ったガールをインクの濡れない壁まで追い詰めていた。
「さて…見たところ、どうやら1人居ないみたいで何かあったみたいだな…」
スピナーのチャージを始めると、ジリジリとわかばに近づいて来る。
「さしずめ、逃げられたかトイレで遅れたか……悪いが、勝負なんでトドメ刺させてもらうぞ」
「そ…そんな……」
わかばはどうにかこの状況を脱する方法はないか模索するが、サブウェポンであるスプラッシュボムを使おうにもタンクの中は空になっていて、足元はオレンジ色のインクでセンプクする事すらできなくなっていた。
ローラーとネクロは何とか地道に塗って行ってるが、わかばがやられた瞬間、一気に2人がやられ、負けが確定してしまう。
オレンジ色のインクに座り込んでしまい、万事休すかと思わず目を瞑ってしまった。
そして、相手のスピナーのチャージを終え、トリガーから指が離された。
その時だった。
どこからともなくイカが飛んで来たと思いきや、金属がいきなり潰れたような音がし、スピナーにクツの跡が付けられていた。
「なっ……!?こいつ…どっから飛んで来た!?」
わかばは何が起きたのか、ゆっくりと目を開けると、目の前には見た事のない髪型をした、見知らぬガールが立っていた。
うわぁああああああああああ!!どうやって着地するのぉぉおおおおおお!!
私が飛んだジャンプポイントは、ゲームではそのままハイカラシティに向かって飛んで行くはずだったが、どうやらある程度は自分で意識しながら飛ばないといけないらしく、ハイカラシティから少し離れた場所に向かって落下して行っていた。
そして地面が近づいてきた瞬間、体が勝手に綺麗に着地しようと体を捻りながら足を地面に向けた。
おぉ!これなら安心だと思い、勢いよく着地するが、着地した瞬間、鉄が潰れたような鈍い音がし、思わず下を見ると、バレルスピナーの先の部分に着地してしまっていた。
急いでスピナーの上から飛び降りると、そこはデカライン高架下で、周りではナワバリバトルが起きている事を確認する事ができた。
目の前には、私が潰してしまったバレルスピナーの持ち主だと思われるオレンジ色のボーイが驚いた顔で立っていて、そして後ろにはわかばシューターを持った紫色のガールが震えていた。
「なっ……!?こいつ…どっから飛んで来た!?」
何処からともなく飛んできた私に驚いたボーイが思わず声を漏らした。
「こいつが消えていた4人目か…!」
そう言いながらこちらにバレルスピナーの銃口を向けなら再びチャージを始めた。
すると、殺られると思い、思わずオクタシューターの銃口をスピナーに向けてトリガーを引いてしまった。
「…ッ!しまっ…!」
無数に射出された紫インクに当たったスピナーはやられてしまい、紫インクを周りに撒き散らすと、リスポーン地点に戻って行った。
何とか殺られず済んだと安心していると、後ろに座り込んでいたガールがコチラに話しかけてきた。
「あ……あの…貴女は…」
あぁ…私?一瞬質問の意味が分からなかったが、とりあえず話してみようと声を掛けてみた。
「ワタ…シ……ナマ……エ…?」
「え……?何ですか……?」
どうやらイカ語を聞いて理解するのは普通に出来るみたいだけど、どうやらイカ語を話すのはどうも苦手みたい。どんなに流暢に話そうとしてもカタコトでしか話す事しかできない。
すると、座り込んでいたわかばが震えながらも私の顔を見ると、衝撃的な言葉がその口から出てきた。
「…あっ…あの…!もし良ければ…残り時間…手伝ってくれませんか!」
「!?」
本気なの!?会って間もないのに私にナワバリバトルを手伝って欲しいと…!?
けど……服装やブキを見る限り、どうやら初心者みたいで……か弱いガールの顔を見ていたら、ますます見捨てる訳にも行かなくなってくる……
「……リョウ…カイ…」
(あぁ…もう…言っちゃったよこのタコ……)
思わず後先考えずに答えしてまうと、オクタシューターを撃ちながら敵陣地へと進んで行った。
「なっ…!誰だ!?あのガール…!」
「一応…味方……?」
敵チームに苦戦しながらもローラーとネクロが塗っていくと、オレンジ色のインクの中から、ローラーに向かって泳いでいく跡がネクロの視界に入った。
「ローラー…!横のインク…!」
「横のインク…?」
すると、インクの中から勢いよくカーボンローラーを構えたガールが飛び出して来た。
「隙ありぃ!」
「回避…間に合わない…!」
振り下ろされるカーボンローラーを避けようと、後ろに下がる。
すると、ガールに向かってキューバンボムが勢いよく飛んで来た。
「むぐぅ!?」
思わず回避せずにガールの方を見てみると、ガールの顔に命中し、離れないままくっついてしまっていた。
「ちょっと!ヤバいって!誰かこれ取って!」
しかし悲しい事に、外れる前に爆発してしまい、かなりの量の紫インクを辺りに散らばしていった。
(どうやら私が投げたキューバンボムがクリーンヒットしたみたいね…)
爆発した後に後ろから追い付くと、どうやら無意識のうちに助けていたようだ。
「…ダイ…ジョウブ…カシ…ラ……」
「あ…あぁ…大丈夫だ…」
「ナラ……急ギ…マショ…」
「あっ!ちょっと…!」
試合終了の笛が鳴り響くと、無事に試合を終え、ギリギリ勝利する事ができた。
初めてのナワバリバトルでかなり激しいバトルを繰り広げたが、現実世界では味わえない程自由に体を動かせ、イカを倒してインクを塗っていく楽しさが病みつきになる面白さだった。
さて……後はバレないようにこっそり抜け出そうと紫チームのイカ達から離れて行かないと…
すると、去ろうとする私の姿をリーダーと思われるローラーを持ったボーイが見掛けると、私に声を掛けてきた。
「あの!ガールさん!」
「!?……ドウ…シタ…?」
「俺達の事を助けて頂き、ありがとうございます!お陰で何とか勝つことが出来ました!」
続けて、さっきのわかばのガールと、ネクロを持ったもう1人のガールが私の前にやって来た。
「私からも…!ありがとうございます…!」
「感謝…」
と言われても…スーパージャンプをミスった挙句、相手のバレルスピナーを踏み付けてしまっただけ何だけどなぁ……
と思いながら話を聞いていると、リーダーの口からとんでもない言葉が出てきた。
「あの…!もし良ければ、俺達パープルチームに入ってくれないか!」
「エッ……」
「え?」
「ヱ?」
エエエエエエェェェェェェェェエエ工!?
何で!?試合に勝手に乱入してきた不審者なのに何で私をチームに参加しないか聞いてきてるの!?
「ロッ…ローラーさん!私が言えた事じゃないですけど、いくら何でもいきなり過ぎです!まだ出会って5分も経ってないんですよ!?」
「圧倒的論外…」
「わ、分かってる!分かってる!理由をちゃんと説明するから!」
あまりの非常識さにガール2人に責められていると、リーダーらしきボーイが訳を話してきた。
どうやら、少し腕が立つメンバーが1人居たのだが、上位ランクのイカ達にスカウトされてしまい、ナワバリバトルが始まる寸前にチームを抜けてしまったらしい。
苦戦しながらエリアを塗っていると、わかばとスピナーを持った敵のボーイの前に、私という名の救世主が現れ、自分達を助けてくれた私にどうしてもチームに入ってもらおうとした結果が、さっきの急な誘いだそうな。
確かに、いきなり誘われて驚きはしたが、正直に言うと、今の私にとって願ったり叶ったりだった。
このSplatoonの世界を詳しくしるのにも、ナワバリバトルに参加するにも、交流を深めたイカがいると、何かと便利だからだ。
なので……
「ヨロ……シク…」
私は迷わず手を差し伸べた。
「ほ…本当に良いのか…!?」
「私デ……良ケレ…バ…」
「ありがとう…!俺はローラー、このパープルチームのリーダーをさせてもらってる。これからよろしく頼む…!ほら、2人も自己紹介して…!」
すると、ローラーがガール2人を前に出すと、2人の自己紹介をさせた。
「は、はい!わかばと申します!最近やって来たばかりで初心者ですが、よろしくお願いします…!」
「ネクロ……イカ、よろしく…」
「…フフフ……ヨロシク…ネ…」
こうして、私は頼りになる仲間を見つけ、Splatoonの世界のイカ…いや…タコとしての第1歩を踏み出したのだった。
……これから先に、あんな事が起こるとも知らないで…
「…ホタルちゃん…やっぱり…アレ……!」
「…間違いない……」
「「オクタリアンの突撃兵…!!」」
続く……?
さて、如何でしたでしょうか。
もし人気が出たり、コメントなどで次回を望む要望が多ければ、もしかしたら続くかも知れません。
主人公の名前は出していませんが、次回があったらその時に出そうと思います。
それでは、ご精読ありがとうございました。