転生したら鎖の巫の弟になっていた件について   作:きのこたけ

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1話 覚醒

  

 物語(人生)には必ず『分岐点』が存在する。

 そして始まりが来れば必ず終わりも訪れる。

 始まりとは文字通り『誕生』、終わりは『死』を意味する。とはいえだ。

 人間(・・)誰しも自身の死期を的中させる事など無理ゲーに等しい。…ただし一部の例外を除いては。

 私達にとってフィクションは切っても切れない存在である。フィクションとは虚構、絵空事、作り話、事実出ないことを指す言葉。

 切っても切れないとかちょっと、いや、かなり大袈裟なのではと思う者もいるかもしれない。

 しかし考えても見てくれ。かつては絵空事、想像上だった事柄が天才達の(ひらめき)で現実になっているとしたら?

 

 ニュートンやエジソンがその例に当てはまるといったらわかりやすいだろうか。万有引力の法則、技術革新。はじめは些細な発見であったそれらが今や生活必需品となる数々の革命グッズを生み出している。

 それらはゲームやアニメ、二次創作も然るべきであろう。なんていったって現在進行形でそうなのだから。大事な事なのでもう一度言おう。

 

 

現在進行形でそうなのだから!!!

 

 

▫▫▫

 

 

 そう自覚したのはいつの事だったか…まさか二次創作のキャラの1人に自分がなろうとは…!

 『うたわれるもの』…未来世界を舞台とした三部作超大作ファンタジーアクションRPGゲーム。

 登場する記憶喪失の主人公は仲間達と共に戦場を駆けながら少しずつ記憶を取り戻し、物語が進行するにつれこの世界の真実をも暴かれていく。

 

 結局1作目はプレイ出来てなかったなぁ…まぁだいたいの話はアニメとかで知ったけど。ウォシスはあれで救われたのだろうか?あのトリプル(わらべ)がうざったかった記憶しかないわー。

 それとハククオ尊い。ネコネは許された。

 

 

 そんなうたわれファン1プレイヤーだった自分がまさか…聖廟の地下で家族団欒の食事をとる事になろうとは。

 

「もう満腹?ウォシス貴方…また食事前に菓子を食べましたね」

「母上の作ったお菓子が美味しいのが悪いです。アンジュもそう思うでしょう?」

「うーあー」

「ほら!たしかにそうだって言いました!」

「まぁ。」

「ふぉっふぉっふぉ」

「…」

 

 この頃のウォシスは純粋だったんよなぁ。そんな息子をあんな風にした帝はマジ不器用。ホノカ特製お子様ランチを頬張りながらそう思った。

 この世界での自分の名は『ピリカ』というらしい。そして(のち)の鎖の巫ウルゥルとサラァナの弟。いや、義理の弟と言った方が正しいか。血は繋がってないので容姿も異なる。自分は白髪ではなく黒髪。瞳の色も違う。琥珀色ということもあり主上曰く「実の弟に似ている」とか。弟とはつまり彼の事だろうが。

 

 アンジュやウォシス、双子達の年齢を考えてハクが目覚めるのは今からおよそ10年後になる。

 それまでに色々と準備をしておかなくては。

 完食した事をホノカの服の裾をひっぱり知らせれば偉い偉いと優しく頭を撫でてくれる。

 なんだか眠くなってきた…

 

「ウォシスはピリカを見習いなさい。ウルゥル、サラァナ。ピリカを自室に寝かしつけてくれるかしら」

「わかった」

「わかりました。お母様」

「ピリカとは食後に遊ぶ約束をしているのですが…」

「それは食事を完食してから言う事です。それに貴方には妹の世話を任せていたはず」

「うっ」

 

 すまんウォシス、気持ちは分かるがそれでも睡魔には敵わないんだ…

 3つ上とはいえ双子がこうして姉として世話してくれるのも悪くないし。部屋に着く前に自分は深い眠りに落ちていった。

 

 

▫▫▫

 

 

 聖廟地下生活を通して改めて彼女達の有能さを実感した。

 

 この通り子供の中でも大人しい部類に入る自分ではあるが。こちらの行動を見逃さず、自分がしようとする事に対し完璧な対応を見せつけてくるのだ。喉が乾けばタイミング良く飲み物を用意し厠に行こうとすれば手伝うといって着いてくる(それはやめて欲しい)。

 

 それは自分が流暢に言葉を発せる様になるまで続いた…

 

「姉上!自分はもう子供じゃないんですから1人で湯浴みぐらい…」

「姉は心配」

「いつ何かしらのトラブルが起きないとも限りません。ここはどーんとお姉ちゃんに任せてください」

「それに僕が妹だったならともかく…男ですよ?弟ですよ?一緒に入るんだったらウォシスでも」

「それは危険」

「妹とか弟とか関係ありません。ウォシス様は腐ってるので清潔な私達こそお世話をするに相応しいかと」

「腐ってるってどういう意味かねぇ…世話って自分ら主従関係とかじゃないんだから」

 

 そうそう。ウォシスは原作通りラウラウ先生としての活動をはじめました。自分は全くもって興味は無いのだが…

 

『このカップリングなどいかがでしょう!』

『男目線からみて、コレとかどう思います?』

 

 親しき仲にも礼儀ありというコトワザを知らないのか。奴は遠慮というものを知らなすぎる。自分に好意をもってくれるのは嬉しい事だけど。

 

『ちなみに最近評判が良い本ってなんなんだ』

『ふふ。そこ気になります?』

『これが例の本か。どれどれ……ん?この絵の男の子、見た事あるような』

『そう!これは敬愛する弟と筆者本人を模したカップリング。略してラウp「やめてくれ!?」

 

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