無惨様に殺されたくないのでハードモード通り越して鬼モードですが必死に運命を回避します   作:経済人

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試し書きだったのですが、感想をいただけてやる気になりましたので連載させていただきます。


鬼になった宿命を舌で感じてしまいました。

 

 

 

 

頭が痛い‥冷たい‥‥‥

 

 

私は倒れてます。ええ、首は繋がっています。場所はあの床の上ではなく土の上、地面に転がっています。全身が痛いです。

 

 

謎の長考が終わった無惨様よりターゲットにされた主人公の特徴を教えられると、無惨様の後ろに控えていた女の人の琵琶の音、多分血鬼術だと思うけど、それの効果によって私の足元が突然なくなり私は奈落へとまっ逆さま。

 

このまま死ぬのかと思ったけど私はここへと放り出されてしまった。かなりの高さがあったのと突然のことで受け身を取れなかった為そのまま地面に激突、今に至る。

 

ここどこですか!?あとこんな何もない所に放っていくなんて!夜じゃあなければ私死んでましたよ!

 

それにあの高さ!鬼じゃあなければ死んでましたよ!普通に帰らせて下さいよ!い、痛い‥‥

 

 

はぁ‥‥せっかく命拾いしたのになんだか喜べないですね‥これからどうしよう?

 

 

この全身の打撲とか骨折とかはそのうち治るとしてこれからの方針‥‥いや、それ以前に今からどうしましょうか?ここのこと何も知らないですし多分今一文無しですよね?

 

それに命の危機が去ったからなのか体が空腹を伝えている。お腹がキュウと鳴るような可愛いものではなく飢餓に襲われるようなとてつもないものです。

 

 

このままだと不味い。空腹で死にそうです。そう思っていると何だか美味しそうな匂いが‥‥

 

 

「あっちですか‥‥?」

 

私は地を這うようにして匂いの方へと進んだ。しばらく進むと古い建物‥‥民家でしょうか?

 

館と呼んでもいいくらいの大きさですが少し古びているし灯りがないので空き家かなと思いましたがいい匂いはこの中からします。

 

 

ようやく体が治りかけてきたので私は立ち上がり土を払った。

 

 

「うう、誰かいるのかな?いくらお腹空いてるとは言えこれじゃあ不法侵入だよ‥‥」

 

 

しかし、背に腹は変えられないので私は館の中へと入りました。中に入ると匂いは強くなります。

 

 

「奥から?」

 

そう思って奥の部屋へと進むと1つだけ明かりが灯っている部屋がありました。襖に穴があったのでそこから覗いて見ました。

 

 

 

 

「ぎゃはははは!」

 

「ぐへへへへへへ!」

 

 

うわぁ‥‥、なんかこの世界にもいるんですね。何か異世界モノのテンプレとも言える悪人みたいな笑い声といかにもな見た目の人達‥‥

 

この館の住人ではなさそうですね‥‥

 

どらかと言えばそう‥‥盗賊団が無人の館を隠れ家にして酒盛りをしている的な?

 

盗賊(仮)の男が五人‥‥大量の酒にお肉などのご馳走‥‥‥、それにあれは傷だらけの女の子‥?

 

 

それにしても、美味しそう‥‥ごくり

 

観察に夢中になりすぎた。なんと見ている内にかなり大きなお腹の音がなってしまいました。

 

「あ、不味い‥‥」

 

「誰だ!?誰かいるのか!」

 

「逃げ‥」

 

私が逃げようとした時には襖が開けられ男達と目があってしまいました。

 

「おおっ!?おいおいなんだよ?」

 

「いえ、あの‥‥」

 

「綺麗な女じゃねえか!こんなところで何やってんだ?おいおい、まさかさっきの音はオメーのか?」

 

男に図星をつかれた私は恥ずかしくなって顔が赤くてなってしまった。

 

 

「ぐへへへへへへ!可愛い反応してくれるじゃん?よーし!わかった!腹減ってんなら食わしてやるよ。」

 

「その代わり‥‥お酌でもしてくれよ、ぎひひひ」

 

 

うーん、私ってそんなに美人なのかな?そう言えばまだ自分の体とか調べてないかも。自分の事を知らないことには方針は決められないし後で調べるか。

 

 

それより、この男達です。まぁお酒をついで上げるだけなら‥‥

 

 

「はい‥‥」

 

「いいね!さあさあこっちに来いよ!」

 

言葉に甘えるとしよう。そうと決まれば何から食べようか‥‥なんて迷う暇もないくらいに私の狙いは定まっていました。

 

「何を食べる?あ、俺はこれがオススメだぜ!これ食ってまずは俺の隣に‥‥」

 

「はぁ?まずは俺からだろ!誘ったのは俺だぞ!」

 

「飯を調達したのは俺だろ!」

 

「いや~いい女が転がり込んでくれて助かるわ~。遊んでた娘が生意気だから半殺しにしちまったところだからよ」

 

「ぐへへへへへへ~♪」

 

等と今夜は楽しめなんて思っていた盗賊達はふと女の方を見る。すると、あまりの事態に彼らから血の気が引いてしまった。

 

 

「はむ‥はむはむ~むむむ‥はむはむはむはむ‥」(実際の音は酷い為差し替えてます。)

 

「うっうわわわわわ!!」

 

「こ、こいつ!餓鬼を!!人間を喰ってやがる!!」

 

男達は完全に取り乱していた。一方で私はと言うと食べるのに必死でお構い無しでしたね。いえ、そもそも我を忘れてたかも。

 

「ごっくん!ぺろり~♪」

 

口周りの血を舌で舐める。とても美味‥何だかスッゴく幸せな気持ちです。でも、まだ‥‥まだまだお腹が空いてるかも‥‥あ!

 

「おかわり‥まだありましたね‥‥!」

 

まだ五つも、ある!!

 

「ぎゃあああああ!?」

 

私は一番近くにいた料理を勧めていた男にかぶりついた。男は必死に抵抗しようとしたが私の腕力の前になすすべがなかった。男の血を舌舐めしてみましたが少女のに比べるとあまり美味しくないかも。なんでだろう?

 

「こ、このバケモノめっ!!」

 

「そいつを離しやがれ!!」

 

二人ほどが刀を抜いて私に斬りかかってきた。

 

 

「邪魔です!!」

 

食事の邪魔をされたくなかったので私は二人の振り払いました。少し払った程度のつもりでしたがふたりは吹き飛ばされて壁に激突、そのままピクリともしなくなりました。

 

 

「あ、兄貴!?」

 

「う、うわわわわわわ!!?」

 

 

今即死した二人がリーダー格だったのでしょう。恐怖に取りつかれ残りの二人は我先にと逃げ出そうとします。もちろん、逃がすわけがないです。

 

 

「血鬼術!」

 

とりあえず何か出ろと思って念じてみる。すると、床や壁が盛り上がり彼らの逃げ道を封じてしまった。

 

「へぇ~こんなことができるんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず残った二人は土で作った檻の中に閉じ込めておいた。別に非常食にしようなんて考えではないです。ただ、お腹も膨れて冷静に戻ったら急に恐ろしくなってきたからです。

 

 

わ、私は‥‥人を‥‥何の抵抗もなく食べてしまった。あれだけたくさん食べ物があったのに、少女の流してた血の匂いに釣られて‥‥気がついたらかぶりついてて、そしてもっと食べたい、もっと血を吸いたいって男の人達も襲ってしまった。

 

 

こ、これが鬼になるってことなの?

 

いくら今は鬼になってしまったとしても私は何の変哲もないただの一般人、人間だったのに。なのに、それなのに私は我を失って‥‥

 

口の中にまだ血が残っている。私は気分が悪くなった。それと同時に自分を責めたくもなった。心が痛くて仕方がない。

 

瞬間‥‥私は首元のあの感覚を思い出した。何度も繰り返して記憶としてこびりついた偽りの感覚

 

「そう‥‥私は下弦の鬼‥‥強くならないと‥‥食べないとまた‥‥でも‥‥」

 

 

死にたくない!けれど殺したくもない‥‥そんな空回りした思考の中、私は捕まえた二人の方を向いた。

 

 

「ねえ?生き残る為に誰かを犠牲にする‥‥それって悪いこと?」

 

よりにもよって盗賊に、それも私が仲間を殺した相手に聞くなんてどうかしている。我ながらそう思います。

 

 

「て、テメェ‥!なにを!?」

 

「答えて‥‥お願い‥」

 

しかし、あまりに救いが欲しいからと、私はか細い声で聞いてしまった。すると、この盗賊達は馬鹿正直に答えてくれました。

 

 

「いいんじゃねぇの?俺らだって人から奪って生きてんだ、怪物が気にすることじゃないだろ」

 

「お、おい!そんなこと言ったら!」

 

「はっ!」

 

しまったと思い口を押さえる盗賊。その様子に思わず笑ってしまった。

 

「あはは‥‥正直にありがとね。」

 

私は檻をそっと触れた。

 

 

「ヒィィィ!!」

 

「そう怯えないで下さいな。正直に答えてくれたお礼にね、いくつか質問に答えてくれたら‥‥ね♪」

 

「逃がしてくれるのか!?」

 

「何でも答えるからよ!助けて!」

 

「うふふ、それじゃあまずは‥‥」

 

私は盗賊達にここは日本のどこなのか、時代はいつで、今何が起こっているのかなど思い付く範囲で質問をしてみた。

 

命がかかっているからなのか必死に答えてくれるのでこの世界の日本での一般的なことは大体掴めることができました。史実の日本の大正時代そのままです。

 

これだけでもこの二人には感謝しないとですね。さてと‥‥これが最後の質問ですね。

 

 

「最後の質問です。さっきの、あの死にかけだった女の子、あんなにしたのはあなた達なの?」

 

「ああ、そうさ。」

 

「襲った商人の家にいてな、今夜の慰みにでもと思ってたけど兄貴に楯突いたからな!」

 

「‥‥そう。正直に答えてくれて本当にありがとう。」

 

「そ、そうか!?な、なら!」

 

「助けてくれるか!」

 

「ええ、あなた達には本当に感謝しています。」

 

この二人には感謝してます。情報をくれただけでなく‥‥

 

「私の食事になってくれて、本当に感謝します!」

 

「はぁ!?ふざけるな!」

 

「お前!約束と違う‥」

 

「さようなら‥‥!」

 

私が念じると土の檻から鋭利な刃が生えてきて、男達を串刺しにした。

 

「本当にありがとうございます。だって、あなたのような人なら、私は心を痛めなくて済むから‥‥」

 

最初に食べた子はどのみち死んでいた。盗賊達もあの子を誘拐してあんなことをするような悪人なのならば、無実の人を殺すよりかは自分に言い訳できるよね。

 

 

「私はあの方に殺されたくはないです。でも、無実の人を殺せるほど心は鬼になれません。だから、殺しても心が痛まない人だけを、容赦なく殺します!」

 

 

それにしても相手が悪人と断定した途端殺してもこの程度の動揺で済むなんて、本当に鬼になったみたいですね。しかし、躊躇はしてられません。でないと、私が殺される!心も鬼にしないと!

 

 

 

 

そろそろ夜が明ける‥‥仕方ないので今日はここに泊まりましょうか。いや、ここ掃除さえすれば住めそうですしここを当面の拠点にしましょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらやだこの女鬼さんたら美人です!!

 

館内で見つけた鏡で初めて見た自分の顔を見た感想です。前世の自分とは比較にならないほど綺麗になっていました。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

身長は少し高め、長い黒ロングと合わさって綺麗な大人のお姉さんって感じです。

 

服は白い着物のようなものです。黒髪と白で清楚感があっていいと思いますけどこの服だとなんだか死に化粧にも見えるので早めに着替えることにします。

 

返り血もついてますしね。

 

 

ボディは‥‥ああクソぅ!!私のよりも大きい!

 

 

体の確認はできました。なので次は一番重要なこの鬼、私の血鬼術についてです。

 

 

色々試して見た結界、私の能力は土に関わるものでした。基本的には土、石を操る能力と言うべきもので、その過程に三段階ありました。

 

 

1つ目の段階は、私の周りの地形、正確には周囲にある土や石を自在に操り様々な形にできることです。

 

これは昨日盗賊達に使ってみせた土を盛り上げて道を塞いだり檻の形にしてみせたやつですね。とりあえず便宜上「地形操作」とでも呼びます。

 

 

2つ目の段階は、私が直に触った土、石の形質を変えること。地形操作と違い直接触ったもののみが対象ですが、本当に意のままに変化させることができます。例えば、土をさらさらにしたり、粘りを持たせたり、固くしたり、色を変えたりなど土そのものをまったく別物にしたり、地形操作以上に細かい造形を作ったりすることができます。

 

土の檻に刃を生成して伸ばしたりしたのはこの能力ですね。こちらは「土錬成」とでも呼びますね。

 

 

そして3つ目の段階は‥‥

 

 

「できました!ネズミさんです!ん~いやこのデブさと可愛さはもはやハムスター‥‥。」

 

私が粘土で作ったネズミのつもりで作ったハムスターは土錬成の能力をフルに活用して色や触感も再現しています。このハムスターに‥‥

 

「ふぬぬぬ‥‥動け!我が作品!」

 

私が力を使うとなんとです!土でできたハムスターがまるで本物のように動き出しました!

 

「うわ~♪ハムスターだ!餌のいらないやつ!子供の頃に世話の必要のないペット欲しいって思ったことあった気がする~♪」

 

 

私の血鬼術の最終形態‥‥それは、私が作った作品をまるで生き物のように動かし命令できる能力です。これは「土傀儡」と呼びます!

 

 

 

つまり、私の血鬼術は土をいじればいじるほど好きなようにコントロールできる力です!

 

何この能力!普通に強いです!これで下弦なのですか?もしかしたら転生特典とかで神様が強化してくれたのでしょうか?

 

 

それとも、私のこの血鬼術が雑魚認定されるくらい上弦の鬼達や鬼殺隊の柱が強いのでしょうか?

 

 

 

うーん、次は実戦とこの世界のパワー水準とか調べないと‥‥と言いますか、私のこの力、確かに強いけど戦闘向けではない気がします。

 

まぁ、地形操作とかならまだ戦闘で使えると思いますけど、同じ操作系の能力の先輩に響凱なんて鬼がいましたけど、半端な地形操作程度では腕利き相手に殺られかねない。

 

 

土錬成とか土傀儡は触ったり作ったりと準備とか必要だから‥‥

 

 

「こっちから仕掛けるのはまず厳しいよね。またいきなり仕掛けられるのも不味い‥‥」

 

はぁ‥‥まずはこの血鬼術に慣れて練度を上げること、そしてこの力を使った戦い方とかを考えないと‥‥それに情報収集もあるし‥‥ああっ!忙しい!

 

 

能力の範囲は土と関わった量に比例とかまるで土の職人みたいですね。

 

 

ん?職人?

 

 

 

「あっ!良いこと閃いた!」

 

 

 

 

 

 

 

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