無惨様に殺されたくないのでハードモード通り越して鬼モードですが必死に運命を回避します   作:経済人

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動く陰謀、そして迫られる第二の決断

 

 

 

 

白亜達が潜伏するこの町は商業が盛んで商人達が強い力を持つ土地柄でもある。その為か、首都や大都市に比べて小さな町ながらも異様な発展、賑わいを見せている。

 

そんな町の某所にて、白亜達が朝食を楽しんでいる頃‥‥

 

どこかの倉庫‥地下室かもしれないどこか暗い場所で蝋燭の灯りだけで彼らはいた。

 

 

「フム‥鬼殺隊どももようやく動き出したか。相変わらずの動きの悪さだな。‥‥まぁ精々頑張って探ってくれるといいよ。その方が都合がいいからな。」

 

「お、お前!本当に計画の方は大丈夫なんだろうなっ!」

 

「何を今さら‥‥」

 

蝋燭だけで顔は見えないが声の震え、息づかいだけで前にいる男が不安がっているのが手に取るようにわかる。

 

(これで長年続く名家の主なのだからな‥‥肝が座ってない。これだから野心だけ高い七光りが‥)

 

「いよいよ計画の実行を前に‥まさか奮ってのかな?」

 

「はぁ!?‥‥お、おうとも!まさに武者震いってやつだ!」

 

(その上見栄っ張りか‥‥バレバレだぞ?)

 

「し、しかし!大事をやるからこそ慎重になるのは、ととと当然だろ!?」

 

「はぁ‥‥いや、それはその通りだが‥俺の計画はほぼ予定通りですよ。その証拠にまんまと噂に釣られた雑魚どもが集まってるし、そちらでも何匹か捕らえさせてるが?」

 

「う、うむ!しっかり捕らえてある。あのままでいいのだな?」

 

「ええ、餌を与えずそのまま暴れさせて下さい。クックク‥当日役に立ちますから‥」

 

「こちらの人選などは済んでいる。そろそろ下準備に入る‥‥がっお前はどうだ?高い金を払って用意してやったんだ。」

 

「ええ‥‥バッチリです。これでもしも鬼殺隊が敵になっても私が‥我々が駆除しますよ」

 

「おお!便りにしてるぞ!」

 

 

聞きたい事を聞いて安心したのか落ち着いたのか男はその空間から立ち去った。

 

 

「ふん‥‥精々自分が利用している気になっていろ。」

 

「隊長‥‥」

 

「お前か、なんだ?」

 

「鬼殺隊及び例の商家を偵察している者から報告です。どうやら我らの事を調べている者がいるようです。」

 

「それがどうした?奴等が我らを探すのは当たり前だろ?」

 

「いえ、それが‥‥」

 

「どうした?早く言え」

 

「どうやらその者ら、鬼殺隊を監視していたようです。怪しい人影いると思い拘束しようしたのですが、捕まえたのはただの泥人形でした。」

 

「なんだそれは?忍が変わり身でもしたのか?」

 

「わかりません。しかし、もしもそうであれば手練れの忍が我らとは別に動いている可能性が‥‥」

 

「ふむ‥‥」

「隊長、やはり少し計画をずらした方が‥‥何やら町で人がいなくなる事件も起きてますし‥何か変ですよ!」

 

「いいや、その程度ならまだ想定範囲だ。計画は続行する。予定通り準備を整えよ!計画実行は‥‥後7日後だ!!」

 

 

 

 

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「うーーん!!困ったなー!」

 

書斎で血鬼術の実験をしていた白亜は一旦それを切り上げると改めてこれまでのまとめた情報を見ていた。

 

 

「今分かっていることで確実なのは私があのパワハラから逃れた日に志保さんの家が襲われること。」

 

そして、それをしたのは金目当ての盗賊だった‥‥と思っていたけどどうやらあの一見華やかそうな町には得体の知れない陰謀があってそれに巻き込まれてる可能性が高い。

 

「そして、その陰謀には鬼も絡んでいて鬼殺隊が調査をしている。そして、事件後の数日後には柱もやって来る。」

 

そもそもこの2つを結びつけるのは少し強引だと思うけど、偶然にしては出来すぎ君何ですよね‥‥

 

 

志保さんの家と思わしき商家は発見できた。そして、なぜか鬼殺隊が数名ずーと警備している。

 

そのせいで迂闊に近づけないので会いに行けてない。そもそも傀儡達に見張らせてるのに全然志保さんや志保さん姉の姿を見ない。

 

そして、ここ数日になって鬼らしき奴らの姿もちらほらと。まだ町の人達は誰も気付いてないけどすでに数回、鬼殺隊と小競り合いをしている。

 

 

「私が無惨様に呼ばれるだろう日まで後7日‥‥それまでに何か手を打たないと‥‥けれどもここまで情報がないのでは‥‥」

 

こんこん

 

戸が叩かれる音がしたので一旦考えるのを止めた。とりあえず返事をした。考え疲れたので砂夜ちゃんだったらお茶でもいれてもらおう!

 

「失礼いたします白亜様‥」

 

「なんだ砂生ちゃんか‥‥まぁいいや、砂生ちゃんお茶頼んでもいいかしら?」

 

「‥‥なんだかとても失礼な気がしますが今は触れないであげます。ご報告します。白亜様の言っていた例の盗賊らに人相が一致する男らを発見しました」

 

「それは本当ですか!!?」

 

その知らせに思わず立ち上がり砂生の肩を掴んでしまう。

 

「え?あ、はい!間違いないです!」

 

やりましたよ。今丁度詰まっていた所です。今は何でもいいからヒントが欲しいです。彼らが少しでもキッカケになれば‥‥

 

「それで!!今どこにいるの!?」

 

「はい、それがですよ‥‥この館に向かって来ております。」

 

「ならば話は早いです!警備兵は直ちに待機!館に着いた所を一気に捕らえて!一人も逃がしたくないから包囲網をしっかりとね!」

 

「承りました。それでは早速歓迎の準備をします。‥‥ところで?」

 

「うん?」

 

「そこの部屋の隅で哀愁‥いや寂しそうにしてる女は誰ですか?」

 

砂生が指したのは書斎の窓辺で独り物静に本を読んでいる眼鏡をした女の子です。

 

 

「あの子?あの子はね、今朝教えて貰った事を踏まえて作った自我を持つ土傀儡一号ちゃんです!」

 

「あれが?」

 

「そう!一号ちゃーん!」

 

「申し訳ありませんマスター‥今いいところなので後少し読ませて下さいませ‥」

 

そう言って彼女は振り向きもせず本を読み続ける。

 

 

「‥‥どうしてこうなったの?」

 

「いや~なんか色々考え事しながらイメージしちゃってたから、知的な子ができて私を助けて欲しいな~とか知的ってどんなのだろうと色々昔見たアニメのキャラをイメージしたらこうなったの」

 

「あにめ?きゃら??」

 

「ああ‥わからないよねアニメ‥‥」

 

つまり、何が言いたいのかと言うと、知的イコール本を読んでる、物静みたいなのを連想した結果です。

 

 

「まさかすぐに習得するなんて流石は私の主人だわ。しかも一から創造できるなんて!」

 

「ウフフ♪もっと誉めて!」

 

「あの‥静にしてもらえませんか?本当に後少しなので‥」

 

 

 

 

 

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「な、なんだお前達は!?」

 

 

数刻した位に男達は館にやって来た。中に入ったところで土錬成で作った檻の罠に閉じ込めてやりました。ちなみに館周辺には数十体の警備兵が伏せてあるので逃げられませんとも。

 

 

「白亜様、ご命令通り捕らえております。」

 

「みんなご苦労様です。」

 

チラリと檻の男達を見る。顔は間違いない。あの日私が殺した人達です。しかし、一つ違いがあるとすればそれはあの盗賊風の格好ではなくどこかの奉公人のようなちゃんとした服装をしていることです。

 

「通りでいくら悪い人達を拉致しても見つからないわけです。元々は不良ではなくそのふりをした社会人だったんだから」

 

「な、なんのことだ!!」

 

「おい!ここから出せ!お前らは何者だ!」

 

 

「フフフ、ごめんなさな。始めましてでよろしいですよね?質問を質問で返すようですがあなた方こそ何者ですか?仮にも乙女の家に勝手に入り込んで‥‥」

 

「えっ?いやいやここは廃墟のはずだぞ?」

 

「そ、そうだ!だから今回の拠点に使えないかと思って視察に来たんだぞ!」

 

「お前らは黙れ!!」

 

「あっ!すんません‥‥」

 

ほほう‥‥ここが廃墟と分かった上で来てたと。そして視察ね‥‥。これから盗みに入るからその時の隠れ家として使おうとかそのあたりかしら?

 

実際にあの日はここで彼らはいたわけですしね。

 

 

「琥珀ちゃん(一号のこと)どう思う?」

 

「はい‥‥。もはや確定かと。」

 

「そっか‥‥ならばなおのこと聞かないとね?この人達の事とか知ってる事全部ね。」

 

 

そして、もしそうなら遠慮はいらないよね?

 

「砂夜ちゃん、砂生ちゃん。しばらくここから出てて貰える?もし良かったらそのまま夕食準備に行ってくれてもいいから。」

 

「えっ?‥‥はい。」

 

「承りました。では、お言葉に甘えて夕食の支度をします。」

 

二人が出ていったのを確認すると私はこの部屋の扉を地形操作で封じた。これでここには私と琥珀、五人の男しかいません。

 

「さてと、では早速お聞かせ願いまけんか?あなた達が何を企んでるかを」

 

「はっ?だから何も知らないって言ってんだろ!!」

 

「早くここからっ!」グサッ!

 

男の1人の胸に大きな刺が貫通した。それがそのまま致命的となり彼は息絶え倒れた。

 

「ひぃぃぃぃぃ!!??」

 

「な、なんだ!これはなんなんだ!!」

 

「お、おい!こんなことをしてどういうつも‥」

 

グサッ!‥‥バタッ

 

「はい、二人目‥‥まだ話す気はない?これでも私も心傷付いてるんだよ?」

 

「だ、だから‥‥俺達はただの盗賊でこの姿はただの‥その‥」

 

「はぁ‥‥嘘は止めて欲しいかな?」

 

グサッ!グサッ!‥‥バタンっ

 

「残りは‥‥また君らか」

 

「ひぃぃぃ!」

 

「お助けを!命ばかりは!」

 

「はい。ちゃんとお話してくれるのならば‥‥ね?」

 

「助けてくれるのか!?」

 

「は、話す!話すから!!」

 

「ありがとうございます♪琥珀ちゃんメモお願い!」

 

「分かりました。」

 

リーダー達がいなくなったからなのか、助かると分かったからなのか男二人は必死に喋ってくれました。

 

 

 

まず彼らはこの町を拠点に商いをする『叢雲商会』と言う所で働く従業員だそうです。

 

この叢雲商会はこの町では一二を争い大商会で更になんとです。昔から鬼殺隊を支援している所謂スポンサー的な存在でもあるそうです。

 

これから更に大きくなるための絶好の機会である商談があるとのことですが、これを成功させる為にはあるライバルの存在が大きく影響しているそうです。

 

 

それこそが志保さんの実家である『白波屋』だそうです。そして、ここも鬼殺隊に財源での支援をしているようです。

 

なるほど、繋がりましたよ。

 

邪魔な白波屋を消したい叢雲商会がこの人達を使って焼き討ちを仕掛けようと企んでいる。

 

ただ、いくつか疑問点が残ります。

 

「白波屋のほど商会をたったこれだけの人数で、今は鬼殺隊も見張りについています。どうやって事を成すつもりだったのでしょうか?」

 

「し、知らない!本当にだ!俺達はただその日白波屋の混乱に隙に金品と娘を拐えとだけ‥‥」

 

「混乱?」

 

「俺らとは別に動く奴らがいてそいつらが何か騒ぎを起こすとだけ‥‥本当に知らないんだ!」

 

「マスター、こんな小物にそんな重要な情報が伝えられてると思えません。」

 

「なるほど‥‥これ以上は何も出てこない‥か。」

 

いや、最後に確認したいことがある。

 

 

「あなた達が襲撃の別動隊なのは分かりました。ただ、どうして娘を拐えと命令が?」

 

「そ、それは俺にもわからない。ただ、大旦那様からは例え死骸でも良いから連れてこいと言われている。」

 

「理由まだは知らないか、そうですか。」

 

「これでいいんだよな!知ってることは全部話したぞ!!?」

 

「ええ、大変参考になりました。大変感謝しています。」

 

キッカケのつもりが、まさか真髄に近づくことができるとは‥‥

 

 

「じゃ、じゃあ!」

 

「ええっ。あなた達には感謝しています。お礼に助けてあげるのもやぶさかではないですが‥‥」

 

檻の回りに無数の刺が発生した。

 

「おおおオイ!!?約束が違うぞ!!」

 

「約束‥‥?そんなのしたかな‥琥珀ちゃん!」

 

「はい、『ちゃんとお話してくれるのならば‥‥ね?』とは言ってはおりましたが具体的な内容は何も言っておりません。」

 

「そ、そんな!ふざけんな!!」

 

「はい?まさか、私があなた方を許すとでも?志保さんの家を焼き、姉を殺したあなた方を?‥‥許せるとでも!!絶対に許さないから!!」

グサッ!グサッ!グサグサグサグサグサッ!!!

 

 

「マスター!?落ち着いて下さいませ!」

 

「はっ!はぁはぁ‥はぁ‥」

 

琥珀に止められて気が付くと檻の中にとても形容しがたい状態になっていた。

 

「うっ‥‥ぐへっ‥」

 

私は思わず吐いてしまった。そして、怒りに委せて、いくら殺してもいい相手とは言えなんて事をしてしまったのだろうか‥‥

 

「二人を‥‥退室させておいてよかった‥‥」

 

「マスター‥落ち着きましたか?」

 

「ええ‥‥ごめんね。突然取り乱して」

 

「お気になさらず、それよりもマスター。大変貴重な情報を得ました。」

 

琥珀ちゃんの言う通りです。

 

 

これでようやく、敵の正体が掴めました。

 

敵は叢雲商会、そして‥ここと手を組んでいる鬼がいるに違いないです。

 

「これは探る必要がありますね。叢雲商会を」

 

「後鬼狩り達がどこまで掴んでいるか、それも知る必要ができました。事は予想以上の複雑そうです。」

 

 

「ええ、でもまずは‥‥ご飯にしたいかな。」

 

今は少しでも癒されたい。彼女達と楽しく食事でもして‥

 

「それは構いませんが、マスターは砂夜さんをどうするのですか?」

 

「それは‥‥」

 

「見たところその辺りの事情はまだ説明してないようですけれども、このまま行けば間違いなく敵と衝突にあの子を巻き込むことになります。」

 

確かにそうだ。そして、こうした問題を先送りにすると必ず後悔するのはすでに経験済みですしね。

 

けれども、志保さんの件は私個人の問題、それに彼女を巻き込ませてもいいのだろうか?

 

 

「そろそろ決断をしないとね‥‥」

 

 

 

 

 

 

 

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