Welcome!! to the fog of world...   作:Rat man

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"光を求めて暗闇の中を突き進め。最も、その先が更なる暗黒の地に導かれるかもしれないが。"-ウィゴの手記 1896年11月


1-5.殺戮の儀式(その3)

 メグが機械人形もといスプリングトラップとチェイスしている間、残された三人のサバイバーは

 

先程の襲撃で直し損ねた発電機に急いで戻り、修理を再開する。修理状況は欠損した機械部品を直

 

したので、後は取り出した部品を元の場所に埋め込むだけで完了する状態であった。数分も掛から

 

ないので手早くはめ込んでいく。ドワイトとジェイクは今まで何度も儀式に参加しているので、手

 

際よく修理をこなしていくが、初めて参加したヘンリーはおぼつかない手で修理を進める。

 

ヘンリー「・・・」

 

 その時、ヘンリーが発電機を修理している様子を見ていたドワイトは彼の様子が少しおかしい事

 

に気付く。顔が強張っている。しかもその様子は、先程機械人形に鉢合わせした時から変わらない

 

ままである。おもむろに聞いてみる。

 

ドワイト「ヘンリーさん。どうしましたか?」

 

ヘンリー「・・・何だ」

 

ドワイト「あ、いえ・・あの機械人形?に出会ってからヘンリーさんの様子が変だなって。さっき

 

     まで冷静沈着に行動していたのに、今な何か・・・明らかに動揺しているようなので」

 

ヘンリー「・・・」

 

ドワイト「あ、すみません!決して変な意味で言っているわけではないので。・・・あの兎の機械

 

     人形に心当たりがあるんですか?」

 

ヘンリー「・・・」

 

 ヘンリーは沈黙する。それを見たドワイトは、これ以上何も答えてくれないと感じ取り修理を再

 

開する。・・・数十秒後、聞き慣れた音が室内で鳴り響く。発電機を完全に修理出来たので光が点

 

灯し、稼働音が響き渡る。

 

ジェイク「よし。一つ目の発電機、修理完了だ。次の故障発電機を探すぞ」

 

ドワイト「うん、メグが必死の思いで時間を稼いでいるからね。急ごう!」

 

ヘンリー「・・・次は海賊の入り江に行こうか」

 

ジェイク「海賊の入り江?」

 

ヘンリー「あぁ。狐型の機械人形が設置されている託児所で、そこで小さな子供たちの面倒を見

 

     る憩いの場所だ。この舞台の真後ろの通路を抜ける所にある」

 

ドワイト「分かりました。そこを目指しましょう」

 

ジェイク「(にしても、機械人形が料理作ったり子供の面倒を見るって、色々凄いもんだな)」

 

 会話を終えた三人は、次の発電機を目指して舞台から離れて一直線に繋がる通路に進み、目的地

 

を目指す。薄暗い廊下の壁には、恐らく子供が描いたのであろう動物をモチーフとした機械人形の

 

絵や紙細工で作られた人形がびっしりと貼り巡らせている。何とも不気味な光景か。ドワイトとジ

 

ェイクは、その描かれた者たちがまるでこちらを注視しているような感覚に陥る。光が灯っていな

 

い眼で見つめられているのだから、なお不気味さが増す。

 

ドワイト「・・・」

 

ジェイク「・・・」

 

 無言で廊下を進んでいく内に次の目的地である海賊の入り江に到着する。その部屋に入って中を

 

確認する。左端には長方形のテーブルが二つほど並んでおり、パーティーハットと紙皿が置かれて

 

いる。右端は子供たちが遊ぶための遊具やボールが散乱している。部屋の中央を確認すると、そこ

 

には一台の故障発電機とその対角線に分厚いカーテンで閉じられている舞台が設置されていた。

 

ジェイク「よし、当たりだ。早速修理していくぞ」

 

 故障した発電機の各部品を慎重に取り出し始める。今更だが三人の手元に工具箱が無いので必然

 

的に素手で直していく必要がある。無暗やたらに手を突っ込もうとすれば剥き出しになっている部

 

品に接触して大けがをする。そこを理解している三人は、ゆっくりと慎重な手つきで歪に曲がった

 

部品を順番に取りだしていく。あらかた取り除いたら、人力で直せそうな部品は元の型に戻してい

 

き、元に付けられてた場所にはめ込む。先ずはこれを繰り返していく。部品を直すのはヘンリーと

 

ジェイクに任せておき、ドワイトは千切れたワイヤーや銅線をつなぎ合わせるのに集中する。

 

ドワイト「(メグ、無事だといいんだけど・・・)」

 

 メグの安否を気遣いながら。

 

 ・・・その一方で果敢にチェイスをしているメグは、部品部屋から飛び出してメインホールに出

 

た後、彼女から見て右端にあるパーティールームへ駆け込んだ。左右四つに設置されているテーブ

 

ルの一つに手をついて、息を整える間に周りを確認する。先程遠くから発電機が修理された合図が

 

なったので、自身のチェイスで時間をしっかり稼げている事に実感しながら後を追いかけて来る機

 

械人形に対して次の逃走ルートを考えていく。その数秒後、機械人形がこの部屋に侵入してきたの

 

で再びチェイスを開始する。四つ設置されているテーブルを利用して大回りに逃げていき、回り込

 

まれそうなら体を左右反転に動かして来た道を逆走する。追い付かれそうになったらその都度パレ

 

ットを倒して通路を塞ぎ、割らせている間に距離を大幅に取る。

 

メグ「(にしても、あいつ・・・足が速くなるタイミングが早いな。)」

 

 いつもより早く血の渇望が発動するのを気にしながらおおよそ二分時間を稼いだメグはこの部屋

 

から脱出し、別のパーティルームへと足を運ぶ。機械人形との距離は約15メートル離れている。そ

 

の時、メグにある考えが浮かぶ。

 

メグ「(あいつとの距離はやや離れている。この状況、私がいま全力で走りだして曲がり角に行け

 

   ば、一時的だけど私を見失う事になる。血眼で探し出す筈。だったら・・・)」

 

 一通り考えをまとめてメグは、ある作戦を決行する為に行動を開始する。全力疾走で更に距離を

 

離した彼女は別のパーティールームへ急いで駆け込み、部屋の右中央の壁に人一人通れる窓枠を素

 

早く飛び超える。遅れをとった機械人形は、あの部屋で姿を眩ませた生存者を追いかけていき、通

 

っていたであろう窓枠を乗り越えてゆく。しかし、機械人形が隣の部屋に入った時には既にメグの

 

姿は見当たらなかった。当然焦る。急いで部屋の中を探し出す。テーブルの下か?積んであるプレ

 

ゼントボックスの裏側か?あるいはダクト内?・・・いや、ダクト内は木材が打ち付けられて塞が

 

れている。地面を見渡してみる。・・・微かに赤い傷跡と微量の血が残されている。その手掛かり

 

を頼りに探ると、ある一点のモノにたどり着く。不自然な場所に設置されている赤いロッカーだ。

 

 にやりとスプリングトラップは笑う。そこに隠れたのかと思いゆっくり近づく。じわじわと追い

 

詰めてロッカーの取っ手に手を掛ける。

 

"・・・(バン!!)"

 

 勢いよく扉が開かれた。・・・しかし、中に誰もいない。乾いた音が鳴り響いただけである。

 

"・・・(ガン!!)"

 

 乱暴に扉を閉めた。完全に巻かれたのである。出し抜かれたと思った機械人形は壁に拳を打ち付

 

ける。並々ならぬ殺意を抱きながら・・・




全力疾走
-走り出した時、三秒間の間150%の速度で走りだせる。代わりに疲労が発生する。
疲労が発生している間にこの力は発揮できない。(60/50/40秒)
(メグ・トーマス パーク)

素早く静かに
-パレット・窓枠を急いで乗り越えたり、ロッカーに勢いよく入った時に騒音を出さずに済む。この力を使用すると一定の時間クールダウンが発生する。(40/30/20秒)
(メグ・トーマス パーク)

飢えと渇き
-サバイバーを追跡しているとき、攻撃を成功させると次に追跡する時に血の渇望の発動時間を(1/2/3秒)短縮することが出来る。
(スプリングトラップ パーク)


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