Welcome!! to the fog of world...   作:Rat man

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"酷いノイズ音が響き渡ってくる。"-???


1-8.殺戮の儀式(その6)

 メグ「何よ・・何よこれ!・・ゴホ、ゴホ・・」

 

 ドワイト「落ち着いてメグ!取り乱したらダメ!」

 

 ジェイク「・・二人とも静かにしろ。心配する気持ちは分かるがこの喧騒であの機械人形が来た

 

      らどうするんだ」

 

 先程まで仲間と無事再開が出来たと思ったら、今度はメグに不気味な機械人形の頭部を被せられ

 

るという問題が発生したのである。彼女は今の現状に加え、先程のチェイスによる負傷状態が継続

 

している状況なので余裕がなくなり当然パニックになる。取り乱す彼女にドワイトは色々労いの言

 

葉を掛けるが、全く効果なし。ジェイクも二人の声量が大きくなるにつれ、殺人鬼に居場所を気付

 

かれるのを恐れていき、二人に注意を促す。

 

 メグ「うぅ・・」

 

 ドワイト「ジェイク!そんなこと言っている場合じゃないよ。一刻も早く治療しないと」

 

 ジェイク「そうしたいが・・今俺たちの手持ちに傷を治す道具がない。クソ!」

 

 そう。今現在彼らには必要最低限の医療器具が無いのである。もし手元にあるのなら今すぐ治療

 

が出来るのだが、その道具自体は儀式場内で調達する必要がある。この状態で彼らが出来る事と言

 

えば、布などで出血を抑える程度である。ジェイクもこの現状に相当動揺しているのか、柔軟に対

 

応することが出来ない。

 

 ジェイク「・・取り敢えずメグに取り付けられている気味悪いものは後回しだ。ドワイトは安全

 

      な場所でメグの介抱を。俺はチェストを探してくる。運が良ければ救急箱を見つけら

 

      れるかもしれない」

 

 ドワイト「・・分かった。気を付けてよ」

 

 今の状態で三人行動は出来ない。負傷者をそのまま連れ出そうもんなら複数の足音と呻き声を即

 

座に聞かれて容赦なく襲撃される。まず負傷者は逃げられない。それだけでなく、他の者まで危機

 

に晒すことになるので安全重視で行動することにした。

 

・・・・

 

 その一方、ドワイト達と別行動をしていたヘンリーは、海賊の入り江に設置されている木箱の開

 

錠に挑戦していた。が、その作業はそれほど苦戦することなく直ぐに終わった。中を覗いてみると

 

真っ赤な色で染められている金属製の救急箱と、若干錆びついている工具箱が収められていた。

 

 ヘンリー「なるほど。これは便利なものが入っている。救急箱は負傷者に、工具箱は発電機の修

 

      理に大きく貢献できるな。一応中身を確認しておくか」

 

 改めて中身を拝見すると、救急箱には小さな包帯巻きが2つ、バタフライテーピングが4つ、医療

 

用ハサミが1つ、汚染防止の使い捨て手袋が3セット用意されており、工具箱には修理の説明書の他

 

に、かろうじて使えるジャンク部品や小さなリール、ペンチとグリップが収められていた。

 

 ヘンリー「今はこれで十分だろう。さて、この場にはもう用がない。さっさと出て故障した発電

 

      機を探すとするか」

 

 一通り道具の確認をしたら持ち運び、この場から離れて再び廊下に出た。無論、機械人形と出会

 

わないよう細心の注意を払って辺りを警戒しながら進んでいく。しかし、発電機を探しながらもヘ

 

ンリーはある考えが払拭できずにいる。

 

 ヘンリー「(それにしても、あのカーテンの大がかりな仕掛けには疑問があるな。たった一つの

 

      木箱に対してわざわざ発電機を作動させてまで、あの仕掛けを入念に準備するとは

 

      思えない。それに木箱の大きさとカーテン内の床面積を比べてみたが、明らかにもう

 

      1ペース分に何か設置できるほどの空間が空いていた。何故・・・?)」

 

 廊下へ進んでいく途中に幾つかの小部屋を覗いて、発電機が設置されていないか確認していく。

 

2~3部屋を回って4部屋目を覗くと、部屋の中心にぽつんと1台設置されていた。それを見つけた彼

 

は先程入手した工具箱を使用して修理に取り掛かる。中に収められているジャンク部品を故障して

 

いる部品と取り換えておき、千切れたコードはペンチを使用して綺麗に取り除き、電流メーターを

 

確認しながら銅線を繋げていく。電圧が一時的に高まったらすぐ手を止めて安定したら作業を再開

 

する。数回発電機を直した経験もあり作業はスムーズに捗っていく。ふと、彼は先程の出来事を思

 

い出す。あの機械人形と出くわした時のことを。

 

 ヘンリー「(・・・そういえば、どうやってあの悪魔がこの場に現れることが出来たんだ?奴は

 

      確かに私の手で地獄へ落としたはずなんだが。あそこは、奴が今まで犯してきた罪を

 

      裁断し、償うために用意した場所で抜け出すことは不可能なのに。まぁ、その理論で

 

      いうなら私自身もこの場にいることは可笑しいんだが。考えられるのは、第三者の介

 

      入によって無理やり抜け出した事?誰があんな碌でもない者に手を貸すのだ。・・・

 

      ドワイト達がいう邪神という輩か?この馬鹿げた儀式を生み出した元凶である存在

 

      が、あの悪魔を地獄から引き揚げて殺人鬼側として指名された。そうだとしたら余

 

      計なことをしてくれたな。くそったれが!)」

 

 そう心の中で毒づいている内に修理状況は50%を超えていた。体感的にそれほど時間を掛けず作

 

業していったが、ここでジャンク部品とリールが無くなった。後はペンチやグリップを上手く利用

 

しながら作業を進めていくことになるので、やや時間を掛けなければいけない。

 

 ヘンリー「(・・!)」

 

 その時である。ヘンリーに異様な悪寒が走った。続けてきた作業は一時中断し近くにあるテーブ

 

ルの下に急いで潜る。それと同時に聞こえてくる足音と心音。

 

"ドクン・・・ドクン・・・ドクン!(ガシャン!)・・・ドクン!!(ガシャン!!)"

 

 徐々にこの部屋に近づいてくる。彼は息を最小限に抑え、万が一見つかった時にいつでも走りだ

 

せるよう態勢を整える。数秒後、音の主・・スプリングトラップが侵入してきた。テーブルの下へ

 

隠れた状態なので詳細な確認は出来ないが、荒々しい息を吐きながら部屋を散策している事は間違

 

いない。

 

 ヘンリー「(早くどっか行ってくれ!)」

 

 一通り部屋の中を確認する事数十秒、彼の祈りが通じたのか入念に調べる事はせずその部屋を後

 

にするスプリングトラップ。テーブルのシーツを若干ずらして覗いたヘンリーは出ていくことに一

 

安心し、完全に退出するまで身動きせず様子を窺った。

 

"ピコォーン!!"

 

 その時、彼の耳に聞き慣れた音が遠くから響いた。発電機が修理完了した音だ。

 

 ヘンリー「(どうやらドワイト達が上手くやってくれたみたいだな。これで後2台、このまま順調

 

      にいけば全員脱出も・・・?)」

 

 そこまで考えていると、ふと異変に気付く。心音が遠ざからないのだ。先程から聞こえ続けてい

 

るので改めてシーツをずらして部屋の様子を窺うと、あの機械人形が未だに退出していないのであ

 

る。それどころか、微動だにしない。不審に思った彼はいつでも逃げ出せるように部屋の出口に最

 

も近い位置まで這いずりながら移動し機会を伺った。それと移動している途中に気付いたが、微か

 

に誰かの声?のような音が聞こえてくる。耳を澄ます。

 

 ヘンリー「(・・・何だ?この音は。声?・・・規則的に聞こえてくる。声量は、高い。・・・

 

      音が大きく鳴ってくる!子供の声・・・いや、笑い声!?ちょっと待て、聞き覚えが

 

      あるぞ。まさか!)」

 

 彼の頭の中で警鐘が鳴らされる。今すぐ逃げ出せ!・・・と。ヘンリーは直感的に危機を悟り、

 

すぐさまテーブルの下から抜け出し全力で走りだした。その直後、

 

"ガシャーーン!!"

 

 彼が隠れていたテーブルが勢いよくひっくり返されていた。無論、その犯人はスプリングトラッ

 

プである。再び獲物を見つけた機械人形は、ギラついた目玉で姿を確認し不気味な笑みを浮かべて

 

追跡を開始した。

 

 ヘンリー「(くそっ、バレたか・・・だが見当はついている)」

 

 彼は走りながら少しだけ背後を見る。居場所をばらした原因がそこにいると確信して確認した。

 

・・・いた。スプリングトラップの背後にそれは佇んでいた。外見は子供をモデルとした機械人形

 

であり右手に赤と黄色の風船、左には「Balloons!」と書かれた看板を持っている。容姿は青と桃

 

色のボーダー服が印象的であり帽子にプロペラを取り付けられている。

 

 ヘンリー「(・・・Balloon Boyだな。どういう原理でひとりでに動きだして、私の居場所をあ

 

      の悪魔に伝えたのか、その手段は分からないが一先ず逃げる事を優先しよう)」

 

 小部屋から抜け出した彼は廊下に出て真っすぐ走り出し、メイン舞台に逃げ込んでいく。そして

 

設置されている大きめのテーブルを利用して1周2周と回りながら距離を一定に保つ。追い付かれそ

 

うになったら、テーブル同士の間に設置されているパレットを倒して攻撃を防ぎ、板を破壊する動

 

作をしたら次の逃走ルートであるプライズコーナーへ駆け込む。しかし、そこへ逃げるのはまずか

 

った。プライズコーナーは、お土産やゲームの景品を渡す場所なので部屋自体が小規模でありチェ

 

イスするには向いていない袋小路である。当然そこには板一枚も窓枠もない。判断を誤った彼は引

 

き返そうとするが、目と鼻の先に機械人形が接近しているので無傷では逃げられない。悪あがきに

 

攻撃を回避しようと旋回を試みるが、空振ることなく鉤爪のような武器で体を切り刻まれた。苦渋

 

の声を上げて顔を歪め、一瞬思考が停止する。だが体を止める事は死を意味するので走りながら無

 

理やり体の態勢を整えて再びメイン舞台へ走り出す。そこを通り過ぎたらまた廊下に出て、逃走ル

 

ートが無いか必死に見渡した。

 

 ヘンリー「(何処かないか?撒けそうな、あるは隠れるのに適した場所・・・!?)」

 

 あらゆる可能性を思考していたその時、激痛が走り体が倒れこむ。何もないところでチェイスを 

 

続けていたので血の渇望が溜まり、足が速くなって確実に距離を縮められ止めを刺したのである。

 

這いずり状態に陥った彼をよそに、スプリングトラップは直ぐ肉フックに吊るさずあるものを取り

 

出す。

 

"ガチャン!"

 

 彼の頭に勢いよく取り付けておき、横たわる身体をゆっくりと肩に担いでから近場にある肉フッ

 

クに吊るした。

 

"っっがあぁぁぁぁ!!"

 

 ヘンリーの絶叫が儀式場に響き渡る。そんな叫び声を聞き機械人形が顔を歪ませて愉悦に浸って

 

いた。聞き終わった後、何を思ったのか吊るされている彼の体をもう一度武器で切り刻む。

 

 ヘンリー「がぁっ!!(この野郎・・)」

 

 血反吐を吐いたその姿を見て一層喜んでいる。満足したのか、他の獲物を捕らえようと機械人形

 

はその場から徐々に離れていく。その間、痛みがまだ引かないヘンリーは停止しようとする思考を

 

無理やり働かせて、先程頭部に取り付けられたものと、この先について考える。

 

 ヘンリー「(・・・取り敢えず私に取り付けたものは、間違いなくスプリングロックスーツの頭

 

      部だな。残虐性を好む奴だ。何かしらの仕掛けを施してスプリングネジを緩め、気付

 

      いたときは頭部を潰される。・・・この辺は早急に解決しなければならない。それ

 

      と今後の事、恐らく私の悲鳴を聞きつけ誰かは救助に向かうはずだ。だが人数が一

 

      人割かれる状態だから修理の遅延に繋がるだろう。それに先程のBalloon Boyもそう

 

      だ。何故動き出して悪魔の手助けをした?一応彼らの操作権限は私にあるはずだが。

 

      ・・まぁ、大方あの邪神が良からぬ方法でいじくりまわして操っているだろうな。

 

      兎も角、問題は山積み。さてこれからどうするか、救助されるまでじっくり考えて

 

      おくか。)」

 

・・・・

 

 ヘンリーが肉フックに吊るされた状況を全サバイバーに強調表示される。いち早く気付いたのが

 

救急箱を探していたジェイクである。

 

 ジェイク「(爺さん!早速やられたか・・・場所は、メイン舞台方面の廊下か。急いで救助した

 

      いがドワイトとメグの事も心配だ。・・いや、負傷者とそれを介抱する者には救助は

 

      無理だ。どのみち万全に動ける俺が行った方が良い。)」

 

 一人肉フックに吊るされ、一人負傷者が出ているこの状況では吊るされた距離的に、ジェイクが

 

やや近くにいる事から彼が安全な救助を遂行する必要がある。救急箱探しを一時中断し、駆け足で

 

ヘンリーの元へ駆けつける。道中、機械人形に遭遇しないよう心音と目視で逐一確認して移動す

 

る。数分後、ジェイクは一通り問題なく目的地までたどり着くことが出来た。周囲をチェックして

 

安全と判断したら即吊るされているヘンリーを救助する。合流した二人はその場を急いで離れる。

 

救助された合図は、サバイバーだけでなくキラーにも通知が行くので直ぐに離れる必要がある。移

 

動している道中、ジェイクはヘンリーの身体に切り刻まれている痛々しい傷跡とさっきメグにも取

 

り付けられていたスプリングロックスーツの頭部を見て不安の声を上げた。

 

 ジェイク「爺さん・・・それ、」

 

 ヘンリー「あぁこれか?奴の悪趣味な玩具さ。これの解決策はまだ見いだせていないが、それは

 

      あと回し。それと傷の問題は大丈夫。ほら」

 

 そう言い、彼が右手に握っている救急箱をジェイクに見せる。

 

 ジェイク「おぉ、ナイス!さっきまでそれを探し回っていたところなんだ」

 

 ヘンリー「どういうことだ?」

 

 こうして二人はお互いの身に起きた出来事を情報共有し、今の状況を把握する。負傷の問題点は

 

早急に解決できるが、スプリングロックスーツの解除法、他の機械人形達による襲撃・妨害の対策

 

とそれらの出現条件、残り発電機の設置場所にチェイスルートの把握とまだまだ、解決しなければ

 

いけない事が山ほどある。ジェイクは今までの経験にない儀式の流れに頭を悩ませていた。

 

 ジェイク「あの兎型の機械人形は兎も角、爺さんが制作した機械人形達が襲ってくるって・・・

 

      てか、唯の機械が人間を襲う時点でとんだ欠陥品じゃねーか!」

 

 ヘンリー「うん、そこは・・いろいろあってだな。まぁ心配することはない。一応対策は一通り

 

      知っているから取り敢えずこの話は後だ。今は安全地帯にいるドワイト達と合流する

 

      のが先だ」

 

 ジェイク「(はぐらかしたな・・・)そうだな。あの二人、上手く隠れていればいいが」

 

 残り発電機は2台。しかし、襲撃の頻度も増えているので一瞬の油断も許されない。4人のサバイ

 

バーが上手く連携し全員で脱出するのが先か、或いは・・・

 

 




パーク説明

-設計師の恩恵-
貴方は機械工学を熟知しあらゆる物を設計・組み立てるのが誰よりも得意である。工具箱を所持している状態で発電機を修理すると、修理速度が10/15/20%上がる。また、チャージ量を増やすアドオンを所持している場合、100%増加する。
(ヘンリー)

-異常な悪寒-
身に覚えのない恐怖に駆り立てられ、今まで以上に危機を素早く察知する。36m範囲内に殺人鬼が接近すると3/3/3秒間、殺人鬼の姿が強調表示される。クールタイムは60/50/40秒発生する。
(ヘンリー)

スプリングトラップの特殊能力 -渦巻く邪悪の玩具-

儀式開始の時、手元に5つのスプリングロックスーツの頭部を所持できる。這いずり状態になったサバイバーに装着することが出来る。装着されたサバイバーは、一定の解除条件を満たさないとスプリングネジが緩み切り、内部にあるあらゆる部品が押し出され頭部を潰し圧死される。

また装着状態の時には、壊されたパレットが使用前で見える状態になり、発電機修理・治療する時一定の確率ですごく難しいスキルチェックが発生する。失敗した時はペナルティが付く。
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