Welcome!! to the fog of world... 作:Rat man
異様。異様な姿。兎をモチーフとした容姿がボロボロの機械人形が、呆然と立ち尽くしている四
人のサバイバーを見つめる。ぎらついた銀色の目で獲物を見定めて、荒々しく息を吐いてゆっくり
と近づいてくる。その時、金縛りにあう感覚に陥ったサバイバー達は危機的状況であると本能で感
じ取り、体を無理やり動かしながらその場から一斉に逃げ出した。その途端、ぎこちない態勢でゆ
っくりと近づいてきた機械人形が、逃げていく獲物の中の一人を選択して早歩きで追跡を開始した
のである。追われたサバイバーの一人、メグは先程のメイン舞台から真っ直ぐ一本道の廊下に進ん
で行き、途中にある幾つかの部屋の内、部品部屋と呼ばれる所に飛び込んだ。中を確認すると両隣
の部屋で形成されていて、右側には正方形のテーブルが一つ、その上に機械人形の部品が置かれて
おり、テーブルと壁側の間にパレットが一枚設置されていた。左側には、ボロボロに朽ち果てた機
械人形が2~3体ほど床に転がっていて、その様子はまるで、こちらを見ているような不気味な感覚
に襲われメグは小さな悲鳴を上げる。しかし背後から機械音が聞こえてくるとハッとなり、怖気づ
く訳にもいかず急いで右側の部屋に進み、立てかけられたパレットの近くに待機する。先程全力で
走りだしたものだから、体の内部に蓄積されている疲労を少しでも回復するために。
その数秒後、機械人形がこの薄暗い部屋に侵入しメグを捕捉する。見つけたと言わんばかりに顔
を不気味な笑みに変え、早歩きで近づいてきた。両者とも睨みあいながら距離を一定に保つ。
・・・先に動いたのは機械人形だ。立てかけられているテーブルの右側、反時計回りからメグを
追いかけた。同時にメグも反時計回りに逃げていく。捕まるか捕まらないかのギリギリの距離で一
周二周と、グルグル回り続けるが徐々に機械人形の足が速くなってきている。一定の時間チェイス
をしていると、殺人鬼側に血の渇望というスキルが発動して獲物との距離を縮め、より効率的に捕
らえるのでサバイバーに不利が生じる。この効果を断ち切るためには立てかけられているパレット
を殺人鬼にぶち当てるか、横に倒されているパレットを割らせる必要がある。他にもいくつかの方
法があるが、メグが選んだのは・・・
メグ「っおらぁ!!」
"バシン!!"
パレットを機械人形の頭に思いっきりぶつけるように倒した。たまらず機械人形は怯み、少しの
間追跡が中断される。血の渇望を上手く切らせたのは良いが、ここで思わぬ誤算が生じた。パレッ
トを倒した方向が出入口と反対方向になので、当然メグの位置も出入口から遠いことになる。逆に
機械人形は出入口の近い方に位置するので逃げ道を閉ざすことが出来る。本来は出入口と近いほう
でパレットを倒し、殺人鬼が怯んだ隙に急いで逃げ出すのが理想だが、このような状況になってし
まうと負傷を受ける覚悟でこの部屋から逃げ出さなければならない。でなければ倒したパレットを
使用してチェイスをする必要があるので読み合いが発生する。無傷でこの部屋から脱するためには
フェイントを仕掛けて、パレットを超えるふりをして機械人形を出入口から遠ざけるようにし、出
入口に向かうしかない。だが、一周が狭いこの場所でフェイントが通じるわけがないので、機械人
形はメグがパレットを超える刹那を見切って一撃を放つのは容易であった。
"ザシュ・・・!!"
ボロボロに剥きだされた右手部品が、鉤爪のような鋭利な武器に成り代わっているので、背中に
攻撃を喰らったメグはたまらず呻き声を上げる。背中から流血した血は、白黒の地面タイルにこび
り付き、真っ赤に染まっていく。襲撃を受けながらもメグは、ダメージブーストを利用し、袋小路
であるこの部品部屋から脱した。しかし状況的に発電機が修理された通知音がまだ聞こえないので
いきなり負傷を貰う事になったメグは、あの機械人形に対しての対抗策が分からない現状、チェイ
スであまり時間は稼げないと直感に思った。
メグ「(この先が思いやられる・・・)」
だが走り出すしかない。一分一秒でも、他のサバイバー達が安全に発電機を修理できるようにす
るために。背中に走る激痛を抑えるよう歯を食いしばって前へ進んだ。
New Killer: The Machine(Springtrap)
参戦キャラクター元:Five Night at Freddy's 3