普通じゃない悪魔のとあるソーサラーと入れ替わったもしもの人生 作:星空ゆう@最弱ったら最弱
…ねぇ、わんわんさんの名前って、本名?なんかあだ名っぽいけど」
わんわん「…あー、クラウンだよ」
ゆう星「ありがと」カリカリ
鉛筆の走る音が聞こえる。
どうやら小説を書いているようだ。
しかし、満足がいかないためか何度もクシャッと丸められ
何枚もの丸められた紙がゴミ箱に積み上がっていく。
ゆう星「…つ、次こそは完成するはず…」
完成させたい、その気持ちを元に何度も書き続ける。
ゆう星「…もしも、僕の生きてきた物語をわんわんさんが歩んだなら」
想像、期待、創造、後悔。
ゆう星「もしも、僕の出会った友達と仲良くなったのなら」
何度も夢想し続ける。きっとそれが完成に近づいていると信じて。
ゆう星「一体、どんな人生を歩むか…完成が楽しみだなぁ」
少しずつだけれど、その歩みは進み始めていた。
なんでもない普通の農村。なんでもない普通の日。
しかし、めでたい事というのは場所や日を選ばないようだ。
オギャアアアァァァァ!
「産まれたぞ!俺たちの子だ!」
「…う、産まれたのね…」
今日はとてもめでたい日だった。
新たな命が芽吹き、まるで子供に戻ったかのように喜んだ。
「産まれた子の名前はどうするんだ?産まれたら教えてくれるんだろう?」
「…ええ…男の子かしら…それとも女の子かしら…」
「女の子だ!」
「…だったら…その子の名前は…わんわんよ…」
この世に新たな命が産まれた、瞬間である。
しかし、運命は普通の誕生を許してはくれないようだ。
「…うん?おい、なにか生えてるぞ」
「そんな訳…黒い…尻尾…?」
なんという運命の悲しきかな、産まれた子供は悪魔。
普通ではなかった。人間ではなかった。
しかし、幸か不幸か、親はその子を見捨てはしなかった。
「…どうする?」
「どうするも何も…産まれた以上、私たちの子供よ。
でも…この子の事がバレてしまえはこの子はあっという間に…」
「…隠そう、この子は不自由な思いをするかもしれない。
この子は世界を知る事は出来ないかもしれない。
でも俺らが守らなければ、知る事なく死んでしまう。
俺らが守らなければ自由を感じる権利を持つことなく死んでしまう」
「…こんな形になってしまったけれど、私は貴方との子供を産めて幸せよ
ありがとう」
かくして、クラウンの普通でない人生は始まった。
クラウンを隠し続け、時は立ちはや9年。
外に出る事なく育つかという心配をよそにすくすくと育っていた。
クラウン「…暇だなぁ…そうだ!また脱走しよう!」
…すこし、捻くれてしまったが。
クラウン「もう、人間に擬態できるようになったのに…お父さんとお母さんは大袈裟だなぁ」
慣れた手付きで窓を開け、外へと出ていくわんわん。
いつも通り誰も居ない道を通って目的地を目指す。
そしてその目的地は…なんと大きな屋敷だ。
一体なんの用でその場所に行くのか、それは…。
ジョルジェ「…あ、クラウンさん!こんにちは!ご機嫌はいかがですか?」
どうやら、友人が居るようだ。
名前はジョルジェ、この屋敷に住んでおり
同年代の人物で、この家の主の子供のようだ。
親はこの辺りを治めているらしい。
屋敷なのはそれが理由だろう。
三兄弟の末の弟だが、兄の2人より賢く
次期領主を任されるのではと噂されている。
クラウン「聞いてよジョルジェ!お父さんとお母さんがいつもいつも口酸っぱくさぁ!」
ジョルジェ「そうなんですか…それはそれは…」
この二人はいつもこの場所で仲良く話をしているらしい。
紅茶を飲んだり、クッキーを齧ったり。
基本的にはジョルジェがクラウンの話を聞く形のようだが
それでも二人はその時間を楽しく過ごしていた。
そんな話の中で、こんな話題が飛び出す。
ジョルジェ「…そういえば、最近近くの森で吸血鬼が出没しているそうですよ」
クラウン「そうなんだ…まあ、吸血鬼くらいなんでもないでしょ。ささっと倒しちゃえばいいじゃん」
ジョルジェ「い、いやぁみんながみんなあなたの様に強い訳じゃないと思うんですが…」
クラウン「えー?みんな弱過ぎるよ」
ジョルジェ「あなたが強すぎるんです。
何回も模擬戦を私としたのにどれだけハンデがあってもあなたが勝つじゃないですか。
あなたは一体…」
クラウン「あ、あー!用事を思い出したー!(棒読み)」
ジョルジェ「あなた何か用事ありましたっけ…」
クラウン「前は忘れてたの!」
ジョルジェ「それはそれで問題では…?」
クラウン「じゃあね!ばいば…おっと忘れるところだった」
帰ろうとしたところで、思い出したように後ろを振り向き、ジョルジェに近づく。
そして、ジョルジェの頰にキスをした。
クラウン「じゃあ、今度こそバイバイ!また明日!」
ジョルジェ「さようならー…」
なぜキスをしたか。それは数日前にジョルジェと読んだ本が始まりである。
恋愛小説*1を読んでいたところ
キスのシーンが出てきて、クラウンがジョルジェに聞いたのだ。
クラウン「このキスって奴、どういう時にするものなの?」
ジョルジェ「ああ、これはですね。好きな相手にやる物で、好きと伝える為にします。
基本的に頰や唇へ自分の唇を付けるといった感じでするもののようです」
クラウン「へぇ…」
ジョルジェ「…顔を見つめて、一体どうし…」
クラウンの行動を訝しむジョルジェ。疑問を口に出そうとした次の瞬間である。
チュッ
クラウンはいたずらが成功したかのようにクスクスと笑っている。
ジョルジェは赤面し、その顔の赤さはまるでトマトのようである。
そしてその頰には紅いキスマークが付いていた。
ジョルジェ「き、ききき…!?」
クラウン「驚いた?」
ジョルジェ「だ、ダメですよ!そんな冗談でなんて!」
クラウン「えー?…別に好きじゃないなんて言ってないよ」
ジョルジェ「…!そ、それって…」
クラウン「1番の友達だからね」
ジョルジェ「…(カアァァ)と、友達より仲の良い相手にキスはするんですよ!」
クラウン「そうなんだ…でも、ジョルジェはお父さんとお母さんの次に好きだけどな…」
風が吹く…秋の中旬頃の少し肌寒い風だが、今はそれでもまだ顔の熱は消えない。
クラウンの顔がまともに見れない。
数分の間、沈黙が続く…。
クラウン「…な、なんてね」
ジョルジェ「そ、そうですね」
クラウン(キスした時…変な気持ちが…なんなのかな…)
ジョルジェ/クラウン「「…」」
クラウン「あのさ…」
ジョルジェ「…なんですか?」
クラウン「…また、してもいいかな?」
ジョルジェ「それは…!…良いですよ」
クラウン「…あー…ちょっと早いけど今日はもう帰ろうかな…」
ジョルジェ「ええ…そうですね」
それ以来、帰る前にさよならのキスをするようになったのだ。
始まりは気付くことが出来ないほど小さかった気持ち。
それでも少しずつ大きくなり今でははっきりと認識している。
ジョルジェ「…帰ってしまいましたか…クラウンさん…いえ…
クラウン、私はあなたを愛しています」
しかし、小さな少年の恋心を突き通せるか、大きな試練が待ち受ける。
クラウン「お父さんとお母さんにバレる前に早く帰らないと…」
走る、走りつづける。
子供だが、既に大人顔負けの速さで走る事ができ、景色がどんどんと後ろへ過ぎていく。
しかし、やはり子供である。足元の小石に気付かずにコケてしまう。
クラウン「っ!…いたた…まさかコケちゃうなんてね…」
スッと起き上がる。
…そこから、運命は動き出した。
「…し、尻尾が生えてる!?」
クラウン「…あっ…!」
To be continued…
さーて、言わせてもらおう…。
キャラ崩壊ごめんなさあああい!
オリ主を持ってきておきながらキャラ性を守れない作者でーす!!!
やっぱり自称抜いても最弱でしかないね!
…はい、すいません取り乱しました。
タグやあとがき開幕発狂を見ればわかると思いますが
キャラクターが崩壊しています。
そして今回の作品なんですがねぇ…なんと!コラボです!
いやー初作品以来のコラボ作品!
まあそんな事はどうでもいいんです。
コラボ相手のあーうーさんではゆう星を主人公にした作品が書かれます!
あらすじにあーうーさんのユーザーページを貼りますので
是非そちらもご覧ください!
では、閲覧ありがとうございました!次回もお楽しみに!