異世界から時の魔王も来たようですよ?   作:じおー

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プロローグ

 

 

「ーーー今ボクたちの間ではさ、何故かは知らないけど既存のアニメや漫画の世界に別世界の人を転生させてそれを眺めるって『遊び』が流行ってるみたいなんだよね〜。 だからボクも暇つぶしを兼ねてその流行りに乗ろうと思ったわけなんだよ、うん」

 

「……暇つぶしなのか」

 

「暇つぶしだね」

 

 

何もない真っ白な空間に、迷彩服姿の青年と黒いワンピースの少女の声だけが響く。

 

 

「自称神の暇潰しに使われるとか、ロクなことにならない気しかしないけど……まあ、良っか。どうせ、特に夢も希望も目標もなく惰性で生きる毎日だったし」

 

「本当かい? いやーそれは良かった良かった……とか言いつつもまぁ、断っても無理やり転生させるつもりだったんだけどねー」

 

 

ケラケラと笑うそんな少女の言葉を聞き、青年は疲れたように溜息をついた。

 

 

「はぁー……それで? 俺はいったいどんな世界に転生させられるんだ?」

 

「あぁ、それは今からくじ引きで決めるからちょっと待ってね。 …………ふむ。 えーっと厳正なるくじ引きの結果、キミの転生先は『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』の世界に決まりました! やったね!」

 

「『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』、ねぇ?…うん、知らね」

 

 

少女から告げられた自分の行き先を聞いた青年だったが、どうやら心当たりがないのかうーんと首を傾げる。

 

 

「はは。まぁ一応アニメ化とかもされた作品だけど一期しかやってないし、そこまでメジャーな作品じゃかいからねー。キミが知らないのも無理ないかもね。……大まかなあらすじの説明とかいるかい?」

 

「うんにゃ、イラネ。異世界モノなんて大抵どれも似た様なもんだろうしそれに、そう言いつつもどうせ教えてくれないパターンなんだろ?」

 

「ハハッ!その通りさ!知識がない方が観る側としては面白いからね!」

 

「はいはい、全く良い性格をしていらっしゃることで」

 

 

ケラケラと笑う少女の姿を見て、青年は再び溜息をついた。

 

 

「ははは……さて、それじゃあそろそろ、キミに与える『特典』を決めようかな?」

 

「『特典』か。まあお約束だな」

 

「まぁ、今からキミが行く世界風に言えば『恩恵(ギフト)』なんだけどね。説明とか要らないよね?まあ、するつもりもないけど!」

 

「はいはい、それで?その特典は俺が決めたり出来るのか?」

 

「いいや、それはもう決めてあるよ。君に与える〝恩恵(ギフト)〟は……コレさ♫」

 

「っ!?」

 

 

少女が言い終わると同時、青年の真上から黄金の光の柱が差し込んだ。少しして光の柱が消えると先程までの青年の姿はどこにもなく、代わりに青年の面影を持つ少年が立っていた。

 

 

「あ、言い忘れてたけど、〝恩恵(ギフト)〟を与えるついでに少し身体を若返らせるから。まぁ、君あんまし身長とか変わってなかったみたいだし別に問題無いからいいよね!」

 

「そんな事よりお前、これから行く世界がどんな世界かは知らないけど正気か?『仮面ライダージオウ』が特典、〝恩恵(ギフト)とか?」

 

「さっすが男の子、やっぱり仮面ライダーは知ってたね。心配しなくても大丈夫さ。だって、そのくらいの力がないと多分直ぐ死んじゃうからね」

 

「直ぐ死ぬってお前、それはどういう「それじゃあバイバーイ♫」おわっ!?」

 

 

少年となった元青年の言葉を遮った少女が指を鳴らした瞬間、突如足下に現れた大きな穴の中に少年が落ちる。少年が落ちて少しして穴は塞がり、真っ白な空間には黒いワンピースの少女1人だけが残った。

 

 

「ははっ、君には期待してるよ暮合(くれあい)零明(れいめい)。その力を使って僕を存分に楽しませてくれたまえへ」

 

 

 

 

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