【完結】がっこうぐらし!RTA/卒業生チャート+α 作:兼六園
後編はーじまーるよー。
前回のラスト直後にモブNPCが襲われていたのを発見したので助けに行きます。
タイム的には微ロスですが、モブ救出イベントは意外とクリア報酬の経験値がイッパイイッパイビューティフル……(普段は真面目で優しいRTA走者)
──なので、義によって助太刀……致す!
屋根伝いに高校まで行く予定でしたが一旦降ります。モブNPC(女)のケツを追い回す卑しいノンケのケツを貫きましょう。しかしえらいゴスゴスロリロリな格好してますね。……
3体居る内の2体は
助けた女性から経験値を貰いサブイベントも無事に完了したのでお暇します。
名無しのモブNPCは救助すると会話する暇もなくどっかに行ってしまうので高校に避難するように伝えることなどは出来ません。もし仮に出来たとしても邪魔なだけなのでしません。
んだらばまた屋根に登──る前に、ちょうど近くにコンビニがあったので、今日と明日のご飯とカップ麺なんかを頂戴しましょう。
荷物が増えると移動速度が低下しますが、お握りやカップ麺程度ではさほど問題はありません。水も学校に浄水装置がありますし。
電気ケトルくらいは流石にあるやろ……。
という訳で、全品100%OFFのお買い物です。しかし良心が咎めるので財布からケツを拭く紙にもなりゃしねぇ諭吉を一枚レジに突っ込んでおきますね。ヨシ!(よくない)
屋上に籠城してるだろう原作ヒロインたちと古木くんで二個ずつ食べるとしてお握りを10個くらい。それと保存が効くカップ麺を幾つかと、あとは缶詰でも入れておきますか。
通常プレイでもRTAでも、高校に籠城するメンバーは主人公くんを含めたら余裕で6~7人を超えますからね。それでは荷物の重量が『軽』から『中』になったので漁るのをやめます。
『中』から『重』になるとダッシュ出来なくなるので、荷物の重量管理には気を付けよう!(ゆうさく)ではコンビニを出て屋根へ。
二人も三人もとモブNPCを助けるのは却ってロスなのでこれ以降は無視します。皆自分が一番! 自分が一番ですよ~!(閉廷おじさん)
こうして屋根を伝えばやつらと戦う必要無いし安全じゃーん! とお思いのクソホモが居るでしょうが、公式コラボしていてDL出来るバイオハザードMODを導入してみてください。
やつら同士が共食いしてリッカーが生まれ、進撃の巨人の対人戦みたいな立体戦闘が始まるのでそんなこと言ってる余裕はありません。
などと言いながらジャンプ、ダッシュジャンプと屋根を跳び回ります。
ようやく見えてきた学校を前にホッとしつつ、時刻も夕方から夜に差し掛かりました。
今頃くるみ姉貴が先輩を専用武器のシャベルでチェストしている頃でしょう。
極々たまーに、りーさんやめぐねえが代わりにチェストしているのですが、その場合はかなりの筋力と持久力を持つくるみ姉貴が覚悟完了しなくて戦力にならないのでリセットです。
適当に校庭をうろつくやつらをバクスタしながら校内に入り込み、屋上を目指していざ鎌倉。薄暗くなってきたことでやつらも夜になったと理解したのか、生前の習性から生徒のやつらなんかはノロノロと校内から出ていきます。
発電設備の蓄えた電気が蛍光灯を作動させるので廊下は明るいですね。
まだ残っている数人の学生やつらを素早く避けつつ、三階に向かいます。職員室から出てきた先生やつらが2体現れたので戦闘開始。
やつら同士の間に距離があるので、1体を刀のR1二回でさくっと処理。もう一人はいつものケツ掘りで倒します。
──戦闘終了。
獲得経験値がモブNPCを助けた分と合わせて1つステータスを上げられるので、今回も持久力に振ります。獲得したスキルポイントは【剣術】か【跳躍】がLv2になるように振りたいので、今はまだ取っておきましょう。
職員室をKMRのようにチラチラ覗くとまだ数人残っていたので屈み移動で音を抑えながら進みます。この辺は【消音】を習得すると、Lv2からダッシュ音すら抑えられるのでオススメ。
尚、初期バージョンでは【消音Lv3(MAX)】で消音器を付けてない銃の音すら消せたので、当然ですが現在はバグとして修正されてます。
──そんなこんなで屋上に繋がる扉前までやってきました。扉を叩いて開けてもらいます。ねえ助けて! 助けて入れて! (ひで)
……開きませんね。とはいえこのパンデミックの最中、日が落ちて夜になった頃に扉が叩かれるとか恐ろしいなんてもんじゃないと思うので仕方ないのかもしれませんが。
……少し間が空いてからくるみ姉貴の『誰だよ(ピネガキ)』という質問が飛んで来たので、素直に自分の素性を話しましょう。もっと気合い入れて言うんだよ!(自分を売るトラマンZ)
卒業生であることと聖イシドロス大学の二年であることを説明し、この学校が発電設備と浄水装置があることを知っていたから避難してきたと正直に伝えます。
説得関連のスキルを持っていなくても、これだけの説得力があれば失敗することはまずありません。なにかをどかす音がして、それから扉がゆっくりと開かれました。
手早く屋上に出て、扉に立て掛けていたロッカーを元に戻して塞ぎます。
一息ついて辺りを見回せば、そこには親の顔より見た原作ヒロインたちが居ました。
猫耳帽子を被った少女・丈槍ゆき。既に先輩の屍を越え無事覚醒した少女・恵飛須沢くるみ。糸目巨乳・若狭ゆうり。
そしてゲーム中で最もちょろいヒロイン・佐倉慈、通称めぐねえです。
よく間違われますが『めぐねぇ』ではなく、またくるみ姉貴も『恵比寿沢』ではありません。
──自己紹介もそこそこに、リュックを下ろした古木くんに四人の視線がぶつけられます。
めぐねえは卒業生という部分から知ってる人かを思い出そうとし、ゆきちゃんはでけぇリュックに興味津々。りーさんがちょっと警戒していて、くるみ姉貴が腰の刀を見ていますね。
お腹空いてるだろうし、お握りを出して渡します。辛かったろう。さあお食べ(ハク様)というか保存効かないからさっさと食え(豹変)
ゆきちゃんとりーさんが二個ずつ、めぐねえが一個持っていきますが、部活の先輩をチェストしたくるみ姉貴は食欲が無い様子。じゃあ(食欲)立たせてやるか! しょうがねぇなぁ(Z戦士)
家から持ってきた手のひら大の羊羮を渡して食わせます。甘くて噛みごたえがあって常温保存可能の優れた保存食だ。オラ食え。
持ち物を渡すコマンドで執拗に羊羮を押し付けると、観念したのか食べ始めました。
食欲が無いとか言ってましたがちゃんと食べたので、ヨシ!(よくない)
──では、皆が食事をしている裏で、さくっと先輩(古木くん目線では後輩)を屋上から捨てましょう。死体が近くにあるだけでストレス値が増えますし、腐って野菜が駄目になるので。
黙祷を捧げてからブルーシートでぐるぐると簀巻きにして持ち上げます。
……意外と重いな──と思っていると、羊羮を食べ終えたくるみ姉貴が手伝ってくれました。自分が始末した相手に敬意を払う武士の鑑。
それでは校舎の裏側に投げ捨てた辺りで今回はここまで。あとは適当に駄弁って寝るだけなので等速で垂れ流しながら終わりです。また次回。
──屋上に繋がる扉が開かれ、外に出ると少女と女性が古木の視界に入る。
二人で退かしたらしいロッカーで扉を塞ぎ直し、目的地にたどり着いた安心感から疲労がどっと押し寄せてきた古木は深く呼吸してから辺りを見る。巡ヶ丘高等学校の生徒らしき少女が三人に、おそらく教師だろう女性が一人。
四人も助かったと言うべきか、四人しか助からなかったと言うべきか。その思考が肩にシャベルを担いだ少女の声で中断させられる。
「……そんで、あんたがここの卒業生だってのはマジなのか?」
「──ああそうだ。流石に当時の生徒手帳を持ち出す暇は無かったから勘弁してくれ」
「ということは、貴方は家からここに?」
おずおずと会話に混ざる女性の言葉に古木は頷く。屋上のフェンスに凭れて座っていた二人が近付いてきた辺りで、古木が名乗った。
「俺は大上 古木です。貴女たちは?」
「あたしは恵飛須沢 胡桃。こっちはめぐねえ」
「……めぐねえじゃないでしょ、恵飛須沢さん。
私は国語教諭の佐倉 慈です」
軽口を叩くくるみを窘める慈が注意をするが、古木もなんとなく、彼女がアダ名で呼ばれるような人間性なのだろうと察した。慈は座っていた二人に目線を向けて、手招きして紹介する。
「こちらは丈槍 由紀さんと若狭 悠里さんです」
「こ、こんばんは」
「……初めまして」
会釈するゆきと悠里に挨拶を返しつつ、古木はリュックを足元に降ろす。
ふと、四人の視線がそれぞれ違う方向に向いた。ゆきはリュックを注視し、悠里が古木を警戒する。慈は古木の顔を見て何かを考え、くるみが腰に差している刀を見ていた。
「それ、本物なのか?」
「……オモチャに見えるか?」
刀の柄を指で小突くと、くるみは頬に冷や汗を垂らして苦笑を溢した。屈んでリュックを観察しているゆきが、古木に声をかける。
「ねぇ古木さん、大きいリュックだね」
「ん……まあ、色々入れてあるから。ところで、食事なんかはまだだろう? 保存が効かないから、お握りで良いなら是非食べてくれ」
リュックを開いてレジ袋に詰められていたお握りを渡すと、中身を取り出したゆきを尻目に悠里が質問を投げ掛ける。
「……どこから持ってきたんですか?」
「コンビニからだよ。町があんなことになったとはいえ盗みは不味いし、レジにお金を入れておいたから安心していい」
「そう、ですか」
それはそれで良いのだろうか、と悠里の脳裏にふと疑問が湧いたが、きっと自分でもそうしただろうと考えてお握りのフィルムを破く。暗くてよく分からなかったが、中身は昆布だった。
食べ進めるゆきたち三人を余所に、ぼんやりとしているくるみを見て古木が問う。
「くるみちゃん。食べないのか」
「……あたしはいい。食欲なくてさ」
「この状態で食事を抜いたら体がもたないぞ。じゃあ、これなら食えるか」
そう言い、古木がリュックから手のひら大の羊羮を取り出して渡す。よ、羊羮……と呟いて、くるみが引き気味に返した。
「要らないって、今は何も食べたくない」
「いいから食え。一口でいいから食べろ」
「しつこいなこいつ……もごっ!?」
羊羮の包装を解いて遂には口に捩じ込まれ、渋々くるみはそれを咀嚼する。
「……あまっ」
「よく噛んで、ゆっくり食え」
「なんなんだよ……ったく」
「──あいつらに襲われて、殺したんだろ。だから食欲がないと言った。違うか?」
食欲が無い原因を的確に指摘され、口の中の羊羮を飲み込む動きが止まる。
目を見開いて古木を見るくるみは、腰の刀を一瞥して全てを察した。
「……古木さんも、殺ったんだな」
「家に押し入ってきたやつらに襲われて仕方なく、な。くるみちゃんは、どうしたんだ」
「あれ」
つい、と指を向ける。指先を辿った先にあったのは、畑の傍らに倒れている人影。
立ち上がって近付くと、そこに倒れていたのは男子生徒の死体だった。
首にある鋭利な切り傷は、十中八九くるみの持つシャベルのモノだろう。引き返してくるみの元に向かい、古木は残酷だがそれでもやらなければならない行動を提案する。
「知り合いだったんだな」
「……部活の先輩だよ」
「そうか……くるみちゃん。申し訳ないんだけど、あの死体をそのままには出来ない。ブルーシートで巻いてから外に捨てようと思う」
放っておけば死体は腐り、空気を悪くし、野菜を駄目にする。そうするしかないとは薄々理解していたが、いざその選択肢を突き付けられると、くるみは返答できないでいた。
「俺がやるから、無理はしなくていい」
「あっ……」
死体の元に向かい、古木は両手を合わせて黙祷してから畳んで置かれていたブルーシートを広げてそこに乗せ、ぐるぐる巻きにしてビニール紐で縛って持ち上げる。
「っ、流石に、重い……!」
完全に弛緩しきった死体はかなり重く、なんとか持ち上げるもよろよろとふらつく。それを、後ろから駆け寄ってきたくるみが支えた。
「──あたしの役目なんだ、手伝うよ」
二人掛かりで持ち上げ、フェンスの向こうに呼吸を合わせて投げ捨てる。遅れて聞こえてきた落下音に顔をしかめ、重苦しいため息をついたくるみが、両手を合わせまぶたを静かに閉じた。
「気の効いた言葉で慰めた方がいいか」
「なんだよその変な聞き方」
「俺が昔、古馴染みに言われた言葉だよ」
「……そいつ、性格悪いのか?」
「いや……壊滅的に人付き合いが苦手なだけ」
常に眉間にシワを作り、仏頂面の、しかし不器用なだけでその実本当は優しい知り合いの顔を思い出す。思わずフェンスを掴む手に力が入って、皮肉にも雲ひとつ無い空を見上げる。
「──死ねないな」
「……そっすねぇ」
満月が屋上を照らし、地上からは呻き声が響き渡る。下を覗けば、きっと、地獄から生者を誘うかのような錯覚を覚えるだろう。
無意識に片手で刀の鞘を握る古木は、くるみと共に三人の元に戻った。
──こうして、世界が終わってから最初の夜を過ごして行く。その日、古木は数年振りに両親が出てくる夢を見た気がした。
次→7月29日00時00分