【完結】がっこうぐらし!RTA/卒業生チャート+α 作:兼六園
愛情越えるような誠実さで突っ走るRTAはーじまーるよー。変身!(幻聴)
今回でpart3!(ダディ)。前回までの殺害数は22/50となり、今回13人、次回で15人始末して合わせて50人という計算なんですね。
んだらば早速薬局へと突撃。屋根と電柱を利用して飛び回る姿はまごう事なき天狗のそれですね、うわあこれが鱗滝さんですか。長男に理不尽な質問してはビンタしてそう(熱い風評被害)
『ガバをやらかしたらどうする』
『オリチャー発動で続行します』
パアン!
『再走しろ』
──試走で何回かやらかしてからの本走でようやくこれなんだよ!(半ギレ)
という怨嗟を募らせつつ、薬局に到着。
包帯や鎮痛剤などの体力回復アイテムや、カロリーメイト的な保存食もあります。
ここにはバンディットが4人おり、近くの10階建てマンションの8~10階に
それではカチコミ仕掛けます。
喧嘩の話の時間だ! コラァ!! と扉を蹴破り、突然のアンブッシュに驚くバンディットAに飛び掛かります。背中から倒れたバンディットAに跨がり、聖剣『月』……ではなく正拳突きを顔面に放って怯ませ、髪を掴んで床に叩き付けてから顎も掴んでそれぞれを逆方向に捻りましょう。
ゴキリ。はい次──と顔を上げた瞬間、破裂音と共に真横を弾丸が通りました。
どうやら拳銃持ちのバンディットが居るみたいですね、遠距離武器は『やつら』のアウトレンジから一方的に攻撃できるメリットがありますが、筋力が上がれば強くなる近接武器と違い威力が常に一定というデメリットがあります。
そしてあんな素人が撃つ弾なんざまず当たりませんし、当たる場合でも────バチィン! と血狂で弾く。このように、銃口の向きと引き金の指を見ておけば、あとは拳銃の弾速を把握して避けるないし弾くことは容易なんですね。
刀を槍投げのように投擲して壁に縫い付けます。これで2人。
残りの2人は──おおっと、後ろから振りかぶられた金属バットを避けつつバンディットBを縫い止めた壁に近づき、血狂を引き抜いて不意打ちかましてきたバンディットCと相対します。
こんな美少女に殴りかかるなんて……ドエレ──"COOL"じゃん……? 振りかぶったバットを刀身の腹で滑らせるように受け流し、がら空きの腹をかっ捌きます。
……のーこーりーはーどーこーだー? バンディットくんの匂いがするよぉ~(校長先生)
こ↑こ↓には確実に4人居る筈なので、どっかに隠れてますねクォレハ。──んー、ここかな? とレジの台に血狂を突き刺す。
刃に肉が引っ掛かる感触があり、殺害数が26/50となったのでドンピシャで当たりました。ガリガリ君ならもう一本くれてましたね。
んだらばもう用が無いので少し歩いた先のバンディットマンションを襲撃しましょう。
まるでアマゾンでも住み着いてそうな見た目をしていますが、マンションの階段部分はベッドやソファーが詰まってて上がれません。
エレベーターも電源が機能していないのでワイヤーをSASUKE最終ゲームよろしく昇る必要があります。ですがそれではバンディットくんたちも移動に不便です。そこで、彼らはベランダにある非常用ハシゴで出入りしているんですね。
なので本来なら上からの待ち伏せを警戒しながらハシゴで8~10階に向かうのですが──壁に突起があるじゃろ?(アサシン並感)
紫陽花ちゃんパワーがあれば壁に指をめり込ませることも可能なので、直接よじ登って8階に向かいましょう。壁を高速でカサカサと登って行く様はまごうことなき……いや、やめておこう。
確かに私は別ゲーで例のあの名前で呼ばれていますが、言葉にするべきではない。
しかし……私はなんでがっこうぐらし! のゲームで壁をよじ登っているんですかね。わかんねーだろ、俺もわかんない(ひでん)
……6階7階……8階。そろそろバンディットくんとエンカウントしますね。
まるで英傑のように壁からベランダに移ろうと横にカサカサ動いて────タバコ休憩してたバンディットくんと目が合いましたね。はぁい、ジョージィ……死ぬ覚悟してる?
なんで腰を抜かす必要があるんですか。失礼な奴め、貴様には死んでもらう。仲間を呼ばせる必要は無いので、抜いた血狂で喉を一突き。
ここから一気に9人片付けるのでよーく見とけよー? 火の点いたタバコを奪い窓に死体を叩き付けて割って中へと入ります。
侵入者に気付いたバンディットBにタバコを弾いて飛ばし、顔に当てて怯ませてタックル。玄関までぶっ飛ばし、扉ごと腹をぶち抜く勢いで蹴り飛ばして通路にで、出ますよ……。
片手間に血狂を振って首を斬り、残り7人。8階にはもう居なさそうなので9階に登って次の獲物を探しましょう。もっと返り血頂戴……我慢できぬ!(普段は真面目で優しい女子高生)
一部屋一部屋探るのは面倒なので、ここいらでいたずら心(変化技先制)を発揮。各部屋を素通りしながらピンポンダッシュしましょう。
当然『やつら』にインターホンを押す知能なんて無いので、バンディットくんは疑問に思いながらも必ず出てくれます。
4つ並んだ部屋の内2つ扉が開きましたので、手前の扉を開けたバンディットくんが顔を通路に出すのを見て、駆け寄って扉を蹴り勢いよく閉めて顔を挟ませます。
ゴシャア! と音がしたのを確認して奥の扉に向かい、紫陽花ちゃんこと私を見てバンディットくんが出てきたので戦闘開始。
後ろの話し声からして扉と壁に頭を挟まれた奴は死んでますね。
紫陽花ちゃんの筋力で蹴られた扉に挟まれたら頭も潰れたトマトになりますよそりゃ。これで残り6人。殺害数も29/50になりました。
さて眼前のバンディットくんなのですが……武器が雑誌を束ねた即席の籠手と研がれた包丁でした。はぇ~すっごい洗練されてる。
ナイフのリーチに刀で挑むのはやや無謀ですが──勝負は一瞬。血狂を引き、峰に手のひらを添えて突きの構えを取ります。
────突くぅ^~!
ナイフを振り下ろしたバンディットくんの一撃を避け、即座に刺突。
ぐじゅっ、と肉を貫いた血狂の先端が背中から生え、哀れそこそこ戦えたであろうバンディットくんは死亡します。さぁて扉に頭を潰されたバンディットくんの方に向かい、もう1人居る筈なので扉に手を掛けます──と。
バァン! と開け放たれた扉の奥からバンディットくんが飛びかかってきますが、避けて脇腹を一発ぶん殴ってからバックドロップのように通路から外へと投げ捨てます。高いところから人が落ちると爆発したような破裂音がするんすねぇ。
これで残り4人。殺害数は31/50。あと4人は上の階……あるいは屋上でしょう。
さくっと上の階に向かい、気配を探りつつ屋上に。10階には誰もいませんので行きますよーいくいく。ゆっくりバンディットくんを揃えて持っていきたいところですが、プレイヤーはNPCの生首を持ち歩けないんですよねー。
狐面で刀引っ提げた美少女が扉を開けてやってきては驚くことでしょう、案の定たまげてるバンディットくん×4は、一拍置いて冷静になると傍らの武器を握ります。
1人が鉄パイプ、1人がバール、
──では戦闘開始。
拳銃を構えたバンディット2人の射線と被るように鉄パイプバンディットくんと相対し、誘導しながらわざと峰で打ち合いましょう。
NPCもまあまあ頭が良いので、撃てないとわかれば場所を変えようとします。踵を返した拳銃バンディットくんの1人に即座に肉薄。
ビビって発砲してくるので、当たらない弾丸は放っておき、当たりそうな奴は血狂で弾きます。カスが効かねぇんだよ!(天下無敵)
腰を低く落とし、すれ違い様に一閃。ずるりと胴体から真っ二つになるバンディットくんを尻目に、鉄パイプ持ちに再度接近。
峰で打ち合ったことで調子づいた振り下ろしに血狂の刃を当てると、鉄パイプは豆腐を切るように呆気なく切断されました。
呆けたバンディットくんの足に腕を回して合気ッ!(NKDK)してひっくり返すように転ばせ、髪を鷲掴みにして数回床に頭を叩き付け、とどめに斜めに切断され竹槍のようになったそれを喉に突き刺します。──あと2人。
もう1人の拳銃持ちに気を付けていましたが……手元でガチャガチャと弄んでいる辺り、2~3発撃ってジャムらせましたね。じゃあ次の犠牲者は……君ですね……(暗黒微笑)
立ち塞がるバール持ちに跳躍しつつラリアットを食らわせてスタンさせ、ジャムバンディットくん(アンパンマン)の顔面を掴んで手すりに叩き付け、血狂を腹に数回突き刺して魚を開くように思い切り力任せに切り捨てます。
──最後の1人がスタンから回復する前に足を掴み、バフ任せの筋力で隣の階層がこちらより低い別のマンションの方にぶん投げます。
追従するように手すりを足場に飛び──空中で血狂を鞘に納め、身をよじり姿勢を変え、バンディットくんに向けてひゅひゅんと2度振るいます。隣の屋上に着地すると、遅れて四等分のバンディットくんと血の雨が降り注ぎました。
ダン! と力を受け流さずに着地しちゃって少し足が痺れたので、痺れが取れるのを待つついでに脱獄に成功した某主人公のように両手を広げて血を被っておきます。
これだけ血みどろなら原作ヒロインたちにドン引きされるだろうし、わざわざ私を助けようなどとは思わないでしょう。
……回復しましたし、そろそろ最後の戦場、ショッピングモールに向かいます。髪も服も真っ黒だから血の赤色が目立ちませんが、VR補正で嗅覚が鈍いとはいえだいぶ鉄錆び臭いっすね。
──血狂を鞘に納めてタタンッと跳び、いつもの通路と化した屋根を跳びはねて数分。見えてきたショッピングモールの駐車場に降り立ち、軽く索敵ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ………………?
──駐車してある車に突っかかってるバンディットくんが銃を向けてるの、運転席なんですが……なんだあの見覚えがあるピンクはぁ?
……なんで律儀に駐車場に車停めてんだYO! 助手席のくるみ姉貴も動けてないし……仕方ない。先んじて1人仕留めましょう。
すすすす……と足音を消して歩き、背後の足元からにゅっと場に入ります。
そのまま後頭部を掴んでドアのガラスに顔面を叩き付けて、倒れたバンディットくんに跨がり顔面を殴打。取り敢えず死ぬまでぶん殴り、慌てて止めようとして降りてきたくるみ姉貴に羽交い締めにされます。
(がっこうぐらしRTA)流行らせコラ、離せコラ! んーにゃーごお前!
……本気なら振りほどけますが、まあ従いましょう。えげつねえ血の臭いに顔をしかめるくるみ姉貴と、後ろで様子見しているめぐねえたちを余所に、くるみ姉貴から離れてバンディットの死体を物色。銃も軍用の89式小銃でしたね。
腰のナイフを剥ぎ取り、小銃の方は銃身を曲げて撃てなくしておき、5.56mm弾を一発抜き取っておきます。ここ伏線ですよ。
そんなわけで今回はここまで。
次回、最終回。悪鬼羅刹蔓延るショッピングモールに、狐の鬼神が現れる。
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【古木 紫陽花】
・彼女は武家の末裔であった。古木家はかつて『狼』と呼ばれ、今では『大上』と呼ばれる家と敵対し、好敵手として競いあっていた。
しかしある時、古木家の子孫が大上家の子孫と惹かれ合い、やがて嫁いだことで、あっけなく敵対関係は終わりを迎える。
だが、それを許せない者が居た。大上家に嫁いだ女性の妹は、古木家の武家としての歴史に並々ならぬ執着を抱き──その執着を、孫娘に押し付けようとした。故にこそ、少女はそれから逃れるように剣の道を歩んだ。
少女は、紫陽花は、この町に引っ越す際、蔵から不思議なお面と刀を持ち出した。
それが彼女の意思によるものなのか──はたまた、不思議な魅力に取り憑かれたのか。
それは、神のみぞ知る。
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──血の雨を浴びる。
──血の池を見下ろす。
紫陽花は、あまたの死体を積み上げた道を歩き、罪を犯し続けている。ジクジクと、胸の内を、何かが蝕む感覚がある。
そのうち自分もまた、誰かの手でその生涯を終わらせるときが来るのだろう。そう考えては、自身を殺めんとする相手を殺して行く。
「──ああ、嗚呼……」
手を顔に這わせ、固い材質のお面に指が当たる。まるでこれこそが己の顔なのだと言わんばかりに、紫陽花の顔に合っていた。
──悪人だからと人を殺す人間が、正義なわけがあるか。私が、正義なわけがあるか。
──なにより、この凶行を楽しいと思う人間が、まともなわけがあるか。
手のひらを見れば、べったりと赤黒く染まっている。人を食らう鬼と化していたとはいえ、母を手にかけたその時から、紫陽花の決意は揺らがない。一度たりとも、揺らいでいない。
──悪人は殺す。死人も殺す。そして──。
「……私が
──だからどうか、最後に私を
それだけが──人を傷付けることでしか正義を成せない少女の、小さくも切なる願いだった。
「──なぁにやっとるんじゃ」
草場から駐車場に顔を覗かせた紫陽花は、思わず素を出してしまうほどに動揺する。
どこかから鹵獲したのだろう軍用の小銃を手に車に乗っている女性に脅す男を見て、それから車の中に目線を移せば、中に居たのは教師である女性と、その生徒三人。
小さくため息をつき、紫陽花は音を立てずに駆け寄り──車のドアのガラスに男の顔面を叩き付ける。倒れた男に跨がると、顔面に握り締めた拳を何度もぶつけ、抵抗しなくなるまで殴り続けて、動かなくなっても何度も何度も殴る。
「──やめろ!」
「………………」
後ろから羽交い締めにして男の死体から紫陽花を引き剥がす少女──くるみは、紫陽花から放たれる鼻を突くような鉄錆びの臭いに顔をしかめる。拘束をほどいた紫陽花が死体の物色を始める様子を、くるみは見ていることしか出来ない。
「……おい、紫陽花」
「馬鹿者。私は帰れと言った」
「──それは、今みたいに襲われるからか」
「わかっているのなら、抵抗くらいして」
「……いや、銃持ちに抵抗とか無理だろ」
──情けない、と呟きそうになった口を必死に閉じる。叔父なら出来た、じっちゃなら出来た、現に私なら出来る。とはいえ、彼女らが出来るとは限らない。そのため、押し黙るしかない。
「………………はあ」
「た、ため息……!?」
ギギギギッ──! と銃身を素手で曲げながらため息をつく紫陽花。
彼女は弾倉から弾薬を一発だけ抜き取り、ナイフをベルトごと剥ぎ取って腰に巻き付ける。
そしてそのままショッピングモールに入ろうとするのを、咄嗟に悠里が止めた。
「っ、待って、駄目よ紫陽花ちゃん!」
「──ん」
「……え、えっ?」
振り返った紫陽花が、足元の死体を指差して、それからモールの方にその指を向ける。意図を察した慈が、確認するように呟いた。
「……もしかして、あの中に、この人の仲間が居るんですね?」
「うん」
一拍置いて、紫陽花は言う。
「──私が入って十分経っても戻らなかったら、大人しく帰った方がいい」
「…………ど、どうして?」
車の影に隠れているゆきが、顔を覗かせて紫陽花に問う。それから、あっけらかんと返した。
「帰ってこなかったら私は間違いなく死んでいるから。彼らを殺せない貴女達と違って殺せる私が戻ってこないということは、そういうこと」
言うだけ言って、紫陽花はその場から飛び退き、街灯を足場にモールに向かって行く。
見送ることしか──見ているだけしか出来なかったその場の四人を代表して、くるみが言う。
「……十分か、待つしかないな」
「くるみ!」
「わかってくれりーさん、ついさっき銃を突きつけられて分かっただろ。あたしらには人を殺す覚悟なんてない。もし紫陽花が助けてくれなかったら──あんな男連中にあたしらが何されるかなんて想像するまでもないだろうよ」
「だからって……!」
──紫陽花に言われた通り放っておくべきなのか? 助けにいくべきではないか?
そこまで考えて、しかして言われたように人を殺す──傷つける決意すらない悠里たちには何も出来ないことを嫌でも理解する。
──しかし、しかし。それで『なら仕方ないな』と諦めるには、彼女たちは善人過ぎた。
「……くるみさん、悠里さん、ゆきちゃん」
「どうしたの、めぐねえ」
「──紫陽花さんは強い人です。私たちの助けなんて必要ないのかもしれません。
ですがそれ以前に、あの子は私の将来の生徒で、貴女達の後輩なんです。──私は、今この瞬間の選択で後悔をしたくありません。ですから、みんなで話し合いましょう」
「…………ああ、そうかもな」
「そうね、皆で考えましょう」
「うん、頑張ろう!」
──モールの方角から、けたたましい銃声と喧騒の声が聞こえてくる。時間が迫るなか、四人は、その咄嗟の判断で話し合いをするべきだという選択を取ることが出来た。
助けるにしてもどう助けるか、どのルートで逃げるべきか。『やつら』だけでなく武器を持った悪人にどう対処するか。
四人は考える。話し合い、考える。
紫陽花が作った『十分』を、紫陽花を助ける方法を考えるために使う。
くるみは荒事を任せた判断を後悔して。
悠里は少女の面影を妹に被せて。
ゆきは少女と友人になりたくて。
慈は──自ら未来を閉ざした少女に、まだ『これから』があるのだと教えてあげたくて。
こうして、紫陽花の戦いは終わりに近づき──反して、四人の戦いが、静かに幕を開けた。
次→11月29日00時00分