【完結】がっこうぐらし!RTA/卒業生チャート+α 作:兼六園
終盤戦な大学編はーじまーるよー。
前回は穏健派と高校組が捕まるところで終わりましたね。今回は古木くんの視点に戻ったところから再開です。ちなみに味方の場所はマップに記されているので、ひと塊になっている=捕まっていると判断できるんですね。
ついでに言うと……現在、くるみ姉貴を見失っています。ムービーとムービー明けの間にある暗転を挟むと、強制的に見失うんですよね。
──くるみ姉貴鬼速ええ! このままくるみ姉貴にRTA走ってもらおうぜ!*1
そんなわけで、キャンピングカーの辺りに戻ってきたのだ。すると、ちょうど現れたゆきちゃんと鉢合わせました。
話を聞くに、本来ならゆきちゃんが捕まる場面でめぐねえが庇ってくれたらしいです。
ドエレ──……"COOOL"じゃん……?
生徒を庇う教師の鑑がこの野郎……! 誰だよ淫乱ピンクとか負けヒロインとか言ったやつ。
んだらば、車内にくるみ姉貴が書き置きを残しているかもしれないということで、その手の痕跡を探しましょう。書き置きはありませんが、ベッドの中に手錠があるのを確認すると、構内のイベントフラグが進行して武闘派に捕まった高校組がやってきます。
今回はみーくん、りーさん、めぐねえの三人ですね。マップを見る限り椎子姉貴と圭とるーちゃんは理学棟に避難しているので、こっちは放置で良いでしょう。【科学知識】のスキルを持つ椎子姉貴は、その気になれば混ぜてはいけない薬品で爆弾を作れますからね。*2
ではさっそく作戦会議をば。作戦は大きく分けて二つ、一つはみーくんがくるみ姉貴を探しに行く原作ルート、もう一つは古木くんで武闘派を皆殺しにするルートです。
当然ですがここで武闘派全滅RTAを始めた場合は、くるみ姉貴を連れ戻すイベントが中断されてしまうので、くるみ姉貴が大学編で永久離脱からの終盤で完全に転化した彼女と戦うイベントに派生してしまいます。だから、ここは原作通りに進める必要があったんですね。
行け! みーくん!(ピッピカチュウ)、と見送りつつ見所まで倍速。
描写の外ではおそらく、武闘派の苦労人ことリーダーがロジハラで虐められている頃でしょうか。まあ向こうの言い分って『事故死を殺人事件だと騒いでる』みたいな感じですし。
普通に考えて穏健派に武闘派のメンバーを暗殺とか無理に決まってるじゃんアゼルバイジャン。ですが……恐らく古木くんならそういうことが出来ます(トリオンモンスター)*3
──と、みーくんがくるみ姉貴を探しに出ていってから数分でイベントが進行。
まるで脱走した犬が帰巣本能で帰ってくるみたいにあっさりと塀を飛び越えてくるみ姉貴が戻ってくるので、ゆきちゃんと一緒に追跡しましょう。りーさんとめぐねえは…………留守番で。
などといったところで今回はここまで。
あと1……か2partくらいで大学編も終わります、お楽しみに。
──美紀がくるみを探しに出ていったあと、キャンピングカーの中で、古木は湯気の立つ白湯をすすっていた。コップを流しに置いてから、重いため息をついて目頭を指で揉む。
「古木くん、大丈夫ですか?」
「……俺は大丈夫です。早いところくるみを探して、武闘派の連中も制圧したいところですが……リセたちを人質にされては困りますから、今はまだ機を待たなければ」
慈の労うような声にそう返し、古木は腰の刀の柄頭に手のひらを添える。
妙な迫力にぞわりと背筋が粟立つ慈だが、それでも肩に手を置いて続けた。
「──無茶は、駄目ですよ」
「わかっています。俺が死んだら戦力の低下が著しいことは理解して「そうではないです」
不思議そうに眉をひそめる古木の肩に置かれた手を腕にずらして、手に移動してそっと手のひらを包むように握ると、慈は言う。
「みんなで、です。貴方も揃って、ようやく『みんな』なんですよ」
「────」
「だから……自分が犠牲になってでも、なんて、それは絶対に許しません」
じっと見上げてくる慈の目から逃げるように視線を右往左往させる古木は、やがて観念したかのように小さく頷く。
「はい」
「……わかればよろしい」
ふふ、と笑って、慈は歳上らしい口調で締める。それからふと、視界の端──窓の外でなにかが動いたのを捉えて古木の顔がそちらを向いた。
「──、くるみが居た」
「えっ」
「美紀とは入れ違いか……俺が行きます、今度こそ連れて帰りますから」
「私もっ!」
「ゆき……」
ばっ、と手を上げてアピールをするゆきに、古木の目尻が細まるが。
「……わかった、来い。お前も居れば、くるみも話を聞き入れるかもしれん」
「──!」
「悠里と慈さんはここで待機を。出口たちがここに来るかもしれないので」
リュックをゆきに渡しながら指示を出す古木に、悠里と慈は頷いて返した。
静かに素早くキャンピングカーの扉を開けて出ていった古木たちを見送ると、二人は車内のベンチに座って向き直る。
「めぐねえ、今日は頑張りましたね」
「今日は…………?」
「すみません。いつも頑張ってましたね。一歩前進ですよ、たぶん」
「たぶん…………?」
慈の恋路はまだまだ遠いと、内心で独りごちる悠里は、現状に対して不謹慎だなと思いながら、くつくつと喉を鳴らして笑っていた。
──くるみを探しながら走っていた美紀は、理学棟を訪ねていた。
「青襲さん!」
『……君か。抜け出せたようね』
「はい、そちらは……」
『私たちも居るよ!』
『いるよー』
インターホンの奥から聞こえてきた椎子の声と、更には圭と瑠璃の声。
無事であることを知ってホッとする美紀だが、かぶりを振って続ける。
「実は、くるみ先輩が居なくて……こっちに来ていないかと思ったんですが」
『残念だけれどあの子はここには来ていないわ。……それと、逆に聞くけど、この一件が起こった原因を知っていたりはしないかしら』
「…………それは──」
ポツポツと語り始めた美紀の話を聞く椎子。武闘派の仲間が感染した、という部分で彼女は「なるほどね」という言葉を漏らす。
『──わかった、その件での説明を連中にする必要があるでしょうし、私も着いて行ってあげる。ちょっとそこで待ってなさい』
「は、はい」
インターホンのマイクの奥で圭と瑠璃に何かを話す椎子は、それから数分してバッグを肩に提げて煙草を口に咥えながら現れた。
「……くるみ君とやらはどうせ御形たちが見つけてくれる。私たちは一旦戻りましょう」
「──あの、なるほど……というのは」
「まあ、貴女には先に説明しておいた方がショックも少なく済む……ん」
煙を吐きながら、椎子は足音を耳にして顔を向ける。そこに立っていたのは、武闘派のリーダーことタカヒトであった。
「……どこへ、行く……!」
「どこって──どこに行けばいいんですか! 貴方たちが、追いかけてくるから……っ」
「ふざけるな! 仕掛けてきたのはお前たちの方だろう……!!」
「っ──、?」
すっ、と美紀を下がらせて、椎子が前に出る。タカヒトを真正面に捉えて、灰を地面に落としてから、静かな声色で言った。
「武闘派のお仲間が感染して転化した、だったわね。それならこの子達じゃないし、私たちでもない。……予想は出来ていたけれど」
「なに……?」
「まず、世界がこうなった原因がただの接触感染だけとは思えない。例えば世界同時多発テロを想定したところで、世界を一度に沈黙させるのは難しいの」
椎子の言葉で冷静さを幾ばくか取り戻したタカヒトは、荒く呼吸しながらも話を聞く。
「少なくとも、初期の感染ルートは空気感染じゃないとこうはならない。私たちが今まで無事だったのは単なる偶然ね。
その上で一つ質問をするわ。なぜ、インフルエンザワクチンを毎年接種するか知ってる?」
「……それは……、ウイルス、は……変異する……から……っ」
「そう、ウイルスは変異する。免疫があるからといって、それがずっと続くとは限らない。おまけにもう一つ言わせてもらうと──」
椎子は携帯灰皿に煙草をねじ込んで、懐からもう一本を取り出しながら、あっけらかんと──状況を鑑みたが故の事実を述べる。
「あなた、感染してるでしょ」
次→2月24日00時00分(予定)