幼なじみの彼女は   作:有機物

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彼はいつでも彼女のことを考えている

俺には幼なじみがいる。もう3年くらい会っていない。向こうは俺のことなど忘れてしまっているのだろうか。

いや、それはない。

なぜだか確信していた。

 

 

今でもよく思い出す。毎日学校ではずっと一緒。周りはみんな敵でも、彼女だけはずっと味方。

そのことがたまらなく嬉しかった。彼女もまた、そう思ってくれていただろうか。

 

 

モノクロだった世界を一瞬で色付けてくれた。

毎日が楽しい。彼女がいてくれるから。

そんな楽しいことばかりだったせいだろうか。

 

現実は無情で、あまりに残酷だということをつい忘れてしまっていた。

 

 

彼女との楽しい日々を思い出すたびに

あの、まだ短い人生の中で一番絶望した日のことも思い出す。

 

幸いだったのは、彼女に泣き顔を見られなかったことか。

彼女の前は、強い自分でいようと心がけていた。

 

まぁ、家に帰ってからは、これでもかってくらい大泣きしたんだけどね!

 

しかし、今となってもそのことを思い出すたびに心が痛くなる。

無理だと分かっていても、会いたい。

どんなかたちでもいいから、会いたい。

ただひたすらこのことを、毎日のように思っていたら

中学校なんてあっという間に卒業していた。

 

高校に入っても入学式の日に車に轢かれるし、最近は特に運が悪い。

あ、車に轢かれたのは俺が悪いんだった。

 

とにかく、そんなことがあったおかげで俺は入学そうそうボッチが確定していた。

 

もしもあの子が、彼女がいてくれたら、同じ中学、高校だったなら、

何か違っただろうか。

 

こんなことを考えるのは何度目だろうか。

中一のときから、高二なりたての今まで毎日考えていた。

結局何度目なんだよ。

365かける…ってだめじゃん。

一日に何回かまでは分からないからなぁ。

 

こんなくだらないことを考えているときですら、頭の片隅では彼女のことを考えている。

あぁ、これもう病気じゃん。それも末期症状だな。

俺もう…いや、ためだ!

彼女に会うまでは絶対に死ねない!

 

 

あぁ、だんだん眠くなってきた。

せめて夢の中でいいから、彼女に会いたい。

きっとすっげぇ可愛くなってんだろうな。

もともと可愛かったけど。

今は大きくなって、俺には見向きもしなくなっちゃってんのかな。悲しい現実だ。

ナニコレ、俺思春期の娘がいる父親みたいじゃん。

 

でも、彼女に限ってそんなことはないよな。

ホントか?あれ、八幡心配になってきたぞ。

やばい、どうしよう。

まぁ、会えなかったらなんの意味もないんだけどね。

 

 

 

こうして、今日もずっと彼女のことを考えながら、比企谷八幡は眠りについた。

 

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