マンガ版GXしか知らない遊戯王プレイヤーが、アニメ版GX世界に跳ばされた話。なお使えるカードはロボトミー縛りの模様   作:黒月天星

159 / 280
 あけましておめでとうございます。正月なので今回は少し短めです。

 注意! 途中視点変更があります。また、カードの一部の効果はアニメ版、マンガ版準拠となります。


閑話 十代対紅葉 その三 削り合い そして暗躍する人形

 ◆◇◆◇◆◇◆◇

 

「くっ!?」

 

 紅葉 LP4000→3700

 

 フレイム・ウィングマンの炎がフレイム・ブラストを呑み込み、その余波で紅葉さんにダメージを与える。だけど、これで終わりじゃないぜ!

 

「フレイム・ウィングマンの効果発動! 追加で破壊したフレイム・ブラストの攻撃力分のダメージを相手に与えるっ!」

「うおおおおっ!?」

 

 紅葉 LP3700→1400

 

 更にフレイム・ウィングマンの追撃が決まり、紅葉さんのLPは大幅に削られる。

 

「フ、フレイム・ブラストの効果発動! 破壊されて墓地に送られた時、墓地の魔法カードを1枚手札に加える。俺は強欲な壺を手札に」

「お~っ! すげえぞ十代の奴。あの響プロを圧してる」

「良いぞぉっ! その調子だっ!」

 

 おっ!? いつの間にかこっちにも観客が集まってきたな。……というよりブラマジガールとココロの方に入り切らなくなった奴らがこっちに流れてきたって感じか。まあ盛り上がってるから良いか!

 

「へへっ! どうだ紅葉さん! 俺はこれでターンエンド。フレイム・ウィングマンの攻撃力も元に戻る」

 

 フレイム・ウィングマン ATK2600→2100

 

「やるな十代。だけどこれからだ! 俺のターン。ドロー! 手札の強欲な壺を発動し、さらにカードを2枚ドローっ!」

 

 

 紅葉 LP1400 手札4 モンスター0 魔法・罠0

 十代 LP3700 手札0 モンスター フレイム・ウィングマン 魔法・罠0

 

 

 流石紅葉さん。がけっぷちの状態からでも手札が一気に補充された。さあどう出る?

 

「俺は『E・HEROフォレストマン』を守備表示で召喚。カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

 フォレストマン DEF2000

 

 植物を身に纏うヒーローを場に出し、伏せカードで守りを固める紅葉さん。だけど、

 

「ドローっ! 伏せカードは分かんねえが、もうこうなったらガンガン攻めるのみっ! 俺は『E・HEROスパークマン』を攻撃表示で召喚! ……行くぜ! フレイム・ウィングマンでフォレストマンに攻撃!」

 

 光り輝くヒーローを仲間に加え、一気に押し切るべく攻撃を仕掛ける。だがフレイム・ウィングマンの炎がフォレストマンに直撃する直前、

 

「罠発動! 『レスポンシィビリティ』。俺の墓地にレベル5以上のHEROが居る時、攻撃してきたモンスターを破壊する。破壊されて尚、ヒーローの魂は屈しない。さあフレイム・ブラスト。さっきのリベンジだ!」

「なっ!?」

 

 半透明のフレイム・ブラストが立ち塞がった。そして炎を防ぎながら突進し、そのままフレイム・ウィングマンに突撃して互いに消滅する。

 

「この状況じゃ仕方ないとはいえ、伏せカードには注意しないとな十代」

「く~っ! やっぱ、そう簡単には勝たせてくれねえか。スパークマンじゃフォレストマンは突破出来ねえし、俺はこれでターンエンドだ」

 

 

 

 

 紅葉 LP1400 手札1 モンスター フォレストマン 魔法・罠 伏せ1

 十代 LP3700 手札0 モンスター スパークマン 魔法・罠0

 

 

「では俺のターン。俺は魔法カード『弱者の贈り物』を発動! 手札のレベル3以下のモンスターを1枚除外し、カードを2枚ドローする。俺は『E・HEROアイスエッジ』を除外し2枚ドロー。……よし。俺は『E・HEROエアーマン』を攻撃表示で召喚!」

 

 エアーマン ATK1800

 

 紅葉さんの場に、背中に金属製の翼を生やしたヒーローが現れる。スパークマンより攻撃力が上か。

 

「行くぞ十代。俺はエアーマンでスパークマンに攻撃!」

「スパークマンっ!?」

 

 十代 LP3700→3500

 

 エアーマンの翼から放たれる竜巻にスパークマンが飲み込まれる。すまねえスパークマン。だけどこれでこのターンは、

 

「まだだ! 俺はこのタイミングで伏せカードオープン! 罠カード『レイト・ヒーロー』。E・HEROが戦闘で相手を破壊した時、デッキからE・HEROを特殊召喚できる! ヒーローは遅れてやってくる。俺はデッキから『E・HEROオーシャン』を攻撃表示で召喚!」

 

 オーシャン ATK1500

 

 エアーマンに続くように現れたのは、どこか魚のような印象を受ける槍使いのヒーロー。……マズイ!? このタイミングで出てきたって事は。

 

「当然バトルフェイズ中なのでオーシャンにも攻撃権がある。オーシャンで追撃!」

「うおっ!?」

 

 オーシャンが滑るようにこちらに突進し、そのまま槍で一閃してくる。……っつ~!? 今のは効いたぜ!

 

 十代 LP3500→2000

 

「俺はカードを伏せてターンエンド。……どうした十代? 降参か?」

「冗談じゃない! まだまだこれからさ!」

 

 からかう様にいう紅葉さんに、俺はニヤッと笑って返す。

 

 面白れぇ。面白れぇ面白れぇっ! 強いヒーローを出しても即座に反撃してくるし、少しでも気を緩めたら手痛い攻撃をされる。これだからデュエルは最高だ!

 

 だけど俺の手札は0。場にカードもない。そして紅葉さんの場にはモンスターが3体。つまりはこのドローに全てが懸かってるって事だ。燃えてくるぜっ!

 

「頼むぜ皆。力を貸してくれ。……ドローっ!」

 

 信じればデッキは応えてくれる。気合を入れてカードを引く。これはっ!

 

「俺は魔法カード『死者蘇生』を発動! 墓地のバブルマンを守備表示で特殊召喚! そして、バブルマンが場に出た時に他のカードが無い場合、カードを2枚ドローする! ……来たぜ! 俺は魔法カード『融合回収』を発動!」

「おいおい。この土壇場でそれを引くかよ」

 

 観客席で見ている国崎のおっさんが何やら驚いているが、紅葉さんは落ち着いたもの。これくらい予想していたってとこか? なら、ご期待に応えてやるぜ!

 

「墓地の融合とバーストレディを手札に戻し、そのままバーストレディとバブルマンで融合! 来いっ! 『E・HEROスチーム・ヒーラー』」

 

 スチーム・ヒーラー ATK1800

 

 水を熱した蒸気を纏い、俺の仲間がまた一人参戦する。さあ。まだまだ終わらないぜ!

 

 

 

 ◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 一方その頃。

 

『ふ~はっはっは! ああ漲る。漲るぞ! はっきりと分かる程になぁっ!』

〈ピピっ!〉

 

 七精門の真上に当たる場所で、ネクはヘルパーを従えながら高笑いしていた。

 

 七精門から洩れる三幻魔の力。それが最も多く流れ出る場所を見つけ出し、そこに陣取る事でネクは復活を目論んでいた。

 

『この調子ならあと半日もすれば、力だけなら以前の状態に近い所まで回復できるっ! まったく……手間暇こそかかったが、それだけの価値はあったというものだ』

 

 ネクは上機嫌だった。この場所自体は以前から分かっていたが、力の流れに割り込んで横取りするという計画上、下手なタイミングで動けば足が着く。

 

 もし我が生け贄(遊児)や罪善、葬儀に察知されれば、間違いなく止められるだろう。なのでこの学園祭の日、皆が祭りで浮かれ、人が多く察知しづらくなるこの日を待ったのだ。

 

 レティシアや雪の女王を焚きつけたのも、少しでもそちらに厄介な奴らの注意を引き付ける為。あとは適当な理由をつけてこの場所に向かい、思う存分力を吸収するのみ。

 

『新たな身体に未だ当てはないが、力が戻ればある程度はやりようもある。もうすぐ私の復活が叶うのだっ! そうなればヘルパー。お前は私専用の整備士として使ってやるからな。……まあレティシアの奴も』

〈ピピっ!〉

 

 ヘルパーは相槌を打つだけでそれ以上は答えない。ただ静かにネクを見つめている。

 

『……それにしても、予想よりやや吸収率が悪いな。本来ならあと二、三時間で終わる筈だったが』

 

 ネクは少しだけ違和感を感じていた。力自体は正常に流れている。だが、()()()()()()()()()()()ような。

 

『まあ良い。幸い遊児達は私を置いてどこぞへ行ったようだし、時間はまだある。焦る事もないか』

 

 力を求める人形は、ゆったりと自身に漲っていく力に身を委ねた。

 




 という訳で、十代の戦いの裏でネクも暗躍しています。果たして上手く行くでしょうか?




 余談ですが本日投稿の別作品の方もよろしく!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。