キメラアントの王にエクスカリバーをぶち込みたい 作:のくたーん
書き手はHUNTER×HUNTERをキメラアント編まで読み終えました、ブックオフで総選挙の続きを見掛けたら買って読んでおきます。
物語の終着点は「王(メルエム)にエクスカリバーを叩き込む」という感じです。出来る限り王以外にもプフやユピーそれからピトーと戦わせたいと考えております。
まぁ、そんなわけで続くかどうか分かりませんがどうぞよろしく。
きっかけはなんて事のない空想や世迷言のようなものだった。インターネットが普及し、知りもしない知識を広め合いある事ない事で優位を取りたがる最先端の時代。俺はその時代の中で珍しい人間だと自負していた。
殴りたがり蹴りたがりな戦いたがりの男、それこそが俺だった。幼稚園の頃には小学生に喧嘩を売ってボコボコにし、小学生の頃には既に四回程警察のご厄介になっていた。中学生になってヤクザと全面戦争をし、高校生になって半グレの拳銃持ちと毎日のように戯れていた。
産みの親はチンコなしとチンコあり共々生まれた俺を施設に預けて、どこかへ行ってしまった。運良く引き取られた俺だったが毎日のように喧嘩をし、義務教育を終え高校を卒業出来たのはモーセの海割り並みの奇跡だった。
喧嘩の合間にはアニメを見たり、たまり場にしていた友達の本棚から勝手に漫画本を読んだりしていた。特に「HUNTER×HUNTER」と「Fateシリーズ」が俺のお気に入りだった。
そんなこんなで俺は二十歳を過ぎ、二十一歳になる前に死んでしまった。死因は出所不明で正体不明の病気だった。発病から三日で俺は死んでしまった。……そう、死んでしまった。
「…………死んだはずなんだが」
病室の天井を眺め、力及ばずに目を閉じた俺だったが再び目を開けると目の前には見た事のないファミレスの風景が広がっていた。天井や床それにテーブルは茶色とクリーム色でデザインされており、テーブル席の間には緑色の葉を広げる植物が植えられている。
ファミレスは中学、高校と死ぬほど入り浸ったが見た事のない店舗だ。天井を見るとしっかりと照明が点灯しており、それにカチャカチャと食器のぶつかる音とクラシック音楽が流れている。
俺はどうしてファミレスに居るんだ?それになぜちゃっかり四人掛けのテーブルに一人で座っているんだ?このままでは客一人あたりの単価効率の天敵ではないか。店内に向けていた視線を目の前に戻すとそこには両開きのメニュー表と小銭が置かれている。
メニュー表は閉じた状態で置かれており、普通のファミレスに置いてありそうな普通のメニュー表だ。小銭はそのメニュー表の横に置かれており、数えてみると250円あった。
とりあえず色々疑問点はあるが、メニュー表を開いてみよう。と、メニュー表を広げてみるがそこに書いてあるのは至って普通のメニュー。ランチセット、ケーキセット、ちょっとしたラーメンやうどん、ステーキにパフェ。メニュー名と料金が隣り合わせに書かれており、それが上から下へ行儀よく並んでいる。
250円で頼めるのは……コーヒー150円くらいだな。メニューをざっと眺めた俺は、周りをよく見てみようと立ち上がろうとするが腰から下にまったく力が入らない。上半身だけでなんとか動こうとしてみるが、ケツがアロンアルフアで接着されているのかまったく動かない。
困った、これじゃあ周りを調べられないしコーヒーと一緒に何かを読む事もできない。ファミレスや喫茶店で飲み物だけ飲んでいてもツマラナイから、俺はよくHUNTER×HUNTERやfateの漫画本を読んでいた。
「(……もう一回キメラアント編をよみたかったなぁ、それに出来ることなら『王と戦ってみたかった』…………まぁ、ただの人間である俺なんかじゃあ
キメラアント編のユピーや王なんかの戦いは実に心が躍るものだった。ユピーと戦ったナックルの戦法が俺にはちょっとまどろっこく感じたが、俺がもし彼らと一対一で戦える状態だったら喜んで戦いたい。ていうか、Fateに登場するエクスカリバーを使って王に宝具を叩き込んでやりたい。
なんて妄想にふけっていると。
「いらっしゃいませ~?」
疑問形のいらっしゃいませが聞こえた。声のした方を向いて見ると、茶色の髪に青のメッシュを入れた中々ファンキーな可愛い女性の店員がすぐ近くにやって来ていた。別に呼んでいないんだけど。
「ご注文は何にしますか~?」
営業スマイルを顔に張り付けてウェイトレスさんがふらふらと揺れて俺の注文を待っている。いや、だから頼んでいないんだけど。
「いや、別に注文頼んでねーけど」
「ご注文は何にしますか~?」
「いや、だから頼んでないですって。金ないですって、君の青メッシュすげぇ素敵だね」
「とっとと注文しやがりなさいませ~?」
聞く耳持たずというやつだ。でも別に何か欲しい訳でもないし、と俺はウェイトレスからテーブルの上に視線を向けるとそこには小銭が置いてある。誰の小銭か分からないが、少なくとも俺の物ではない。そして、俺はなんとなく小銭を握り、その小銭を彼女の前に突き出した。すると。
「ご注文承りました~?次からはとっととしやがりなさいませぇ~?」
ウェイトレスは突き出した俺の小銭を受け取り、席から離れて行った。……なんかすげぇどっと疲れた。この異様なファミレスもあのウェイトレスも死んだはずの俺も、考える事が多すぎて逆に何も考えられない。
疲れを自覚した瞬間、眠気に襲われた。眠気に抗う理由もない俺は、そのままテーブルに突っ伏して目を閉じた。
奇妙なウェイトレスに小銭を渡し、目を閉じてからどれだけの時間が経過したか分からないが俺は再び目を開けた。
「拾い物731番――――起床を確認。目は完全に開いており、ペンライトの光を追いかけている。えぇ、これは良い拾い物ですね」
目を開けた俺に飛び込んで来たのは、小型のペンライトの光だった。どうも誰かに問診をされているらしい、ペンライトを手で押しのけようと手を前に突き出すが……あれ、なんか腕が短い。あ!?手がめっちゃ小さい!!それになんか体中がすぅすぅする!!裸じゃねぇか!!
「731番はペンライトの光に驚き、運動を開始した。生後何か月なのか正確な数字は出せないが、少なくともこちらを認識出来る程度には視覚が発達している様子」
カチ、とペンライトの光が消え、俺は『抱きかかえられた』。あ、これはあれですね、俺は赤ちゃんになってますね間違いない。
「…………
りゅうせいがい?流星街ってハンターハンターに登場した、あの流星街?幻影旅団とかいう
俺を抱き上げた誰かは俺の頭を一度撫でると、すぐに元々寝ていた場所に俺を戻した。そして、またぶつくさと独り言を呟きながら俺の視界の外へと去って行った。……俺が産まれたこのタイミングが原作のどこに当たるのかは調べないといけないが、キメラアント編まで時間があるなら……出来るかもしれない。
「(キメラアントの
エクスカリバーの再現は念能力を使えば何となくなるだろうし、鍛えに鍛えまくればきっとキメラアント編で王と護衛軍を相手にすげぇ楽しい戦闘を味わえるはずだ。うぉぉぉ!!!なんかすげぇテンションが上がって来た!
「だぁだぁだぁ、だぁ!(絶対に念能力を習得してやる)」
じたばたと幼い肢体を揺らしながら歓喜に震える俺。だが、数分後にこの
ハンターハンターの二次創作はとりあえず流星街に行けばいい。という所がありますよね。いやぁ、流星街は都合が良い。物語の始発地点に最適です。