まぁ、見てる人が居るかどうか知らないですけど。
もし、見てくれてる人が居るなら遅くなってすみません。
いないなら、まぁ、はい。
本編へどうぞ。
あれから数年。
僕は未だにイリヤを冬木に連れて来れていない。
アインツベルン城の魔術結界が強力で、なおかつ聖杯戦争の際に受けたであろう呪いのせいで僕は常に命を削られている。
そんな状況下では全力なんて出せるはずもなく僕はいつも降りしきる雪の中1人、魔術結界によって、アインツベルン城の前に佇むことしか出来なかった。
アイリとの約束も果たせず、イリヤとの約束も果たせない。
何も出来ない。
そんな僕が正義の味方に憧れているなんて笑い話にもならない。
士郎にも申し訳ないことをしている自覚があるし、なによりもたった一人の愛した妻の約束すらも果たせない自分に嫌気がさす。
切嗣「・・・・・・・・・・・・クソっ」
そう毒づきいつもの様に日本へ向かう。
その毒づきがアインツベルンに向けたものなのか、僕に呪いを掛けた何者かへなのか、または、自分へ向けたものなのか。
それすらも分からないまま、僕はアインツベルン城へ向かうのを今回で最後にしようと決意した。
ただ、以前引っ掛けておいたペンダントは無くなっていた。
動物が持ち去ったのか、アインツベルンの者が回収したのか、分からないけれど1つ希望を持つのならイリヤが持ってくれていることを願う。
それくらいは許されるのではないだろうか。
誰に許されるのかは分からないけれど。
数ヶ月後、いよいよ僕は死を目前にしている。
最近は体も満足に動かないし、魔力を使用することすらままならない。
士郎にも訝しげに見られていることも分かっている。
そう遠くないうちに僕は死ぬ。
その前に士郎にはできる限りのことを教えてあげたい。
士郎「何してんだじいさん。風邪ひくぞ」
縁側で月を見ながらそんなことを考えていると士郎がやってきた。
少し、ぶっきらぼうな言葉だが、僕を心配してくれている。
それが分かってとても嬉しく思う。
切嗣「士郎。僕はね正義の味方になりたかったんだ」
士郎「は?何言ってんだじいさん」
突然そんなことを言ったからだろうか。
士郎は馬鹿な人を見るような目で僕を見つめる。
原作の士郎はここで、優しくしてくれるのではなかっただろうか?
まぁ、そもそも僕自身『衛宮切嗣』では無いし、多少の変化はあるだろう。
士郎「なればいいじゃん」
切嗣「え?」
士郎「なればいいじゃん。正義の味方。今からでも遅くないだろ」
どうやら士郎は別の意味で馬鹿を見るような目をしていたようだ。
それがたまらなく嬉しい。
切嗣「大人になるとね、正義の味方になるのが難しくなるんだ」
士郎「なんでだよ。じいさんは俺を助けてくれたじゃないか」
切嗣「うん、そうだね。でもね、士郎。誰かを助けるということは別の誰かを助けないということなんだ。もし、僕が士郎を助けなくて他の人を救ったとしたら士郎が救われていないだろう?
だから、大人になると正義の味方になるのが難しくなるんだ」
士郎「そっか・・・じゃあ、しょうがねぇな!」
何故か士郎は笑顔で仕方ないと言った。
だから僕も笑顔で返そう。
切嗣「うん、仕方ないね」
士郎「しょーがねぇから、俺がなるよ。正義の味方。じいさんの夢は俺が継ぐ。誰かを見捨てるんじゃなく全ての人を救う、そんな正義の味方に俺がなるよ」
士郎は仕方ないと言った。僕はそれを無理だという意味でとった。
だからだろうか、その後に続いた士郎の言葉に僕は驚かされた。
でも、士郎が正義の味方になってくれるのであればイリヤのことも助けてくれるだろうか?
僕の原作知識はほぼ無くなっているし、そもそも役にも立たなかった。
だから、イリヤがどうなるかなんて僕には分からない。
でも、士郎なら救ってくれる。
そんな思いが僕を支配していた。
切嗣「そっか。なら安心だね」
そう言って僕は微笑んだ。
とても、穏やかな時間が流れる。
このまま時間が止まってくれればいいのに、なんて、益体の無いことを考えていた。
それから数日後、僕は再び縁側に座り、1人月を見上げていた。
士郎はもう寝ている。
今の僕に心残りは無い。
完全に他人任せであると自覚しているが不思議と士郎ならイリヤを救ってくれるような、そんな気がしていた。
この時の僕は愚かだったのだろう。
いや、もっと前、それこそシャーレイの時から僕は愚か者だったのだ。
数日前の士郎への言葉が士郎を縛る鎖でもあり呪いにもなるとは思いもよらなかったのだから。
この時の僕はそんなことも考えが及ばなかった。
ふと、月から目を下ろし、前を向くと見覚えのある人達がいた。
それは二度と忘れることの無い大切な人達。
それに、聖杯戦争で僕が殺してしまった人達。
名前も忘れたことも無い。
切嗣「・・・・・・・・・アイリ、舞弥、ナタリア、ケイネス、ソラウ、雨生龍之介、ハハハッ、僕を迎えに来たのかい?」
そして僕は目を剥いた。
切嗣「・・・!シャーレイ・・・・・・」
一人の少女がいつか見た、憧れた、そんな笑顔で僕を見つめていた。
僕にそんな資格はないのに。
みんなが僕に近づき、アイリが僕の手を取る。
それだけでうれしくなった。
そんな僕は単純なのだろうか?
舞い上がっていた僕は気が付かなかった。
僕の前に現れた彼女らの中に言峰綺礼がいなかったことを。
この時の僕は思いもしなかった。
当たり前だろう。僕はこの時死んだと自覚したのだ。
普通、人はそれで終わりなのだ。
1度あったからと言って2度目があるとは限らない。
だから思わなかったのだ。
数年後に再び言峰綺礼と対峙することになるなんて。
衛宮切嗣side out
衛宮士郎see side
じいさんが死んだ。
朝起きて、朝食を作っていて、いつもなら起きてくる時間なのにその日、じいさんは起きてこなかった。
珍しいこともあるものだと思いながらじいさんの部屋に向かうと、じいさんの部屋の前の縁側にじいさんは座っていた。
何となく嫌な予感がした。
声をかけながらじいさんの肩に触れると硬かった。
筋肉ではなく、なんなのかは分からなかったが硬かった。
今思い返してみるとあれは死後硬直だったのではないだろうか?
それはともかく、じいさんを揺するとじいさんは後ろに倒れ込んだ。
嫌な汗が吹き出た。
心臓が早くなって、自分の鼓動すら聞こえそうなくらい大きく鳴ったような気がした。
じいさんはとても、嬉しそうな、数日前に俺と話した時のような笑顔で眠りについていた。
二度と目覚めることの無い眠りに。
衛宮士郎side out
?????see side
パキン―――
そんな高い音を響かせ私の宝物のペンダントのチェーンが壊れた。
いつも寝る時と入浴時以外は付けているそのペンダントは父からの贈り物だった。
もう随分顔を合わせていないけれど、大好きな父だった。
その父から贈られたペンダントは私の足元に落ちていた。
ロケットタイプのペンダントで中には父と母、それから私の写真が入っていた。
その写真の父の顔の部分のカバーガラスに亀裂が入っていた。
私は嫌な予感がした。
頭を振って、一瞬過ぎった考えを追い出す。
その過ぎった考えとは・・・
?????「そんなわけない!○○が死ぬ訳ない!だって迎えに来てくれるって…」
そうだ、父は迎えに来てくれると約束してくれた。
父が約束を破るわけない。
ちゃんといい子にして待っていたらそのうち、父と母が笑顔で「待たせたね」って言いながら迎えに来てくれて、また、父と胡桃の芽を探すことだって出来るはずだ。
来てくれる!父と母は私を迎えに来てくれる!
ペンダントの持ち主、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。衛宮切嗣の実の娘である。
これから数年後に避けられぬ死の運命が待ち構えている少女。
ただし、それは衛宮切嗣が『衛宮切嗣』だった場合である。
今、この世界においては衛宮切嗣は『衛宮切嗣』では無い。
また、『衛宮切嗣』は娘にペンダントを残していない。
様々な違いがある衛宮切嗣。
その違いがこの先をどう変えるのか、それが本来と変わらぬ悲劇なのか、それとも、また別の人生を歩むのか。
この時点ではまだ誰も知らない。
今回は期間空いたんでちょい長めに。
読みづらい!とか、面白くない!
という方、いらっしゃるでしょう!
分かっていますとも!
そんな方々はブラウザバックで。
見たくないものは見ない。
それでいいじゃないですか。
人間だもの。 ロリを
というわけでですね、感想とかお待ちしています。
あぁ、勿論批判もお待ちしていますよ。
是非、お願い致します。