東方 白狐伝   作:蛸夜鬼の分身

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第四話 魔法使い達と

雪「さて、この辺りの筈なんだが⋯⋯」

 

 ルーミアと咲夜の二人と別れた俺は大図書館へと向かっていた。暫く屋敷内を走っていると、誰かが弾幕ごっこをしているのか大きな音が聞こえてくる。場所は⋯⋯あそこか。

 

魔理沙「魔符『スターダストレヴァリエ』!」

 

パチュリー「火符『アグニシャイン』!」

 

 ドアを開けた先では魔理沙とパチュリーが弾幕ごっこで争っていた。そんな中でも何重にも魔法が掛けられている周りの本や棚は一切の傷もついてないのは流石と言ったところか。

 

小悪魔「あ、雪さん!」

 

 二人の様子を眺めていると大量の本を持った小悪魔が近付いてくる。どうやら弾幕ごっこで棚から落ちた本を片付けている様だな。

 

雪「小悪魔か。本の片付けか? 俺も手伝おう」

 

小悪魔「す、すいません。ありがとうございます」

 

雪「構わないさ。ところで面倒ごとが嫌いなパチュリーが弾幕ごっことは、珍しいな」

 

小悪魔「あ、えっとですね⋯⋯あの白黒の魔法使いがここに来たときに本を盗もうとしまして⋯⋯」

 

雪「盗む? 魔理沙がか?」

 

小悪魔「はい。「死ぬまで借りるだけだぜ!」とかよく分からない理屈で本を⋯⋯」

 

 ⋯⋯成る程。確かにそれはよく分からない理屈だな。弾幕ごっこが終わったら一度言い聞かせておくか。聞く耳を持つとは思えないが⋯⋯。

 

 そんな事を考えながら暫く本を片付けていると、どうやら二人の弾幕ごっこも終盤に入った様だ。

 

魔理沙「これで終わりだ! 恋符『マスタースパーク』!」

 

パチュリー「そんな、きゃあっ!」

 

 魔理沙のスペルカード、マスタースパークにパチュリーは直撃し、そのまま落下していく。俺は一度跳躍するとパチュリーを受け止める。

 

パチュリー「むきゅ~⋯⋯」

 

小悪魔「パチュリー様ぁ!」

 

雪「落ち着け、気絶してるだけだ。この包帯と傷薬を預けるから処置だけしといてやれ」

 

 さてと⋯⋯俺は小悪魔にそれらを渡すと本を持って行こうとしている魔理沙の肩を掴む。

 

魔理沙「うわっ! 何だ、雪かよ。って、どうして雪がここにいるんだ?」

 

雪「そんな事はどうでも良いだろう。それよりその本を置いていけ。パチュリーの許可も取らずに持って行くのは窃盗だぞ?」

 

魔理沙「人聞き悪いこと言うなよ。私が死ぬまで借りるだけだぜ? それに、アイツらにとっては私の一生なんて短いもんだろ?」

 

 ⋯⋯これをさも同然の様に言えるのが凄いな。まったく、誰からこんな事を教わったんだろうか。

 

雪「そういう問題じゃない。もしも大変な事が起きてその本が必要な場合はどうする?」

 

魔理沙「そりゃあ、私の所まで取りに行けば「それを取りに行く時間や暇が無ければ?」うっ⋯⋯」

 

雪「それに魔理沙がその本を無くしたり壊さない保証がどこにある? 貸し借りというのは信頼が必要だ。その信頼無くして借りるとは言えないな。それは窃盗だ」

 

 その後魔理沙は暫く反論を続けていたが、何を言っても俺に論破されるので諦めた様子で本を俺に渡す。

 

魔理沙「ほら、返すぜ⋯⋯」

 

雪「ああ。魔理沙、パチュリーの本を借りたければしっかりと話す事だ。パチュリーも鬼じゃない。ちゃんと約束を結べば多少なりとも貸してくれるさ」

 

魔理沙「うぅ、分かったぜ⋯⋯」

 

 俺は魔理沙が反省した事が分かると小悪魔に本を渡す。それと同時に大図書館の扉が開き、そこから霊夢が入ってきた。

 

霊夢「はぁ、まるで迷路ね⋯⋯って、雪と魔理沙じゃない。どうしてここに?」

 

雪「霊夢か。まあ、俺は野暮用でな」

 

魔理沙「私は異変を解決しに来たんだぜ!」

 

霊夢「そう。所で二人とも、この異変を起こした奴の場所を知らない? 無駄に広くって迷っちゃったのよ」

 

 ふむ、レミリアの場所か⋯⋯恐らく館の最奥か? あそこはそれなりに広いし、弾幕ごっこをするのには最適だろう。

 

雪「心当たりならあるぞ。案内しよう」

 

霊夢「あら、そう? じゃあお願いするわ」

 

魔理沙「⋯⋯なあ、何で雪はここの事を知ってるんだ? パチュリーとかいう魔女の事も知ってるみたいだし」

 

雪「ああ、それは百年間からここの館で働いていたからだな」

 

 そう言うと霊夢はあまり興味が無さそうに、魔理沙は驚いているのか目を見開く。

 

 そして暫く歩いていると館の最奥についた。予想通り、そこにはレミリアの姿が見える。ただ⋯⋯

 

雪「何だ、フランもいるのか」

 

フラン「あ、雪も来たのね!」

 

 レミリアの妹、フランの姿もある。どうやら二人して待ち構えていた様だな。恐らくレミリアの能力で霊夢と魔理沙、二人が来ることが分かっていたからだろうか。

 

レミリア「なに? もしかして三人して掛かってくるのかしら。私達はそれでも構わないけど」

 

雪「いや、俺は保護者役で来ただけだ。それに異変を解決するのは俺じゃない」

 

 そう言って霊夢と魔理沙の二人を見ると、霊夢は少し面倒そうに。魔理沙は任せろと言わんばかりにレミリア達の元へと向かった。

 

 まず霊夢とレミリア。

 

レミリア「へえ、貴方が博麗の巫女ね。私はレミリア・スカーレット。この紅魔館の主にして、今回の異変の首謀者、といった所かしら」

 

霊夢「博麗 霊夢よ。この霧だか雲だかをどうにかしてくれる? 迷惑なのよ」

 

レミリア「短絡ね。でもそれは出来ないわ。私達は日光に弱いから。さあ、こんなにも月が赤いから本気で殺すわよ」

 

霊夢「はぁ⋯⋯こんなにも月が赤いのに」

 

レミリア「楽しい夜になりそうね」

 

霊夢「永い夜になりそうね」

 

 次に魔理沙とフラン。

 

フラン「私の相手はあなた? もしかして魔法使いさん?」

 

魔理沙「ああ! 私は普通の魔法使い、霧雨 魔理沙だ!」

 

フラン「フランドール・スカーレットよ。咲夜以外に人間を見たのは初めてだわ。丁度、人間ってどんなものなのか見たかったの」

 

魔理沙「良かったじゃないか。ほれほれ、思う存分見るが良いぜ」

 

フラン「フフッ♪ 魔理沙、あなた面白いわ。私と一緒に遊んでくれる?」

 

魔理沙「いくら出す?」

 

フラン「コインいっこ」

 

魔理沙「一個じゃ、人命も買えないぜ」

 

フラン「あなたが、コンティニュー出来ないのさ!」

 

 そうして四人はそれぞれやり取りをしたあと、宙に浮いて弾幕ごっこを始める。さてと、俺は見物とさせてもらおう。

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