アースラでなのは達が話をしている一方で……
新はというと……
「"もしも魔法が使えたら?"」
「うん、正確にはどんな魔法を使いたいか?……かな?」
漫画を読むのを一度やめて夕飯の支度をしていた母にそう聞いていた
「どうしたの、急に?」
トントントン……と食材を切る手を止めずにいながらもそう聞く母に、新はそう聞こうとした理由を話そうとしたら……
「ただいま~」
義姉である早妃もリビングに入ってきた
「あ、お帰り姉さん」
「お帰りなさい」
リビングに入ってきた早妃にそう言う二人……
「ただいま」と、返事をしながら早妃は手に提げていたビニール袋を新に手渡す
「はいこれ」
「?……なにこれ?」
中身を見ると、パックに入った揚げ物が入っていた
「バイト先の揚げ物担当が『賞味期限近いから全部揚げます』って言って大量に作っちゃったのよ……」
―で、余った分を持ってきたの
そう言いながらソファに腰掛ける早妃……
揚げ物を見た新は母に渡す
「あら、丁度良かったわね?今夜カレーだから乗っけちゃいましょうか?」
―余った分は明日のおかずとかにしましょうか……冷蔵庫に入れといて
そう言った母
「それで、何の話をしてたんだっけ?」
そのまま新に対して話題を戻すように伝える
「?あぁ……さっきマンガ読んでたらふと思ったんだよ……魔法を使えたらどんな魔法がいいかな?、って」
―俺個人としては、ものを作る系の魔法が良いなぁって思ったんだよね
いわれた通りに冷蔵庫に揚げ物をしまいながら言うと、何となく話が解ってきた母……
「で、私たちにも聞こうかな?と……」
母の問いに頷く新……
「成る程ねぇ……」
側で聞いていた姉も納得する
そんな彼女にも、新は質問をする
「因みに姉さんならどんな魔法が良い?」
「う~ん……植物系の魔法かな?……うまく使えば食べ物に困らなくなりそうだし、トリコに出てくるベーコンの葉とかも作れそうじゃない?」
早妃はほらこれ♪︎と、マンガの一ページを開いて見せた
それを聞いて苦笑する母……
「どんだけ食に飢えてんのあんたは……私だったら、自分を増やす魔法かしらねぇ……」
「「?自分を増やす?」」
母の答えに?を浮かべる二人……
「影分身みたいな奴よ」と、教える母……
鍋に蓋をして火をかけてから少し時間が出来たのだろう……
母は二人に目を向けながら答える
「あなた達は解らないけどね?主婦って大変なのよ?」
「?そりゃあ、そうでしょう?」
「一人で家事育児に納税、ご近所付き合い……その他諸々をやるんでしょ?一人でそんな大量にするなんて、普通倒れるよ?」
それを聞いて頷く母……
「そう、早妃が言ったように主婦は複数のことを一気にやらなくてはいけません……絶対に「そんなの楽勝じゃね?」とか思ってはいけませんよ!!」
「は、はい……」
突然、新に指差しながら言う母……
新はそれを見て驚きながらも頷く
「早妃が通信制の高校で家の手伝いを率先してくれるお掛けでだいぶ楽だけど、やっぱり大変なことは大変なのよ?」
「洗濯とか掃除とか、機械に任せられるものは増えているけどそれでもね……」
「で、人手を増やしてしまえば良いと言うことで自分を増やす魔法が良いと?」
「そう言うこと……それに、家事を早く終わらせたらその分パートとか出来るじゃない?……分身の分も含めて」
「……ちょっと待って?それちょっとずるくないかな?」
それを聞いて流石に突っ込む新……
つまりこの人は、分身にもパートをさせて数人分のパート代を稼ごうとしているのだ……
分身に訴えられそうである……
「いや、私であることにかわりないから問題はないと思うけど?」
「分身は分身自体の思考とかもってるなら暴動とか起きるんじゃないかな?」
「暴動がおきたら解除すれば……」
「いや、そうなる前に動けなくされたら終わるんじゃない?」
……何故か段々と話が変な方向にいっている……
その間も手を止めない母はある意味すごいのだろう……
「さて、そろそろご飯にするわよ?」
「「はーい」」
そして、母のその一声まで論争は続いたのであった……
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「さてと……」
夕飯を食べ終え、宿題するといって部屋に戻った新は、机に広げた傍目から見れば真っ白なノートに目を向けていた……
「これは絶対に他人には見せられないな……」
オーラを目に込めながらノートを見る新はそう呟く……
新から見れば、ノートには字と絵がびっしりと書かれているのだ……
「母さんの自分を増やす魔法ってのは発想が面白いな、姉さんの植物に干渉する魔法ってのも……」
そう言いながら、一番後ろのページにペンを走らせる新……
そのペンはインクが切れていた
「(やっぱり他の人の考えはインスピレーションが湧くなぁ……)」
そんなことを考えながらペンを走らせる……
「これ書いたら、蝋燭作って、オーラ補填して……やること多いな」
―遠隔制御型の自動筆記系の発、作ってみようかな……?
そう思いながらペンを走らせるのを止めない新であった……
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