RE:LyricalxHunter   作:ティファールは邪道

13 / 42
思ったよりも長くなりそうなので三部構成で行きます


十二話:戦闘·中

「ガ……ハァッ!?」

 

凄まじい衝撃で弾き飛ばされた新は、かなりの勢いで木にぶつかったお陰で止まることが出来たが、息が出来なくなっていた

 

バットも、落としてしまっていた…

 

「……ッ!?」ヒュー…ヒュー…

 

肺にはいっていた空気が全部吐き出されてしまい、軽い酸欠状態になる新……

 

何とか呼吸を出来るようにすると、新は自身を轢き飛ばした存在を確認するために眼を"凝"らす

 

―カマドウマ、か……!

 

バッタを思わせる脚に団栗のような体……

それらをカブトムシを思わせる黒い甲殻で身を包み、頭部には立派な角を持ったモンスターがいた……

 

カマドウマ……

便所コオロギとも呼ばれるそれは、自然界の中では肉食昆虫に含まれている……

 

バッタのように跳び跳ねることで獲物を捕らえる習性を持ち、その跳躍力は木に留まった虫さえも捕らえてしまう……

 

そんな驚きの跳躍力を持つカマドウマだが、同時にその跳躍力を制御できないため、木や岩等に頭を強く打って死んでしまう事が多々ある残念な虫でもある……

 

そんな昆虫が、

 

「俺のオーラ量よりも多い……」

 

そのモンスターから漲るように溢れていたオーラを見て驚く新……

ハロウィン·パーティーのルールとして、モンスターの自身を形作るオーラ量は新の総合オーラ量と同じというものがある……

 

しかし、目の前のそいつのオーラ量は明らかに新よりも多かった……

 

「……なにか穴でもあったのか……?」

 

戦闘時だというのに、ハロウィン·パーティーのルールを振り返る新……

 

闘った後にして欲しい

 

―ギギ……ッ!!

 

そんな新に向けてまた突撃しようとしているのか、身構えるモンスター……

 

そして

 

―ドッ!!

 

凄まじい音を立てて地面を蹴り、新に向かって突撃してきた

 

「!?」

 

ヤバい!?

 

新は向かって来るモンスターを見てそう思ったのだろう

 

とっさの判断によりそこから飛び退くようにはなれ、木の影に隠れる……

 

が、

 

―クルッ

 

―ダンッ!!

 

「は?」

 

空中でモンスターが身を翻して、木の幹に着地したのを見て固まってしまう

 

―あれ?カマドウマってあんなこと出来たっけ?

 

―ドッ!!

 

呆然とする新に向かって木の幹から飛び掛かるモンスター……

 

その突撃は、新が隠れていた木を粉砕してなお威力はそれほど衰えずに新を吹き飛ばしてしまった……

 

「グッフッ!?」

 

咄嗟にバットで防ぐ事が出来たが強制的に移動する形になる新……

 

追撃を加えるために再び構えるモンスター……

 

「!……なら……!!」

 

何かを見て思い付いたのだろう……

新は、痛い体に鞭売って新たにバットを構える…

 

そして、

 

―ドッ!!

 

再び突撃するモンスター……

その一方で

 

「飛び掛かるだけじゃあ……」

 

新は、バットを振るい

 

「芸がないぞ、この野郎!!」

 

自身の側に落ちていたランスを弾き飛ばした……

最初の衝突で落としていたランス……

 

それが新の側にあったのである

 

お互い高速で、真っ直ぐ翔び合うモンスターとランス……

 

モンスターは、空中で姿勢を変えれはするも、向きを調整出来ず、ランスもまた同様……

 

必然的に……

 

―ドッ!!

 

ランスがモンスターに突き刺さる……

 

が、それを顎で挟んで受け止めていた

 

「いや、可笑しくね?」

 

―明らかに知能高すぎだろう!?

 

それを見て思わず内心叫ぶ新……

まるで、学習してるような……?

 

そんなことを思う新……

 

だが、この後驚きの光景を目の当たりにしてしまう……

 

―ガリッ、バリッ……

 

「!?」

 

モンスターが、ランスを食べ始めてしまったのである……

 

しかも、食べたことでなにやらオーラ量が増えている……

 

「……まさか、蠱毒の法と同じ原理……?」

 

呆然とした顔で呟く新……

蠱毒の法とは、古代中国において用いられた呪術である……

今でも中国華南の少数民族の間で受け継がれており、蠱道(こどう)、蠱術(こじゅつ)、巫蠱(ふこ)などとも呼ばれている

 

「ヘビ、ムカデ、ゲジ、カエルなどの百虫を同じ容器で飼育し、互いに共食いさせ、勝ち残ったものは神霊となるためこれを祀る」というもので、これから毒を採取して飲食物に混ぜ、人に害を加えたり、思い通りに福を得たり、富貴を図ったりすることである

 

新のハロウィン·パーティーにも類似したところがあり、その影響でオーラを食べる事で強くなるという性質を持っていても可笑しくはない……

 

「(つまり、モンスターの数が減ったのもこいつが共食いしたことによるものか……)」

 

共食いを行えたのは、肉食昆虫のなかでも積極的に補食に向かうカマドウマがベースになっているからだろう……

 

蜘蛛やカマキリなら同じようになるのは中々無い筈だ……

 

「……あれ?ってことはこいつ……?」

 

―オーラによる攻撃は駄目なんじゃね?

 

その事に気付いた新は、冷や汗を流し……

モンスターはモンスターで、再び新に狙いを定めるのであった……

何方の投稿ほうがいい?

  • 今の作品を削除して書き直す
  • 今の作品を改稿する形
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。