RE:LyricalxHunter   作:ティファールは邪道

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二十四話:説明

朝……固導家のリビングにて……

 

「…………」ダラダラ

 

約束通り、新を家まで連れ帰ったリンディ……

そのまま事情を説明するため、家に上がらせて貰っていた彼女は、冷や汗が止まらなくなっていた……

 

「……それで?どういう経緯で息子は怪我をして、あなた方に保護して貰ったのか」

 

「きちんと説明、してくれますよね……?」

 

リンディと向かい合う形で座っていた、新のご両親が目が笑ってない笑顔でそう言う……

 

それに対して、リンディは……

 

「は、はい……」

 

頷くしかなかった……

因みに、

 

「……姉ちゃん、離れてくれない?」

 

「やだ」

 

昨日、いきなり居なくなったのがトラウマになったのか、早妃にしがみつかれながらも新は朝ごはんを食べていた

 

____________

 

「……念能力に管理局、ねぇ……」

 

「新の件については、今は置いておきますが……子供にそんな危険な作業させるなんて何考えてるんですか?人手が足りないからって限度があるでしょう」

 

ー子供が働くなんて、どんなに科学が進んでたり福利厚生が確りしてても奴隷と変わらないじゃないですか

 

リンディからの話を聞き、何か考えるような顔になる父親と、其を聞いて不服そうな顔をする母親…

 

朝ごはんを食べていた新から離れようとしなかった早妃も、盗み聞きのような形で聞いていたからか苦虫を噛み潰したような顔をしていた

 

「お気持ちは解ります……しかし、魔導師の数はとても少なく、次元世界の平和の維持のためにも」

 

「いや、志は立派だけどさ……」

 

リンディの言葉に呆れたような声をあげる母……

しかし、それを父親が止める

 

「その辺にしておけ……話が終わらない」

 

その言葉に不服そうながらも静かになる母……

 

「確かに、子供に魔法なんて兵器と変わらないものを使わせて、危険な事をさせるのは大問題だが、今は話すことではないだろう……?」

 

ー問題は、

 

そう言いながらリンディに目を向ける父親……

 

「今の新の立ち位置だ……」

 

その言葉を聞いて、目を見開くリンディと頭に?を浮かべる母と早妃……

 

リンディから話を聞いていた新は「やっぱりその話になっちゃうか……」という顔になる

 

「……あの、どういうこと?」

 

我慢できずに問い掛ける早妃に答えたのは、リンディだ

 

「……魔力を必要としない念能力の存在が確認されたため、管理局に目をつけられる可能性があります……」

 

「管理局って魔法によって秩序を守っている組織だから、魔法以外の戦う手段があることを認めたくないのが偉い人達にいるんだってさ……逆に、人手不足の現状を打開できるかもしれないってことで俺をスカウトしようとする派閥もいる、と」

 

「……新、あんたそれ狙われるんじゃないの?」

 

新の説明を聞いて、母親が青くなりながらそう言う……

因みに、この狙われるというのはスカウトか暗殺という意味である

 

「可能性はあります」

 

「……あんたなんでそんな能力使えるの?今までそう言うの使えなかったんじゃないの?」

 

リンディの一言を聞いて、絶望したような顔でため息をする母……

それを見て背中を指すってあげる父親をチラリと見た早妃は、新にそう問い掛ける

 

リンディたちに見つかる前から使えるなら、自分たちが気付かないのはおかしい……

 

そう思った早妃は、新にそう問い掛ける

ショックのあまり黙ってしまった母に代わる形での義理の姉からの問いに、新は前々から用意していたカバーストーリーを話すことに決めた……

 

「……まぁ、話しても良いか……」

 

-言ってもバレねぇだろうし……

 

と、()()()辛うじて聞き取れるレベルで呟く新……

 

そして、そんな新の呟きにピクリと反応したリンディをこっそりと広げていた"円"で確認した新……

 

「……俺が入院していたの、覚えてるよね?」

 

そのまま彼は、自分の家族たちに確認する

それを聞いた家族皆は、何か関係があるのか?と思いながら頷く

 

「入院していた時にさ、ある夢を見たんだよね」

 

「……夢?」

 

訝しげに呟く父に「うん、夢……」と言うとそのまま続ける新

 

「その夢で会ったお爺さんがさ、俺を弟子にしてくれたんだ」

 

「脈絡無さすぎない?なんであんた弟子になってんのよ?」

 

復活した母からの容赦ない問いに苦笑しながら説明する新

 

「なんでもその人、ずっと一人で念能力の修行をしていた人らしくてさ……死ぬ間際に"弟子をとりたい"って強く願ったらしくて、何処かの世界の人に夢という形で念能力を教えるって言う発を作っちゃったんだってさ……」

 

「……?発ってその人の必殺技だよね?ずっと修行していたなら、もう作っていたんじゃあ……?」

 

「人によっては系統の違う発を複数持つことは出来るんだよ……因みに、弟子入りして修行しないと目が覚めないようにもしていたらしい」

 

「強制!?まさかの強制!?」

 

念能力について聞いていた早紀が疑問を口にし、それにたいしてそう答える新

それを聞いたリンディが突っ込みをいれる

先程まで新が念能力を身につけた経緯を知るために話をひっそりと録音していた彼女だが、流石に強制だったとは思わなかったらしい……

 

確かに強制とは誰も思わなかろう……

 

そして、新はカバーストーリーを録音させたことで偽の証拠として管理局側に持たせて、他にも存在するであろう転生者の目を欺かせるようにする手札を作らせた……

 

閑話休題

 

「因みに、人格的に問題がある人だったら性根を叩き直す為、っていうのも含まれていたそうです」

 

「それでもダメだったらどうするつもりだったんだ……?」

 

「……それは聞いてない、なんか怖かったし……」

 

『賢明だ(ね)』

 

父の呟きにそう答える新……

それを聞いた全員が口を揃えてそう言うのであった……

 

「……でも、入院から少し変わったのは納得したかな?」

 

突然の早紀の言葉に頭に?を浮かべる皆……

 

「ほら、セラちゃんと距離置くことにしたじゃん」

 

あぁ……と、納得した顔をする両親……

確かに、今までの新なら元幼なじみのセラから逃げられなかった、というより反抗なんてしなかっただろう……

 

そんな家族間の空気をリンディはこほん、と咳一つ出して霧散させる

 

「其でですね?……もしよろしければ、お子さんを守るためにも、管理局に入ってみるというのはどうでしょうか……?」

 

そう、本題を投げつけるリンディ……

 

「……直球でスカウトするんだな」

 

それを聞いた父が、そう呟くのは無理もなかった……

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