RE:LyricalxHunter   作:ティファールは邪道

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三話:発

―ペタペタ…

 

自身の系統がわかった日の夜…

自室にて、新はあるものを作っていた

 

「…あ、やべ…少し片寄った」

 

―少しだけとって、こっちに付け足して…

 

そう言いながら、新は手を動かす…

 

現在、新は自身の発を作るためにモデルであるカボチャのランタンを作っていた…

 

しかし、現在の新が本物のカボチャを加工して作るとなると重労働だし、何より長持ちしない…

そのため、新は針金と紙粘土を使って作ることにしたのだ…

 

現在、針金で作った骨組みにカボチャ色にした紙粘土をくっ付けている最中だった…

 

「うーん、カボチャのあのでこぼこの再現が意外と…」

 

…なんか、楽しんでいる気がするが、かなり真剣にやっているのである…

 

念能力において発…

 

所謂必殺技には肉体の強化、オーラの変質等様々なものがある…

 

その中でも難易度が高いのがオーラを物質化させるものである

 

理由は、イメージ修行の難易度にある

 

そこにないのにあると思い込んでしまうレベルまでイメージしなくてはならないのだ…

 

きついなんてレベルじゃない、下手したら精神が壊れる…

 

そのため、新はイメージのしやすいように0から作ることにしたのである

 

「持ち運べるように取っ手もつけて…補強と見た目をよくするためにニスも塗るか…」

 

そう言いながら作成すること約二日…

土日と休みの日に一気に作った新は、完成品を見て満足げな顔になった…

 

「出来た…!!」

 

そう言った新の手には、カボチャのランタン…俗に言うジャックオランタンを模した紙粘土の細工物が握られていた…

 

大きさは直径約37.1cmで高さ18.5cm…

 

蔕に当たる部分から鎖が延びており、それ持つことで持ち運びが出来るようになっている…

 

外皮部分を黒く塗ったあとにニスをまんべんなく塗ったことで鈍く輝き、笑ったような顔から見えるカボチャ色の中身が少し恐ろしい…

 

しかも、修行が完遂しても捨てなくて言いようになかにキャンドルや電球を設置出来るようになっている…

 

「よし、じゃあ…始めるか」

 

一通り完成品に目を通して、満足げな顔になった新は、念修行を止めるとしばらくイメージ修行のみに集中した…

 

最初はランタンを一日中いじくりまわす…

 

目をつぶった状態でペタペタさわってさわり心地を確認したり、何千何万何億と絵を描いたり…

 

じっと見たり、お手玉のようにして遊んだりした…

 

ちなみに、なめたりもしたのだが、想像以上に苦かった為止めた

 

そんなことをしていると、夢でカボチャが出るようになってきた…

 

カボチャのランタンを片手に夜の道を照らしながら獣を追い払い、延々と歩く夢…

 

周りをふよふよと浮かんでいて自身を見つめる夢…

 

カボチャ頭の子供?と遊ぶ夢…

 

ランタンから出てきた飴玉を延々と食べると言う夢も見た…

 

さらに10日後

 

起きてる間、ふと視界の中にカボチャのランタンの幻覚が映るようになった

 

夢の影響か、ふよふよと気持ち良さそうに浮かんでいる…

 

手を伸ばすと、リアルな感触と重さを感じたように思い、鎖をとって引っ張ると確かな感触を覚えた…

 

「もうすぐかな?」

 

カボチャのランタンをいじくりながらそう呟く新…

 

というか、最近カボチャのランタンでしか遊んでないためか、家族に変なものを見るような目で見られていて精神的にきつくなっていた…

 

入院してからと言うもの、父と母、そして義理の姉の家族全員が事あるごとに心配するようになってしまったのだ…

 

「早く具現化しないと、余計に心配されそう…」

 

そう言うと、新は苦笑するのであった…

 

___________

 

そして、イメージ修行開始から1ヶ月ほど経ち…

もうすぐゴールデンウィークというところで、それは起きた…

 

「出来た……?」

 

自室のベッドで、自身の手に持つカボチャのランタンを見て呟く新…

 

そんな彼のそばにある机には、新の手作りしたランタンが置かれていた…

 

つまり、新が持っているランタンは…

 

「出来た…!!」

 

自身の発の完成…

それを理解した新は、ガッツポーズしたのであった…

 

「(後は、ちゃんと機能するかどうか…か…)」

 

そう思った新は、頭のなかで予定を次々と組み立てていくのであった…

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