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十一月。クィデッチシーズン。
前の時はウッドのスパルタでこの時期大変だったなぁと懐かしむ。しかもあの時はスニッチを食べちゃったのだ。あれは後にも先にもない経験だった。今思うと恥ずかしいなぁ。そして、スネイプ先生はこのころから僕のことを守ってくれていた。勘違いしてしまったけど。今年は、僕は出場しないし、特にやることないなー。
って、思ってたら起きましたよ。おもしろいこと。
なんと、スリザリンのシーカーであるヒッグスが階段から落ちて、出場ができなくなったらしい。そこで回ってきたのがドラコ。飛行訓練のときの話をフリントが思い出したらしく声をかけに来たのだ。
でも断固拒否をしていた。すればいいのに。クィディッチしたかったでしょう。好きだったでしょう。自分にとっての息抜きだったっていってたじゃん。不思議に思うが、すぐに、前ほど窮屈じゃないのかもれないなと思い立った。前のドラコはきっとこの頃から辛かったんだろうな。家の思いと自身の思いのズレに。
僕は、彼の手を取らなかったし。
今僕がそばにいること。まぁロンも。
それがかれにとっての慰みになっているのかもしれない。
自分がここにいる意味があるというものだ。
もう二度と繰り返さない。君が不幸になる人生なんて。だれも幸せにならないんだよ。
フリントにこっそり「僕が代打ではいろうか?」といったら、鼻で笑われてあたまぽんぽんされた。馬鹿にしてるのかなんなのか!失礼しちゃうよまったく!来年みとけよ!
「ねぇドラコ。ニコラ・フラメルについてなにか知ってる?」
「さぁ。」
「だよねー。ハーマイオニーたちとここまで探してもないなら、禁書の棚探す?って話になってるんだよね。」
「禁書の意味しってるか…?」
賢いドラコだから気づいているかな。と思ったけど気づいていないようで安心する。というより、彼らには気づいて欲しくない。最後の対決は僕一人でなんとかできる。彼らが、ニコラ・フラメルという錬金術師に思い当たらないようミスリードを繰り返していた。
「そんなことより、ハリーはクリスマス休暇どうするんだ」
「え?僕?帰らないよ。というより帰る家もないもん。プリペット通り四番地のあの家は僕の家じゃない」
「そうか。なら僕の家に来るか?」
「えっ……!えー行きたい。いきたい!」
「じゃぁ父上と母上にいって」
「だが断るっいてっ」
殴られた。ノートのはしで。
わりと痛くておおげさに自分の頭をなでる。
いや、行きたいよ!きっと楽しいんだろうな!一応前の世のおかげでダンスもおどれないこともないし、美味しいご飯にあったかいお布団。ぜったい幸せ!
しかも、このドラコを育てた、ルシウスとナルシッサにも会ってみたい。僕の知っているおふたりとは違うのだろうなぁ。ナルシッサさんは、変わらず子煩悩なのかな。などと考える。
けれど、自分はこのクリスマスは残らないといけない。
「透明マント」をあのダンブルドアから貰い受けなければならない。なければないで行動するし、作らせればいい(幸い金はある。ないのは伝手だけだ)。でもそれはあくまでもレプリカであって。オリジナルのように死すら欺くほどのものはない。しかもあのマントは「死の秘宝」なのだ。
さらにいうとポッター家のもの。
残る。そして、クリスマスプレゼントとしてもらって、みぞの鏡に行かなければならない。自分がかわいそうな子供であると、彼に見せつけねばなるまい。ある程度は前と同じように動くことが必要であるように感じた。
知識はあっても魔力は子供のそれのままなんだもんな。
***
「スネイプ先生―!『安らぎの水薬』ハリー特別製受け取りに来ましたー!」
勢いよくドアをあけると、額をおおうスネイプ先生の姿が。何かあったのかな。
「どうしましたー?大丈夫ですかー?」
「ポッター。もう少しおとなしく訪問できないのかね?」
「えー、だってドラコいないし」
「そこに、因果関係は!?」
「ドラコいないからいい子ぶらなくていいかなって」
「つまり、これが君の本性だと」
「本性というより、ドラコがいないVerハリーです!」
「ほう」
「本性というならもっと、いろんなことがどうでもいいハリーになります!」
「帰れ!」
二人でつくった『安らぎの水薬』を最終調整をする。
僕のレベルではほんの少量作るので精一杯だった。まぁ、魔法薬学は得意ではないのだ。もうすこし、「どーん」とやって「ばーん」とやるほうが僕の性はあってる。
それに、もともと少しで良かった。アロマのように、ほのかな香りで落ち着くことができたらそれでいい。その方法として考えていたことをスネイプ教授に伝えると「なるほどな」と同意を頂いた。
そう、ハンドクリームにすることにしたのだ。
ナイト用ハンドクリーム。寮の女子生徒たちが使っているのをみて閃いた。ハンドクリーム自体はジニーやリリーも使っていたら知っていたけど、「ナイト用」があるのは今回初めて知った。スリザリンの嬢様方のあの白くてやわこくて、みるからにすべすべな手は、こうした彼女たちの努力によって成り立っていることを初めて知ったよ。
しかも、男性も普通に使うんだって。使うんだってよ!元同僚生のみなさん!グリフィンドールじゃこんなことはなかった!
これは、ドラコへのクリスマスプレゼントだ。
とりあえずクリスマスの朝には届いているようにして、使い方については僕が説明しよう。
そうおもいながらにこにことクリームを器にいれていたら、スネイプ先生が怪訝な目でこっちを見ているのに気づいた。
「どうしましたか?」
「いや‥‥マルフォイの前ではいい子になるということはだ…その…無理して一緒にいるのかと思ってな」
そうなる!?そうなるのか!
「違いますよ。僕がドラコが好きなんです。彼に嫌われたくないんです。」
「そう、か。吾輩にはマルフォイがそなたに構っているようにみえるのだが」
「そう見えますかー。それは良かったです。でも独占欲強いのは、やっぱり僕です。僕がかれの一番でありたいし、誰にも寄せ付けたくありません。彼が幸せに生きるために僕はなんだってやってあげたいし、そういう環境をつくって上げたいんです。そのための「今」なんです」
「今」という言葉には二重の意味をこめる。
「それは、互いに身を滅ぼす考え方だぞ」
「えぇ、重々」
にっこり。と、
あー、クリスマスが楽しみだなぁ。
そして、クリスマス当日の朝。
ここでの出来事は割愛しておく。簡潔に言うと、いままでで一番クリスマスプレゼントをもらったし、たぶん一番相場がえげつなかった。スリザリン怖いよ!いまからプレゼント買い足すよ!
「おはようハリー」
「おはようロン」
クリスマス休暇でみんなが帰ってからは、ずっと二人でご飯を食べていた。ロンのお母様にも特製セーターを頂いたのでお礼を言っておく。聞けば「それ毎年ドラコのとこにも送ってんの。あの、おぼっちゃまに!恥ずかしい!」らしい。ドラコがこのセーターを着ているのを想像して笑いが漏れる。隣でロンが「だろ!?」と共感を求めていた。
「そういえばハリー。ドラコからのプレゼントなんだった。ちなみに僕は靴」
「へぇ!また今度見せてよ!僕はね。うーんと。栞と」
「栞!?あいつにしては地味なチョイスだな。って続きがあるのか」
「うん。アクセサリー?」
うわ。汚い。盛大に吹いたぞこいつ。
「なんだろう。レザーっていうのかな。紐の部分がレザーで留め具?のとこが金属でできてた。ゴールドでさ。緑とゴールドの組み合わせが意外とかっこよくて。みる?」
そういうがロンからやんわりと断られる。
「友達のそういうとこ見たくない。」「あいつほんとないわ」とぶつぶつつぶやくのが聞こえてくる。ふつうにかっこいいんだけどな。僕が女性ならまだしも、男性にアクセサリーおくるのはあってもよくない?
「あ、ねぇロン。クリスマスプレゼントに面白いもの届いたんだけど、夜の散歩行かない?」
ひそひそと小さな声で話す。
「面白いもの?」
「そ、夜寮の外で待っててよ。迎えに行くから」
***
みぞの鏡。心の一番奥底にある『のぞみ』をみせるもの。僕の望みは僕自身が一番わかっている。だから、一度ぐらいダンブルドアに見せつけるつもりで行けばいいかなって思っていたんだ。
なのに、そこに映っていたものは「のぞみ」なんかじゃなく「残酷」な真実で。
心の奥底で望んでいるものが、「これ」かと思うと。自分の首をかっきってやりたくなった。
どこまでいっても自己中心的だなポッター。本当に、自分のことしか考えてない。
見たくはなかったけど、
これが僕の「罰」かと。
これが僕への「罰」かと。
やらかした自分の罪だと思うと、
目に焼き付けておかなければならないと、
何度もそこに通っていた。
***
イースター休暇が終わってからは、学生の本分に取り組まされていた。声を大にしていうぞ。取り組まされていた。ハーマイオニーもドラコも異常だよ!テストまでにまだ10週間もあるんだぞ!ハーマイオニーがガリ勉だっていうのは、前から知っていたけど、ドラコまでとは。
ロンと二人で「信じられない」「気が狂ってる!」と二人に文句を言ってみたけど完全に無視された。むしろ「そっちが何言ってるの?」と、かわいそうな目で見られた。なぜだ。
まぁ、僕は一度やっている内容だからそこまで大変ではないけど。うん。魔法薬学と魔法史以外ね。いや、魔法薬学はあれだ、相性の問題だ!難しくなればなるほど丁寧に、材料を切っていくのが面倒になる。座学としてはわかっているのだ、わかっているのだけど…・まぁ実技が及第点ではないだけよしとしよう。
なによりドラコがすごかった。授業の内容が頭にしっかり入ってるんだろうな。毎日、その日のことを簡単に復習していつも予習をしていた。上級学年の勉強も暇さえあれば勉強していて、ハーマイオニーとは違うそのスマートさに感心していた。あの頃もこうだったんだろうか。贔屓されてるって思ってたことをちょっと反省。
彼は本当にすごかったらしくて、先輩たちからも質問を浴びせられる。しかも、また嫌味がないんだよね。質問して申し訳なかったなって思わせるような態度をとらない。素直に「ありがとう」といって受け取ってもらえる。そんな対応はドラコはしていた。誰だよお前本当。
ロンがもう限界とばかり机に突っ伏したのを頃合に勉強会は雑談会へと変わっていった。まってました!ドラコの入れてくれる紅茶すごく好きなんだよね。なんというか落ち着く。あのころ、彼が僕に入れてくれていた紅茶の暖かさとかわらなくて、懐かしさでじんわりとする。彼の家で飲んだあとは、最後の締めと言わんばかりにいつも紅茶を淹れてくれていたっけ……。
その懐かしさを思い出していたら、ロンとハーマイオニーが調べ学習の成果を披露してきた。おおう。さすが、「賢者の石」にたどりついちゃったか。一生懸命ミスリードしてたのになぁ。まぁ、想定内。今回は、そんな危険でもないし、最後のみぞの鏡のところで僕一人でいけばいい。
まぁ危ないだろうけど、せっかくならまたあの冒険をこの四人でしたい。あの時は三人だったけど、今回はこのまま行けば四人だ。四人でするあの試練がどんなものになるか気になったし、あの時あの冒険の共有が僕たち三人の仲を強固にしたと思っている。
だから、そこにドラコがいれば、今度は四人の仲がより深まるのではないかと打算するのだ。僕とドラコの仲が…。危ないことはさせないから、彼らを危険に犯すことをお許し下さい。名も知らぬ誰かへ。
「あ、そういえばハリー。土曜零時な。」
「了解」
ふともらしたロンの言葉に、何も考えずに肯定していた僕。
いやいや。ドラコに隠そうっていったのロンじゃん!何即バラしてるの!一瞬焦ったが、ドラコはすこし聞いただけで納得していた。素直。
ただ、それが、どんなことになるのか考えてなかった。だって、そうじゃん。まさか彼がそこまで劣等感をいだいてるなんて誰が想像したさ。
ロンの腫れは、ドラコが目ざとくみつけた。「動物性の毒だな」といって彼が持ってる塗り薬をロンに手渡していた。あれってみてわかるもんなの?けれど、そのファインプレーでロンの腫れはそこまでひどくならず、そのおかげで、チャーリーに手渡すのは三人で行くことができた。
まじかよ。ネビルおまえ…。
まずはグリフィンドール寮。透明マントを羽織って向かうとそこにはマクゴナガル先生とネビルがいた。やばいとおもって身を翻すも、そこでロンがこける。ロンがこけたことによってハーマイオニーそして僕もこけてしまった。僕たち三人と目があったマクゴナガル先生は盛大にため息をつく。
任務遂行の達成感でいっぱいだった僕たちは、その日は、一瞬で最悪の日になってしまったのである。
次の日の朝。スリザリンの減点を思い出して憂鬱な気分になる。ドラコにもバレるだろうしお説教かなぁ。だけど。まぁお説教ぐらいなら聞き流せばいいや!
そう思い、早々に身支度をしてドラコと大広間にむかう「今日は準備が早いな」といって頭を撫でてくれるドラコに、わずかばかりの良心がいたんだ気がした。
「どういうことだ。グリフィンドール150点?スリザリンも…?」
ドラコがひどい形相で僕たちを見る。はい!説明します!一切の説明をするから、その顔やめて!まじで!と、まぁ説明さえすれば解決するって思った。スリザリンが減点されてしまったこと、正直にあやまろう。
そうしたら彼は傷ついた顔をして「除け者か」と泣いた。
びっくりした。本当に。彼はなんで泣いてる。
何を理由に泣いてる?一緒にいられなかったこと。一緒に活動できなかったこと。
僕たちと「共有」できなかったこと。それら全部だ。
「そんなつもりはなかった」
「ドラコだもの。説明したらきっと許してくれるわ」
「話を聞き入れるってレベルじゃなかった!あれは!」
「でも…」
「僕、ドラコとこんなケンカしたことない。喧嘩って言ってもしょうもない争いばかりで、僕が『ごめんね』っていつも言うんだけど、あいつも『しょうがないなぁ』って」
ロンが珍しくショックをうけて体操座りしている足に顔をうずめる。
「僕たちは、間違えたんだろうね」
「ハリー…?間違えたって」
「勝手にかれの考えを決めつけてしまっていたってことさ」
そう、きっとこうだろう。そうだろう。これが最善だろう。こうすべきだろう。こっちの勝手な判断と思い込みで僕たちは大切な友人を傷つけたんだ。
「ロンの考えが間違ってたって意味じゃないよ。けど、こうなって僕も初めて気づいたけど、『内緒事』って友達にされて一番辛いことだった。」
「うん。」
「僕たちは僕たちの考えを言った上で彼に、彼自身の判断を求めなきゃいけなかったんだ」
勝手に判断して、よかれと思って行動に移す。しかも本人はそれが「善意」だと疑ってもいない。そういう腹立たしさを、僕は十二分に知っていたはずじゃないか。
「大丈夫よ。謝りましょう。」
「僕、こんなにドラコと話さなかった事ないんだ、結構きついね」
「僕もだよロン。結構心にくる。だけど、こういうケンカって大切なんだよ。色んなことに気づかせてくれる。そうして次失敗しないように学んでいくんだ」
ね。そういってドラコの真似。ウィンクをする。「ふ、ははは」「へたくそねぇ」そういってふたりが笑ってくれるからいいんだ。ねぇ。ドラコ、一緒に笑い合おう。
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ドラコと仲直りするタイミングを三人で探す。けれども、何も考えていないような。我関せずを貫くドラコは正直怖かった。暇さえあれば本を読んで、声をかけるなオーラをまとっている。そうして、「今度、今度」としているうちに結構な時間が経っていた。最初は、「大丈夫かしら」と様子見をしていたパンジーたちだったが、最終的には「それはそれ。これはこれ」で僕ともドラコとも話していた。
授業中、魔法史で起こしてくれることはなかったけど、ペアを組む時はそれでも一緒に組んでた。目も合わせず、会話をせずにペアをくみこなしていた自分たちは、ひどく優秀だなぁと、呆れながらも感心した。
「ねぇパンジー、ドラコ。どんな感じ?まだ怒ってる?」
「あら、最初の頃とくらべたら普通ね。けどあなたの名前が会話にでると固まるわ」
「固まるの」
「えぇ。本人は、なんでもないようにしているつもりみたいだけどね」
ばればれよねー。そういって彼女たちはくすくすと笑う。「本当、情けないわよね。」おおう、女の子って結構辛辣だな。
「いい加減仲直りしてもらえないかしら」
「本当。したいんだよ」
「ハリーもドラコも弱虫なのよ。相手の様子ばっか伺って、ばっかみたい。そういうふうにお互い関係を作るからこんなことになちゃうのよ。まだ私たち子供なんだから失敗すればいいの、損得勘定で仲良くできる友人作っておかなきゃ、成長すればするほど『お家』がついてまわるわよ」
「特にドラコのところはなおさら」とういってまた、彼女たちは目配せをする。まぁそうだよね。あいつのところは、立場が強いもんね。一瞬グラッブの顔が思い浮かぶが、失礼だ、と首をふる。「まぁ、さらにこじれるまでに仲直りしなさいね。」私たちはあなたたちが完全に仲違いしたら、マルフォイにつくわよ。くすくすと冗談とも本気ともとれない笑みで、彼女たちは楽しそうに去っていく。それは、さすがにいやだ。後ろ盾がない自分は、ぼっちになっちゃうじゃん。と悪寒を感じつつ、本日中の仲直りを決意するのだった。
「ねぇ。ドラコ」
夕食を食べ、談話室での少しの団欒がおわり、部屋にもどってきたとこを狙う。ドラコはこの少しの時間を勉強が読書にいつもあてていた。だから、落ち着いて話ができると思った。
まずは、ロンの誤解をとかなきゃって思ってそれを伝えようとする。けれど以外に上手に説明できなくて、より彼を怒らせることになってしまった。
一生懸命に説明しようとするけど、できなくて。中身大人なのに。なんでこんな簡単なこともできないんだと情けなくなる。大人だからこそ、「謝罪」ができなくなっていることにも気づかずに。大人だからこそ、「なんとなく」でいつも「やり過ごしてしまっていた」ことに気づかずに。目の前の不安を解決させる方法がわからない。どうしよう。
切羽詰まった僕の口からでた言葉。それは、やっとでた。着飾らない、僕の言葉だった。
「ごめんなさい。ドラコ。僕は君がそんなふうにショックを受けるなんておもってなかったんだ。浅はかだよね僕。」
ねぇドラコ。僕の目をみてよ。
もうしばらく君の目を見ていない。
君の目に見られていない。
見つめられていない。
ひょいとドラコがもっていた本をとりあげる。そのときの僕の表情はいったいどんな表情だったんだろう。こまったような顔をして、ため息をついてドラコが僕に問う。
「お前と僕は、友達か?」
「なにを言ってるの。友達じゃなかった時があるの?ロンと君も、ハーマイオニーと君も友達だよ」
仲直りの言葉はそれだけだった。それから、罪滅ぼしとばかりにいろんなことを話した。あんなに一緒に居いたから、一緒にいなかった期間が、本当に寂しくて悔しくて、心に穴がぽっかり空いたようだったよ。と伝えるとドラコは真っ赤になって目をそらしたんだ。かわいい。
だから、その後のドラコの提案にはびっくりした。まぁ、それで透明マントを貸した僕も僕なんだけれどさ。