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休暇が終わっても日記について、まったくその所持者が誰なのか全くわからなかった。
ロンに見せてもらったグリフィンドールの時間割をみて、思い出す。スリザリンとグリフィンドールで時間割が違うからピンと来ていなかったが、そういえば、僕たちはあの日記をマートルのいるあのトイレで拾ったのだ。詳細な日にちは、覚えていないが、思い出したのが今日なら、今日がその日な気がする。僕はドラコを連れてそこへむかった。
日記を前にして、「秘密の部屋」に向かうど宣言するとドラコに止められた。ここに、バジリスクが認める継承者のリドルがいて、僕はあの開け方をしっている。これはもう、さっさと処理するほかないだろう。しかし、「段階を踏め」という話だった。なるほど、リドルと仲良くなる。自分の考えにはなかった提案をされて「それはいいな」と思う。
確かに、もしそれができれば、被害を抑えることもでき、かつヴォルデモートの過去であるトム・リドルとバジリスク(毒付き)が手に入れられる。それができれば、もともと片手間でやろうと思っていた、ヴォルデモート戦がいっきに楽になるんじゃないだろうか。
「そっか悪霊の火使えるじゃん」そう思い、ドラコに必要の部屋に行ってくる。といって日記をもって向かう。ドラコは、過去を思い出したのか一瞬顔が険しくなったけれどすぐに「くれぐれもコントロールには気をつけろよ」とありがたい言葉を頂いたのだ。
僕を向かいいれた必要の部屋には、ひとつの机と椅子。ご丁寧に羽ペンまで用意されており、本当にこの部屋はいつも僕の必要なものを用意してくれる。と呆れにもにた思いがこみ上げてきた。
さてと、と椅子に座り、羽ペンにインクをつける。そして僕はリドルの日記に自己紹介をした。
「僕はハリーポッターです。」すぐにそのインクは溶けるように消え、新しく文字が浮かび上がってきた。
「こんにちは、ハリー・ポッター。僕はトム・リドルです。君はこの日記をどんなふうにして見つけたのですか」一言一句かわらないその返しに、僕は自分でも嫌になるような笑みを浮かべて、その続きを綴っていった。
僕は自分で自分が嫌になる。
何が大切なのか、本気で分からなくなる。
僕自身が大切なのか。
ヴォルデモートを倒すことなのか。
ドラコなのか。
そういうとき、「ドラコを幸せにする」というフレーズが決まって頭の中に浮かんでくる。あぁこれがあるうちは自分は自分を保っていられる。愛してるよドラコ君を幸せにするために僕はここにいる。
だから、今この仕打ちも。許して欲しい。
きっと僕が君を幸せにするから。君を傷つけてしまったぶんは、誠心誠意込めて取り戻すから。
リドルとの交換日記は楽しかった。
ジニーが、僕とのことを毎日書いていたということを思い出して、僕も毎日「僕のドラコがね」日記をしていた。「今日もドラコがかっこよかった」「クィディッチの練習のときのドラコは、本当頭脳戦ってかんじで惚れ直しちゃうんだよ!」「魔法薬学は常にトップでね」ドラコがドラコがドラコが、勿論その中にときどき「継承者扱いをされていて、そんなことないのにね」というのも織り交ぜた。
さて、リドルの興味はいったいどこにむかうだろうか。
ドラコと話の流れで、「悪霊の火」で燃やしてしまおうという日が決まる。リドルが尻尾を出したり、元の所有者が何かを仕掛けたりするのを待っていたが、先にこちらのほうが進んでしまったのだ。ドラコの前で見栄を張りたくて「悪霊の火、コントロールできるようになったよ」といった僕のバカ。というのと、ハーマイオニーが石化したのが同じタイミングだった。
「なんで、どうして」と用意していた言葉を呟いて。自室へもどる。ようやく尻尾をだした。さてはて、真の所有者は誰なのか。それとも、リドル、君の単独行動かな。僕の魔力そうとう食べたでしょ?そう思いながら棚をあけると、果たしてそこにはいつもどおりの様子で日記が「ちょん」と置かれていた。ここに日記がある。ということは、リドルの単独行動か。僕は、前回とは違い彼の日記の協力者がいると考えていた。だから、ドラコには悪いが、誰でもここに侵入し、この日記を奪えるようにしていた。(追跡機能だけのこして)が、そんな様子もなかった。
少し、成り行きに任せすぎたか。とあたまをぐしゃぐしゃと掻き毟る。仕方がない。作戦変更といこう。とりあえず。ハーマイオニーだけは、ドラコのマンドレイク薬で元に戻して…、そう声をかけようとするとドラコが必死に荷物の確認を行っていた。
結論からすると、薬はなくなっていた。
これで確定した。やはり、協力者がいる。
日記ではなく、ドラコの所持している薬のほうに手を出すだって?あきらかじゃないか。
「やっぱりバジリスクの独断ではないよ。君の持ち物からマンドレイク薬を盗んだところからも歴然だ。明らかな誰かによる行為だ。誰か、とはトムリドルだけれども、あいつのてとなり足となりうごいている奴が居る。僕たちの部屋に入るのは不可能だけど、そうとも言えない。怪しいのは申し訳ないが」
「同寮のスリザリン。あぁ。可及的速やかに見つけ出そう。」
「おやお怒りモード」
「くっそ腹立てている。僕に恥をかかせたこと後悔させてやる」
さて、これほどにレベルの高いことをやってのける人間。まぁ、リドルの手助けあってかも知れないけれども、いったいどれくらいの生徒が該当するんだろうか。
***
そういえば、一度ルシウスさんにあった。ダンブルドアのことで、ホグワーツに来たらしかった。前回は、ダンブルドア退陣について、無理強いをしたことで理事職を追われてたなぁと懐かしむが、今回はそういう無理やりな動きではないようだった。まぁ、一旦退かせることで落ちつくこともあるよね。臭いものには蓋。みたいな。まぁ僕としては、退陣してもらっても何も困らないのだけど。うん。ダンブルドアがね。
情報収集として、今の状況についてなんとなく聞いてみるが、そちらの動きについては前回となんら変わっていないようだった。
「チョコレート。持っていく?」
「そうだなぁ久しぶりに会いたいが、変にうろつくのもな。」
「だよねぇ。ヘドウィグに持って行ってもらうか。」
さて、何もことは起きないし。
やはり、ここは強行手段にでるかな。と僕は決めた。
リドルの日記をもって秘密の部屋に向かう。ドラコはいつもどおり心配そうに「本当に気をつけろよ」と言ってくれた。ありがとうドラコ。大丈夫だよ。
秘密の部屋に入ると、いつものとおり、バジリスクの気配が肌で感じ取れた。日記を開きリドルに問いかける。が、何も起こらなかった。
文字はいつもと同じように、溶けて消えていったが。
前回もこういう時はときどきあったな。と思い出直そうと自室にもどる。
ドラコが寝ているので、そっと静かに。また、明日行こう。もうそろそろこの事件について考えるの飽きてきたよ。
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朝、ひとりでに目が覚めた
いつもだったら、完璧に支度をととのえたドラコが起こしてくれるのだが、不思議に思ってドラコのベッドを見まわすとドラコの姿はなかった。
チェストを確認するが、そこにはリドルの日記がなくドラコが連れ去られたことを如実に物語っていた。やはり、ドラコが連れて行かれたか。わかってはいたけど、腹が立つ。本気で許さないからな。
談話室に降りると、スネイプ先生が何かを説明しているところだった。「ポッター、吾輩は確認に来たのだが…」と彼の所在について聞いてくる。僕は「やっぱり、そうなんですね」と談話室に聞こえる声でスネイプ先生に答えていた。とにかく談話室からでないように、と申し付けられる。
さて、僕の麗しの騎士をたすけに行きますか。
と、そのまえに。解決編のための情報収集。
「と、ごきげんよう。サジッタエイブリー」
僕は奥のソファで、本をよんでいる。サジッタに声をかける。防音魔法を耳塞ぎをかけた上で、だ。サジッタは僕に声をかけられて徐に顔を上げた。そして、にっこりと笑う。
「おはようございます。ハリー。いかがしましたか」
「ドラコのこと、心配じゃないの?」
「兄様ですか。そうですね。秘密の部屋とは一体どこなのでしょうか。」
彼はこてりと首をかしげる。
帰ってきた言葉は、聞いたこととはまったく別のことだ。
「それに、ハリーも特別焦っていないように思います。スネイプ先生の話をきいて、飛び出していくかと思いました。けれども、僕に声を掛ける余裕があるということは、やはり、そんな緊急性は低いのでしょう。と僕は感じました。あと、兄様が被害者になるとは思いません。ブラックがいればですけど、今あそこには後継がいない。ほかもいろいろと黒い噂ばかりですし、兄様の損失は純血の損失ですよ。あぁ、そういう意味では心配ですね。」
やはり会話の本質がずれる。
「僕は単純に、君のお兄さんであるドラコが危険な立場になって心配じゃないのかと聞いているんだけど」
「勿論。心配です。」
「わかった。単刀直入にきくけど、『リドルの日記』って聞き覚えある?」
「いいえ、初めて伺いましたが」
そう、サジッタからは、やはり何も聞き出せない。この子の心は真っ黒すぎて、いやいうなれば真っ白すぎて、どこを探ればいいのか検討がつかない。やはり時間の無駄だったと思い、ドラコを助けに行くために、透明マントを取りにサジッタに別れを告げるが、呼び止められた。
「ハリー。あなたは、何のために生きているのですか。」
「僕はドラコのために生きている。」
僕は即答する。
その答えにサジッタは、満面の笑みをしたためた。
「えぇ、そうでしょうとも。僕と同じです。気をつけてくださいね。ハリー。」
***
僕は、透明マントを羽織って秘密の部屋に向かう。そういえばスネイプ先生と約束していたな。と思い、守護霊を彼に飛ばしておいた。ドラコが被害にあって、僕がじっとしているわけもないし、きっと先生もわかっている。そして、気づいている。だから、スネイプ先生に出し惜しみはもうしないでいい。僕はそう判断を下している。あっついでにロックハートのとこにいってこよっと、一人逃げ出させてたまるものか。
何度も訪れた、秘密の部屋。が、そこがただならぬ雰囲気を醸し出していることにきづく。なんでー。本当になんで僕じゃダメだったのバジリスク。と不満を述べるが、約一年間通って、ダメだったのだからダメだったのだろう。ボクとリドルにそんな差があるか?
彼らがいる部屋に、ついて僕は許しがたい光景を目にする。
リドルが、ドラコの額に口づけをしていたのだ。は?そういうことです?リドルさん。え?だから彼を後継者にしたかったのですか?そして、なにその椅子と机ぇ。しかもお菓子とか紅茶とか。何してたんですか。まてまておいおい。
つい抑えていた魔力を放出してしまい、リドルに勘付かれる。
「やれやれ、やっと騎士様のお出ましだ。いや、察するに君がナイトをお守りする戦えるお姫様ってとこかな?」
リドルにむけて杖を構える。「そこから離れろ」と言うと、彼は抵抗するでもなくドラコから離れた。
僕は杖を構えたまま、ドラコのそばによる。リドルが、紅茶を入れ直し、それを嗜んでいるのが見えた。
「なぁハリー。この子を僕に頂戴。けっして悪いようにしないから」
「ふざけるな。誰がお前にやるか。」
「しかし、この子はこちら側-闇-の人間だろう。」
リドルは口の端を、にやりとあげる。
「どこをどう見て、どう判断したらそうなる。お前僕の話聞いてたか?彼は自分の人生の中で一生懸命にもがき、あがいてるんだ。そういう闇とか、正義だとか明確じゃない曖昧な基準しかないもので判断をするな。そんな彼の努力を否定するような言葉。聞くのもイライラする。」
「ふうん。」といって彼は、「君にも悪い話ではないと思うのだけれど」と言葉を続ける。
「話し合いは?」というリドルに間髪入れずに返事をした。
「余地もない」
お前主導の話し合いをするつもりは、もともとない。
愛するドラコを餌にしてまでやったんだ。僕は僕の予定通りにことをすすめさせてもらう。
「のようだね」と彼がつぶやいたかと思うと、ずるりと大蛇がそこに現れた。
さて、やっとあえたね。バジリスク。僕は君に会いたかったんだ。
「なぁ。ハリー。彼に、僕との関係を言わなかったのはなぜだい?」
「いかがわしいいいかたするな」
ニヤリと笑うリドルに、僕はピシャリと言いのける。
彼はくすくすと楽しそうだった。
僕はもともとバジリスクに用があったのだ。リドルなんてどうとでも出来た。日記を見つけたとき、悪霊の火のコントロールとかいったけど、そんなの最初からできていた。とっとと処理でもなんでもできたんだ。わざと泳がせた。
どうしても、僕の間の前に現れないこのバジリスクのために。リドルの声でないとでてこないみたいだったから。だから、この日を心待ちにしていた。こんな大舞台じゃないと姿を出さないなんて、なんて贅沢な蛇なんだ。
「僕と、会話をしていますと、彼に言わなかったのは何故?」
「お前にいう必要はない」
「なるほど」
コツコツとわざと音をたてて歩き回る。「うーん。」とわざとらしく天を仰ぐ
「僕はむしろ、君に感謝をしてほしいんだよねぇ。君と僕のことはそこに眠る騎士様には少し間語っていないというのに。君の秘密、伏せてあげたんだよ」
「ドラコと会話を?何を」
「おぉ、怖い。ジニーのことを少々。」「ってそんなに睨むなよ英雄様。この状況は君自身が作り出したくせに。あの君たちの友人だという穢れた血も、お前の愛しいドラコがこうなったのも、全てお前自身が僕を制御しきれなかったせいだろう?」
それは、図星だった。
けれども、最悪の場合。だれかの死を想定しなかったわけではない。勿論ドラコが死ぬなんて、ありえない未来で結末だけれども。まぁいうなれば、今回の結果は、ドラコを僕自身が傷つけるという手段をえらんだ点で、ある意味最悪の場合ではあったが。
誤算だったのだ。リドルが、杖を持っているとは思っていなかった。バジリスクの使役でしか、こいつは動けないと思っていたのが、僕にとっての誤算だ。ここに来るまでに、結局協力者が誰かわからなかった。サジッタであるという確固たる証拠もない。けれども、こいつが杖を所持していたとなれば、話は簡単に終わる。リドルだけではできないことができていた理由になる。
「僕は優しいからね。そこの彼には曖昧にしか伝えていないよ。ハリー、僕は君のことも気に入っている。僕にとってはね、未来の僕?ヴォルデモート?とかどうでもいいのさ。だって、僕は僕だろう。君に一度負けたあいつとは違うことを、成し遂げたいことがあるのだ。なぁ。ここは穏便に話し合いでもしようじゃないか。」
だから、話し合いを僕は望んでいない。
「セクタムセンプラ!」
「プロテゴ」
不意な僕の呪文を一瞬で退けられる。
「はぁ。ハリー、君は、わりと独裁的?」
「僕の人生、そうじゃないとやってられないところあってね」
「そう。交渉決裂。ということだね」
「やっと理解してくれたみたいで嬉しいよ。リドル」
リドルがバジリスクに「やれ」というのが聞こえる。その瞬間守りの呪文をドラコにかけた。