まさかガンダム転生でジーンになると思わなんだ 作:ワッタ~軍曹
『現実に、負けるな。 いま一番、現実に追い抜かれそうな将棋ラノベ最新刊』
という帯を付けられた作家が居たそうで……
今なら、彼の気持ちが分かる気がします。
10月10日、オデッサ基地に到着したA12部隊の面々は10月12日付でマッドアングラー隊に編入。太平洋を横断しながらホワイトベースを尾行し、ジャブロー基地にある宇宙港や基地入口を特定する任務に就くことになった。ブリーフィングが終わり部屋を出たジーン(転生)と出くわしたのは08小隊に出てくるアス伍長だった。そのアス伍長にキレたジーン。その訳とは……
「な、何キレてんッスか?顔が怖いッス」
「テメェはやっぱり”わからせ”ないといけねぇようだな……」
お互いに顔を引きつらせる。アスは驚いて、ジーン(転生)は怒りで。どっちも悪人面しているので、なおさら強面になっている。
ジーン(転生)は何故キレたのか?それは08小隊におけるアス伍長の問題行動で、ジーン(転生)がガンダムの女性キャラで3本の指に入る程好きなキャラのトップ少尉が死んでしまったからだ。
08小隊の第8話にてトップ少尉率いる小隊は元々、ジオン欧州軍所属の小隊であった。しかし、連邦軍のオデッサ攻略戦にてオデッサ基地が陥落した為、味方と合流すべくラサ基地に向けて退却していた。その道中、食料を調達する為に近くにある村に赴き冷静な判断で食料の補給を受けていた。が、そこは運悪くもキキがいるゲリラの村。大人しくしてるようにとトップ少尉に言われたのに本人は「何で村人相手に頭下げなきゃならねぇんだよ……こっちはMS乗ってるんだぞ?」と舐め腐り、更には「ちと青ぐさいが……」とキキをMSで掻っ攫い
これがあるから大体のガンオタには嫌われている。アスさえ暴走しなければゲリラも08小隊も手を出さなかったはず。今でこそ「久しぶりッス!」なんてゴマを擦っているが、元々の性格は自分が格下だと思ったら上官ですら舐め腐った態度を取るような性根の腐ったどうしようもないクズ人間である。
て、テメェのせいで俺の推しであるトップ少尉が死んだんやぞ……ッ!やっぱりこの世界でも性根が腐っていたか!そんならよぉ、その腐った根性、俺の手で
「は?え?し、修正?え?なんて?」
「来い!貴様のその腐った根性!修正してやる!」
「……メンドクサッ」
アスの左腕をガッシリ掴み、ワシワシとシミュレータルームまで歩く。ジーン(転生)は怒り心頭、アスは段々と機嫌が悪くなっていった。こんな事して意味はあるのかって?いや、無い(断言)だって悪目立ちするし。何故やるのか?それは……
推しを侮辱した事を後悔させてやる!!
オデッサ基地のシミュレータルームは小隊戦が出来るほど規模がデカい。やはり主要基地となると設備も整っている。ジーン(転生)は手続きを済ませ、中に入る。
「ほぉ、これで俺の事を"修正"するんですか?」
「そうだ。これでMSの性能差はパイロットの腕でカバー出来るってのを叩き込んでやる」
「はぁ、マジで言ってるんッスか?……先輩、いつからそんなウゼー熱血キャラになったんッスか?」
「戦場に出ていると、否が応でも考えが変わるもんだ」
「……ちっ、自慢かよ」
何か聞こえた気がするが……気にせずにシミュレーション内容を機械に打ち込む。
「よし、これで良いだろう。じゃあルールを説明する」
・MS1対1の地上戦
・場所は極地を除きランダムで選出
・ミノフスキー粒子濃度80%
・フィールドは半径3km
・最初はお互いに1km前後離れてスタートする
・ジーン(転生)はザクⅠ、アスはザクⅡF型に搭乗
・武装は装備出来る範囲なら自由
「以上の実戦方式で行く」
「本格的ッスね……メンド」
二人ともコックピットの中に入る。中はまだ真っ暗でセットアップ中だ。シートに座って待機する。一分程待つと機器類に光が灯り目の前のモニターにも「Please wait」と文字が出てきた。更に一分待つとMSの設定画面に移った。
さて、何を装備しようか?旧ザクとなると武器を沢山持ちすぎると動きが重くなる。それはザクⅡも同じだが、推力や馬力は勿論、可動時間も劣る旧ザクにはキツイ。多分アスはマシンガン、バズーカ、ヒートホークの贅沢セットで来るんだろうな。もしもJ型装備が使えるならクラッカーと三連装ミサイルポッドも装備してくるだろう。となるとコッチはなるべく軽武装の方が良さそうだな。……と言っても旧ザクじゃフル装備でも大して変わらなさそうだが。最悪ヒートホークさえあればザク相手なら何とかなるだろう。じゃあ……これで行くか。
・105mmマシンガン×2
・シュツルムファウスト×1
・ヒートホーク×1
・クラッカー×2
・スパイクシールド
・スモークディスチャージャー
……長期戦を見込んで装備を考えていたら、結局重装備になってしまった。やはり兵器は装備してナンボや。
バズーカは先込式で一発しか撃てない。なので採用を見送りマシンガンを2丁にした。シュツルムファウストは思いのほか軽かったのでスパイクシールドを装備するついでに採用。ヒートホークは無論入れる。驚いたのはクラッカーが装備出来る事だ。コレはJ型専用の武器じゃなかったのか?……まぁ、装備出来るなら左腰にそっと忍ばせておこう。スモークディスチャージャーは腰らへんに装備してある。トップ少尉の旧ザクには対人兵器のSマインが装備されていた。が、本来はJ型の装備らしい。意外と融通が利くんだな。
ジオン驚異のメカニズムをシュミレーターにて目の当たりした。外伝作品や漫画では当たり前にザクなんかを改造していたりするが、こうしてシミュレーターで体験出来るとは思わなんだ。
さて、そろそろ向こうも準備が終わる頃か。二本のレバーを握って待つとする。すると画面が変わり、生い茂った針葉樹林の中に場面が変わる。
中央モニターにそう表示された。とりあえず真っ先にマップを確認。フィールドの約三分の二は針葉樹林で所々開けている場所が存在する。小さくなだらかではあるが高低差がある。それで残りの三分の一の場所には、まぁまぁ栄えていたであろう地方都市がある。針葉樹林と地方都市の境目には河川があり、MSが四歩ほど歩けば渡れるぐらいの広さ。遠くの背景にアルプス山脈みたいな山々が薄っすらと見えるので多分場所はヨーロッパの、多分北欧らへんの設定だと思われる。概要はそんな感じ。
さて気になるのは針葉樹林の大きさ。あんまり長くないのでMSを隠しきれない。頭と肩が少し出るぐらいだ。高低差を利用すれば隠せるが、今度は相手を視認出来なくなるので非常に厄介な地形だ。ちなみに地方都市はというと、マップで見る限り巨大建造物は無さそう。高くても20メートルそこらのビルが街の中心部にそれなりの密度で建っている。東の端から半径300メートルといったところだ。それ以外は背の低い一軒家がぞろぞろと建っている感じだ。まぁなにはともあれメインの戦場は針葉樹林ゾーンだと思うのでコチラで待ち伏せしようと思ってる。
とりあえずレーダーを確認。ほぼザーザーの砂嵐である。当たり前だ、ミノフスキー粒子濃度80%は戦闘濃度で無線やレーダーを無効にする濃度だ。なのでレーダーからサーモセンサーに切り替える。MSの熱量は普通の機械のソレとはかなり違うので分かりやすい。ちなみに宇宙なら真空で放熱が出来ないのでクッキリと分かるのだが、地球だと多少なり放熱が出来るので弱めに映る。
ちなみになんだが、ミノフスキー粒子というのはめちゃくちゃ効果が曖昧で……。いや、効果自体はしっかりと設定とかされているのだが、例えばレーダーが使えないとあるがその設定には
『赤外線近傍領域から超長波までの電磁波とする資料もある。また、紫外線領域以上の放射線も遮断するとする資料もある。』(※ウィキペディア「ミノフスキー粒子」より一部抜粋)
といった資料によって効果の振れ幅がある。ガンダム世界(とりわけファーストガンダム)ではよくある事。あまり気にしてはイケナイ。特に水星の魔女やジークアクスからガンダムを見始めたそこの君。こんなモン、氷山の一角だぞ。心して掛かれ。
さて宇宙世紀小話はこれぐらいにして、改めて熱源探知を行う。すると東側にポツンと弱めの熱源体を確認。距離は……約1.5kmぐらいか、ちょうど針葉樹林側の川辺らへんに居る。どうやら俺は西の端っこに居るみたいだ。となると待ち伏せするには少し難がある。ガンダムのビームライフルみたいな必殺の武器を持ってるなら兎も角、火力がある武器がシュツルム・ファウストしかない。しかもトロくて中々当たりにくい。となると外したら逃げなきゃいけない。端っこだと逃げる場所が少ない。ので、少し東に移動する。マップによると少し南に道路があるのでそれに沿って移動する。警戒しながら東に200メートル移動し、北の針葉樹林に身を隠す。少し小高い丘で、先ほど歩いていた道路をいい感じに見渡す事が出来る場所に隠れることが出来た。斜面に座って旧ザクマシンガンを両手で構え、待ち伏せる。アスも馬鹿ではないだろうから熱源探知を頼りにコチラに来るだろう。
待つこと、1分……3分……5分……
向こうも警戒しているようだ。ゆっくりとコチラに来ているのがサーモで分かる。……場所を変えるか。芋っているのでこのままでは逆に待ち伏せを狙われるな。もう少し北上するか……ん?何か聞こえる……
ガシャン…ガシャン…ガシャン…
これは……ザクの足音だ。歩いてるな。後ろは?……大丈夫。右、良し。左、……ん?何か居る。ズームして見るとそこには緑の巨人が道路を歩いていた。アスのザクがこっちに来ているな。ぱっと見、ザクマシンガン両手持ち、後ろの腰にはザクバズーカが見えた。大方予想通りの武装で来たな。と、今さっき見えなくなってしまった。この辺りの道路はクネクネしていて、またザクが見える頃にはかなり接近しているはず。緊張感MAXで両手に汗をかいてる。心臓の鼓動も大きく、早くなってきた。
ガシャン、ガシャン、ガシャン、と先ほどより足音が大きくなってきた。……ってことはコッチにやってきているのか?熱源探知してそれを頼りにコッチに来ているのか?まさか、それらをやらずにコッチに来ているわけじゃ……っと見えてきた。距離、300メートル。……これは気が付いてない?フリをしている?とりあえず警戒を厳に。このまま真っすぐコチラに来れば150メートル付近で俺のマシンガンが火を吹く事になる。アスのザクはさっき見た時と同じ両手にマシンガンを構えながら西へ歩いている。少なくともクラッカー等を隠し持ってはいなさそうだ。そうだ、そのまま歩いてゆけ。そのまま、あと、50メートル……
そのまま……そのまま……30、20、10……
ファイア!!
戦いの火蓋は、切って落とされた。
ちなみにガンダムの女性キャラで3本の指に入っているのは
ケルゲレン子
トップ少尉
アイナ・サハリン
の3人です。
……全員08小隊じゃねーか!!!!!
ガルマの暗殺を
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阻止すべき(生存IFルート)
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見逃すべき(死亡原作ルート)