ゼロの武偵 作:滝瀬
「・・・・・」
「・・・・・」
すっごく気まずい
レキが狙撃も終わった後にスコープで俺を監視カメラかのように見てくる
隣の席なのでスコープいらないと思うのは俺だけだろうか
“逃げたら殺すぞ、お前”
そんな感じの脅しを無言で行ってるのだろうか
周囲からの視線がすごく嫌だ
耐え兼ねた俺が
「レキ、いくら何でもスコープで人を覗くのは良く無いと思うんだ、俺は」
そういうと素直にドラグノフを修めたレキ
はぁ、なんか周囲も安心したようだ
何気にずっとこっちを見てくるレキは何も言わない
1回、別の子に告白された時に毎日毎日それはもう呪文のように『恋人になれ』連語をされた物だ
それとはまた違う意味で嫌だが
休み時間となり屋上へと逃げるように向かう
だが、後ろに
「着いてくんな」
首を縦に振りもしないし返事もしない
なんだ、俺に何か用事があるのか
無駄に俺だけ疲れてる気がするんだが
「レキ、お前は何をしたいんだ?」
「零さんの護衛を依頼されました」
俺の護衛
つまりはあのデュランダルか
面倒くさいな
「誰から?」
「
諦めさせないと
そう考えた矢先にこれか
余程、教務課達は過保護だな
「わかった。後ろに居られると気色悪いから横に立って歩け」
「はい」
そう言って大人しく横に立ったレキに多少なりともドキッとしてしまったのは内緒だ
女子って隣に来るとドキッとする人が居るんだな
レキと普通に話す事も無いので無言で寮へと帰る
郵便ポストを見てみると真っ赤な封筒があった
仕方がないので開けてみると
《狂おしく愛おしい花よ》
そんな事が書いてある手紙が投函されていた
意味が理解できなかった
俺は間違っても花なんかでは無く人間だ
そして、次にはメールが
差出人は不明
そして、本文の部分に《564219》
語呂合わせで“殺しに行く”
そう取る事が出来る
メールを見たいのか近寄ってきたレキ
さりげなく見えるように見せてみると第一声が
「零さん、今後は私のそばから3分以上は離れないで下さい」
レキが平然とそう答える
何故だ、理解ができないんだが
ただの悪戯だと思うんだが
「は?いや、待て。ただの悪戯だろ?」
「悪戯などではありません。零さん、貴方は狙われています」
間違いなく断言できる
そんな様子で話すレキには何故か焦りのような片鱗を感じた
いつも通りのレキなのだが何故だ
「話を聞かせろ」
「風が危険だと言うのです」
誰だ、その風って
風ってあの台風とかの風?
考える事を放棄した
レキは不明な点が多い
それを詮索すると俺が詮索された時に困る
「そうか・・・それは信用できる物なのか?」
「はい」
レキが結構、早めに返事をした
そこまで信用ができるのか
心なしか胸の辺りがチクリと痛んだ
「まぁ、なんとなくはわかった。だが、どうするんだ?」
「?」
コテンと首を数ミリ傾げるレキ
くっそ、可愛いな、こいつ
表情なんかはいつも通りだけど、多少の動きが小動物みたいだ
グチャグチャに表情を崩したい
うっさい、だまれ
もう1人の自分が危ない事を言い出して檻から出そうなので考えをリセットする
「3分以上、お前から離れないと言う事は不可能だ」
「でしたら私が零さんの部屋に泊まります」
普通嫌がるよな
そして何を平然と言ってるんだ
考える事を再び放棄
「・・・わかった」
この無表情なロボット少女・レキと暫く一緒に住むようだ