ゼロの武偵 作:滝瀬
刺の生えた蔓がこちらへと大量に伸びてくる
量が多い為に致命傷以外は気にせずに致命傷となる部分だけ切り捨てて行く
超能力の使いすぎは体に毒
相手の超能力が使えなくなる限界
そこまで、俺が持ち前の身体能力で耐えるしか無い
───パァン!
Aの肩に風穴が空いた
レキが狙撃したのだ
恐らく、レキの残弾もこれが最後だろうか
武偵法の9条では殺人は禁じられている
それを守っているのだろう
傷口から血が溢れており、その傷口をよろけながら抑えるA
「あぁ!!痛い、痛いー!!この痛みが、さらなる高みへと誘う!あぁ、嫌だ、この子の皮を剥いでマネキンを作るんだ!」
恐らく、この子というのは俺の事だろう
という事は俺、殺されてたらマネキンになってたのか
考えるだけでキモい
戦意喪失してくれていれば良いんだがな
それにしても・・・殺人者本人にしては弱いよな
超能力なんか特出した才能らしき物はある
だが、そんな切り札をバンバン使ってまるで戦い慣れしてないような
まぁ模倣犯なのだろう
立っていると視界が一瞬、真っ暗になった
なんだ、一体
超能力の使いすぎだったのだろうか
「良いよなぁ、痣も傷も無いんだから・・・そうだよ、何で俺が負けなきゃいけねぇんだよ!?」
薔薇の蔓のような物が一直線に向かってくる
その為に、また致命傷以外は避けて斬っていく
斬って、避けて、斬って、また斬って・・・
再び、目眩が起きた
「うえっ・・・!」
嘔吐した
足元をよく見てみると吐いたのは胃の中の物では無く血
体を見てみるとダラダラと血が流れているが、痛みなどを全く感じない
「チョウ、セン・・・・アサガオ」
丁度、この植物の発病症状だっただろうか
とにかくその植物の毒にそっくり
「最初に俺に触れただろう?その時にな刺しておいたんだ」
そう言って出した注射器のような物
針はここからは見えない
という事は最近の医療で作られた極細の注射器
患者が自分で注射を打つ時に痛みがないように作られた物だ
傷口も恐らく小さい
ここはもう短期決戦だ
長期戦においては勝率は限りなく低い
その場でグラムを横にふり、空間と空間を繋げてAの前に剣を出現させて斬った
だが、斬ったのはマント
「!お前、
マントの下
なんでこんな季節にマント着てるのか気になっていた
最初に顔を見せたのもそこしかまだ完全じゃ無いんだ
植物のようになっていた部分の肉
そこを剥いで自分に植え付けた
火傷のように見えていた場所は乾いたA自身の肉だったんだ
こうなっては仕方ない
アンデッドを殺す方法なんて生憎、今は持ってないんだ
グラムで自分の腕の皮膚を少し斬る
先程、痛みが無いのは確認していたが、これはこれで怖いな
「・・・・・血が、お望み、なんだろ?」
肉を切らせて骨を断つ
聖水なんて物は生憎だが持ってないんだ
「◾️◾️◾️◾️◾️!!」
言葉を発する余裕もないのだろう
目の前に大量の血が流れているのだからな
走ってこっちに来るA
その時には仮面も落ちた
俺の血を求めるかのように腕にかじりつく
「
Aの顔が白い業火に包まれた
発火能力は生憎、俺自身の血しか燃えない
なので、この方法を取った
モロに俺の血を吸ってたようだな
左手が全く持って動かないがこの際、腕の一本くらいやるよ
白い炎は太陽とほぼ同等の温度を保つ
発動条件としては俺の血と俺以外の人が側に居ないことが条件だ
キリストでは『天使の祝日』なんかに使うらしいからな
それなりに苦しいのだろう
必死にもがいて火を消そうとしているが
「俺の、血を、舐めたろ?だから、消えない」
皮膚が多少なりとも吸収している
全て無くならない限りは燃え続けるぞ
とにかく、俺の勝ちだ
後ろに倒れ込んでコンクリートの上で寝た