空を目指すは機械の翼   作:ミヤフジ

5 / 9

一夏の口調がわからなかったので、練習もかねて少し?一部?やっぱ大半?原作に頼ってます。
ホントは美緒の登場シーンまで書きたかったけど、精神的疲労から前後に別けました。



第三翔

sideワンサマー(一夏)

 

 

 

 

 

「全員揃っていますね-。それじゃあSHR(ショートホームルーム)をはじめますよー」

 

 

近大になっても未だに使われ続けている偉大(?)なる黒板を背に、にっこりと微笑んでいる女性副担任こと山田真耶先生(先ほど自己紹介していた)。

身長はやや低めで、生徒と殆ど変わらない。

しかも、服のサイズが合っていないのか、全体的にダボっとしていてますます山田先生が小さく見える。

また、掛けている黒縁メガネもサイズが会っていないのか、若干ずれている。

何と言うか、

 

『子供が無理して大人の服を来ました』

 

って感じの不自然さ………………というより背伸びした感がパナイ(パナイ島はマジパナイ!!by鬼怒)と感じるのは絶対俺だけじゃないはず。

 

 

「それでは皆さん、1年間よろしくお願いしますね。」

 

山田先生がそう言って締めくくる。

駄菓子菓子

 

 

「………………」

 

 

教室の中は変な緊張感に包まれていて、誰からも全く反応が無い。

 

 

「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で」

 

 

若干涙目になりながらうろたえる山田先生。

弾なら萌え〜とか言ってきそうだな。

正直かわいそうなので、せめて俺くらいは反応しておこうと思わなくもないのだけれど、いかんせん俺にもそんな余裕なんてない。

 

 

 

Q それはなぜか?

 

 

A 簡単だ、俺以外のクラスメイト全員が女子だからである。

 

 

 

今日は高校の入学式。

新しい世界の幕開であり、その初日。

それ自体はいい。

むしろ望むところだ。

駄菓子菓子、問題はとにかくこのクラスに男が俺一人と言う点だ。

 

 

(これは………………想像異常ににきつい………………)

 

 

別に自意識過剰と言う訳でなく、本当にクラスメイトほぼ全員からの視線を感じる…………

だいたい、俺の座っている席も悪い。

なんで真ん中and最前列(つまり教卓の真ん前)なんだ。

めちゃくちゃ目立っちゃう上に否が応でも注目を浴びるじゃないか。

俺はちらりと、クラスメイトに気づかれない様に窓側の方に目を向ける。

 

 

「………………」

 

 

何かしら救いを求めてのアイコンタクトだったんだが、薄情な事に幼馴染み(昔馴染み?)の篠ノ之 箒『しののの ほうき』はふいっと窓の外に顔を逸らした。

なんてやつだ。

これが六年ぶりに再開した幼馴染み(昔馴染み?)に対する態度だろうか…………いや、もしかして幼馴染みって思っているのは俺だけで、アイツからは嫌われてるんじゃないか?

 

 

「…………くん。織斑一夏くんっ」

 

 

「は、はいっ!?」

 

 

いきなり大声で名前を呼ばれて思わず声が裏返ってしまった。

最悪だ…………

案の定、クラスメイトからはクスクスと笑い声が聞こえてきて、俺はますます落ち着かない気分になる。

別に女子に対する苦手意識はない………………はずだ。

無いはずだけど、でも限度ってもんがあるんじゃないか?

ラーメン好きだって毎日三食ラーメンだったら三日で飽きるだろう。

いや、わかんないけど。

というか、知り合いの中国人にいたわ。

とりあえず俺は三日で飽きるだろう。

俺そこまでラーメン好きって訳じゃないし。

それはともかく、クラスで男は俺だけ。

他のクラスメイト二十四人が女子。

副担任の山田先生も女性。

担任は………………まだ来てないからわからないが多分女性。

担任は何してんだろね。

 

 

「あっ、あの、大声出しちゃってごめんなさい。お、怒ってる?怒ってるかな?ごめんね、ごめんね!でもね、あのね、自己紹介、『あ』から始まって今『お』の織斑くんなんだよね。だから、ご、ごめんね?じ、自己紹介してくれるかな?駄目かな?」

 

 

気が付くと副担任の山田先生がぺこぺこと頭を下げていた。

しかしあんまり頭をぺこぺこと何度も下げるので、微妙にサイズの合っていない眼鏡がずり落ちそうになっている。

そしてまた俺はそういうどうでもいいところばかり気になっていた。というか、この人は本当に俺よりも年上なんだろうか?

同年代と言われれば疑いもせずに受け入れてしまいそうだ。

 

 

「いや、あの、そんなに謝らなくても…………っていいますか、ちゃんと自己紹介しますから、山田先生落ち着いて下さい。」

 

 

「ほ、本当?本当ですか?本当ですね?や、約束ですよ。絶対ですよ!」

 

 

ガバッと顔を上げ、俺の手を取って熱心に詰め寄る山田先生。

………………あの、まだすごい注目を浴びてるんですが………………

しかしまぁ、すると言った手前、日本男子たるもの引くわけには行かない。

それに何より、最初で溝を作ると二度とこの環境には馴染めないと見た( ✧Д✧) カッ!!

しっかりと立って、後ろを向く。

 

 

(うっ…………)

 

 

今まで背中に感じていただけの視線(死線)が一気に俺に向けられるのを自覚する。

なにせ、さっきまで薄情にも俺を見捨てた箒でさえ横目でチラチラと俺を見ている。

流石にこんな風に注目されると、いくら女子に苦手意識の無いはずの俺だってたじろぐ。

いくらカレー好きだって(ry

 

 

「えー………………えっと、織斑一夏です。よろしくおねがいします。」

 

 

儀礼的に、形式的に、様式的に、俺は頭を下げて、上げる。

――――ちょっとまて、何だその『もっといろいろ喋ってよ』的な視線は。

そしてこの『コレデオワリジャナイヨネ?』的な雰囲気は。

そんなに喋ることないぞ。

無趣味って訳じゃないが、別に万人に聞いて欲しいって訳でもないし、だいたい初対面でいきなりそんな趣味の話なんてされても反応に困るだろ。

俺は九年間この挨拶で通して来たんだ。

 

 

「…………………………」

 

 

「…………………………」

 

 

「…………………………」

 

 

「…………………………」

 

 

ダラダラと背中に流れる冷汗だか脂汗だか良く分からないものが流れる。

どうしたらいい、何を言えばいいんだ。

と言うか、なんで俺はこんなところにいるんだ―――?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うー、寒っ…………」

 

 

二月の半ば、俺は中学三年生。

お受験戦争の真っ只中だった。

 

 

「なんで一番近い高校の、その試験のために四駅も乗り継がなきゃ行けないんだ…………。しかも今日、超寒いじゃねーか………………」

 

 

昨年起きたカンニング事件のせいで各学校が入試会場を二日前に通知すると言うお上(政府)のお達しはそりゃあ無茶苦茶なんだが、何せ俺はただのどこにでもいる中学三年生。

何を言えるというのだ。

せいぜいこうやってグチグチ文句を言いながら試験会場に向かうのが関の山だ。

俺が受けようと思っているのは、自宅から近い、学力真ん中、学園祭が毎年あるという『私立藍越学園』。

特に何が良いかというと、私立なのに学費が超安い。

格段に安い。

なぜか。

簡単だ。

この学園の卒業生の進路、その九割が学園法人の関連企業に就職するからだ。

一時期の就職氷河期と呼ばれた時代ではないにせよ、卒業後の進路までケアしてくれるというのはありがたい。

しかも優良企業が多いのがまたいい。

そして地域密着型。

ある日突然僻地(へきち)に飛ばされる心配も皆無。

素晴らしいの一言だ。

 

 

「いつまでも千冬姉の世話になってるわけにもいかないしなぁ…………」

 

 

うちはまぁ、ちょっとした事情により両親がいない。

年の離れた姉が養ってくれているが、正直なところ長年そのことには引け目を感じている。

幸い、千冬姉の稼ぎがいいから貧乏ではないのだけど、それがまた無理をさせているようで心苦しい。

でもまぁ、この私立藍越学園に受かれば就職は決まったも同然。

千冬姉に楽をさせてやれるというものだ。

 

 

「………………先のことは取り敢えず受かってから考えよう」

 

 

この一年の猛勉強のおかげもあって模試での判定はA。

普通に受ければ普通に受かる筈なので、俺はたいした緊張もなく会場に入る。

 

 

「えーと…………あれ?これ、どうやって二回に行くんだ?」

 

 

いかん、迷った。

というか、なんてわかりにくい構造してるんだ。

設計は地域出身のデザイナーに頼んだらしいが、それもまた地域密着型なのだった。

 

 

「しかしこの、『常識的に作らない俺カッコイイ』的な感じは何なんだ…………。階段はどこにあるんだよ…………。」

 

 

真剣に、迷路だよと言われれば騙されるレベルだ。

なんでこんなわかりにくい上に案内図が1枚もないのか。

あの一面ガラス張りの廊下は空調効率落ちてんじゃないか?

この意味もなく壁に嵌め込まれているタイルは地震の時危険じゃないのか?

多くの疑問が頭をよぎっては消えていく。

うーん………………。

 

 

「…………………………」

 

 

 

中学三年生にもなって迷子とか………………だめだ、恥ずかしすぎる。

 

 

「ええい、次に見つけたドアを開けるぞ、俺は。それは大体正解なんだ。」

 

 

今思えば、これって失敗フラグがたってたんだと思う。

その場のノリと勢いで開けたドア。

忙しいのか、忙しすぎて判断能力が鈍ってるのか、はたまたその両方か。

俺を見ずに指示を出す女性教員。

その支持に従い部屋に入れば、俺の受験とは全く関係ないハズのものが『鎮座』していた。

 

 

 

『インフィニット・ストラトス』

 

 

 

宇宙空間での活動を想定して作られたマルチフォームスーツ。

しかし『製作者』の意図とは別に宇宙進出には一向に進まず、結果このスペックを持て余した機械は『兵器』へと移り変わり、しかし各国の思惑から『スポーツ』に落ち着きた…………所謂、飛行パワードスーツだ。

素敵には、現代のイージス艦やら護衛艦やらがWWⅡのPTボートぐらいでISが戦艦だろうか。

 

そんな『IS』には致命的な欠陥があった。

簡単にいえば『男には使えない』という欠陥が。

俺はこの時すぐさま出口に戻るべきだった。

何を血迷ったのか、俺はISに触ってしまった。

別段構わない。

世間一般の男性には使えないんだから。

しかし、『事実は小説よりも奇なり』という諺の通りというか、男であるはずの俺が触ってしまったISは何故か起動してしまった。

しかも丁度先ほどの女性教員が入って来るタイミングで。

そこからはあれよあれよと言う間に

 

 

 

『世界で初めてISを扱える男子』

 

 

 

の出来上がりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………………」

 

 

---えーと。

どうしたらいいんだぁ!!

 

 

 

 







お久しぶりです、天鴉です。
最近新しくユーザー名に『黑狼天狗(こくろうてんぐ )』を追加しました。
まぁ、いつか東方を書いて見たいので、その時の主人公の種族にしようかなとか考えてました。
えぇ、勿論夜中のテンションでです…………
天鴉はテンションが上がりすぎると軽度の中二病になります。

それと、まだ先の話ですが『問題児たちとFPSゲーマーが異世界から来るそうですよ?…え?ゲーマー?』の作者であるゴリラ兵さんとコラボする事になりました。
本編も進んで無いのに何やってんだと思うと思いますが、個人的にやってみたかったのと、執筆する上で良い経験になるかと思ったので、早めにする事にしました。
番外編という形になると思いますが、ゴリラ兵さん共々楽しめて頂けたら幸いです。

以上、天鴉の現状報告でした。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。