IS - 女装男子をお母さんに - 改訂版   作:ねをんゆう

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改訂版です。
少しずつ書き直して行きますが、展開は大きく変わる可能性があります。


01 プロローグ

「実は君に、女装をしてIS学園に通って貰いたい」

 

「え?」

 

「……君に、女装をして貰いたい」

 

「ええぇ……」

 

お髭がふさふさとした、とってもダンディーなお偉いさんに、真剣な顔でそんな事を言われた経験が、皆様にはあるでしょうか?

 

僕にはあります。

 

現在進行形であります。

 

どころか今こうして体験しています。

 

率直に言って泣きそうです。

 

綾崎直人15歳。

生まれつき女性ホルモンが強い体質なのかは分からないけれど、自他共に認めてしまうほど男には見えない見た目をしています。

そんな少しばかり特徴的な容姿以外には取り立てて主張できることもない自分がどうしてこんなことになってしまっているのかと言えば、話は2週間ほど前まで遡ります。

 

1人目の男性IS操縦者である織斑一夏くんが公に発表されてから少し経つと、各学校では当然のように男子生徒へ向けた適正検査が行われ始めました。しかし僕自身は特に何かを期待していた訳でもなく、普通の健康診断だったりとかと同じ感覚で受ける予定でした。

……ところが、検査当日は弟妹達が拾ってきたインフルエンザに当てられてダウン。その数日後にある再検査すら受けることもできず、長引きに長引いた体調不良は尽く再検査の予定を食い潰し、本来ならばそれでこの話は終わるはずでした。

 

それなのに、

 

「大丈夫です!『綾崎くんならきっと乗れる!いや、むしろ乗れなきゃおかしい!』という先生達の総意の元、IS委員会に頼み込んで特別に検査が受けられることになりました!」

 

「検査の為にIS学園まで行く必要がありますが、交通費諸々は政府から出ますし、学校も公欠になります!安心して行ってきて下さいね!」

 

という、

世界一ありがたくない配慮によって再々検査を受けることとなり、

 

 

 

その結果、

 

 

「………ほんとに動いちゃった」

 

 

『打鉄』と呼ばれるISをしっかりと纏った僕の姿が、そこにはあった。

 

初めてISに触れた感想ですか?

波乱万丈の足音が聞こえました。

具体的には頭の中で警鐘が鳴り響いていたというか。

泣きそうどころか普通に泣きましたし。

ISに乗れる男性なんて、厄介事の香りしかしません。

 

『え?ほんとに男が?』

 

『じ、実は女の子だったりしない?』

 

『いえ、その確認は事前にしっかりと……』

 

『ってことは本当に2人目!?』

 

『あんなに可愛いのに!?』

 

『あんなに可愛い子が女の子なわけないだろ!』

 

『綾崎ちゃん割と本気で結婚したい……』

 

『男嫌いな私でもあの子なら……』

 

『おい誰かこいつ等つまみ出せ』

 

などと好き勝手な事を言われた挙句、通されたのは小さな個室。

バタバタと慌ただしい部屋の外に対して僕の心は諦観と達観でそれは静かなもので……

 

そんな静けさも目の前のダンディズム溢れるおじさまの一言で吹き飛んだんですけどね!もうやだこんなの!!

 

「女装、してくれないだろうか?」

 

分かりましたよ!

やりますよ!

やればいいんでしょう!

3回も言われればやりますよ!

こんな偉いおじさまに女装とか言わせたくありませんもん!

 

もう!スカートだろうとなんだろうと穿いてやりますよ!

厄介ごとに巻き込まれないためなら!

妹達に懇願されて偶に穿かされていた経験が役立ちましたね!

女性ものの衣服を着るのに慣れてるとか言わないで!お願いだから!

 

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