VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた 作:七斗七
さてさて、いよいよお泊り会も最終盤だ。
ミニライブの後は入浴を済ませ、もう皆寝間着に着替えている。
そして一日の終わりにやることと言えば――
「「「「かんぱーーーーい!!」」」」
飲み会に決まってるよなぁ!!
「ごくっ、ごくっ、おお、確かに甘くないね。でも飲みやすくて僕は割と好きかも」
「そうね。でもこの飲みやすさが度数以上の酔いやすさにも繋がるから、ペースには注意……ってどこかで見たわ。私も飲むの初めてなのよね」
「うんまい! スピリタスで割りたい!」
「言いたいことがあるんだよ! やっぱりストゼロは美味しいよ! 好き好き大好きやっぱ好き! やっと見つけたお姫様! 私が生まれてきた理由! それはお前に出会うため! 私と一緒に人生歩もう世界で一番愛してる! ア・イ・シ・テ・ルーーー!!」
コメント
:かんぱーーーーーい!! ¥10000
:プシュ!! ¥211
:ましろんがお酒飲んでるの初めて見たかも
:スピリタスで割るはもうスピリタスを割るが正しいのよ
:ストゼロにガチ恋口上してるやつが推しな自分に困惑してる
:いや飲み会はいいんだけど……なんで全員ストゼロ飲んでるんですかねぇ!?
:貧乏大学生の宅飲みかな?
:ストゼロを飲む理由はストゼロだからだ、つまり問題ナシ!
「あっ、このちゃみちゃんが作ったおつまみ美味しいね、僕好きだなぁ」
「本当? 口に合ってよかった」
「さっきスーパー行った時ついでに刺身とかも買ったから、これも食べようず!」
「松た〇子! 松た〇子! ヤ〇ザキ春のパンまつり!」
「あわちゃん、ミュート」
あああぁぁぁ……大切な仲間たちと愛しのストゼロちゃんを楽しむ――こんな瞬間を迎えることができるなんて、私は幸せ者だ! テンションも最高潮よ!
「ふぅ、これでシュワちゃんも記念日に参加だね。全員参戦だ」
「あ、ほんとだね! シュワちゃんチーッス!」
「光ちゃんチーッス!」
「あ、あの! 酔ってる淡雪ちゃんのこと、私もシュワちゃんって呼んでいいかしら!?」
「ちゃみちゃん!? なぜこのタイミング!?」
「ごめんなさい……実はずっと昔からそう呼びたかったのだけれど、最初に呼ぶタイミング逃してからずっとヒヨッてたの。でも今日こそは勇気を出すって心に決めていたのよ!」
「うっわぁすっごいちゃみちゃんらしいエピソード……勿論いいですよ。今日を機にもっと仲良くなるどー!」
「――ッ!! やったーーーー!!!!」
手を万歳して大喜びした後、ストゼロを勢いよく飲んでいるちゃみちゃん。これもう結構酔っ払い始めてないか?
「そうだ! 今から皆で4Pして仲を深め合うとかどうよ!」
「あ、淡雪さん。僕にそれ以上近寄らないでもらえますか?」
「ぇ……? どうしたのましろん? 初対面の時でもそんな遠い距離感じゃなかったでしょ……?」
「シュワちゃんが変なこと言い出すからでしょ。記念配信でBANとか勘弁被るよ」
「だってさっき愛してるゲームしたじゃんか!」
「それがどうして4Pに繋がるのか僕には分からないよ」
「愛してる=Iしてる=自慰してる=欲求不満アピール=SEXのお誘いってことだよ!」
「あー……確かに」
「え? ましろん、なんで納得してるの……?」
こうして最後の一押しとばかりのはっちゃけ具合で、飲み会は始まった。
全員お酒が入っていることもあり、会話の内容がめちゃくちゃになることも多々あったが、それすらも今の私たちには楽しくて仕方がなかった。
そして……どんなに楽しい時間にも終わりはやってくるものだ。
また来年もこうやって皆で祝える日が来ることを皆で誓い合い、配信は幕を閉じたのだった。
「う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!」
「ちゃみちゃん! もしかして吐きそうなの!? よっしゃあ! そのまま光の顔にぶっかけて!」
「う゛う゛う゛う゛う゛う゛!?!?」
「ねぇシュワちゃん、僕とどちゃシコしよ?」
「まままままましろんなに言ってるの!? 酔いすぎだって! 自分がなに言ってるのか理解してる!?」
「……ぐぅぅぅ…………」
「って寝てる!?」
コメント
:締めの挨拶後になにやってんだwww
:光ちゃんがドM&無知シチュのコラボレーションでライブオン屈指のド変態発言してるの草
:ちゃみちゃん飲み過ぎに注意喚起してたのになぜ一番やられているのか……
:ましろんエッ!!!! シュワちゃんはえっ????
:シュワちゃん、普段自分がなに言ってるのか理解してる?
:ましろんが多方面を殺しに来ててやばい
:ましろちゃん!? あー! ああーーー!!(限界化)
:肝心なところでヘタレ……ハーレム物の主人公かな?
:これもう三期生じゃなくて惨期生だろ
:これからは1周年どころか1秒記念を毎秒開いてどうぞ
:一生コラボしてろ
……来年は飲み過ぎに気を付けよう。