VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた 作:七斗七
「ふぅ、よしよし! マシュマロ返すのはこれくらいにしようか!」
「ええ、そうね。なんだか始まったばかりだというのに異様に疲れたわ……」
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:乙
:隣のボケマシーンのせいでちゃみちゃま過労死しそう
:ちゃみちゃんさっきからノミメンタルなのにコミュニケーションしっかりとっててえらい!
:確かに
:コラボでここまで喋れてるの初めて見るかも
「ああ、確かにそうね。なんていうのかしら……私のコミュ障って誰か強烈に会話をリードして引っ張ってくれる人がいると意外に喋れたりするのよね。むしろ私に近いタイプの人が集まった時は無言かつ気の遣い合いという最悪の状況になるの」
コメント
:なんとなく分かる気がする
:引っ張れる人がいない組み合わせでよくある誰も前に出ることができなくて詰むやつや……
:最終的になにかチームで発表とかする時に気の遣い合いという名の面倒ごとの押し付け合いが始まった時は本当の地獄
:お前らコミュ障に関して詳しすぎだろ……
:草
「なるほど! じゃあもっとガンガンいこうぜ精神で行っていいってことだねちゃみちゃん!」
「やめてくださいこれ以上はしんでしまいます」
「おっしゃー! 気合い入れて次の企画いくどー!」
「やばいわね、今目の前に死兆星が見えた気がするわ」
コメント
:天を見よ! 見えるはずだ! あの死兆星が!
:ジョインジョイントキィ
デデデデザタイムオブレトビューション バトーワンデッサイダデステニー
ナギッペシペシナギッペシペシハァーンナギッハァーンテンショーヒャクレツナギッカクゴォ ゲキリュウデハカテヌナギッナギッゲキリュウニゲキリュウニミヲマカセドウカナギッカクゴーハァーンテンショウヒャクレツケンナギッハアアアアキィーンホクトウジョウダンジンケン K.O. イノチハナゲステルモノ
バトートゥーデッサイダデステニー
セッカッコーハアアアアキィーン テーレッテーホクトウジョーハガンケンハァーンFATAL K.O. セメテイタミヲシラズニヤスラカニシヌガヨイ
ウィーントキィ (パーフェクト)
「というわけで、ちゃみちゃんのコラボと言ったらこれ! 『ちゃみちゃんの会話デッキ構築』のコーナーに参りましょー!」
「わーわー! どんどん! ……ぱ、ぱふぱふ///」
「抜いた」
「三文字で人に恐怖を与えた……? こ、これがコミュ力の差だというの!?」
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:ちゃみちゃん正気に戻れ!
:正直かわいかった
:ノリだけで言い始めて引けなくなったんやろなぁ
:これをコミュ力と言い張ったら世界の陽キャ全員セクハラで捕まってるでww
:このコーナーの為だけに生きてる
:生きる希望が風前の灯ニキ強く生きて
「思わず私の御シコりセンサーが反応してしまった、申し訳ない……」
「『御』を付ければなんでも丁寧になると思ったら大間違いよ」
さてさて、これから行う肝心の『ちゃみちゃんの会話デッキ構築』なのだが、ちゃみちゃんがコラボの時に頻繁に行っている十八番企画である。
大まかに説明すると、こんなとき会話に困ってしまうのよねとちゃみちゃんがお題を出し、それに対して良い対応をコラボ相手と考えるという企画だ。
だがそこは個性的すぎるライブオンの面子、まともなアドバイスに交じってたまに爆笑必至な奇抜意見が出ることからとても人気がある企画だ。
「よし! それじゃあちゃみちゃんお題をどうぞ!」
「そうねぇ、店員さんを呼ぶベルがなくて店員さんがあまり座席を周らないタイプの人気飲食店だとやばいわね。この前注文する為に店員さんを呼ぶだけですごく時間かかったわ」
コメント
:分かりみが深すぎる
:他の客がいるのにでかい声なんて出せんよ……
:店員さん忙しそうだから呼んでいいのか、他の客と被らないかとか考え出すやつや
:皆以心伝心やな
:ん? つまり俺はちゃみちゃんと以心伝心してるってことは思考が繋がってるってことで実質S〇Xなのでは?
:思考がしゅわしゅわになってますよ
「うん! それじゃあ卓上ベルがない人気店で店員さんにストゼロを注文するシミュレーションをやってみようか!」
「なんかへんなの追加されてるけどもうこのノリにも慣れてきたわ。シチュエーションの場面自体は変わらないからこのまま行くわよ」
よし、ほないくどー!
「まずはテーブルに顔面から突っ伏します(ぐでり)」
「もうこの時点で嫌な予感しかしないわ」
「すると心配した店員さんが寄ってきてくれます。なのでここで注文します」
「なるほど!」
「うぇ、うぇヒヒヒ! て、店員さん、あれをくれよ……あのキメるだけで頭がぶっ飛んじまうあれだよ……! もう俺あれがないといきていけねぇよぉ!! ああ、叫んでる、体が、あれをキメろってぇ!!! おけッ! おけけけけけけけッ!!」
「ねぇこれ注文しても出てくるのはストゼロじゃなくておまわりさんじゃない?」
「あははは! ストゼロだけに人生0ってな!」
「は?」
コメント
:は?
:は?
:は?
「あ、あははっ……じょ、冗談はさておいて! 実際コミュ力を高めるのって心を強く持つしかないから難しい問題だよね。筋肉みたいに鍛えれば付いてくるものじゃない」
「ほんとそれよねぇ」
「私も学生時代は自分から話しかけることはすくなかったからなぁ。ブラック企業であちこち取引先とかお客様とかのところに連れまわされたときに一喜一憂してるとメンタルが持たないと思って、吹っ切れた結果常人並みには話せるようにはなったかな。まぁそれでもライブオンの面接とかの特異な場所ではクソ雑魚メンタル全開になるんだけどね」
「あ、そうなのね。やっぱりきっかけとかが大事なのかしら」
「そんな気はするねぇ。私のは完全に荒療治だったけど」
「じゃあさ、淡雪ちゃんが私のきっかけになってくれない」
「ん? どういうこと?」
「今回の配信だとなんだか自然に喋ることができた気がするの。だからこの感覚が私のきっかけにならないかなぁと思ったわけ」
「つまり?」
「難しい話じゃないわ、ただこれから今まで以上に仲良くしましょうってこと」
「なんだ! それくらいなら勿論OKだよ! むしろこの体を更に堪能できると思うとぐへへへ」
「……ついでに護身術でも習おうかしら」
コメント
:てぇてぇ……のかゾ?
:いいぞぉ~これ
:オチを付けないと気が済まない女w
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