VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた   作:七斗七

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ワルクラ配信4-3

「ねぇちゃみちゃーん! 一緒に射的やるどー!」

「シュワちゃん?」

 

 エーライちゃんに一直線だったちゃみちゃんが、こちらに顔を向ける。

 

「ごめんなさい今ナンパ中なの、後からでもいいかしら……」

「――景品がエーライちゃんだと言っても?」

「話を聞きましょう」

「はぁ!?」

 

 ちゃみちゃんが明らかに乗り気になり、エーライちゃんが驚きの声をあげる。

 私の考えたのはこんな案だった。

 

「この射的さ、景品はプレイヤー間で決めていいんだって。じゃあさ、私と勝負してお祭り中のエーライちゃんとのデートを賭けようよ」

「ちょ、ちょっと待つのですよ~!? 私の意思はどうなるのですよ!!」

「あれ~? でもこの景品周りのルールってエーライちゃんが決めたんだよね?」

「はっ!?」

「エーライちゃんがそんなこと言ったらさ、屋台が成立しなくなっちゃうんじゃないかな~? ほら、考案者はお手本にならないと~」

「て、てめぇ! それっぽいことを言いやがってッ!」

 

コメント

:丁度いい時に対戦相手が

:ナンパから助けて貰って惚れたのにナンパで追いかけまわすのまじちゃみちゃま

:なるほど!

:これは園長引きにくいwww

:自分の作ったシステムにやられてて草

 

 ふはは、これぞ自業自得! こんなぼったくり屋台を始めたことのつけを払う時が来たんだよエーライちゃん!

 これで私は射的を楽しめるし、ちゃみちゃんとエーライちゃんの交流を促進することも出来る! 一石二鳥ってわけよ!

 

「目標まで推定100mか。ふっ、あの人の心を射止めるのに比べたら、こんなの外す方が難しいわ」

「ほら、ちゃみちゃんもやる気満々過ぎて敏腕女スナイパーみたいなこと言ってるし」

「ちなみに目標までは30mなのであります」

「そこまで目測外す方が難しいですね」

「ふっ、なぜかしら、視界が歪んできたわ」

「煽らないであげてくれ2人共。ちゃみちゃんは敏感女スナイパーでもあるんだ」

「あ!!」

 

 私達が遊んでいると、1人悔しそうにしていたはずのエーライちゃんが突然大きな声をあげた。

 

「そ、それだと、シュワちゃん先輩がわざと負ける可能性があるのですよ~!」

「へ? 私が? なぜ?」

「この場合、ちゃみ先輩が勝った場合は私とデート、負けた場合はシュワちゃん先輩が私とデートするということになるのですよ~。でも、私とデートするのはシュワちゃん先輩にとって景品にならないのですよ~!」

「いや、普通にどちゃシコだけど」

「ヤれるもんならヤってみるのですよ~」

 

コメント

:無敵の女達

:自虐する後輩に花を持たせるシュワちゃん(地上波用調整シーン)

:まぁ外見はかわいいしな……危ない女だけど

:悪女(組長)

:例の大人の射的場に連れ込むんやろなって

:聖様のことなんも言えねーじゃねーか!

:ラブホの中で銃を使った本当の大人の射的始まってそう

:組長のチャカ(本物)VS.シュワちゃんのショットガン(意味深)ってコト!?

:なんで双方そんなもん持ってんだよ

:性行為か生行為かはっきりしろ

:数時間後、ホテルからはつやつやの肌のエーライちゃんが出てきたのであった

:始末して満足するな

 

「ってこんなことが言いたいのではなく! つまり私はこう思うのですよ~! ちゃみ先輩が勝ったら私を獲るのはもう納得します、ですがシュワちゃん先輩が勝ったら別の景品を得るべきだと!」

「ほう?」

 

 なるほど、それはまぁ一理あるか。景品にされる側としては私がわざと負ける可能性を排除したいのは理解できる。

 

「でもさ、丁度いい景品あるかな?」

「ちゃみ先輩が今まで私に送ってきた激ヤバの音声やらコスプレ写真やらを全部プレゼントするのですよ~」

「はいぃ!?」

 

 なん………………だと……?

 

「ちょ、ちょっとエーライちゃん!? それはまずいんじゃないかしら!? あ、あれはエーライちゃんだけに送ったものであって、他の人に見られたりしたら恥ずかし過ぎて私死ねるわよ!?」

「そんなもの私にも送らないで欲しいのですよ~。ほーらシュワちゃん先輩? 確か豹のコスプレなんかはかなり際どかった気が」

「アー!! 言っちゃダメ!! アーーーーーーー!!!!」

「ふふふっ、これで私も少しは楽しめるってものなのですよ~! 真剣勝負万歳! ね~シュワちゃん先輩?」

「私はシュワちゃん。世界を股にかける天才スナイパー。Wikipediaにもそう書いてある」

「書いてないのであります」

「リスナーママ、これ()()()()()()()ではなく()()()()()()()()って意味ですよ。この人執筆者ですから」

「ほら、シュワちゃん先輩もやる気ですし、観念するのですよ~」

「待って! でもそれだとシュワちゃんに失うものが料金しかない! ……いやだめよちゃみ、この条件で勝てば念願のエーライちゃんとのデートなんだから! その為ならどんな壁だって越えてみせるんだから!!」

「……提案した身であれですが、その情熱が私はこえぇのですよ~……」

 

コメント

:ちゃみちゃんのエッですと!?

:止めるってことはほんとに攻めたやつなんだな……

:ネタまみれではなかったんすね!

:流石は組長、追い詰められても一筋縄ではいかない

:目の前に自分のwikiページ書いた人がいるの普通に怖い

:どっち応援していいのか分かんねぇ!

 

 こうして、絶対に負けることが出来ない射的が始まったのだった。

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