は、カメラ?なんのこっちゃ   作:くらうす

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野井と料理

我が友人の前田一也は写真部に入部した

 

 

正直どうかと思わなくもないが、友人の判断である以上は生温かく見守ろうと思う

 

が、写真部は大体の部活からNGを食らっている問題集団だと聞く。被写体を探すのも一苦労しそうではあるが

 

最も、今でこそ疎遠であるが、新見遙佳さんやアイツの妹である前田果音ちゃん。後は中学からの付き合いである間咲ののかさんならば、望みはあろうが

 

 

そういえば、入る部活に悩んでいた日に柚ノ木梨奈さん、会長の室戸亜岐さん。一年の早倉舞衣、フォト部の実原氷里とあったらしい

 

 

おい、アイツコミュ障気味で無かったか?何処ぞのギャルゲーの主人公かな?

 

もし、そうならば、俺はいいところ悪友ポジションか

 

 

いかん、思考がずれた

 

 

 

さて、アイツの考え方を読むならば、幾らかの人物は調べなければ不味いかも知れん

 

 

まぁ従兄弟の橘さんよりは安心?出来るか

 

あの人は同級生の一部から『変態紳士』等と言われていると、付き合っているらしい人から聞いた

 

何やら裏表の差が激しそうにも見えたが、深く考えると怖そうなので、橘さんの幼少の頃の恥ずかしい一面を売り渡したが

 

すまんな従兄弟さん。俺も我が身は惜しいのだ

俺の防衛本能が警鐘を鳴らしていたので、迷いなく成仏しておくれ

 

 

 

話が逸れたが、我が友人いや親友ともいえる前田一也は善良な人物である。が、時にしてデリカシーや配慮に欠ける行動をすることもある

 

それでも、アイツ位の人間ならば俺以外にも男友達はいるべきなのだろう。少なくとも小学校の頃はいたのだが、憧れの新見遙佳や親しみ易い間咲ののかに親しい事で嫉妬されているのが現状だ

 

女子からも新見遙佳の幼馴染みとして常に比較されており、決して評判はよくないらしい

 

ましてや、高校2年にもなって部活や委員会にも所属していないから、どうしてもテニス部で活躍する新見遙佳の幼馴染みとしては不満らしい

 

間違いなくアイツの、粗を探すだろうな

 

 

全く、ふざけた話だ

当事者たる新見遙佳は間違いなく前田一也との仲を戻したいのは明らかなのだ。にも関わらず、外野がピーチクパーチクと囀ずる

 

しかも、新見遙佳には聞こえない様に前田一也に聞かせているようだ。怒りを通り越して感心すらしてしまう

 

 

とはいえ、これに関しては幾ら新見遙佳が前に出ようとも、進展しないと見ている

 

恐らくはアイツは一つでいいから、自信を持てるものが欲しいのだろう。だから、中学では、ボーリング等に打ち込んだのだろう

 

だがアイツは自信を持てなかった。だから、周囲の目を気にするのだろう

 

 

 

同じ事は俺にも言えるが、全く興味がないので無視している。最低限は取り繕ってこそいるがな

 

流石に情報源が間咲からだけだと偏るし、間咲の周りは割と気のいい人間が多い。そこからの情報だけでは見えない事もあるだろう

 

今年、アイツの妹の果音ちゃんが入学したのは、僥倖といえる

お陰で手薄になりがちな下級生の情報も集まるだろうから

 

 

三年はとある切欠で仲良くなった九堂、紅林両先輩のお陰である程度はカバー出来ている

 

そのせいで成田とやらに敵視されているが、許容範囲だろう。そうでも思わないとやってられん

 

とりあえずは確認作業に入るか

 

 

 

 

 

柚ノ木梨奈は幸いにして間咲と仲が良いらしい。何でも料理同好会?なるものを創ったらしいが、部員が自分一人で悩んでいるとか

 

料理は我が姉が見栄ばかり張るせいで、手伝わされて多少は出来るし、興味もある。間咲からも「弘やんも料理好きなら入部したら?」といわれはしたが、女子と二人など俺が耐えきれないだろうし、柚ノ木とて男子と二人きりは遠慮したいだろう

 

何故かそれを話したら、苦笑されたのだが、どういう事だ?

後、弘やんはやめてほしいのだがな

 

元々は間咲と俺は名字で呼びあっていた筈なのだが、どうも果音ちゃんの呼び方を真似したらしい

 

まぁ『ビリー』や『だっつん』の様な呼び方よりはマシと思うとしよう

 

 

 

早倉舞衣は以前果音ちゃんから聞いた名前だったような気もするので、スルーでいいだろう。果音ちゃんは割と一也に対する事に関しては遠慮や自重はしないからな

 

 

実原氷里と会長は紅林先輩から聞けると良いが

 

 

 

精々裏方に励むとするかな

 

 

 

 

 

 

 

間咲ののかには気になる男子がいる

 

 

 

前田一也。中学からの付き合いで、ののかにとっては初めての男友達だ。ダーツやビリヤード等を趣味としていてののかも一緒に遊んだ事がある

 

ののかの胸やお尻を時々見てくるが、決して不快ではなかった

もう一人の男友達である野井弘隆からよく注意されてはいたけど、自分を女として見てくれているのは嬉しかった

 

もしかしたら、と思うけれども友達の新見遙佳の事を思うと積極的になれない自分がいた

 

今年は違うクラスになったのだが、他の三人は同じクラスだったのも寂しいと思う

 

 

 

 

久しぶりに弘やんが話しかけてくれた。だっつんこと前田一也は少しは話かけてくれるが、彼は全くしてこない。しかし友人としての関係は続いているのだから自分ながらに不思議だと思う

 

話の内容は友達の柚ノ木梨奈に関する事だった

何でもだっつん関係らしいけど、それでも女子の話題を人にふるのは珍しかった

 

話の種として、料理同好会への入部を誘ってみた

彼にはお姉さんがいるのだが、料理は弘やんに任せるらしい。毎年、バレンタイン等では付き合わされているから料理はともかく、お菓子作りの方は大丈夫だと思う。それにある程度の気遣いも出来る彼ならば上手くいくと感じてもいるから

 

今度りなちーにも話をしておこうかな。一人でつまらないって言っていたし

 

 

 

 

 

前田果音は夏休み明けから悩んでいた

 

 

カメラ趣味の父親が新しいカメラ購入に伴い、古いカメラを兄に渡したのだ

 

それ自体に不満はなかった。それにかこつけて自分も新しい服を買って貰えたから

 

問題は兄である前田一也の周囲に女子の影が見え始めた事である

 

元々付き合いがあり、果音自身も慕っているはるちゃんこと新見遙佳やののちゃんこと間咲ののかならば果音とて納得出来る

が、兄の親友である弘やんこと野井弘隆先輩が言うには一年の中にも兄と関わりそうな人間がいるらしい

 

なんだかんだといっても弘やん先輩には果音も面倒をみてもらっているし、兄の周りを気に欠けている以上は何かあると思うしかない

 

この先を思うと不安な果音だった

 

 

 

 

 

 

 

翌日、やれ8年ぶりにまともな会話をする前田一也と新見遙佳の姿があった

 

 

 

 

 

 

やれやれ、やっと会話をする事が出来たか

 

新見からすれば、8年越しの苦労が報われたって所か

アイツはまだ後ろ向きだが、少なくとも前進したと思っていいだろうな

 

全く、手間のかかる奴等だ

 

 

最もそれを喜んでる俺も大概なんだろうが、な

 

 

いずれは以前みたいにアイツ等と遊びたいものではあるが

 

 

ん?クラス中が騒がしいが、さては我が親友殿は何かやらかしたかな?

 

おい、一也。お前じゃない、だと?

 

 

 

 

は、俺?

誰ですかねぇ?

 

間咲?前田妹?大穴で九堂、紅林両先輩のどちらかかねぇ

 

 

 

はぁ、柚ノ木さん?

 

何で?

 

 

 

 

 

 

クラス中が静まりかえった

 

夏休み明けから写真部に入った前田一也とその幼馴染みである新見遙佳の接近はクラスからは歓迎はされていなかった

 

しかし、それを表に出すものはいない

野井弘隆。前田一也、新見遙佳二人の幼馴染みである人物であり、周囲の言動や風評を聞きはするが一切気にしない男子であった。彼は中学にてそれを表に出した男女にそれなりの対応をしたらしいからである

 

彼が校内で話をするのは大体が幼馴染みの前田一也か、隣のクラスで中学からの付き合いがある間咲ののかである事はよく知られていた。他のクラスメイトや委員会仲間とも話しはするが、ほとんどが必要な話であり、無駄口やプライベートな話はしていない

 

そんな人物に隣のクラスで一部の男子生徒から『学園の嫁』と呼ばれている柚ノ木梨奈が会いに来たのだ

 

これが、前田一也ならば何らかのリアクションもあっただろうが、野井弘隆は予想外に過ぎており、クラスメイトとしても沈黙せざるを得なかった

 

 

 

 

 

「あのぅ、野井君はいませんか?」

 

控え目な柚ノ木の声が教室に響く

 

「ああ、悪い。柚ノ木さん、だっけ?

何か用かな?」

 

躊躇いながらも野井は答える

 

「あ、うん。柚ノ木梨奈といいます

ごめんなさい。忙しかった?」

 

「いや、別に。野井弘隆です

まぁ、よろしく?」

 

とりあえず自己紹介を済ます二人だった

 

「もし、時間があったら、付き合って貰えないかな」

 

「おーい、りなちー。まだなの?」

 

「あ、ののかちゃん」

 

「何だ間咲か」

 

二人の会話に割り込む形だが、二人ともほっとしていた

 

「ねぇ、弘やん。りなちーの頼み聞いてくれた?」

 

「弘やんはやめれ。柚ノ木さんの頼み?」

 

「あ、うん。ちょっとね

これから家庭科室にきてくれないかな?」

 

「・・まぁ、時間もあるから構わないけども

悪いな、一也。席を外すぞ」

 

こう言い残し、野井、柚ノ木、間咲は教室を後にした

 

 

 

 

 

「あのね、ののかちゃんから聞いたのだけど、野井君料理するの?」

 

「あははは、ごめんごめん。だから、そんなに睨まないでよ」

 

柚ノ木の発言を聞いた野井は情報源だろう間咲を睨んだ

 

 

「はぁ。お喋りめ

確かに間咲の言う通り、多少はするな。主に姉の手伝いだが

しかし、そこまでの能力はないのだが」

 

「いや弘やん、中学の時にシュークリームとかアップルパイとか持ってきたよね」

 

「え、お菓子作れるの?」

 

とりあえず渋々同意する野井に追撃?をかける間咲。その内容に驚く柚ノ木だった

 

「変な言い方すんな。あれはあくまでも姉の友達の誕生日だったり、バレンタイン等の余りだ

自発的に作った覚えは「でも、果音ちゃんやだっつん、はるると私の誕生日にも作ってくれたよね」うぐっ」

 

なおも言い訳しようとする野井に割り込む間咲だった

 

「美味しかったし、嬉しかったんだよ

果音ちゃんもはるるも私もだっつんだって」

 

「わぁ」

 

「あれは、姉貴が「日頃お世話になってんだから、持ってけ」なんていうから」

 

「弘やん。そんなにお姉さんの言うこと聞かないよね」

 

「あー。分かった!確かに作って持って行きましたよ!キャラでないのに、悪かったですねぇ!」

 

遂に半ばキレ気味で認める野井であった

 

「ううん。そんな事はないと思う

誰かの為に料理するのは良いことだと思う」

 

「アッハイ」

 

しかし、柚ノ木の完全肯定に全面降伏な野井であった

 

 

 

 

 

 

「んで、家庭科室まで来ておいて、羞恥プレイは止めて貰いたいが」

 

「ええっ」

 

「弘やん、キツいよ。それ」

 

「昼休みとて、限りがあるのだが

ついでに俺の次限は移動教室なのだよ」

 

学校でプレイ発言をする野井に戸惑う柚ノ木とツッコミを入れる間咲だった

 

「ご、ごめんなさい

あの、料理同好会に入って貰えないかなって」

 

「おぅっ!?」

 

「弘やん、変な声」

 

「突発的事態に弱いのはしってるだろうが。だから過剰とも言える準備をしているのだが、これは予想外」

 

「そ、そうなんだ」

 

「ええ。そうなんDESUYO」

「えっと

ののかちゃん、大丈夫なの?」

 

「あはは。何時もの事かな」

 

「ええ?」

 

困惑する柚ノ木とあっさりとしている間咲であった

 

 

 

 

 

 

結局、その場での即答を野井は避けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳で両ルートを交えての話となります

野井はモブofモブなので、(ルートの予定は)ないです

予めご了承下さいますようお願い申し上げます


では、御一読ありがとうございました
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