まあ後は落ちるだけの可能性も……!
さっきの続きです。
幸い並ばずにプレイすることが出来、ゲームが始まる。
俺も楽羽も同じ記憶があるので、前半はスムーズに事が進む。
と思っていたが、楽羽の奴がちょっと遊びだした。
「おい、雑魚掃討にしたって前出すぎだろ、……おら!」
必要以上に前に出すぎ、囲まれつつあった楽羽を軽く援護する。
「楽郎がいたから安心して前に出たの! でもサンキュー!」
ったく…………ん、今の礼の仕方、前にも……つか前に俺がやった気がするな。
鉛筆仕込みの例のウィンクしてたな今。
AR越しの相手はヘルメットしてる感じだから顔見えないからわからんぞ。
「て、んなこと考えてる場合でもなし!」
この後は危なげなく、ボスの所までたどり着いた。
攻略法はわかっているが、どのみちJGEの時と同じように片方が残機を減らす必要がある。
「楽羽! ……どっちのカードを引く?」
同じく攻略法はわかっているだろう楽羽に主語なく問いかける。
ちなみにあの時の玲さんの返しがちょっとかっこよかったから今回パクらせてもらった。
楽羽もその言い回しに思い当たる節があったのか、にやりと笑う。
「じゃ、おいしい方をもらっちゃおうかな?」
「オーケイ、かっこつける方は俺に任せろ」
「頼りにしてる!」
こうして俺が前に出て楽羽が挟撃の為に距離を取る。
そして――。
「「よしっ!!」」
ボスを倒し、ゲームはクリア……でも油断すんなよ!
ここで瓦礫が崩れてくんだろ!? 知ってる……けど間に合わねぇか……!
「楽郎! こっち!!」
「おおう!?」
楽羽に引っ張られるようにし、瓦礫を逃れ、何とか残機を減らさずにクリアできた。
「ふぅ……ありがとな、楽羽」
「ふふ、いいって事! 手を組んだ時点で一蓮托生ってやつだよ!」
「ふっ……いい相棒を持てて幸せだこって」
互いにちょっと臭いセリフを言い合い笑う。
そのままゴーグルを外すと、同時に大きな拍手が辺りを包む。
「「へ?」」
ゴーグル付けてて分からなかったが、なんかギャラリーが異様に多くなってた。
……うん、玲さんとやった時はギャラリーと多少距離があったから会話は聞かれてなかったと思うけど、普通のゲーセンならさっきまでの会話は聞こえる距離だよな!
つか、ところどころから「かっこよかったぞ!」とかの声が飛んでくる。
楽羽も同じように顔を赤くしているところを見ると、同じ心境だろう。
「…………帰るか」
「…………うん、いこっか……」
俺たちは拍手鳴り響く中、二人して顔を赤くしてそそくさと店を出た。
~~~~~~
帰り道はダラダラと話しながら帰る。
その顔は俺も楽羽もすっきりしている。
何せ前回の雪辱を果たしたわけだしな。
「……さて、俺はそろそろ帰るかね」
そろそろログアウトしないと飯の時間に遅れる。
「うん。……あ、そうそう、言い忘れるところだった。一緒にスクラップ・ガンマン遊んでくれてありがとね」
「たまたま近くにいたってだけだろ。つか俺も楽しかったしな」
「でもこっちは感謝してるの! ……サンキューね!(ばちこーん!)」
お、例の鉛筆仕込みのウィンク。
結構様になってんな。
…………というか。
「お前それさっきもやってなかった? ゲーム中」
「んぐっ」
「んん? もしや、ARで顔見えないって気づかずウィンクしてお礼言った感じですかぁ? いやまさか、歴戦のゲーマーたる楽羽さんがそんな事するわけないっすよねぇ!?」
「く……煽りよる……」
はっはっは。
お前も同じだということを忘れるなよ。
長々やるものでもないからさっさと完結させてしまいたい欲と連続更新で人の目に触れる可能性が上がるのを避けたいのがせめぎ合う感じ。
とりあえず今日は終わり。
明日からは一話ずつでいいですかな……。