とあるフレンダ・セイヴェルンのヒーローアカデミア 作:RK6246
ピエン
進級できるかな?
不安です。
そしてその不安から逃げるために頑張って書きました。
褒めて!!
サイド 上鳴電気
俺は今、入り口に立っていた。本来ならもう戦闘は始まっている時間だが、軍師は
フ「5分じゃ準備する時間が少ないので10分ください。」
と言って現在8分たった。あいつの‘個性‘は昨日の個性把握テストであまり見ていなかったが、爆弾や、ミサイルを取り出していたと思う。そこから爆弾を使う戦いだと思う。しかし、戦いにおいて使う爆弾は手榴弾や、地雷しか思いつかない。だからそれらの設置に時間がかかると思ってる。
(でも俺1人で勝てるのか?・・いや、相手も1人だけど。)
という疑問があった。おそらく1人で戦うということはそれなりに実力があるということだと思う。・・っていうか
(なんであいつ俺を選んだの?)
1番の疑問はそれだった。本人は八つ当たりと言っていた。(何の八つ当たりかは知らんが。)そんなこんなで考えてると、
『それじゃあ屋内対人戦闘訓練開始!!!』
オールマイトの開始の合図が聞こえた。
「まぁ、深く考えてもしょうがない!いっちょやっちゃいますか!!」
俺は建物の中に入っていった。
入り口には特に変わった様子はなかった。歩き進めると左右に分かれている曲がり角があった。そしてその曲がり角の中央に人形が置いてあった。
(なんだこの人形、趣味悪いな。)
と考えていて、何気なく足元を見ると何かテープのようなものを踏んでいた。
(なんだこれ?)
と思ったら横から何か燃える音がした。音のした方向を見るとテープに火がついていて自分の足元に進んでいた。
(なんだ、こんなしょぼい攻撃か。なんかがっかりだわ。)
そう思いながらテープから足をどけた。そして気づいた。そのテープの進行方向に人形が置いてあったことに。しかし遅かった。次の瞬間、ぬいぐるみが爆発した。死ぬような爆発じゃなかったし、ただの煙爆弾だった。しかし、その煙をたくさん吸い込んだことで軽くむせた。
「ゲホッゲホ!んだよこれ!!」
ーーーーーー
アット モニター室
切「おい、人形が爆発したぞ!!」
【ゲホッゲホ!んだよこれ!!】
オ「!!上鳴少年大丈夫か??!!」
【大丈夫です、ただの煙ですから。】
それを聞いてオールマイトは少し安心した。命に別状がないなら大丈夫か?と思った矢先、
上鳴の近くでまた爆発が起きた。
【チッ、またかよ!!】
上鳴は悪態をついた。
ーーーーーー
バックトゥー 上鳴
2回目の爆発が起きて周りを見渡すと大量の人形やぬいぐるみが置いてあった。そしてどれも‘テープのようなもの‘の上に置かれていた。そして次々とテープに火がついて行った。そして次々と爆発が起きた。
その場にある爆弾が全て爆発し終わって俺は考えた。
(この煙、あの人形が爆発したときに出てきているのは間違いない!そしてあの‘テープのようなもの‘が火種になってる!なんだよあのテープ!)
と考えながら‘テープのようなもの‘を見るとすべてのテープは一つの方向に反対側の端が右側にあるもう一つの曲がり角に続いていることに気づいた。
(テープに直接火をつけてるならその方向にいるはず!)
そう思いながらその方向に進み、曲がり角を曲がると、また爆発が起きた。
「またかよ!!何個あんだよ!!」
若干キレ気味である。しかし案の定、曲がった先に対戦相手の姿があった。
彼女はそう言って手に持っていた‘何か‘の先端を足元のテープに投げつけた。そしてテープに火がつき、進行方向においてあった人形に着火し、爆発した。
フ「ニシシシw、こっこまでおいでー。」
(うっぜーーーー!!!!!)
これが俺の素直な気持ちだった。
ーーーーーー
バックトゥー モニター室
サイド オールマイト
モニター室で私の口は塞がらなかった。爆弾を大量に使って上鳴少年を翻弄する軍師少女。入試のビデオでは‘個性‘の扱いに少し慣れているなーとしか思っていなかったが、ここまで彼女が‘個性‘を使い慣れていることに驚いた。飯田少年や、爆豪少年など、日常的に使っても特に問題に発展しない‘個性‘ならともかく、彼女の‘個性‘は日常的に使うにはかなりの問題が発生する。だから彼女は‘個性‘の扱いにあまり慣れていない、そう思っていた。しかし蓋を開けてみればどうだろう、彼女は‘個性‘の扱いがとても上手だった。しかも爆発させるのにほとんど躊躇がないようにも感じた。まるで彼女は戦場に行ってたくさんの人を殺したかのように爆弾の扱いがうまかった。
(何が彼女をあそこまで強くしているんだ?)
と思った。そして同時に
(もしあれが本物の爆弾で、彼女が敵だったら彼女はたくさんの被害を出していたかもしれないが・・それは考えすぎか。)
切「軍師って、容赦ないなー」
瀬「それな、さっきっから上鳴やられっぱなしだもん。」
八「でも、軍師さんは追い詰められていますわ。」
轟「確かに、あいつはさっきから設置している爆弾を起爆しているだけで上鳴に全く攻撃できていない。まぁ、上鳴の‘個性‘は近距離専門みたいなところがあるから近づいたら感電するって考えているならしょうがない子もしれないが、軍師のやつ気付いてるのか?」
芦「何を?」
轟「あいつ、じわじわと上の階に追い詰められていることを。」
そそれを聞いてモニターを見ると、確かに上鳴少年が軍師少女を4階まで追い詰めていることに気づいた。上鳴少年はかなり体力を消耗している様子だったが、軍師少女は全く疲れている様子はなかった。ちなみに2人の間の距離はぱっと見8.9mぐらいだった。そして上鳴少年が軍師少女を追い詰めていて、有利に見えた。そしたら
上【おい、軍師、ここ4階だろ。お前結構やばいんじゃねーの?】
フ【そうね、確かにやばいわ。】
上【だろ、お前さっきから爆弾を爆発させてるだけだもんな。】
上鳴少年は交渉をしようとしているのだろうか?それもありだが、この状況での交渉は現場では結構危険だぞ。まぁ、今回はあくまで訓練だから多分大丈夫だろうが。
フ【そうね、確かにこのままだと私は負けるわ。このままだったらね。】
上【?どういうことだ?】
フ【そうね、結局あんたは気付いてないみたいだから教えてあげる訳よ。あたしがさっきから爆発させてる人形、あの中にちょっと水素を入れてる訳よ。】
「「「「【「「「「は?」」」」】」」」」
フ【結局、量によっては大爆発が起きちゃうから少量だけだけど。でも知ってるわよね?水素と酸素が混ざると水ができること。水素が入ってる容器に火を入れると爆発が起きて、水ができる。】
上【?あ、あぁ(そうなんだ)】
フ【じゃあ聞くけど、今、この階の湿度はどれくらいだと思う?】
彼女はそう言ってスカートから何か粉末が入ってる瓶を取り出し、彼女はその瓶を自分と上鳴少年の真ん中ぐらいの壁に叩きつけるように投げた。そして瓶が割れた瞬間爆発?が起きた。
「え?!」
「な、なんだ今の!!」
モニターを見るかぎり、先程の瓶の中身が爆発?したようだった。
上【な、なんだよ今の!!】
フ【硫化鉄ってね水や、湿った空気に触れると自然発火する訳よ。まぁ発火だから別に爆発とは言えないかもだけどね。まぁ、置いといて。このガス、わかるかしら?】
画面をよく見ると少し曇って見えた。いや、ガスが空間に充満していた。
上【え、いつの間に!】
フ【これは私が作った気体爆薬『イグニス』。これは放出後、一瞬で拡散して空間を満たす。】
それを聞いた時、私の背筋が凍った。気体爆薬、まさか?
上【えっと、つまりどういうことだ?】
フ【要するにこの空間はでっかい爆弾ってわけよ。】
「「「「「「【「「!!」」】」」」」」」
フ【まぁ、この量だとあまり爆発はしないけどね。でも水素が充満している部屋で火をつけちゃあいけないように、爆発して欲しくなかったら電気を出さないことねッ!!!】
そしたら軍師少女が上鳴少年の腹に蹴りを入れた。
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バックトゥー 上鳴
「グフゥ!!」
腹に痛みが走った。と思ったら目の前に拳があった。俺はとっさに両腕を顔の前でクロスさせ、なんとか拳を防いだ。‘個性‘を使おうとしたが、さっき言ったことが本当なら放電した瞬間この部屋が爆発するかもしれない。
(こいつ、まさか俺の‘個性‘を封じるためにこの部屋に、、なんだっけ、『イグぬし』か『かぶニス』だったかばらまいたのか?!こいつ・・・頭いい!!)
そのあと、俺は軍師の攻撃が当たらないように避けまくった。
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アゲイン モニター室
サイド オールマイト
画面には2人の(フレンダの一方的だが)肉弾戦が繰り広げていた。軍師少女の拳を上鳴少年が防いだと思ったら、彼の脇腹に蹴りが入り、怯んだところに軍師少女がまた拳を入れようとする。
(軍師少女、さっきの『イグニス』だったかな?あれを使えば上鳴少年の‘個性‘を封じることができるが、それは軍師少女も同じこと。しかし‘個性‘が封じられていてもそれなりに戦えている。何か格闘技でもやっていたのか?)
私はそう考えていた。
轟「軍師のやつ、‘個性‘なしでも結構戦えてるな。」
梅「そうね。上鳴ちゃんの‘個性‘を受けないには向こうが‘個性‘を使わないようにするのが一番。それだったら敵側としてはあのガスをばら撒くことは良い選択なのかしら?」
そんな会話が背後から聞こえてきた。
麗「オールマイト先生、止めなくて大丈夫なんですか?」
切「止めたほうがいいですよ。だってあの空間が爆弾ってことは一歩間違えればあの2人大怪我しますよ。」
確かに止めたほうがいいかもしれない。しかし画面に写っている2人は、特に上鳴少年は頑張って戦っている。そんな2人を強制終了させるのはかわいそうだ。
(・・・どうするべきか。)
そう考えたら八百万少女が言った。
八「大丈夫だと思いますよ。」
「なぜだい?」
八「それは口止めされているので言えませんが。まぁ、もう直ぐ時間切れですよ。」
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アゲインバックトゥー 上鳴
結構ダメージ入っててきつい。なんとか攻撃は3回に1回躱せているが3回に2回は受けているからきつい。
フ「結局、終わりって訳よ。」
軍師が急にそう言った。
(どういうことだ?)
と思ったら。
『タイムアップ!!!』
と聞こえた。
「まじか。」
フ「まじよ。ごめんね、授業なのに殴ったり蹴ったりしちゃって。」
彼女はそう謝罪してきた。
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モニター室に到着
サイド フレンダ
オ「講評の時間だ!今回のベストは軍師少女だ!わかる人!」
八「はい、オールマイト先生。それは軍師さんが状況に応じてあらゆる方法で上鳴さんを翻弄させていたからです。まずビルに仕掛けたたくさんの罠、上鳴さんの行動を予測しておいたものだと思われるからです。そしてお互い個性を封じられたとき、個性なしでもきちんと対応できていたからですわ。」
結構言われたな。
オ「ぐぬぬ・・正解だよ。しかし軍師少女、先ほどの気体爆薬、『イグニス』だったかな?あれはダメだ。本物の敵、それか実戦だったらともかく訓練に使っちゃうのはダメだよ。あれはかなり危険なものだからな。もうあれはつかちゃダメだよ。」
え?
「先生、あれただの窒素ガスですよ。」
「「「「「「え?」」」」」」
八百万はため息をついていた。あれ、これって
「「「「「「・・・えぇぇぇぇぇえええぇぇぇぇえ!!!!!!!」」」」」」
あ、八百万以外は騙されていたか。
「訓練が始まる前に八百万に作ってもらったんですよ。ていうかあんなの嘘だってわかると思ってたんだけど。」
オ「いや、君の顔がまじだったから・・・ねぇ?」
終わり方があれだな。