現代の高校生達は、大正で鬼狩りをする ~召喚鬼滅譚~   作:籠城型・最果丸

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炎柱から見た柱たち

全体的な打ち解け度数 98%

天元  剣技の軌道が美しい!忍を初めて見た!感動!妻がちょっと多すぎる!
蜜璃  才能が凄い!技の独創性も凄い!可愛い後輩!
行冥  恵まれた体格、羨ましい!あの巨大な武器を軽く振れて凄い!素晴らしい筋
    質!
無一郎 同じ歳の頃の自分よりも才覚がある!若いのに頑張ってえらい!
小芭内 感覚が鋭い!肩、肘、手首の関節だけなら甘露寺よりも柔らかくしなる!
義勇  声が小さくて聞き取りずらい!努力家!
錆兎  活発!気が合う!
真菰  性格が明るい!
膵花  母上と同じ位美人!辻風がちょっと羨ましい!
しのぶ 毒を開発!凄い!不利な体格を物ともせず戦う!尊敬に値する!
実弥  風の呼吸の技術を一段押し上げた男!天晴れ!
来   かなり強い!雷の呼吸の極みに達している!でももう少し誇っても良い!
カナエ 変わっている!甘露寺と同じ位才能がある!
光輝  他の隊士を積極的に守ってて凄い!尊敬に値する!


第拾弐節 鬼の棲む山

第参拾肆話 蜘蛛の棲む山 ~竈門炭治郎編~

 

この家を訪れてから十日余りが経った。近くの村の女の子をお祝いしたり、ホオズキカズラを探しに行ったりと色々なことがあった。

 

そして、俺たち六人は医者に怪我の治り具合を診て貰っていた。

 

「完治です」

 

ようやく骨折が治って、俺はほっと一息吐いた。

 

骨折が癒えた頃、緊急の指令が来た。

 

「北北東! 北北東! 次ノ場所ハ北北東! 六人ハ、那田蜘蛛山ニ行ケ! 那田蜘蛛山ニ行ケ!」

 

俺たちは浴衣から隊服に着替え、藤の花の家を出発する。

 

「では行きます。お世話になりました」

 

俺が礼をすると、お婆さんも礼をした。

 

「では、切り火を…」

「ありがとうございます」

 

伊之助以外の全員が、お婆さんに背を向ける。後ろでは、カッカッと火打石と打ち金が火花を散らして激しくぶつかる音がした。

 

「何すんだババア!!」

「馬鹿じゃない!?」

 

切り火を挑発と勘違いした伊之助を俺は必死に止め、善逸がお婆さんを庇う。

 

「切り火だよ!! お清めしてくれてんの!! 危険な仕事行くから!!」

 

どうにか伊之助を落ち着かせると、お婆さんは俺たちに激励の言葉をかける。

 

「どのような時でも誇り高く生きて下さいませ。ご武運を…」

 

俺たちはお婆さんに小さく礼をし、家を発った。

 

 

那田蜘蛛山へ走って向かってる途中、伊之助がこんなことを訊ねて来た。

 

「誇り高く? ご武運? どういう意味だ?」

 

伊之助は山の中でずっと暮らしてたから知らないのか。

 

「そうだな、改めて聞かれると難しいな…誇り高く………自分の立場をきちんと理解して、その立場であることが恥ずかしくないように正しく振る舞うこと、かな。それからお婆さんは、俺たちの無事を祈ってくれてるんだよ」

「その立場って何だ? 恥ずかしくないってどういうことだ?」

「それは…」

「正しい振る舞いって具体的にどうするんだ? なんでババアが俺たちの無事を祈るんだよ。何も関係ないババアなのに、何でなんだよ! ババアは立場を理解してねぇだろ!」

 

伊之助の質問攻めに俺は少しイラっと来てしまった。けれど、ハジメがちゃんと説明してくれた。

 

「僕達とは直接関係はないけど、ひささんは鬼殺隊に命を救われた一族なんだ。だから、鬼殺隊とは関係があるんだよ」

「ん?」

「自分の立場を理解するっていうのは、簡単に言えば自分に何ができるのかを解っていることだと思うんだ。ひささんには僕達鬼殺隊士に尽くすことしかできないから僕達の無事を祈るんだ」

 

ハジメ…俺よりも詳しく説明してくれてる。凄い奴だ。

 

(もしこの場に来さんがいたなら、何て言うだろうか…)

 

獪岳さんが来た日の夜、俺と善逸は話をしていた。

 

 

「なぁ善逸」

 

善逸の羽織の柄には見覚えがあった。

 

「何だよ、炭治郎」

「…善逸の知り合いに、辻風来って人はいるか?」

 

来さんの名前を聞いた善逸はびっくりしたように声を上げる。

 

「おまっ…何で兄貴のこと知ってるんだよ!?」

「前の任務で一緒に鬼と戦ったんだ」

「ち、ちなみに禰豆子ちゃんのことは…」

 

善逸が恐る恐る訊く。

 

「認めてくれたぞ」

「そうか……お前、運が良かったな」

「運が良かったって、どういうことだ?」

 

もしかして、来さんじゃなかったら何か不味い事になってたとか…?

 

「もしお前と一緒に戦ってたのが光輝だったら、禰豆子ちゃん殺されてたぞ絶対!」

「光輝? そういえば恵里がその人の名前を言ってたような…」

「光輝は俺と獪岳の兄弟子で、兄貴の弟弟子なんだよ。滅茶苦茶強いけど、とにかく兄貴とは正反対の奴だったよ。稽古は兄貴の方がきつかったけど」

 

善逸は来さんが大好きなようだった。自分の弟弟子にも好かれて、俺は改めて来さんは凄い人だと思った。

 

 

陽が落ちて夜になった頃、俺たちは那田蜘蛛山に到着した。

 

「待ってくれ!! ちょっと待ってくれないか」

「善逸…どうしたんだ?」

 

善逸は地べたに座り込んで震えていた。

 

「怖いんだ!! 目的地が近づいてきてとても怖い!!」

「なに座ってんだこいつ。気持ち悪い奴だな…」

 

伊之助がそう零す。恵里と獪岳さんは善逸を別の生き物を見る目で見ていた。

 

「お前に言われたくねー猪頭!! 目の前のあの山から何も感じねーのかよぉぉ!?」

「お前よく鬼殺隊員やってけたな」

 

俺たちは善逸が指差す方向を向く。薄暗いのもあって、ただならぬ気配を感じる。

 

「しかしこんな所で座り込んでも……」

 

善逸は動こうとしなかった。

 

「やっぱ気持ち悪い奴…」

「気持ち悪くなんてない!! 普通だ!! 俺は普通で、お前らが異常だ!!」

 

善逸が身悶えしていると、俺の鼻が匂いを捉えた。山の方から匂いがする。

 

「え、何…どうしたの…? ねぇ…」

(何だこの匂い…)

「炭治郎! ちょっと…嫌だ! 俺を一人にしないで!! 俺を一人にぃ~」

 

俺と伊之助、ハジメと恵里、そして獪岳さんと善逸は俺に続いて走り出す。

 

匂いのする方向に向かっていると、遠くで誰かが倒れていた。

 

「た…助けて……」

「隊服を着てる。鬼殺隊員だ! 何かあったんだ!」

「待ってぇ」

 

俺はその隊員に駆け寄る。

 

「大丈夫か!! どうした!!」

 

隊員にかなり近づいた所で、キリキリと音がして鬼殺隊員の体が山の方に引っ張られる。

 

「アアアア! 繋がっていた……俺にも!! 助けてくれえ!!!!」

 

隊員は助けを求めながら引っ張られ、そのまま山の森へと姿を消した。

 

「繋がっていた……糸がってことかな……」

 

ハジメがそう呟く。そして鬼の匂いがした。

 

俺は拳を固く握りしめ、「俺は行く」と言う。ハジメや恵里も後に続いた。伊之助は俺よりも前に出た。

 

「俺が先に行く。お前らはガクガク震えながら後ろをついて来な。腹が減るぜ」

「伊之助……」

「腕が鳴るだろ……」

 

伊之助は先頭に立って山へと入っていった。俺達も後に続く。

 

 

前から順に伊之助と俺、ハジメと恵里は山を登っている。獪岳さんは恐らく善逸の所だろう。

 

ある程度進んだ所で、伊之助が立ち止まった。

 

「あ? 何だこれ」

 

伊之助の両手には蜘蛛の巣が付いていた。周りにも、同じような蜘蛛の巣があった。

 

「蜘蛛の巣……」

「チッ、蜘蛛の巣だらけじゃねーか。邪魔くせぇ!!」

「そうだな………」

 

伊之助は両手をブンブン振り回して蜘蛛の巣を落とそうとする。

 

「伊之助」

「何の用だ!!」

 

伊之助は急に名前を呼ばれて身構えた。

 

「ありがとう。伊之助も一緒に来ると言ってくれて、心強かった。ハジメと恵里もだ。山の中からきた捩れたような禍々しい匂いに、俺は少し…体が竦んだんだ。ありがとう」

 

お礼を言われて、伊之助はほわほわしている。ハジメと恵里も、同様にほわほわしていた。

 

と、俺は向こうで身構えている鬼殺隊員を見つけた。

 

「伊之助。ハジメ。恵里………行こう」

 

俺たちは隊員のいる方へ走っていく。

 

その鬼殺隊員は鬼を警戒しているようで、刀に手を掛けながら辺りをきょろきょろ見回している。

 

俺が肩を叩こうと腕を伸ばすと、隊員はようやくこちらの気配に気づき、振り向いた。

 

「応援に来ました。階級・癸、竈門炭治郎です」

「癸…………癸……!?」

 

その人は俺が癸だと知ると、俺の階級を復唱する。

 

「なんで柱じゃないんだ…!! 癸なんて何人来ても同じだ。意味が無い!!」

 

隊員の人は突然伊之助に顔面を殴られた。

 

「伊之助!!」

「うるせぇ! 意味のあるなしで言ったら、お前の存在自体意味がねぇんだよ…! さっさと状況を説明しやがれ弱味噌が!!」

「嘴平、その人私らの先輩だよ」

 

伊之助に前髪を乱暴に掴まれながら、隊員の人は説明する。

 

「かっ、鴉から…! 指令が入って…! 十人の隊員が、ここに来た。山に入ってしばらくしたら………隊員同士で斬り合いになって……!! 俺は……俺は……」

 

隊員の人が震えながら話していると、周りからぎちぎち音がし始めた。

 

「この音……何だ?」

「まただ…」

「えっ…」

「またこの音だ。この音が聞こえて来て、気づいたら隊員同士が斬り合いになったんだ」

「音はどこから………」

 

俺たちは周囲を見渡す。奇妙な音はまだ鳴ってる。すると隊員の人が向こうで何かを見つけた。森の向こうから、鬼殺隊員が数名、ゆらゆらと刀を持って近づいて来た。

 

その数名の隊員がある程度の距離まで近づいた後、一度動きを止めたかと思えば先頭にいた人が俺たちに斬りかかって来た。他の人もそれを皮切りに斬りかかってくる。攻撃が単純だからか、俺たちはどうにか避けることができている。

 

「アハハハハッ、ハッハァ――ッ! こいつらみんな馬鹿だぜ!! 隊員同士でやり合うのが御法度だって知らねえんだ」

「いや違う! 動きがおかしい。何かに、操られている!!」

「よし、じゃあぶった斬ってやるぜ!!」

「駄目だ! 生きてる! まだ生きてる人も混じってる! それに、仲間の亡骸を傷つけるわけにはいかない!!」

「否定ばっか…するんじゃねぇ!!」

度重なる俺の注意に伊之助は怒って俺の腹に頭突きを喰らわせてきた。

 

一方、隊員の人が一人とやり合っているところを背後からもう一人斬りかかるが、ハジメと恵里が地面に抑え込んだ。

 

(背中側…甘い……奇妙な匂い!!)

 

俺は隊員の背中の上で刀を振った。立ち上がろうとした隊員は糸が切れたように力なく地面に倒れ込んだ。

 

「糸だ!! 糸で操られてる!! 糸を斬れ!!」

 

俺の咄嗟の指示に反応した伊之助が隊員たちを操る糸を斬ってみせると、

 

「お前より俺が先に気づいてたね!!」

 

と言ってみせた。

 

(敵はどこだ…操っている鬼の位置!!)

 

鬼の位置を探っていると、近くから匂いがした。

 

(うっ!! 何だ!? すごい刺激臭だ! 一瞬だけど…)

 

匂いがしたかと思えば、今度はカサカサと音が聞こえてきた。腕の方を見ると、突然引っ張られた。どうやら俺の腕にも糸が付いていたらしく、それを斬ると、小さな生き物が落ちた。

 

(蜘蛛!? 蜘蛛が操り糸を繋いでいるのか!? ということは…!!)

「炭治郎君! さっきの人たちがまた……」

 

さっき操り糸を斬った人たちの方を見ると、ハジメが言ってた通りまた糸に繋がれていた。

 

「糸を斬るだけじゃ駄目だ!! また蜘蛛が操り糸を繋ぐ!! だから…」

(また刺激臭!! なんだこれは、風に乗って流れてきてる)

 

足元を見ると、蜘蛛が二匹近づいていた。俺は咄嗟に飛び退く。

 

「じゃあ、その蜘蛛を皆殺しにすればいいってことだな?」

「無理だよ。蜘蛛は小さいし、かなり数がいるみたいだからさ」

 

恵里が蜘蛛を潰しながら言う。

 

「多分操っている鬼を見つけないことには……この戦いは終わらない!」

 

ハジメも操られている人と対峙しながら言う。

 

「伊之助!! もし君が、鬼の位置を正確に探る何らかの力を持っているなら、協力してくれ!! さっきから変な匂いが流れてきていて、俺の鼻がうまく機能しないんだ!!」

「炭治郎! 嘴平!」

 

恵里が俺と伊之助の名前を呼ぶ。

 

「操られている人たちは、私と南雲と村田さんでどうにかする!!」

「その人を知ってるのか恵里!?」

「私の兄弟子だよ! とにかく炭治郎と嘴平は鬼を探って!!」

「わかった! 伊之助…」

 

俺の上に影が差した。上を向くと、子供の鬼がいた。

 

「僕たち家族の、静かな暮らしを邪魔するな」

(浮いてる!? いや、糸の上に立ってるんだ。家族って………)

「お前らなんてすぐに母さんが殺すから」

「母さん?」

「オラァ!!」

 

伊之助があの子に斬りかかる。しかし、ギリギリで届かず、伊之助の刀は空を切った。子供の鬼は去っていく。

 

「くっそォ!! どこ行きやがるテメェ!! 勝負しろごはっ!!」

「伊之助!!」

 

伊之助は鬼に夢中で着地をするのを忘れ、地面に叩きつけられた。

 

「何のために出てきたんだァ?」

「あの子は恐らく、操り糸の鬼じゃないんだ! だから、まず先に…」

「あーあーあー!! わかったっつうの!! 鬼の居場所を探れってことだろ!? うるせぇデコ太郎が!!」

 

伊之助は刀を二本、地面に突き刺して両手を広げた。

 

「獣の呼吸 漆ノ型 空間識覚」

 

伊之助は集中状態に入った。その間、俺たちは伊之助の邪魔にならないように戦う。

 

すこしの間集中していた伊之助は、「見つけたァ、そこか!!」と言った。どうやら見つけたようだ。

 

「見つけた!?」

「おう、あっちだ!」

 

伊之助は刀で鬼のいる方角を指した。

 

「強い気配をビンビン感じるぜ!」

「そうか、凄いぞ伊之助!」

 

伊之助は一瞬ほわほわしていたが、直ぐに我に返って攻撃を躱した。

 

「こいつらを何とかしねぇと先に進めねェ!」

「くっ…何か……何か方法はないのか………!?」

 

あっちに進みたいのに、操られている人たちが邪魔で進めない。

 

「だぁーっくそ! めんどくせェ! こいつらまとめてぶっ飛ばす」

「駄目だ! 止めろ! 何か方法はあるはずだ! だから、この人たちを傷つけるのは…」

 

また一人斬りかかって来た。それを止めたのは村田さんだった。

 

「村田さん!?」

「ここは俺に任せて先に行け!!」

 

村田さんは攻撃を刀で受け止めながら、こっちに向かって言う。

 

「小便漏らしが何言ってんだ!」

「誰が漏らしたこのクソ猪!!」

「あ゛!?」

「テメェに話しかけてねぇわ! 黙っとけ!!」

 

村田さんは操られている人を封じながら言う。

 

「情けない所を見せたが、俺も鬼殺隊の剣士だ! ここは何とかする! 糸を斬ればいいというのがわかったし、ここで操られている者たちは動きも単純だ。蜘蛛にも気をつける。鬼の近くにはもっと強力に操られている者がいるはず! 四人で行ってくれ!!」

「わかりました!! 感謝します!! 行くぞ伊之助!!」

 

俺は伊之助を連れて先に行く。後ろからはハジメと恵里が付いてきている。

 

「ガァァ! 離せこら! まずアイツを一発殴ってからだ!! 誰がクソ猪だ!!」

「うるせぇなぁ! いいからさっさと行けぇ!!」

「戻って来たら絶対殴るからな!!」

 

「クッソォ! アイツ絶対ぶん殴ってやる!」

「そういうこと言うのやめろ!!」

「クソ猪とか言われたんだぜ紋次郎!」

「炭治郎だ!!」

 

伊之助を注意しながら鬼のいる方向へ向かう。

 

「伊之助君! 操り鬼のいる方角はいいんだねこっちで?」

「俺の感覚に狂いはねぇ! けどぉ…」

 

糸が俺たちに絡みつく。

 

「何じゃあ! この鬱陶しい糸は!!」

「それだけ、鬼に近づいているんだ!」

 

蜘蛛の糸を払いながら進んでいると、誰かが踏み込む音が聞こえた。

 

「また出やがったぜ」

 

また別の隊員の人だ。その人は泣きながらこっちに懇願している。

 

「駄目……こっちに来ないで……誰か…階級が上の人を連れて来て!! そうじゃないと、みんな殺してしまう!! お願い……お願い!!」

 

糸に操られたその人の体は彼女の意に反して刀を振るう。

 

「逃げて!」

 

さっきの人たちよりも明らかに攻撃が速い。

 

「操られているから、動きが全然……違うのよ!! 私たちこんなに強くなかった!!」

 

糸に腕を後ろに引っ張られる。そして骨が折れた。隊員の人は苦痛に悶えながらも攻撃の手を緩めない。否、緩められない。

 

(鬼が糸で無理矢理体を動かしているから、骨が折れてもお構いなしだ……ひどい!!)

 

速い速度で刀身が俺に迫る。

 

「ボーっとするな! 炭治郎!」

 

間一髪の所で恵里が防御する。そして俺よりも無駄が無い動きで翻弄し、糸を斬った。

 

「恵里……こんなに強かったのか……?」

「上から五番目の階級を舐めてもらっちゃ困るんだよねッ!」

 

そう言って恵里は攻撃を弾き返す。その後ろからは、また二人姿を現した。

 

「こ…殺してくれ……」

 

腕がぐにゃぐにゃに折れ曲がった人が弱々しい声で言う。

 

「手足も…骨…骨が…内臓に刺さって…るんだ…動かされると……激痛で…耐えられない…どの道…もう…死ぬ…助けてくれ……」

 

一体どれ程凄惨なことが遭ったのだろうか。

 

「止めを…刺してくれ…!!」

「よしわかったァ!!」

 

伊之助が飛び出していく。

 

「待って伊之助君!! 何とか彼らを助ける方法を……」

「うるせぇえぇえ!! お前うるせぇえええ!!」

 

伊之助がハジメに怒鳴り返す。

 

「本人が殺せって言ってんだろうがよ!!」

 

伊之助は手を蹴り上げて刀を落とさせた。

 

「こいつら速ェから、もたもたしてたらこっちがやられるぞ!」

「俺も考えるから待ってくれ!!」

 

攻撃を躱したり受け止めたりしながら打開策を考える。

 

(技は使いたくない!! でも糸を斬ってもまたすぐ繋がる。動きを止めるには……そうだ!!)

 

俺はある考えを思いついた。その考え通りにいくなら、動きを止められるかもしれない。

 

対向して攻撃を躱すのを止め、俺は操られている人に背を向けて走り出した。

 

「おい!」

(よし、ついて来る!!)

 

狙い通り、あの人は俺について来ている。

 

「てめっ…なーにをグルグルと逃げ回ってんだァ!! ふざけんじゃねぇぞ!!」

 

伊之助が怒鳴るが気にしない。俺はある程度逃げ回ったところで踵を返し、隊員の人に突撃する。

 

(全集中)

 

大きく息を吸い込んで、隊員の人を上へと投げた。彼女と繋がっている糸は枝に引っ掛かり、動かなくなった。

 

(よし!! うまく絡まった!!)

 

俺の作戦を見ていた伊之助は、

 

「なんじゃああそれぇぇ!! 俺もやりてぇぇ!!」

 

と叫び、別の隊員の人を木に引っ掛けた。もう一人も、ハジメが同じようにして身動きを封じた。

 

「見たかよ!! お前にできることは俺にもできるんだぜ!!」

「凄いぞ! 伊之助!!」

 

伊之助は誇らしそうに鼻息を鳴らす。俺たちが一息吐いたのも束の間、突然三人の首がねじれて首の骨が折れた。俺たちは呆然としていた。

 

「あ――――っ!! 畜生!! みんな殺られたじゃねーかよ!!」

 

俺は物凄い怒りを感じていた。これほどまでに怒ったのは初任務の鬼以来だ。

 

「……行こう」

「……そうだな」

 

俺はそれだけ言い、操り鬼の方へと向かう。伊之助やハジメ、恵里も俺と共に向かう。

 

「こっちだ!! かなり近づいてるぜぇ!!」

(風向きが変わって、鼻も利くようになってきたぞ。これなら鬼の位置がわかる! 匂いはあと二つ……いる!!)

 

俺たちが向かう方向に鬼を一人見つけた。

 

「伊之助!! ハジメ!! 恵里!!」

「俺の方が先に気づいてた!! その頸ぶった切ってやるぜェ!!」

 

伊之助が猪突猛進に飛び掛かる。だが、鬼の姿を見て、俺たちは驚愕の表情を見せた。

 

「こいつ…頸が無ェェェ!!」

 

そう、頸から上がどこにも見当たらないのだ。

 

「アイツ急所が無ェぞ!! 無いものは斬れねぇ!! どっ……はァ!?」

「伊之助」

「どうすんだ!! どうすんだ!!」

「落ち着け!! 袈裟斬りにするんだ!! 右の頸の付け根から左脇下まで斬ってみよう! 広範囲だし、かなり硬いと思うが…多分…」

 

この戦いを切り抜ける作戦を伝えている途中で、伊之助がまた飛び出していく。

 

「イヤッハ――ッ」

「待て!! 一緒に…っ」

 

伊之助が鬼に刀を振るおうとした時、鬼も両手の鉤爪を速い速度で伊之助を突いた。

 

「避け切れねぇほどじゃねぇ!……しまった…!? 蜘蛛がいた!!」

 

伊之助は反撃しようとしたが、糸に繋がれてしまう。さっきよりも更に太く丈夫な糸だ。

 

俺が咄嗟に攻撃を受け流していなかったら、伊之助は胴体を貫かれて死んでいただろう。その間にハジメと恵里が鬼を一時的に少し遠くへ遠ざける。伊之助も体に繋がっていた糸を斬る。

 

「伊之助!! 一緒に戦おう!! 一緒に考えよう!! この鬼を倒すために!! 力を合わせよう!! ハジメと恵里も一緒に!!」

「てめェェ!! これ以上俺をホワホワさすんじゃねぇぇ!! 邪魔だそこ!!」

 

伊之助は再び鬼へと飛び出す。

 

「伊之助!! 俺を踏め!!」

 

俺は伊之助の足場になることにした。

 

「伊之助跳べぇぇ!!」

 

「(全集中 水の呼吸 肆ノ型 打ち潮)」

 

俺と恵里は鬼の両脚を斬り落とす。

 

「炎の呼吸 漆ノ型 紅蓮天道」

 

横からハジメが鬼を刀で突いて固定する。鬼の体を炎の鳥が貫いた。

 

「袈裟斬りだ!!」

 

そして止めを伊之助が刺した。鬼の体は灰となって崩れ落ちていく。

 

(よし!! うまく斬った!!)

「やった! 倒せたぞ伊之助!!」

 

しかし、伊之助は動かない。

 

「……伊之助?」

 

鬼を倒したその次には、伊之助は俺に向かって走る。

 

「お前にできることは、俺にもできるわボケェェエエ!!」

 

伊之助は俺の体を掴み、そして投げ上げた。

 

「この匂い…そういうことか伊之助!!」

 

おかげで俺は操り鬼のいる所まで一気に行くことができる。ありがとう、伊之助。

 

(水の呼吸 壱ノ型)

 

この軌道なら、頸を斬れる。だけど、鬼は自分から頸を差し出した。

 

(伍ノ型 干天の慈雨)

 

水の呼吸の伍ノ型は、斬られた者に苦痛を殆ど与えない。相手が自ら頸を差し出して来た時のみ使う……慈悲の斬撃だ。

 

穏やかに崩れていく鬼を、俺はあの時の異形の鬼にした時と同じ目で見る。鬼は白い灰になって消えていく。

 

「……十二鬼月がいるわ…」

「えっ、待って!」

「気をつけて…」

 

十二鬼月が……この山には十二鬼月がいる……

 

十二鬼月の血は、鬼舞辻の血もかなり濃いはず……!! 血を奪えれば、禰豆子が人間に戻る薬の完成に近づく!!

 

「そうだ、伊之助!! ハジメ!! 恵里!!」

 

仲間たちのことを思い出した俺は直ぐに彼らのもとへ向かう。そして戻って来て早々、

 

「倒したかよ!!」

 

開口一番、伊之助にそう言われた。

 

「体は大丈夫か、伊之助、ハジメ、恵里」

「倒したかどうか聞いてんだ!!」

「ああ、倒した。それより伊之助、ハジメ、恵里、体は…」

「俺に対して細やかな気遣いすんじゃねぇ!」

 

伊之助は続けて言う。

 

「いいか? わかったか? お前にできることは俺にもできるんだからな! もう少ししたら俺の頭もお前の頭より硬くなるし、それからな…」

 

皆酷い怪我だ……他の仲間も助けられなかった。あの人からは、恐怖と苦痛の匂いがした。死を、切望するほどの…この山は一体、どうなっているんだろう。十二鬼月がいて…鬼の一族が棲む…でも…鬼は群れないんじゃなかったか…?

 

俺は伊之助たちの手当てをしながら、更に山を進む。

 

 

川の所まで来た所で、音が響いた。

 

「今の音…雷が落ちたのか?」

「知るか!!」

 

伊之助が乱暴に言葉を返す。

 

「雷雲の匂いはしないと思うけど……刺激臭が強くなっててわからない…伊之助」

 

俺が伊之助の名を呼ぶと、伊之助は「はあ゛あ――――ん!?」と怒り気味に返事をする。

 

「俺はちょっと、向こうに行ってみようと思う」

「隙にしたらいいんじゃねえのォオオ!!」

 

その後俺は伊之助に山を下りるように言う。理由は伊之助の怪我が一番酷いからだ。なのに伊之助は強がって怪我してないと言い張った。思わず『えぇっ!?』と思ってしまった。

 

「い、いや、伊之助! その体の傷…誰が見たって…」

 

その時、川の向こうに鬼を一人見つけた。鬼は俺たちに気づくと、向こうへと逃げていく。

 

「鬼…!」

(この山全体に流れる匂いのせいで、全く気付かなかった!)

「しゃァァァ!! ぶった斬ってやるぜ!! 鬼コラ!!」

「伊之助!!」

 

鬼の少女が「お父さん!!」と叫んだ瞬間、突然上から大柄な鬼が降って来た。蜘蛛みたいな顔をしている。その鬼は野太い声を発しながら、拳を地面に叩きつけた。

 

「オ゛レの家族に゛、近づくな゛!!」

 

 

 

 

第参拾伍話 置いてけぼり ~我妻善逸編~

 

(俺、嫌われてんのかな……)

 

炭治郎たちに置いてけぼりにされた俺は道端に座り込んでいた。

 

(普通置いてくか? 仲間を、道端に。説得しない? 仲間なら。五人で説得してくれたらさ、行くからね? 俺だって。それなのに四人でさ、怖い山の中へ、すたこらさっさですか。置き去りにされた俺の気持ちよ)

「…逸、おい善逸!」

 

座ってる俺の隣から、一つ上の兄弟子の声が聞こえてきた。顔を向けると、かなりイライラしているようだった。

 

「うこぎの奴が何か言ってるぞ。応えてやれよ」

「チュンチュン!」

 

チュン太郎が頻りにチュンチュン鳴いていた。この雀のことを「チュン太郎」って呼ぶのは俺と光輝だけで、じいちゃんや獪岳、兄貴は「うこぎ」って呼ぶ。

 

「いいな。お前は気楽で…何にもわかんないよな、人間のことなんて」

 

俺には鳥の言葉が解らない。チュン太郎の言葉が解るのはじいちゃんと兄貴、そして炭治郎だけだ。だけど、チュン太郎は人の言葉が解る。そんなことを言った俺に怒って手の甲の皮膚を啄んだ。

 

「イデデデデデ!! お前っ…可愛くないよ! ほんとにそういうとこ!! もうほんと全然可愛くない!」

「お前ら何してんだ」

「鬼の禰豆子ちゃんがあんなに可愛いのに、雀のお前が凶暴じゃ…」

 

ここで、炭治郎が箱を背負ったまま山に入っていったことを思い出す。

 

「あ゛――――――!! あいつ!! 禰豆子ちゃん持ってったァ!!」

 

急いで俺は山へと向かう。

 

「なんで俺の大切な禰豆子ちゃん持ってってんだぁ――――――!!! とんでもねぇ炭治郎だァ!! 危ないトコ連れてくな女の子を!! 馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!! 禰豆子ちゃあん!!!」

 

獪岳を置いてそのまま俺は山道を伊之助みたいに走っていった。

 

 

全力疾走したので俺は息切れを起こしていた。

 

「ね…ね…ねず…ね…ど…ど…ど…ど…何処?」

「はぁ…はぁ…ったく…いきなり…走るんじゃ…ねーよ…」

 

獪岳も追いついたようだ。そっちも息切れを起こしている。

 

俺は必死に禰豆子ちゃんの名前を叫ぶ。

 

「ねーずこちゃ――――ん!!」

 

しかし返事はない。

 

「ねぇーずこちゃ――――ん!! どこぉ―――!!」

 

誰も返事をしてくれくれない。

 

「禰豆子ちゃん……炭治郎ぉ……猪……チュン太郎……どこ行ったんだよぉ……俺が悪かったよぉ……」

「俺の存在忘れてんじゃねーよ、カス」

「チュン!」

 

獪岳の手にチュン太郎は乗っていた。

 

「チュン太郎……!」

 

チュン太郎はそっぽを向いたが、気にせず抱き寄せる。

 

「俺を追いかけてきてくれたのか――――!! 可愛いやつだなぁ――――――!! 禰豆子ちゃんの次にだけどなぁ――――――!! 俺が悪かったよぉ! 一緒に禰豆子ちゃんを探しに行こう!!」

「いい加減うこぎを離してやれ。嫌がってんぞ。俺も手伝ってやっから早く離せ」

「……うん」

 

そうして俺たちは再び禰豆子ちゃんを探す。

 

 

「禰豆子ちゃ――――ん!!」

「チュンチュチュ――――――ン!!」

「禰豆子ぉ!!」

 

しばらく歩き回ったがまだ見つからない。

 

「どこ行ったんだよ炭治郎……伊之助……ハジメ……恵里ちゃん……こんな怖い森でいつまでも一人にさせるなよぉ……」

 

後ろから物音がした。

 

「ヒャ――――――――――ッ!!!!」

「うるせぇ!!」

 

物音の正体はただの鳥の群れだった。

 

「何なの……? なんか……だんだん腹立ってきた……早く禰豆子ちゃん見つけてこんなおっかない森からおさらばしよう……!! 禰豆子ちゃ――――――ん!!」

 

湧き上がる怒りを糧に俺は前に進む。

 

 

「いてっ!」

 

左手に痛みが走った。

 

「いったぁ……」

(なんかちくっとしたぁ…! なんじゃあもう……腹立つぅ……!)

「炭治郎たちも見つからないし最悪だよ!! どこ行ったのよ!」

 

分かれ道がある。

 

「どっちよ!? そして臭いんだよこの辺! 臭い!! もう泣きたい!! 蜘蛛がカサカサする音すごい気持ち悪いしぃ! いや蜘蛛も一生懸命生きてるんだろうけどさ!」

 

後ろでカサカサ音がした。

 

「も――――――っ! うるさいよ! じっとしてて!!」

 

後ろには、人の頭に蜘蛛の体がついたやつがいた。

 

「こんなことある!? いぃぃやぁぁぁあああ!!!!」

 

俺は一目散に逃げる。

 

「人面なんですけど!? 人面蜘蛛なんですけど!? どういうことこれ!? どういうことこれ!? 夢であれ!! 夢であれ!! 夢であれよお願い!!」

 

獪岳を置いて逃げる。

 

「夢であってくれたなら、俺頑張るから!! 起きた時禰豆子ちゃんの膝枕だったりしたらもうすごい頑張る!! 畑を耕します!! 一反でも二反でも耕してみせる!! だから!!」

 

俺は大声で叫ぶ。

 

「悪夢から覚めてくれぇ――――っ!!」

 

顔を上げると、とんでもない光景が目に飛び込んできた。

 

(何あれ何あれ何あれ!! 人間が…蜘蛛に…されてんの!? 家浮いてんの!? なんかチラチラ見えるけど、糸?)

 

小屋と人が糸で宙吊りにされていた。何人かはさっきの人面蜘蛛みたいに蜘蛛になりかけてる。

 

(そしてくっせぇ!! 刺激臭すげぇ!! 鼻が利く炭治郎なら死んでるわ!! 喉まで痛くなる匂いだ。涙出てくる。目も痛い。)

 

奇妙な光景を見ていると、小屋の方からギッギッと木が軋む音がして、中から鬼が顔を出した。だが、下半身……というか頸から下が全部蜘蛛だった。

 

「へぐっ……!!!」

 

思わず変な声を出してしまった。

 

(でか!! でっか!! でかいわ!! でかすぎるよ!!)

 

人面蜘蛛の鬼はこっちを向いてニタっと笑う。

 

「俺、お前みたいな奴とは口利かないからな!!」

「何言ってんだお前……っておい! 逃げんじゃねーよ!!」

 

俺は鬼に背を向けて一目散に逃げた。そんな俺に鬼は話しかける。

 

「くふっ。逃げても無駄だぜ。お前はもう負けてる」

「何適当言ってんだよ! いいから話しかけんなよ!! 嫌いなんだよ! お前みたいな奴!!」

「もうわかってんだろ? やばいことになったって」

「どういうこと!?」

「手を見て見な」

「はぁ!? 手!?」

「くふふふっ」

「手が何さ…」

 

俺はさっき蜘蛛に噛まれた方の手を見る。噛まれた箇所は腫れあがり、一部が紫色に変色していた。獪岳の方は……どうやら噛まれてないようだ。

 

「毒だよ。噛まれたろ? 蜘蛛に。お前も蜘蛛になる毒だ」

 

鬼は不気味に笑いながら恐ろしいことを口にする。

 

「四半刻後には、俺の奴隷となって地を這うんだ……見て見ろ、時計だ。わかるか?この長い針がここに来た時、お前も蜘蛛の仲間入りだ」

 

その鬼曰く、針が壱まで来ると手足に痺れと痛みが出て来て、参に来たら眩暈と吐き気が加わり、肆で激痛が来て体が縮み出して失神するとのこと。

 

「そして目覚めた時には…」

 

鬼が不気味に嗤う。時計がカチカチ音を鳴らす。

 

「ギャアアアッ!! ギャ――――ッ!!」

 

続きを聞きたくない俺は叫び声を上げる。足元には人面蜘蛛が近づいてきている。

 

俺は絶叫しながら逃げる。

 

「くふふっ、逃げても…」

「無駄ね! ハイハイハイ!! わギャッてんだよ! わかってんの!!」

 

そこら中に生えてる木の一本に登って縮こまる俺。それを見て鬼は笑い声を上げる。

 

「フハハハハ!! 何してるんだお前」

「うるせ――よ!! うるせぇ!!」

「怯えることはないぞォ。毒が回りきって蜘蛛になったら、知能もなくなる」

「いや、だからそれが嫌なんだわそれが!!」

 

俺は泣きながら叫ぶ。

 

「なんでわかんないのお前さ…!! 友だち・恋人いないだろ! 嫌われるよ!!」

「チッ、毒を追加されて、早く蜘蛛になりたいようだな」

 

そして獪岳は黙り込んだ。

 

「ひぃいいい! ひぃいい! 嫌だ嫌だァ! あんなふうになりたくない! ひぃいいいい!!」

 

木の上で泣き喚く俺。この状況で、俺は修業時代のことを思い出していた。

 

 

『しっかりしろ!! 泣くな!! 逃げるな!! そんな行動に意味はない!!』

 

稽古が嫌で逃げ出して、木に登って泣く俺をしたから怒鳴りつけるじいちゃん。この頃の俺はまだ髪は真っ黒だった。

 

『善逸! 降りてこい! 修行を続けるぞ!!』

『いやもう死ぬと思うので! これ以上修業したら! 死ぬと思うので!!!』

『死にはせんこの程度で!! 下りて来いこの馬鹿者!!』

 

俺が『じいちゃん』と叫ぶとじいちゃんは『師範と呼べぇ!!』と怒鳴り返した。

 

『俺じいちゃんが好きだよ!! 惚れた女に別の男と駆け落ちするための金を貢がされて、借金まみれになった俺を、兄貴と一緒に助けてくれたしね!! まぁ剣士育てたかっただけかもしんないけど!』

 

最初に俺を見つけたのは兄貴だったけど、実際に肩代わりしてくれたのはじいちゃんだった。

 

『じいちゃんや兄貴の期待に応えたいんだよ俺だって!! でも無理なんだ!! 申し訳ないと思ってるよ!! こんな俺でさ!! 二人に隠れて修業もしてんだよ! 全然寝てないの俺!! なのに全然結果が出ないわけ!! どういうこと!? もう一体どういうこと!?』

『落ち着け善逸!! お前には才能が……』

『もう俺は…!!』

 

俺が途中まで言いかけたところで、突然雷が木に落ちた。当然俺も打たれた。

 

『善逸―――っ!!!』

 

(やな人生だよ……雷に打たれてさ……髪の色、変わるし。生きてるだけ……ありがたかったけど…俺は、俺が一番自分のこと好きじゃない。ちゃんとやらなきゃっていつも思うのに…怯えるし、逃げるし、泣きますし…変わりたい。ちゃんとした人間になりたい)

 

「でもさァ! 俺だって精一杯頑張ってるよ!! なのに最期髪ずる抜けで化け物になんの!? 嘘でしょ!? 嘘過ぎじゃない!?」

 

カサカサという音が近づいてくる。

 

「ヒッ! ヒギャッ…登ってくんなよ! ちょっとでいいから一人にして!! ちょっとでいいから!!」

 

自分の髪を掴んで叫ぶ途中、ずっと何かが抜けた。手を見ると髪の毛が抜けていた。

 

(もうこの段階で抜けるの? 毛の抜け始め、あいつさっき説明しなかった!!)

 

恐怖が限界に達し、俺の意識は切れた。

 

 

木から落ちる俺は空中で体をねじり、構えを取る。

 

「雷の呼吸 壱ノ型…」

「雷の呼吸 弐ノ型 稲魂」

 

高速で鬼へと向かう。鬼は毒を吐いたが俺はそれを身を捻って避ける。同時に獪岳が弐ノ型で打ち消す。

 

「雷の呼吸 壱ノ型」

「お前たち! 飛びかかれ!!」

 

人面蜘蛛が飛びかかるも俺はそれを避けて構えを取る。

 

「雷の呼吸 壱ノ型…」

 

またしても鬼の攻撃で中断せざるを得ない。壱ノ型は一度発動を中断したらまた構えをしなおさないといけない。故に、俺は攻撃を繰り出せない。

 

だって、俺は壱ノ型(これ)しか使えないから。

 

 

『いいんだ善逸。お前はそれでいい。一つできれば万々歳だ。一つのことしかできないなら、それを極め抜け。極限の極限まで磨け』

 

(いや、じいちゃん。ちょい前までブチ切れだったじゃん。雷の型、六つあるのに俺が一つしかできたことないから)

 

『刀の打ち方を知ってるか』

 

(知らんよ。ずっと叩くの? 泣くよ俺)

 

『刀はな、叩いて叩いて叩きあげて、不純物や余分なものを飛ばし、鋼の純度を高め、強靭な刀を造るんだ』

 

(だからじいちゃんは俺のこと毎日ぶっ叩くのかよ。でも俺は鋼じゃねえよな、生身だからさ)

 

『善逸、極めろ。泣いていい。逃げてもいい。ただ諦めるな。信じるんだ、地獄のような鍛錬に耐えた日々。お前は必ず報われる。極限まで叩き上げ、誰よりも強靭な刃になれ!!』

 

『一つのことを極めろ』

 

俺は鬼の攻撃を避け続ける。

 

毒が回り、痛み、痺れる手足。動きは鈍くなり、さらに痛みは増し続け、ここからは強烈な吐き気と眩暈が加わる。

 

「雷の呼吸 陸ノ型 電轟雷轟」

 

獪岳が人面蜘蛛を退ける。

 

俺はまた修業時代のことを思い出す。獪岳に桃と罵倒をぶつけられた時だ。あの後獪岳は兄貴にめちゃくちゃ怒られたらしい。

 

 

『消えろよ。何度も言わせんじゃねぇ、消えろよ。わかるだろ? 朝から晩までビービー泣いて恥ずかしくねぇのかよ。愚図が。お前みたいな奴に割く時間がもったいない。先生はな、凄い人なんだ』

『でも、じいちゃんは…』

『じいちゃんなんて馴れ馴れしく呼ぶんじゃねぇ!! 先生は〝柱〟だったんだ! 鬼殺隊最強の称号を貰った人なんだよ! 実際先生の弟子から柱が二人も出てる! 元柱…加えて現役の柱に指南を受けられることなんて滅多に無い! 先生と鳴柱様がお前に稽古をつけてる時間は、完全に無駄だ!! 目障りなんだよ消えろ!! なぜお前はここにいるんだ? なぜお前はここにしがみつく!!』

 

 

(親のいない俺は、誰からも期待されない。誰も俺が、何かを掴んだり、何かを成し遂げる未来を夢見てはくれない。誰かの役に立ったり、一生に一人でいいから、誰かを守り抜いて幸せにする、ささやかな未来ですら、誰も望んではくれない。一度失敗して泣いたり、逃げたりすると、あぁ、もうコイツは駄目だって離れてく)

(でもじいちゃんは……何度だって根気強く俺を叱ってくれた。何度も何度も逃げた俺を…何度も何度も、引きずり戻して。明らかにちょっとアレ殴りすぎだったけど…俺を見限ったりしなかった)

(そしてそれは兄貴も同じだった。任務でかなり忙しいのにわざわざ俺と獪岳のために時間作って稽古をつけてくれてた。じいちゃんと違って逃げる隙を全く与えなかったけど。兄貴に気づかれてないって思っても、次の瞬間には俺の目の前に立ってるんだ。まるで[[rb:鬼みたいだ > ・・・・・]])

 

 

「刺せ!! もっと毒を打ち込め!!」

 

毒針攻撃を避けるも吐血してしまう。毒がかなり回ってきたようだ。俺は人面蜘蛛の大群に覆い尽くされる。

 

「キヒャヒャヒャ! これでこいつも!」

 

だが、俺はそれを空気が揺れる程の覇気だけで退ける。

 

「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃」

 

俺の耳が蜘蛛鬼の位置を捉える。

 

「六連」

 

蜘蛛鬼が毒を吐くが俺はそれを避ける。

 

「きっ、消えた!?」

 

そして木を蹴って上へと昇ってく。四回木を蹴った後、糸の上に停まり、大きく跳ねる。蜘蛛鬼の一瞬の隙を突いて、その頸を刎ねた。

 

鬼の頸を斬った後、空中で力が抜けて小屋の上に激突する……ところで獪岳に受け止められた。

 

「そんな馬鹿な!! 毒でろくに手足が動かせない奴にぃぃぃ!!」

 

そして俺を小屋の上に置いた後、そのままどこかへ行ってしまった。

 

(夢を見るんだ。幸せな夢なんだ。俺は強くて、誰よりも強くて、弱い人や困ってる人を助けてあげられる。いつでも。じいちゃんが教えてくれたこと、俺にかけてくれた時間は、無駄じゃないんだ。じいちゃんのお陰で強くなった俺が、たくさん…人の役に立つ…夢。でも…もう…駄目だ……)

「チュン!」

「チュン…太郎…ごめん…な…」

 

チュン太郎も飛んで行ってしまった。俺が小屋の上で死を待っていると、じいちゃんの声が聞こえた気がした。

 

『諦めるな!!』

(諦めるな。呼吸を使って、少しでも毒の巡りを遅らせる。痛くても、苦しくても、楽な方へ逃げるな。じいちゃんにぶっ叩かれる。そうだ…兄貴にも…獪岳にも…炭治郎にも…怒られるぞ…)

 

俺は夜空を見ながら、仰向けで横たわり続ける……。

 

 

 

 

第参拾陸話 父蜘蛛との対峙 ~嘴平伊之助編~

 

「水の呼吸 弐ノ型 水車」

 

紋次郎のやつが鬼に刀を振るった。

 

「駄目だ…刃が、通らない」

 

だが、その刃は通らなかった。鬼がもう片方の拳で紋次郎を殴ろうとしたから、俺はそれを刀で斬り落とそうとした。

 

「か、硬えええ!!」

 

だが、鬼の腕が硬すぎて刃が通らねぇ。俺と権八郎は投げ飛ばされる。

 

「型を使っても斬れない。どうする!?」

 

鬼は炭五郎に向かって行く。

 

「オ゛レの家族に゛ィィィ、近づくな゛ァア゛アア゛!!」

 

俺は鬼に向かって飛び掛かる。

「こっちだ!! しゃァオラァ!!」

 

しかし鬼は腕を振るって俺を弾き飛ばした。

 

(いってぇぇぇ!! 腕に当たっただけでこの威力!! 駄目だ…力が乗り切ってねぇ! おまけに、出血でふらつく……!!)

「横水車」

鬼の上に木が倒れ込む。鬼は木の下敷きになった。

 

「何だ!? どうなってるんだ!?」

「伊之助!!」

 

切り株の近くに三太郎がいる。

 

(アイツが木を斬ったのか!? やるな。クソーッ!)

 

権八郎が刀を構える。

 

「うおぉ、気配が変わった…アイツ、何かとんでもねぇことする気だぜ!」

 

権八郎が鬼の頸を斬りにかかる。が、鬼は自分を押し潰している木を掴んだ。

 

「危ね…」

 

俺が呼びかけたが、出血でふらついてしまった。紋次郎は木でかっ飛ばされた。

 

「健太郎――――っ!!」

「炭治郎!!」

「炭治郎君!!」

 

健太郎は最後に俺達に言い残した。

 

「伊之助、ハジメ、恵里、死ぬな!! 俺が戻るまで、死ぬな!! そいつは十二鬼月だ!! 死ぬな!! 絶対に死ぬな!!」

 

遠くへと飛んでいく紋次郎を俺たちは、ただポツンと立って見ていることしかできなかった。

 

「南雲、炭治郎をよろしく」

「で、でも……伊之助君は……?」

「一番階級の高い私がついてるんだから。絶対に死なさないよ」

 

アケメも健太郎と同じ方向に行った。その直後、鬼の拳が俺に迫る。

 

「嘴平!!」

 

メガネ女が俺を引っ張って鬼の攻撃から逃れた。

 

「ハァ…ハァ…ハァ…」

 

俺とメガネ女は木の裏に身を隠れた。が、鬼に見つかっちまったみてぇだ。

 

(やっ、ヤベぇ……)

 

鬼がドスドスと足音を響かせて迫ってくる。

 

(くそっ、こんな所で隠れてるなんて、情けねェぜ…! でも、考えねぇと…太刀の通らない奴を斬る方法を…! どうする…どうする…どうすれば斬れる!! 考えろ! 考えろ考えろ考え…)

 

俺が頭を叩きながら考えてると、鬼が木を殴り倒した。寸でのところで避けられた。

 

(ヤベぇぜ…アイツが、アイツが戻るまで…何とか……)

 

と、俺は走りながら考えるのを一旦やめた。

 

(なんじゃああその考え方ァ!!!)

 

俺は逃げるのをやめて鬼に向かって猪突猛進する。

 

「嘴平!!」

 

俺を呼んでいるがもう引き返さねェ!

 

(ふざけんじゃねーぞォ!!)

 

俺は刀を鬼に振り下ろす。やはり通りが悪い。

 

「クソがァア!! 豚太郎の! ばい菌に、汚染されたぜ! ふざけやがって! 危ねぇ所だったァァ!! 考える俺なんて、俺じゃねぇぇえぇ!!」

 

俺はもう片方の刀で刀を叩いて無理矢理鬼の腕を斬った。

 

「しゃァア! 斬れたァア!!」

 

鬼が斬られた腕をつかんでこっちを見ている。

 

「簡単なことなんだよ! 一本で切れないなら、その刀をブッ叩いて斬ればいいんだよ! だって俺! 刀二本持ってるもん!! ニハハハハ!! 俺って、最強!!」

 

鬼はそのまま逃げやがった。思わず「は?」と言いたくなる。

 

「何逃げてんだ!! ゴラァアア!! 待ちやがれ!!!」

 

俺は鬼を追いかけて行った。

 

 

「くっそォ! あの野郎、どこ行きやがった! くっそォ!」

 

俺は途中で倒れそうになった。

 

「こんなの…痛くねぇ! 痛くねぇもんは痛くねぇ!! こうなったら、絶対見つけ出す!」

 

俺は全神経を集中させて鬼の気配を探る。

 

「イギイイ! もうウギィイ゛!!」

 

鬼の居場所を捉えた。

 

「そこかァアア!!」

 

鬼は木に登ってジッとしていた。

 

「こンのクソバカタレェ~~~ッ! どこまで登っとんじゃ!! 野郎…まだ俺に頭を使わせようって魂胆だなァ。そうはいくか!」

 

鬼が突然震えだした。

 

「んだっ!? そうかそうか。この俺に恐れをなして震えてやがるのか。ハハハハハ! 今更遅いぜ!!」

 

鬼が声を上げて動き出した。

 

「んだっ!? 今度は……」

 

姿形がすっかり変わりやがった。

 

「だ…脱皮しやがった!?」

 

脱皮した鬼は俺の真ん前に降り立つ。

 

(いや…いくらなんでも、デカくなり過ぎだろ!やべぇぞこれは……敵からこれほどの圧を今まで感じたことがない!! 圧だけで潰される!)

 

鬼の咆哮で俺は戦慄してしまう。

 

(だめだ、勝てねぇ…」

 

俺は刀を握った両腕をだらりとぶら下げてしまう。

 

「俺は死ぬ…殺される…)

 

『死ぬな!! 俺が戻るまで死ぬな!!』

 

三太郎の声が聞こえた。

 

『どのような時でも誇り高く生きて下さいませ。ご武運を…』

 

今度はババァの声が聞こえた。

 

(…絶対負けねぇ!)

 

俺は刀を構え直す。

 

「俺は鬼殺隊の、嘴平伊之助だ!! かかって来やがれゴミクソが!!」

 

鬼に思いっきり殴り飛ばされた。

 

(速い!! 見えねえ!!)

 

鬼の追撃を躱し、背後に回れた。

 

「獣の呼吸 参ノ牙 喰い裂き」

 

背後から頸を斬ろうとしたが…

 

「折れっ…」

 

刀が折れたことに気を取られて、鬼の反撃を躱せなかった。

 

(しまった…呼吸で受け身を取り損ねた……)

 

倒れてる俺の首根っこを、鬼に掴まれた。

 

「オ゛レの家族に゛近づくな゛アァア!!」

「俺は死なねええぇぇえ!! 獣の呼吸 壱ノ牙……喰らえ! 穿ち抜き!!」

 

折れた刀を鬼の頸に突きつける。

 

(刺さった!! 刺さったけど…なんだコイツ……びくともしねぇぞ!?)

 

鬼の握る力が更に強くなる。これ以上握られたら頸が握り潰されちまう……!!

 

 

『ごめんね……ごめんね…伊之助……』

 

大人の雌が見えた。その次は権八郎と紋逸の姿が。そしてババァ、また次は…指にトンボが止まってやがる……

 

『お前だけは生き延びて…!』

 

 

「だ…誰だ……」

 

血反吐を吐いちまった。もう俺は死ぬ…!

 

「嘴平を離せぇぇぇ!!」

 

メガネ女が鬼の腕に刀を振るった。

 

「水の呼吸 弐ノ型 水車」

 

メガネ女の声がしたかと思えば、鬼の腕が斬り落とされた。

 

(何だ? 斬ったのか? メガネ女か?)

 

鬼の腕を斬ったのはやはりメガネ女だった。

 

「お前の相手は…階級・戊のこの私だッ!!」

 

鬼がメガネ女に向かう。

 

「水の呼吸 参ノ型 流流舞い」

 

鬼の攻撃をメガネ女は次々と掻い潜って反撃した。

 

(速ェッ…)

 

「肆ノ型 打ち潮」

 

メガネ女は鬼の両脚を斬った。そして拳を躱して上に跳ぶ。

 

「壱ノ型 水面斬……」

 

メガネ女の刀は、鬼の頸にそこそこ喰い込む程度までしか喰い込まなかった。

 

「しまっ…きゃっ!!」

「メガネ女!」

 

アイツの刀も通りが悪かった。メガネ女でも駄目なのかよ……

 

と、俺が思っていたのも束の間、どこからともなくソイツは現れて鬼を一瞬で倒した。

 

(す、すげぇ……このすげぇヤツ…初めて見た!)

「嘴平! 無事だったの!?」

俺は棒立ちになっていた。

 

(すげぇ…格が違う……一太刀の威力が違う…天地ほど差がある…あの硬い化け物を豆腐みたいに斬っちまった…! すげぇ、すげぇ、すげぇすげぇ!! 何だコイツ!! わくわくが止まらねぇぞオイ!!)

「な…仲間を助けていただき、ありがとうございます!!」

 

アイツは俺たちを見た後、どこかに行こうとした。

 

「ちょっと待て!! 俺と戦え半半羽織!! あの十二鬼月にお前は勝った! そのお前に俺が勝つ! そういう計算だ! そうすれば、一番強いのは俺っていう寸法だ!!」

「ちょっと嘴平! 失礼だよ!」

「修業し直せ。戯け者」

 

た、戯け者だと…?

 

「なにィィィ!!」

「今のは十二鬼月でも何でもない。そんなこともわからないのか」

「わかってるわ!! 俺だってそんな雑魚、十二鬼月だと思ってねぇよ!! 十二鬼月とか言ってたのは炭治郎だから!! 俺はそれをそのまま言っただけだから――…な」

(!?!?!? 何だこれ!? 縛られてる!? 速ェ…速ェコイツ……)

「ってオイ!! 待てコラ!!」

 

半半羽織はそのまま去っていく。

 

「己の怪我の程度もわからない奴は、戦いに関わるな」

「アァ!? 聞こえねぇよ!! 声小さいし速ェんだよ歩くの!! 待てっつってんだろオイ!! 縄解けコラ!! オイ!! オイ!! オ―――――イッ!!!!」

 

この後、俺の喉は潰れた。




炎の呼吸 漆ノ型 紅蓮天道

炎を身に纏った鳥の如く、天に向かって刀を突き上げる。日の呼吸 陽華突に類似。


私です。

伊之助主観の話を書くのが物凄く大変でした。基本キメツ組の台詞とかはアニメ版を参照してますのでそれなりに時間がかかります。(勿論漫画の方も面白いですけどね!!)

二つ目のアンケート、二個しか投票されてないけど(執筆当時)両方とも一番上の選択肢でした。いやどんだけ犠牲者出したくないねんって思いました。私も同じ考えですけども。

そして、獪岳が善逸を置いて何処へ行ったのかについてですが、救援を呼びに行きました。

無限列車編は犠牲者無しにしてほしいですか?(魘夢除く)

  • 犠牲者ゼロで!(煉獄さんも)
  • 原作通り(煉獄さんとお別れ)
  • 煉獄さん以外ならおk
  • 猗窩座を倒せ!
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