GANTZ:F   作:うたたね。

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お気に入り減ってぴえん。
でも評価が増えたのでヨシ!
いつも誤字報告ありがとうございます 

千手編読み直したけど、やっぱり面白い。早く大阪編まで行きたいですね〜。

それでは、どうぞ。


0009 仏像バトル

「おやすみ、玄野くん」

「ああ、おやすみ」

 

 就寝の挨拶を交わし、布団に入る。勿論、違う布団だ。玄野がベッドで岸本が敷布団。部屋は一つしかないため、同じ部屋で寝ている。

 

 岸本と生活を始めて1ヶ月が経ったが、結構慣れてきた。最初こそドギマギしていたし、そういう雰囲気と勘違いして間違いを犯してしまいそうにな(胸を揉んでしま)ったこともあるが、今ではもうそんな気分にすらならない。

 岸本のことは好きだ。今でもそうで、告白されたらたぶん秒で返答するだろう。

 けど、岸本が玄野に告白することはない。彼女の好意は別の人間(加藤)に向いている。玄野など視界の外側だ。最初こそ、加藤加藤と加藤のことしか喋らない彼女にイラついていたが──

 

(なんか、どうでも良くなったな)

 

 というのも、おそらく甚爾との鍛錬がストレスの解消になったからだろう。テレビか何かで身体を動かすのはリフレッシュにもなると言っていたのを聞いたことがある。

 無論、岸本が玄野に好意を向けてくれるのなら、それに越したことはないけれど。

 そんな感じで、玄野と岸本の関係性はそれなりに良好だった。

 

 さぁ、今日も鍛錬で疲れた身体を癒そう──目を閉じて、夢の世界に入ろうとしたその時だった。

 

 

──ゾクゾク

 

 

 首筋を這う、悪寒。

 

「岸本!」

 

 玄野は起き上がり、岸本に声をかける。彼女も気づいたらしく、頷く。その腕にはスーツの入ったケースが抱かれている。

 玄野と岸本は、予め決めていたことがある。それは、ミッションの予兆が現れた時、すぐにお互いに確認し合うことである。トイレなどでミッションの準備ができない時、片方がそれを補うことで前回の玄野が陥った事態を防ぐことが出来る。

 

「ミッション……」

 

 岸本が、心配そうに眉尻を下げる。

 ミッションに対して恐怖を覚えているのだろう。おそらく、それは前回のミッションが原因。

 田中星人との戦いで初めて人の死を間近で見た彼女は、自分の死を幻視してしまった筈だ。一度自ら命を絶ったとはいえ、死が怖くないわけがない。

 

「……岸本、俺や伏黒さん──加藤もいる。だから、あんまり怖がンなよ」

「玄野くん……」

 

 ここで俺が守ってやる、とでも言えれば良かったが、玄野はヘタレた。それでも、及第点と言ってもいい。

 

「うん、ありがとう」

 

 安心したのか、表情が若干柔らかくなった岸本は、そのまま「着替えてくるね」と脱衣場へと向かっていった。

 玄野も同じく準備を始める。向こうで着替えてもいいが、甚爾からなるべく着替えて来るように言われている。前回のように新人が悪ふざけで武器を向けてくる可能性があるためだ。

 

 準備を終えると、狙っていたかのようなタイミングで転送が始まった。

 

(何だろう──すげェ、ワクワクするぜ)

 

 岸本とは違い、玄野はミッションに対して高揚していた。

 ミッションという居場所。いつかの自分に戻ったような気がするのだ。ミッションでなら、ヒーローになれる。

 それに、甚爾から受けた指導の成果を試したくて堪らないのだ。どれだけ自分が戦えるようになったのか──気になって仕方がない。

 

 転送が終わり、いつもの部屋へと飛ばされる。部屋にいる住人を確認した玄野は、思わず目を見開いた。

 

(なんだよコイツら……知ッた顔一人もいねーぞ……)

 

 最初のミッション以来のことだった。いや、最初のミッションでも隣には加藤がいたし、田中星人の時は西がいた。知らない人間に出迎えられるのは、今回が初めてだ。

 

(1、2、3……9人、多いな)

 

 テレビで見たことがある坊主にチャラ男、迷彩服を着たデブ、空手服を着た外人にスタイルの良い女性──これまた共通点のない者たちばかりだ。

 彼らは怪訝にこちらを見つめているが、特に気にはならなかった。このスーツの強みを知っているからだ。

 先にいた面子を特に気にすることなく玄野は座り込む。ミッションが来るまでは休憩しておこう。

 すると、坊主が「ここは死後の世界だ!」などと言い始めた。彼は坊主。死後の世界を信じているのだろう。新人たちから投げかけられる質問に次々と答えていくが、その様子を見て思わず玄野は笑ってしまった。

 何も知らない彼らからしてみれば、そう思うのも無理はない。ネギ星人の時もこの部屋が死後の世界だと信じていた者がいた。ただ、この部屋がどういう場所を知っている身としては、失笑する他ない。

 

 そんな坊主を中心とした珍光景を眺めながら待っていると、再び転送が始まった。まず転送されて来たのは加藤だ。続いて、北条、犬、岸本と経験者組がやって来る。

 

「計ちゃん、伏黒さんはまだ来てないのか?」

「ああ、まだみたいだな。あとヤンキー二人も」

 

 甚爾と別れたのは3時間ほど前──そういえば「これから打ってくる」なんて言ってた気がする。

 

「あっ」

 

 噂をすると何とやら。転送されて来たのは、甚爾その人だった。

 彼は腕を組んだまま転送されてきており、その顔は不機嫌そのものだった。

 

「──ガンツ……! マジでふざけんなよオマエ……」

 

 転送が完全に終わり、動けるようになった甚爾が膝をついた。彼の纏う雰囲気は怒りからか刺々しいが、何処か哀愁漂っているようにも感じる。

 ただごとじゃないと思ったのか、加藤が甚爾に話しかける。すると、甚爾は大きくため息を吐いて気の抜けた声色で一言。

 

 

「──全回転中だったんだよ。だってのに転送始めやがって……」

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

「おーおー、今回は随分と新人が多いじゃねぇか」

 

 ショックから何とか立ち直った甚爾は、ようやく部屋の状況を認識し、新人の多さに驚いた。

 集められているメンツはやはり性別も年齢もバラバラだが、今回は一人外人がいた。それに明らかにその他のメンバーとは違う、()()()()()()()()男も。おそらく軍人なのだろう。座りながらも周囲の警戒を怠っていない。

 もしかしたら今回は、それなりに難しいミッションなのかもな、などと思った。根拠は特にないが。

 

「新人? 貴様、何を言っておるのだ」

「あ?」

 

 甚爾に噛み付いて来たのは袈裟に身を包んだ坊主だった。怪しむようにして甚爾を見上げている。

 

「俺らはこれから殺し合いに行くんだ──つったら、オマエは信じるか?」

「信じるものか! やはり貴様は煩悩の化身──!」

「まぁ、坊さんなら仕方ねぇか」

 

 こういう何かを信仰している人間は思想が凝り固まっているため、何を言おうとも無駄だ。期間があれば説得も不可能ではないが、短期間では不可能だろう。

 暴力で従わせたとしても役に立つとは思えないので、放って置いていいだろう。

 

「その人の言う通りだッ!」

 

 声を張り上げたのは、加藤だった。

 

「これから俺たちは殺し合いに連れて行かれる! 生き残りたいのなら、俺たちに従ってほしい!」

 

 前回と同様、加藤は新人を導くつもりらしい。

 前回とは違い、これだけの人数だ。スーツを着れば戦力になるし、それだけで住人の生存率が上がる。

 

「耳を貸すな! 其奴も煩悩の化身! 耳を傾けるな! さすれば、我々は無事に極楽浄土へと誘われる。耐えろ、耐えるのだ……」

 

 しかし、その説得を坊主が邪魔をする。いや、本人からすれば導いているつもりなのだろう。同時にこの非現実的な状況から目を背けるために自分に言い聞かせているように見える。

 やはり社会的信用としては、高校生程度の子供(加藤)得体の知れない男(甚爾)よりも坊主の方があるのだろう。チャラ男、中学生、ミリタリーデブ、空手外人、サラリーマンと、新人の過半数は坊主と共にお経を唱え始めた。

 

「クソッ」

「ほッといた方がいい。たぶん、コイツらは耳を貸さない」

「ホm……北条」

「オマエ、今ホモッて言おうとしなかッたか?」

 

 北条は、新人は諦めろと言う。説得は不可能だと判断したのだろう。

 いや、まだだ、と加藤が諦めずに再び説得に向かう。

 

 面倒な気質だな、と甚爾は加藤を冷めた目で見つめる。加藤はひたすら善人だ。ただ、善人にもいくつか種類があり、加藤は正義感が強いタイプだ。

 誰にも傷ついてほしくない。死んでほしくない。そうして、他人の思いを、命を背負い──そして、最後には耐えきれずに壊れてしまう。

 リーダーになれる素質を持つと同時に、崩壊するリスクを背負う人間──それが加藤勝だ。

 

(一般人が巻き込まれたら、庇いそうだもんなぁコイツ。面倒くせ)

 

 自分の大切な人間ならまだにも、見知らぬ人間を救おうとする気概は甚爾には分からなかった。

 

 

 それから数分が経った。

 加藤の説得は意外と上手くいった。ガンツが歌を流すこと、球が開くことなど、これから起こることを伝えることで信用を完全にとは言わないが勝ち取ることが出来たのだ。

 また、前回生き残ったヤンキーたちが転送されてくることはなく、どうやらミッション外で命を落としてしまったようだ。大方、違反行動でもしてガンツに始末されたに違いない。

 新人たちはガンツから提供されたスーツや武器を手に取り、興味深そうに観察している。

 甚爾はそんな彼らを尻目にガンツに表示された星人の情報に目を通していた。

 

 

あばれんぼう星人

 特徴

  つよい

 おおきい

 きな

  せいとこ おこりんぼう

 ぐせ

  ぬん

 

 

 おこりんぼう星人

 特徴

  つよい

  おおきい

きな

  せいとこ あばれんぼう 

 口ぐせ

  はっ          』

 

 

(金剛力士像、か。置かれてるのは東京だったら、浅草寺、観音寺、本門寺、か)

 

 ネギ星人、田中星人の例を見るに、星人は基本的に人間社会に上手く溶け込んでいる。今回のおこりんぼう星人とあばれんぼう星人は仏像に扮していると考えられる。

 特徴につよいと記されているが、ネギ星人や田中星人にも同じことが書かれていた。気にするだけ無駄だ。

 

(さて、今回は何人生き残るだろうな)

 

 全員が助かることはない。少なくとも坊主は確実に死ぬ。ネギ星人や田中星人レベルであれば、庇いながら動くことも出来るかもしれない。ただ、甚爾たちを敵視している彼がこちらに近づいてくるとは思えない。

 甚爾の予想では、経験者はほぼ全員。新人だとあの軍人や冷静に物事を見ている眼鏡、それと玄野に何故か熱い目線を送っている女くらいだ。尤も、難易度によって増減はするかもしれないが。

 

「あっ!」

 

 どうやら転送が始まったようだ。最初は北条(ホモ)から。その様子を見た加藤がスーツを着るように促すが、反応は薄い。武器とは違い、スーツの着用に抵抗があるのは何となく分かる。

 スーツの重要性を知っている経験者からすれば、しのごの言ってはいられない。ただ、新人からすればコスプレをしているようにしか見えないのだ。

 ただ、眼鏡の男と軍人はスーツを着ることを決断したようで、ケースを手に取り着替えに向かった。

 

 転送を待っている間、特にすることがなかったのでいつものスウェットを脱ぎ、カンフーパンツに履き替える。

 甚爾の高速戦闘にも耐えられる優れものだ。

 

「お、次は俺か」

 

 着替えると同時に甚爾の転送が始まった。

 

「ねぇ、キミ。そのスーツ、やッぱり着た方がいいの?」

「え、俺? うん、着た方がいい」 

 

 転送される直前、玄野と新人の女性が何やら話していたが──まぁ、どうでもいい。

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

「ああ? 何処だ、ここ」

 

 転送された先にあったのは、確かに寺院だった。しかし、この寺を甚爾は見たことがなかった。

 寺の名前を確かめると、羅鼎(らてい)院と記されてあった。聞いたこともない。小規模なものならまだしても、これ程大きな寺であるならば知らない筈がない。東京ともなれば尚更だ。

 

(マジもんの異世界っつーことか)

 

 これまで見てきた建築物などは以前いた世界と変わらなかったため、特に気にしてはいなかったが、甚爾の知らない寺院があったことで改めて認識出来た。

 ここはやはり、甚爾がいた世界とは違う場所なのだと。

 

(とりあえず、ミッションを進めるか)

 

 ただ、そんなことは今考えても仕方がないことだ。思考を切り替え、目先の集中することにする。

 

 今回ガンツが提示した星人はこの仁王だ。特に動く素振りを見せないため、とりあえずマップを確認することにした。

 レーダーマップを開くと、星人の居場所と今回の行動範囲が表示される。どうやら今回は羅鼎(らてい)院全体が範囲となっているみたいだ。

 星人の数は全部で18体。ネギ星人や田中星人よりも多い。

 ただ、そのほとんどは寺院の中に点在しており、今のところこちらに気づいている素振りはない。問題は、最も近い箇所にいる──というより、目の前にある2体の反応。

 チラリと視線を向けると、確かに見た目は普通の仏像ではあるが、注意深く見ればその瞳がこちらに向いているのが分かる。

 

「伏黒さん」

 

 全員の転送が終わり、さっきまでは静かだった空間が一気に騒がしくなった。加藤や岸本が新人に気を掛ける中、玄野が甚爾に話しかけてきた。

 

「コイツ、星人ッすよね?」

「ああ、反応も出てる。さっさと殺すぞ」

「待ッてよ。殺すッて……これ、壊すの? 大丈夫なの?」

「誰だオマエ」

 

 甚爾の言葉に驚いたような反応を見せたのは、玄野の後ろに立っていた新人の女だった。すらりとしたスタイルに、岸本と同じくらいの胸。顔は愛らしいというよりは美しいという言葉が似合う美女で、スーツを着ていることでそれらがより際立って見える。

 

「桜丘聖。玄野クンから少し話を聞いてるけど、これから殺し合いするッてホントなの?」

「俺は伏黒甚爾。本当だ。ま、説明するよりは見てもらった方が早い」

 

 やるぞ、と玄野に声を掛けると玄野が頷く。

 二人はXショットガンを仁王に構え、躊躇いなく引き金を引いた。

 

「何も起こらないけど」

「タイムラグがあんだよ」

 

 そう言った途端に仁王の顔面が破裂し、血や肉片を撒き散らしその巨体がぐらりと崩れ落ちる。

 その様子に桜丘だけでなく、加藤たちも驚きを露わにした。

 

「計ちゃん、伏黒さん、なにして──!」

「星人狩り──行くぞ」

 

 一々、加藤たちに構ってはいられない。

 甚爾は門を容赦なく蹴破り、寺院の中へと侵入する。

 今の破壊音で中にいる星人たちがこっちに気づいた可能性がある。門の近くはマップの範囲内ギリギリであり、物量で攻めてこられた場合、こちらが圧倒的に不利だ。

 今回もこれまでのミッション同様、別格のボス星人がいると考えれば、リスクはあるが戦いやすい寺院内に入った方がいい。

 

 寺院に入ると、囲うようにして10体の星人が現れた。

 武器を持っているもの、そうでないものと特徴は様々だ。ただ、大した相手ではない。田中星人のボスよりは確実に弱い。

 

「玄野、オマエは3体やっとけ。俺が残りをやる」

「了解ッす」

 

 一人でも全員相手取れるが、玄野の経験値のために数体を譲る。油断さえしなければ倒すことが可能だろう。

 玄野から目を離した甚爾は、即座に仏像星人へと距離を詰める。狙ったのは、長槍を持った個体。リーチもあり、遠くから投擲で狙い撃ちも可能。他の個体は殆ど素手か鈍器のため、後回しで大丈夫だ。

 狙われた仏像星人は、槍を振るうが甚爾はそれを体を捻ることで避け、ガラ空きとなった顔面へと拳を振るう。

 甚爾の膂力は、岩をも容易に砕く。仏像星人の首は砕かれ、そのまま機能を停止した。

 だが、甚爾の攻撃はまだ終わらない。仏像星人の死体をもう一体に投げつけ、視界を塞ぎその隙にガンツソードで突き刺した。そのままソードを手放した後、地面に置いていたXショットガンを掴んだ。ひとつ、試してみたいことがあったのだ。

 

(多重ロックオン──たった今思いついたが、出来るか?)

 もしも多重ロックが出来るのならば、星人の殲滅効率は格段に上がる。試してみる価値はある。

 だが、そこで甚爾にとって想定外の事態が起こる。

 

「すじょぬるまぬ」

 

 甚爾を囲っていた仏像星人たちが一斉に逃げ出したのだ。

 葬られた仲間を見て、自分たちでは勝てないと判断。勝てないのならば──()()()()()()()()()()()()()()()。彼らが向かった先は、加藤たち、新人がいる場所だ。

 

「星人のくせに、中々人間臭えことしやがる」

 

 だが、折角の点数だ。1体2点としても14点は手に入る。逃がすつもりはない。

 それに残ってる星人やボス星人も控えている。もしかしたら今回で100点を狙えるかもしれない。

 

 星人の死体から刀を引き抜き、天与の暴君は星人狩りを再開した。

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 甚爾が逃げた星人を狩っている頃、玄野も無事に3体もの星人を倒していた。

 いきなり3体を任された時は驚いたが、意外にも弱かった。周りを見た感じ、スーツを着ていない連中でも渡り合えているので、そこまで強い個体ではないのだろう。

 

「キミ、すごいね。ピンチになったら助けようと思ったけど、気にしすぎだったみたい」

「そ、そう?」

「うん、カッコ良かった」

 

 玄野の戦いを見届けていた桜丘。玄野の目から見ても美女である彼女に褒められて、恥ずかしそうに頬をかく。

 

「あの人──伏黒って言ってたけど、あの人はキミの師匠?」

「ああ……前回のミッションが終わった後から色々教えてもらってる。すげー人だよ」

「私も格闘技には自信があるけど……あれは別格ね」

 

 二人の視線の先には、逃げ出した星人を次々と殺している甚爾の姿があった。格闘は勿論、武器の扱いも卓越している。未だに何故死んだのかが理解出来ない。

 

「俺も、あの人みたいになりたいんだ」

「え?」

「あの人みたいに強く」

 

 そういう玄野の目は、爛々と輝いていた。桜丘は、まるで吸い込まれるように、その瞳から目を離せない。

 そして。

 

「ねぇ、このミッションが終わったら、付き合わない?」

「え、ぁ……はぁ!?」

「んふ、その反応、可愛い」

 

 そう言って桜丘は玄野の唇を奪う。

 

「お、オマエ何、して……ッ!」

「あ、初めてだった? ゴメンね?」

 

 訳がわからなかった。玄野の脳は見事に混乱していた。

 けど、何故だろう──不思議と、悪い気分にはならなかった。

 我ながら単純な男だな、と思う。

 

「いいよ……俺で……いいならさ……」

「よし! 約束ね? 免許取りたてだけど、ドライブ連れてッたげる」

「ああ」

 

 二人は笑い合い、立ち上がる。

 生き残るためにミッションを終わらせるのだ。

 

 そんな決意をした時だった。

 

 

 ──ベキベキベキベキベキベキベキベキ

 

 

 そんな強烈な破壊音と共に、寺院の蔵が破壊され、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 仏像星人と戦っていた者たちの動きが一瞬だけ止まる。甚爾は星人を倒しながら「マジかよ」と笑っていた。

 そしてそれは──玄野も同じだった。

 

 好戦的な笑みを浮かべて──一言呟いた。

 

 

「──アイツは俺が殺る」

 

 

 




指摘を頂いたので、パパ黒の転送シーンを修正しました。
転送の予兆が始まったので、急いでトイレへと駆け込んだ模様。



原作との相違点
・玄野に精神的余裕が出来ているので、岸本との関係は良好。なお失恋。
・岸本が出ていかないので、メンタル弱弱玄野くんじゃないので桜丘さんとセックスしない。でも、それはそれで「玄野くん可愛いね♡」ってなったのであんまり変わらない。

補足
羅鼎院は、GANTZオリジナルで原作には存在しない。呪術廻戦は、建築物などは私たちの世界に準拠しているので、本作では羅鼎院は存在しないものとして扱うことにした。


おこりんぼう星人・あばれんぼう星人編 新人一覧

《桜丘聖》
バイクで事故って死んだ巨乳美人。岸本は違う感じで美形なお人。
母性本能が強いらしく、原作では童顔で泣いてた玄野のことが好きになったみたい。
キックボクサーらしく、普通に強い。ステだけなら運と力以外はマックス。成長速度はSであり、原作では相手が悪かっただけで、何かが違えばいきのこれたかもしれない。

《宮藤清》
眼鏡の男。頭が良く、冷静に状況を把握できてたりしたのでガンツ適正能力はそれなりにある。
原作ではボスに喰われて死んだ。

《東郷十三》
自衛隊員の男。原作ではスーツを着ていなかったために死んでしまったが、遠距離で星人を次々と葬って来た射撃の腕は確か。
スーツさえ着ていれば生き残れてたんじゃないかなって。
割と二次創作では生存しがちな男。


《JJ》
空手にハマった外国人。スーツ着てなくても星人と戦えるなど、素の戦闘能力は非常に高い。スーツを着ていなかったため原作では死んでしまったが、もし着ていれば生き残れるかは別として、かなり戦力になっていたのではないだろうか。


《岡崎明俊》
サバゲーが好きなサラリーマン。デブ。
銃の扱いには慣れているが形だけど評されている。たぶんスーツ着てても死んでた。

《トマオ》
DJに憧れた中学生。けど、あんまり中学生には見えない。後述する近藤裕太とはミッションを通じて意気投合した。本作でも死ぬんじゃないかな。

《近藤裕太》
渋谷では名の知れたDJらしい。喧嘩慣れしてるか、星人をスーツを着ずに一人で倒すなど、それなりに活躍した。

《徳川夢想》
坊主。僧ではあるが、信仰心などはないらしく、金と女と名誉が好きな強欲男。たぶん呪術にいれば、夏油傑にいいように使われて殺されてたと思うんだ。

《池俊一》
サラリーマン。突出したところはない。実は今話で死んでる。エリア外でバーン。




続きに関しましては、またでき次第投稿します。
実習中ではありますが、まぁ頑張ろうと思います。

感想、評価、お気に入り、お待ちしております〜!

GANTZ:F 完結後に書いてほしいもの

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  • かっぺ星人後からパパ黒介入√
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