【アズールレーン】ヤンデレ測定器   作:そうすけ

11 / 28
今回はスピンオフ程度に書いてみました。ゆるふわな癒し系のお話のつもりです。


番外編
ヤンデレ測定器のスクリーンショット集(3枚)


ヨークタウン型姉妹とエセックスさんの騒動で、ぽっかりと空いた天井の修理まで時間がかかる。そんな眺めの良い執務室で呑気にぼうっとしてると、

 

「指揮官〜いるかにゃ〜?」

 

この原因を引き起こした張本人、明石さんがフラッとやって来る。

 

「何の爆発と思ったらやっぱり、ここだったにゃ〜。指揮官も修羅場に巻き込まれるなんて罪な生き物なのにゃ〜」

 

「明石さんも充分仲間じゃないか〜」

 

罪作りな、ね。

 

「ご、ごほん、にゃ! 今日は写真を持ってきたのにゃ〜」

 

「写真? 何の?」

 

「ヤンデレ測定をしている時に、ヤンデレ測定度が自動で、険悪、修羅場な雰囲気を感知して、カメラが起動するのにゃ! その中でも明石がピックアップしたモノを持ってきたのにゃ!」

 

意気揚々と語るけど、その写真大丈夫……?

 

「よくKAN-SENの子たちに気づかれ無かったね。バレてたら三味線になってたね?」

 

「ゔぐっ…! その心配は無いのにゃ! KAN-SENの子たちには聞こえない周波数のシャッター音が鳴ってるからにゃ!」

 

そうすると、見慣れた緑色のタブレットの写真ライブラリを開いた。

 

数ある写真はスライドしながらで分かるくらいの、修羅場な写真が見えてしまった。本当に不安しかないぞ!

 

「じゃあまずこれにゃ! グロスターが秘書艦の時にゃ! なお写真は白黒なのにゃ」

 

最初に測定したのがグロスターさんだったな。僕は、明石さんに強引に重桜の寮へ連れて行かれた為、詳細はわからないが、恐らくは何も起きてない筈。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「絶対まともな表情じゃないぞ!?」

 

「うげぇ!? 明石の悪い予感は的中にゃ!! 逃げて正解だにゃ!」

 

普段からしっかりしているグロスターさんですら、数値が70超えてこれなので、重桜の子達は凄いマシに見える。見える……?

 

「本当に、グロスターさん気づいていないんだよね……?」

 

「当たり前にゃ!! 明石はそんなヘマしない「失礼いたします、ご主人様」」

 

「「ぎゃああああああ!!! ……あ、ベルファスト(さん)か……」」

 

本当に本人が来たのかと思って悲鳴をあげてしまった。

 

「ご主人様……? 如何されましたか? エンタープライズ様の代理で、研究委託のレポートを持ってきたのですが」

 

「あ、ああ……。ベルファストさん、ありがとう。ううん、何でもないよ?」

 

「左様ですか……? 明石様と抱き合って悲鳴をあげているのは、何でもないのでございますか……?」

 

僕と明石さんは、今の状況に気づいてお互い、ゆっくり離れた。

 

「指揮官とブラウザクラッシャーを見てたら、予想外に怖くてびっくりしちゃったのにゃ! にゃはは……」

 

グロスターさんをビックリ系画像などという風評被害はヤめよう!

 

「あまり遊ばれていると矯正いたしますよ? ……ふふ、冗談ですが」

 

軽い会話な筈なのに、なぜか体に悪寒が……ベルファストさんの目のハイライトは何処へ……。

 

「それではこれにて失礼します。お遊びは程々に、ですよ?」

 

英国式挨拶、カーテシーをしてベルファストさんは執務室を出た。

 

「おかしいのにゃ……」

 

「明石さん、どうしたの?」

 

「……よく見たらベルファストの写真だけキャプチャされてないのにゃ~。測定したKAN-SENは必ず撮影されてるはずなのににゃ……」

 

そんなことあるの?

 

「まだ不具合があるのかな?」

 

「バックアップから探すかにゃ……ん?」

 

何かを見つけたのか、僕もタブレットをのぞき込む。1枚の文字だけの画像だ。

 

 

 

 

 

『ヨケイナ センサクハ スルナ』

 

 

 

 

 

「……何だかまるで、僕たちが見る前提で用意されたみたいだね」

 

「……何もしないのが安全なのにゃ。さて次の画像は……」

 

「モナークの測定をしにロイヤル寮へ行った時にゃ!」

 

切り替わりが早い明石さんが次の画像を開く。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「ああ、ここからモナークさんとウェールズさんの修羅場が始まったのにゃ?」

 

「うん、その時はまだモナークさんに指輪をあげてなかったからね。物凄い睨んでいたね……」

 

別に思い出に浸るような事ではないし、この出来事から1週間も経っていないのが驚きである。

 

「この後、主砲が暴発するなんて思いもしなかったよ」

 

「そういえば、モナークとウェールズが揉めてた時、モナークにはどんな処罰をしたのかにゃ?」

 

コンコン、と再びノックする音がした。

 

「指揮官! 爆撃を喰らったと聞いてきたが……随分、派手にやられたようだな。執務室が……」

 

噂をするとモナークさんが心配しに来てくれた。

 

「そうなんだよ。幸いにも僕は無傷だけど。モナークさんは、ウェールズさんと話し合えた?」

 

「ん? ああ、あの罰の話か。珍しくアイツが頭を下げてきてな。真面目に謝られて、私も醒めてしまったから受け入れることにした。仮にも妹になる存在だった奴だからな。だが、相変わらず私はアイツを妹とは認めないがな!」

 

フンス! と腕を組むモナークさん。

 

「モナーク、ここにいたのか。ロイヤルの会議中に慌てて出ていくから、皆騒然としていたぞ……それにしても派手にやられたな、指揮官。ロイヤルの方で執務をするか? 優秀なメイド隊もいるし、私がより一層手を尽くそう」

 

「おい! 戦闘でも執務でも私が最優だ! お前は陛下の鞄持ちでもしていろ!」

 

「ほう……毎晩、指揮官ぬいぐるみを抱きしめて寝ている、可愛いモナークさんは最優なんだな?」

 

「なっ!? お前こそ、【指揮官AMSR~甘え上手の指揮官さん~】を聞いて涎と欲望を垂れ流している奴に秘書官は任せられん!」

 

「……もう一度、話し合う必要があるようだな」

 

「望むところだ。今度はねじ伏せてやる」

 

 

 

 

 

「「指揮官、演習場を借りるぞ」」

 

 

 

 

揉め事の中にとんでもない事が聞こえたけど、気のせいな事にしたい。

 

「ねえ明石さん。KAN-SENの備品って明石さんが販売してるんだっけ?」

 

「そうにゃ」

 

「ある程度の販売の自由は認めているけど……この前、僕に色んな事を喋らせたり、布や綿を大量に納品させたのと関係あるかな?」

 

「勘の良い指揮官は嫌いにゃ……」

 

「あっ……」

 

その反応で察してしまった。

 

「あまりヤバい事はしないでね……?」

 

「もちろん……にゃ」

 

「そこは嘘でも言い切って!?」

 

「じゃあ仕切り直して、最後の写真いくにゃ!」

 

僕は全然消化しきれていないんだけど……写真をのぞき込む。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「へ!? 何でこんな写真撮れてるの!? 僕と愛宕さんしかいなかった筈なんだけど」

 

明らかに一人称視点なんだけど……。

 

「これは指揮官の視界をジャックして撮ったものにゃ。相変わらず、『あ』のつく三文字の重桜はやべー奴が多いのにゃ」

 

「それはあなたもでは?」

 

「にゃ!? 明石ほど真面目で潔白なKAN-SENはいないのにゃ! 指揮官は早くダイヤを買って明石に貢ぐのにゃ!」

 

「明石さんは少し前の、喋った言葉を忘れたの!?」

 

「いいなぁ……指揮官と明石ちゃん仲良さそう……」

 

ん? どこからか声が聞こえる。執務室の扉は開いていない。360度見渡しても人影は無い。

 

「気のせいかな……はぁ、空がこんなに青いの……に……!?」

 

「どうしたかにゃ? 指揮官」

 

「いたんだよ……」 

 

「何がにゃ?」

 

「指揮官殿!? 愛宕を見なかったか!? 愛宕ー!! 拙者に睡眠薬を盛るなど、やってくれたな!?」

 

「いるよ……愛宕さん」

 

「どこ(にゃ?)だ!?」

 

そうやって僕は人差し指を一本、上に向ける。綺麗にぽっかり空いた穴に向かって。

 

「「上……? ああ!?」」

 

愛宕さんは先日のやらかし案件によって秘書艦、不要な執務室の立ち入りを禁止されている。その逆手を取ってまさか、上から見ていたとは……。近づいてはいないものの、今まで上から見られていたとなると背筋が凍った。

 

「指揮官、私……見つかっちゃった……」

 

「愛宕!! 早く降りて……はできぬか。だったら気絶させて説教するぞ! 覚悟しろ!」

 

「あの、高雄さん……? 刀を出して何を……?」

 

 

 

 

 

 

「悪・即・斬!!!」

 

 

 

 

 

 

 

あっ。

 

 

 

 

 

 

執務室はオープンカーの如く、眺めが良い。眺めが良いから、KAN-SENの会話もよく聞こえる。耳をすませば、

 

『これ以上の失態は重桜の恥だぞ! 聞いておるのか!?』、

 

『これ以上やらかしたらロイヤルの立つ瀬がないじゃない!? ねぇベル!!』、

 

『どうして私を執務室に入れてくれないんだ!? 何!? ユニオンの恥だと!?』、

 

『我は何もしていない!! 何!? 何故、パンツを指揮官の懐に入れた事を知っている!?』、

 

長門ちゃんやクイーンエリザベスさん、エンタープライズさんに、グラーフ ツェッペリンさん、皆、違う陣営なのに声が綺麗に聞こえる。

 

 

 

 

 

 

 

「ウチは風通しが良い職場だなぁ……」

 

空は雲一つない、晴れた空なのに、僕の目は大雨である。

もしよければ良かった話を聞かせてください。

  • グラーフ・ツェッペリン編
  • 大鳳編
  • プリンスオブウェールズ編
  • 愛宕編
  • ベルファスト編
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。