【アズールレーン】ヤンデレ測定器   作:そうすけ

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今回は指揮官に起きるアクシデントで会話が少ないかもしれません。

ですが、途中KAN-SEN達が何て言ってるかは分かるようにします。

色々なKAN-SENがふざけて何か言っているのはぼかすので良ければ読み取ってみて下さい。


ワシントン編

「うぅ〜ん……朝か───ん?」

 

一日の始まり、朝を迎える。時刻は7時前くらいだ。天気も良く、雲一つもない青空だ。自室にある布団から足を出して起き上がろうとすると、何かにぶつかった。

 

「んお? チース、指揮官! まだ寝ぼけてんのかぁ?」

 

気合の入った挨拶をする銀髪のKAN-SEN、ワシントンさんに挨拶をされた。

 

「ワシントンさん? 早いね。秘書艦仕事まで2時間近くあるよ?」

 

「朝を制する者は砲撃を制する、ってな! ほら、布団は畳んでやるから身支度してこいよ!」

 

まるで家政婦のようにウッキウキで布団を畳むワシントンさん。畳んだ布団を片手で楽々持ち上げて、押し入れに投げ込む。ふすま壊れちゃうからやめて!

 

「お待たせ。じゃあ朝食に行こうか」

 

顔を洗い、指揮官の制服に着替えて、伸び伸びをする。ようやく覚醒した所で僕は疑問を持つ。

 

 

 

 

 

どうやって鍵の掛かった僕の部屋に入ってきたんだ。おかしいなぁ、ちゃんと障子に鍵を掛けたはずなんだけど……。

 

 

 

 

「ワシントンさんは今日、どこの食堂に行くの?」

 

「アタシは断然、ユニオンのバイキングだ! ガッチリ食わないとな!」

 

朝食の時間の真っ最中なので、かなりの人で賑わっていて、お皿を取るのにも列が出来ている。僕も料理を取ろう。

 

「あら? 指揮官くん? おはよう、今日はユニオンで朝食なのね?」

 

料理の順番に並んでいると、前方の上の方から声がかかる。この布面積の少ないベージュのドレスは、セントルイスさんだ。

 

「おはよう、セントルイスさん。朝にワシントンさんと合流したから、こっちにしたんだ」

 

「そうだ! なんたって今日はアタシが秘書艦なんだからな!」

 

僕の真後ろに並んでいるワシントンさんがビシッと拳を握る。

 

「ワシントンが秘書艦……? 気合入ってるのね」

 

セントルイスさんは割と珍しげな反応をする。まあワシントンさんにやってもらうの初めてだしなあ。

 

料理を取ってテーブルにつく。正面にワシントンさんが座る。ワシントンさんの皿にはベーコンやスクランブルエッグなど、タンパク質が豊富なものがモリモリだ。

 

「おはよう、指揮官。朝から会えるなんて私はラッキーだ。顔を合わすのは何時間ぶりだろうか……」

 

僕の右隣の席にはエンタープライズさんが座った。そういや彼女も秘書艦禁止勢の一人だったね。死んだような目をして話をする分、愛宕さんのようにだいぶ体にキているらしい。たしか24時間たってないはずなんだけど……。

 

「エンタープライズ、お前が食堂に来るなんて珍しいじゃねえか。ヴェスタルに栄養管理されてんのか?」

 

ワシントンさんがベーコンをムシャムシャ食べながら、エンタープライズさんに質問をした。

 

「私は食べにきた訳じゃない。たまたま指揮官の匂いや足音がしたから寄っただけだ……まずい、ヴェスタルだ! さらばだ!」

 

ポケットから出したメイト食品を咥えると窓を開けて飛び出した。ここ二階じゃなかったかな……。

 

「うへぇ、あいつも重い奴だな……」

 

「秘書艦を禁止されると、そんなに重症なんだね……」

 

「それほどお前がモテモテだってことじゃね? うりうり〜」

 

ワシントンさんがからかうように、僕のほっぺを指でぐりぐりする。ん? ワシントンさんの後ろにいるのは……。

 

「あ、おはよう。ノースカロライナさん」

 

「うげぇ!? なんでここに!?」

 

「あなたが秘書艦だというから心配で見にきたんですよ。秘書艦はじゃれあう事ではないですが?」

 

その台詞をここ最近、謹慎されているKAN-SENに聞かせてあげたい。

 

「指揮官、妹をよろしくお願いします。何かあったらいつでも私の内線でお呼び下さい。では失礼します」

 

ワシントンさんは去るノースカロライナさんを尻目にちっ、と舌打ちをした。

 

「朝から最悪だぜ……サロンの壁汚した事を怒った上、ハイキックまで決めやがってよ……」

 

たしかマーシャルアーツを嗜んでいるんだっけ。自分は無個性だと言っていたけど、充分だと思う。

 

「あ、ワシントンさん。朝食食べて9時前になったら、陣営ミーティングがあるから一緒に出てくれる?」

 

「おっ! 早速仕事だな? 9時まで時間があるけどどうする?」

 

「うーん、特には無いけど」

 

「じゃあアタシの砲撃訓練を見てけよ! ユニオンの主砲は伊達じゃねえ!」

 

朝食を食べ終えて、演習場にきた。他にも訓練をしているKAN-SENがちらほらいる。

 

「おし! じゃあ気合いのいっぱーつ!!! いくぜー!」

 

轟音と共に気合いの入った主砲の弾が飛んでいく。

 

「──────! ───?」

 

───あれ? 演習場ってこんなに静かだったっけ……。

 

───なんか耳がキーンと鳴っている。

 

───ワシントンさんは何で口パクなんだろう? いや違う。

 

「耳が聞こえない……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『指揮官、どうやら突発性の難聴になっているみたいにゃ』

 

『指揮官? 何か心当たりあります?』

 

耳が聞こえなくなって、自分の声が上手く伝わっているか分からないけど、ワシントンさんに明石さんとヴェスタルさんを呼んでもらった。

 

二人は筆談をして、僕はそれに肯くか、喋るなりでコミュニーケーションを図る。

 

心当たりか。いろんな戦艦や空母の爆撃を間近で聞いたせいだな。バッチリ心当たりがある。

 

『指揮官は治るのか?』

 

『一日安静にしてれば治るはずにゃ』

 

『何かあったら私達のところに来て下さいね? 無茶はダメですよ?』

 

そこまでの重症ではないみたいだけど、結構不便なところあるなぁ……。

 

これから陣営ミーティングがあるんだけど……ん? 明石さんに袖を引っ張られた。

 

「───っ!?」

 

『聞こえるかにゃ? これは骨伝導スピーカーにゃ』

 

何か耳に付けられたと思ったらこれは便利なものを。流石明石さん! これさえあれば安泰だな!

 

『でもバッテリーの関係で1時間しか持たないから、もしもの時に付けてくれにゃ』

 

全然安泰ではなかった。変なVRゲーム作る技術があるなら、バッテリーの持ち具合くらい何とかなりそうだけど。

 

「仕方ない。とりあえずミーティングに行こう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───!? ───!」

 

「──────! ──────!」

 

まぁそうなるか。あまりの事実に隣同士顔を合わせたり、僕に同情の目を向ける人、口パクで『わたしにあまえて』と言う人のどちらかに分かれた。

 

各陣営の代表は何かを話し合った後、お互い頷き合い、会議は解散された。その後のロイヤルのメイド隊メインのミーティングが続いて行われる。

 

ベルファストさん、グロスターさんが報告を終えると、ウェールズさんは僕の隣に座るワシントンさんに話しかけているようだ。ワシントンさんは困り顔で、顔の前で手を振った。

 

『代表とメイド隊ミーティングの内容は、後に書き記して執務室にお届け致します』

 

気を利かしてくれたベルファストさんがメモ用紙に速筆で伝えてくれた。本当に助かる。今日の執務大丈夫かなぁ……。

 

『ワシントン様が「アタシを頼ってくれよ!」と気合が入っております』

 

「──────、──────」

 

「───!? ──────っ!」

 

カーテシーをするベルファストさんと怒るワシントンさんが何かを話す。

 

『ベルファストがいつでも頼れと言ったら、ワシントンが怒っただけだ。指揮官も遠慮なく秘書艦や私達に頼ってくれ』

 

ウェールズさんが筆談で教えてくれた。

 

「今日一日、ご迷惑をおかけします」

 

僕は立ち上がり、頭を下げた。

 

 

 

 

ミーティングが終わり、執務室に戻って今日の仕事を確認する。

 

「ほっ。今日は書類が少ないみたいだ」

 

僕としては安心したけど、頼られないことに不満なのか、ワシントンさんは不満そうだ。

 

「じゃあまずは、母港内の防犯チェックをしよう」

 

ワシントンさんはハテナマークの出た顔をする。

 

「照明が切れてたり、消化器の近くに物が置かれていないかを点検するんだ」

 

母港内で点検作業を行う前に、ワシントンさんが殴り書きのメモを見せた。

 

『アタシがみて、お前がかく。アタシが合図する』

 

「分かったよ」

 

点検場所に行き、ワシントンさんが指差しで確認し、指で丸を作る。そして僕が書く。これを各場所で繰り返した。良いチームワークだ。

 

点検中に何人かのKAN-SENとすれ違った。

 

赤城さんと大鳳さんは、恍惚な表情をしながら何かを言っているが、何か分からないのに概ね分かってしまう。

 

愛宕さんは、ワシントンさんから話を聞いて驚いた表情をした後、獲物を捕らえるような表情で口パクをした。読唇術があるか分からないけど、試してみよう。母音から何となく分かるかもしれない。えっと、「え、っ、う、う、い、お?」どういうことだろう。隣にいた高雄さんに引っ叩かれた。あっ、多分ロクなことじゃないな。

 

アルジェリーさんは、ジェスチャーで『本当に耳が聞こえないの?』と僕らに伝えると、「あ、え、を、あ、う、お?」なんだ? ジェスチャーでは何かハズすみたいな感じの表現だけど……。あ、え、をハズそ?

 

ハウさんは、僕とワシントンさんにクッキーを渡すと、「あ、い、う、い!」と微笑んだ。

 

トレントさんは、僕を抱きしめた後、トレントさんが自分を指差しながら「あ、あ、い、い、あ、あ、え、え?」と言った。私に、何だろう……?

 

幸いにも仕事絡みの事が無かったので安心したけど、声が聞こえないのは本当に不便だ。

 

休憩がてら、僕らは母港内のベンチに座って飲み物を飲んでいた。ワシントンさんと目が合うと、デコピンをされた。なんで!?

 

「あ、明石さん」

 

『指揮官、大丈夫かにゃ?』

 

明石さんがタブレットに向けて話すと、音声入力で画面を見せた。

 

「うん、まあ何とかね。仕事が少なかったのが幸いだよ」

 

『なるほどにゃ。大丈夫そうならワシントンのヤンデレ度を測るにゃ』

 

「え!?」

 

そっちは何一つ大丈夫じゃないぞ!? 

 

 

ワシントン→指揮官

ヤンデレ度:57

 

『そこそこにゃ。最近は修羅場起きてないのにゃ〜』

 

明石さんの見ていないところで結構起きてるよ? 

 

話を置いてきぼりなワシントンさんは僕の肩をどついた。

 

「えっと、今のはワシントンさんが僕にどのくらい愛が深いかを測っていたんだ」

 

それを聞いたワシントンさんが顔を真っ赤にして握り拳を振る。風を切る速度が早すぎて衝撃波が出そうだ。

 

「───、───?」

 

「───!? ───!」

 

悪そうな顔をした明石さんがワシントンさんを動揺させる程の何かを言い、僕にタブレットを向ける。あ、たしか僕からの愛情度だっけ?

 

 

 

指揮官→ワシントン

愛情度:88

 

☆ゾロ目ボーナス

今回はワシントンに良いことが起こります。

 

 

 

「「──────!?」」

 

僕を除く二人はかなり驚いている。ワシントンさんなんて、空き缶を片手でぶっ壊したぞ!? 

 

ワシントンさんはウチの母港では珍しい、気合いの入っているお姉さんだ。だけどそのおかげか、出撃では皆に喝を入れて士気を上げてくれるし、趣味で大工やDIYをしているそうなんだけど、母港内で壊れそうだった土台とかを直してくれたり、僕と仕事がしたくて吸えもしないタバコに火をつけて構って欲しがるお茶目さがあり、なんだかんだで彼女なりの活躍や可愛げがある。よく僕にオラつくけど、それはワシントンさんなりの挨拶なのだろうと思っている。

 

顔を真っ赤にしたワシントンさんに腕を引っ張られて、人影の少ない建物の壁に突き飛ばされる。僕の片腕を掴み、壁ドンをした。身長差があるため、僕はワシントンさんに覆い被される形になる。骨伝導スピーカーオンにしておこう……。

 

『あんた、本当に聞こえてないんだよな……?』

 

肯く訳にはいかないので黙っているしかない。

 

『じゃあ、いくぞ。ふぅ……これはアタシの独り言だが、アタシの中では指揮官が忘れられない存在だ。だけどあんたの周りにはアタシよりも品が良くて、綺麗で、女って感じのヤツばかりだ。さっきもそうだ。新入りのハウだっけ、綺麗に化粧して、アンタに大好きって言ってたよ。さっきのそいつらの好き好きラッシュを聞いていた時は、怒りでどうにかなりそうだったけど、それと同時に悔しかった。サウスダコタだったらぶっ飛ばしてたけど、そういうタイプじゃないし、超えられない壁が見えたね。でも、さっきの明石の発明品であんたからかなり好かれていた事が分かった時、訳が分からなかったよ。こんなヤンキーみたいな女のどこが好きなのかってね……聞こえてたらの話だけど』

 

ひと通り話すと、ワシントンさんの手から腕の拘束が解かれる。くるっとUターンして歩き出したワシントンさんを追いかけようとすると、石ころにつまぶいてワシントンさんの後ろに抱きついてしまった。

 

『っ!? お前、聞こえてたのか!? な訳ねえよな?』

 

またも僕は沈黙を貫くが、抱きしめたままだ。

 

『慣れなれしく触ってんじゃねえぞ……? だがこいつの顔を見ると、そう憎めないな』

 

僕の頭をクシャっと撫でる。ワシントンさんも良いところいっぱいあるのに。

 

『ほら、点検に戻るぞ。今度は少し低いところだな。よいしょっ』

 

ワシントンさんがしゃがんで、僕がその横で点検場所を見る。

 

あっ!? 骨伝導スピーカーが耳から落ちた! 拾わなきゃ!

 

「あっ───」

 

急に体勢を変えたため、ワシントンさんの方によろけて、そのまま───。

 

「──────!?」

 

ハプニングではあるが、大胆にもキスをしてしまった。やばい、ころころされちゃう。以前、サウスダコタさんとのケンカを止めようとワシントンさんの前に出たら不意にワシントンさんの胸を触ってしまって、無茶苦茶キレられたから、今回はタダでは済まないだろう。とりあえず謝ろう。

 

「ご、ごめん」

 

「──────、──────」

 

受け身をとる姿勢で目を瞑っていたら、ワシントンさんは何もしてこなかった。ワシントンさんは不安そうにこちらを見る。骨伝導スピーカーをオンにしてみよう。

 

『……アタシ、こういう時どうしたらいいか分からないよ……』

 

僕もどうしたらいいか分からない。けど、こういう時はハグしたら治る、とローンさんが教えてくれたっけ。信頼していいのかな、この情報源。ギュッとハグしてみた。

 

『……分かったよ。分かったから、アタシは大丈夫だから……』

 

ワシントンさんはハグを返してきた。これも温かいコミュニーケーションの一つだ。

 

 

 

 

『心配だから見に来たけど、人気の少ないところで指揮官に何をしているんだ。ワシントン』

 

 

 

 

ドスのように低い声を放つのはワシントンさんのライバル、サウスダコタさんだ。

 

『指揮官の耳が聞こえない事を良いように、好き放題やるのは僕が許さない』

 

午前中なのにサウスダコタさんの景色が真っ暗に感じる。いつもならば真っ先に手が出るワシントンさんだが、ゆっくりと立ち上がり、僕のことを鷲掴みして、胸の前に抱きしめた。ああ……また骨伝導スピーカーが外れちゃった。後で明石さんに言って、外れないようにしてもらおう。

 

 

 

「──────! ──────!」

 

 

「──────、─────────」

 

 

ワシントンさんは何か言った後、ビシッとサウスダコタさんの事を指を差す。それを受けたサウスダコタさんは腕組みをして、僕とワシントンさんを一瞥した後、あっさりと背を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆ワシントンside

 

なるほど……指揮官がモテる理由が分かる気がする。こいつに抱きしめられると不思議と力が湧いてくる。指輪を欲しがるKAN-SENが多いのも納得だわ。

 

ちっ……良いところで来やがったか、サウスダコタ。好き放題やってたのはお前もだろうが。

 

「アタシはこいつとキスをした! ハグもした! 指輪を貰うのはアタシが先だ!」

 

「ふぅん……だが、僕が指揮官を好きなのは変わらない」

 

やってみやがれってんだ! 

 

それと指揮官、

 

 

 

 

 

 

アタシ以外のヤツとキスなんかしたら承知しねえぞ。

 

 

 




いかがでしょうか? 


KAN-SENたちがふざけて言ったセリフの答え合わせです。

特に話には(あまり)関係しません

愛宕→セ◯クスしよ?

アルジェリー→ハメを外そ?

ハウ→だいすき!

トレント→私に甘えて?

もしよければ良かった話を聞かせてください。

  • サウスダコタ編
  • プリンツ・オイゲン編
  • ティルピッツ編
  • ワシントン編
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