【アズールレーン】ヤンデレ測定器   作:そうすけ

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メインキャラが出てくるのが結構遅めです。

ご了承下さい。

10/6 誤字修正しました。


ジャン・バール編

「ふぅ……休憩から戻らなくちゃ」

 

お昼頃のイラストリアスさんからの足つぼマッサージにより、休憩をしたは良いんだけど、全く疲れていないのが事実。このまま明石さんの研究室のベッドで寝るほどでは無いので、執務室に戻り、執務を代理してくれたリットリオさんと交代しよう。

 

リットリオさんとワシントンさんって不思議な組み合わせだけど、上手くやれてるかな。ユニコーンちゃんの話だと、リットリオさんの裸体をワシントンさんがスケッチしているという事だけど……この時点でパワーが強すぎる。

 

 

 

「ただいま戻りました。リットリオさん、執務代理ありがとうね──────ええ……?」

 

 

 

人っていっぺんに情報が入りすぎると脳が処理しきれなくなるらしいね。まさに僕もその状態で。

 

 

 

まず、裸体がリットリオさんだけだと思ったら、ワシントンさんも全裸だったこと。

 

完全な裸体では無く、リットリオさんはネクタイを、ワシントンさんは何故か吊りバンドだけを付けていたこと。

 

ポージングが、描く人がブリッジで、モデルは逆立ちなこと。

 

 

 

『おい、てめぇ! 影が付けずれぇから、シンクロナイズドスイミングみてえに足動かすんじゃねぇ! ──────あっ』

 

『ワシントン! 今はアーティスティックスイミングだよ、ハッハッハ! ──────おっ、指揮官じゃないか。もう休憩は良いのか? それとも私達とデッサンをしに来たのかぁ? 喜んで歓迎するぞ!』

 

「あはは……今は良いかな。リットリオさん、誰か来客は──────ぐむぅ!?」

 

持っていたキャンバスをぶん投げて、片腕で局部を隠したワシントンさんが今までに見たことが無いような顔の赤さと、様々な感情が入った表情をしながら僕の胸ぐらをグワッと掴む。

 

『アタシの見たのなら、お前も脱げええええぇ!!!』

 

「きゃあああああ!?」

 

『ハッハッハ! 可愛らしい悲鳴だな、指揮官! 私も混ぜてくれ!』

 

執務室の中は過去最高に騒がしく、逃げ回った。

 

だけど、戦艦二人には勝てなかったよ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

『ちっ……うるさい連中が帰ってきたのか……』

 

 

 

 

 

 

 

 

『じゃあ後日、指揮官からの【仮り】、楽しみにしておくよ。アディオス!』

 

それぞれ服を着直し色々と落ち着いた後、リットリオさんからの引き継ぎと仮りを受け取ると、リットリオさんは爽やかに帰った。ワシントンさんは僕の裸体をスケッチできて、満足しているようだった。

 

『それにしても、お前どうしたんだよ急に。執務を変われだなんて、何してたんだよ?』

 

「明石さんのところに行って、(代わりの)補聴器がないか聞いてきたんだよ。そしたらよく分からない流れで……」

 

『へぇ。確かに普通に会話ができるな。誰か居たんじゃねぇの? ……隠すなよ?』

 

「イラストリアスさんが先客でいたんだ」

 

『うわ……アタシ、アイツ嫌いなんだよな……腹に一物抱えてそうだしよ』

 

なんか耳が痒い。耳掃除を忘れてたせいだな。骨伝導スピーカーを外して耳に綿棒を突っ込む。

 

「それにしても代理で来たアイツは何なんだ! いきなり服を脱ぎ始めて、『美術を始めよう!』だなんて言いやがって! ついアタシまで夢中になっちゃったじゃねぇか!」

 

「おお……ご苦労様です……ん?」

 

「あ? どうした?」

 

あれ? 骨伝導スピーカー外してるよな? それなのに普通にワシントンさんの声が聞こえた。ということは……、

 

「耳が治ってる……」

 

「マジかよ!? でも何でだ?」

 

「…………さぁ……よく分からない」

 

ひょっとしたらイラストリアスさんのマッサージのおかげかな? ともかく治ってよかった。

 

「何だよその間は……ひょっとして、さっきのロイヤルの奴か? よく分かんねー」

 

ワシントンさんは苦いものも食べたように、舌をんべーと出した。

 

「よし! じゃあ聞け! ───すーはー、アタシはお前、指揮官が───」

 

 

 

 

「んにゃああああ!!!! しーきーかーん!!!! たすけてにゃーーーーー!!!!」

 

 

 

 

久々の執務室の扉が激しく開かれる。ドアバーンした人は明石さんだ。何だろう、ヤンデレ測定でもするのかな?

 

「ちっ、良いところで。どうしたんだよ、うるせえな!」

 

「珍しく慌ててるね。どうしたの?」

 

ワシントンさんが言いかけたセリフが気になるものの、それ以上に明石さんが慌てている。

 

「棚卸しの期限が今日までだったのにゃーーーー!!!! すっかり忘れてたのにゃーーー!!! 品出しと棚卸し手伝ってにゃーーーー!!!」

 

棚卸しか。在庫の数があっているかを検品するやつだっけ。何か半年前も、こうやって突然来て手伝わされた気がする。しかも商品の教科書とか重いんだよね……。

 

「やっと仕事らしい事が来たな。明石、案内しろよ」

 

 

 

 

 

 

 

「あいつの周りには騒がないと喋れない奴しかいないのか……?」

 

 

 

 

 

 

 

僕ら三人が到着したのは明石さんの別の持ち場、売店の方だ。主に戦術教科書とか備品とかが売っている。1日に何人も買い物をする人で賑わうくらいだから、品薄だとマズい。

 

「うわぁ……在庫多すぎない? てかどうやって積んだの……?」

 

僕がそう嘆くのは、倉庫と思われる部屋に自分の身長よりも高く積まれた段ボールの山だらけな事だ。ワシントンさんの身長ならば普通に届くけど、僕や明石さんじゃ投げないと積むのは難しそうなくらい高い。

 

「にゃあ……指揮官、指揮執ってにゃ〜このままじゃ明石の発注止められちゃうにゃぁあああ〜」

 

「指揮官、急ぐぞ!」

 

「うん、じゃあ重そうな商品の品出しはワシントンさんにお願い。明石さんは、ワシントンさんの段ボールを開けたり、そっちの棚卸しをお願い。僕は片付けられそうな小物の品出しや、出し切った売り場の棚卸しを始めちゃうね」

 

こうして、大仕事が始まる。

 

 

 

 

 

 

「うぉらあ! 明石、早く開けろ!」

 

「ワシントンのペースが早すぎにゃ!? 一個10kgの段ボールを軽々と一気に四つも運ぶからにゃ!」

 

ええ……あの段ボール、以前は一個を明石さんと二人がかりで降ろしていたのに……さすが戦艦だと思ってしまった。それにワシントンさんは趣味で大工や力仕事をしているとか。

 

恐らくあちらのチームは夕方には終わるだろう。肝心の僕は……、

 

「小物が多すぎる……何でこんなに電動マッサージ機やローションがあるの……? 絶対、発注間違えてるよ……」

 

他にもピンク色の振動ローターや謎の同人誌が沢山ある。これは夕方までには終わるか分からないぞ。

 

「誰か居ないかな……ん?」

 

売店を出ると、近くのベンチに気怠そうに寝そべる子がいた。

 

「あ、ジャンバールさん。こんにちは、ここで会うなんて珍しいね」

 

茶色のポニーテールが特徴のジャンバールさんだ。

 

「……お前か。どこ行ってもうるさい連中ばかりだからな。最近、店の出入りが少なくなったから静かになったと思えば……何してるんだ?」

 

「明石さんのお店の手伝いだよ。ねぇ、ジャンバールさん。ちょっと手伝って欲しいんだけど……」

 

「……お前の周りのキャピキャピした奴らに頼め。オレはそんなに暇じゃない」

 

「……お腹の上に猫を乗せておいて……?」

 

「───!? これはコイツが……! ……分かったよ、何をすればいい?」

 

観念したジャンバールさんがやれやれ、とお腹の上の猫をそっと降ろし立ち上がる。

 

「えっとね、まずは───」

 

品出しと棚卸しの説明をして、最初は品出しを手伝ってもらうことにした。

 

「これ品揃えの割に、在庫多すぎないか? 店に閑古鳥が鳴くのも分かるぞ」

 

割と僕と同意見だ。明石さん、最近何してたんだろう……あっ。僕と測定しかしてないじゃん。

 

「あはは……じゃあジャンバールさんはこっちのブースをお願い」

 

ジャンバールさんに軍手を渡して、各々が作業を始めた。

 

「……なあ、おい」

 

「ん? どうしたの?」

 

品出しをしていると、ある商品を見つめながら、ジャンバールさんは僕を呼んだ。その箱は……。

 

「お前は、もう指輪は渡さないのか?」

 

「あっ!? そんなに在庫あったの!? すっかり品切れだと思ってたよ……」

 

「お前……」

 

ジャンバールさんが出してくれた数だけでも10人とはケッコンカッコカリが出来る量だし、在庫を見る限り充分な数だった。彼女が呆れるのも分かる話だ。

 

「えっと、可能な限り渡す予定だけど、どうしてそんな事を聞いたの?」

 

「……なんでもない」

 

ジャンバールさんは、何でもなかったかのように品出しに戻った。

 

 

 

 

 

 

「ふぅ、品出しは終わったね」

 

「あとは棚卸し、だろ? どうすればいい?」

 

「データをスキャンしたり、飛ばしたりするのは僕がやるから、ジャンバールさんは僕がスキャンした商品の数を数えてくれる?」

 

「ああ、分かった」

 

「よし、じゃああの売り場から……ねえ明石さーん! ゴンドラナンバーっていくつー?」

 

やや遠くにいる明石さんに声を掛ける。ゴンドラナンバーとは売り場に割り振られた個別の番号の事だ。

 

「そこの机の紙に書いたのにゃー! あー! 手が滑ったにゃー!」

 

バーン! と机に倒れ込む明石さん。下敷きになった緑色のタブレットがタッチされたということは……。

 

 

 

ジャンバール→指揮官

ヤンデレ度:49

 

 

 

「うっ……ヤンデレ度が直接脳内に!」

 

「どうした……?」

 

「ううん、何でもないよ。棚卸し始めちゃおう」

 

「じゃあ最初は下の段からね───」

 

僕が商品をスキャンして、ジャンバールさんが物量を数え、そしてその数を入力……この作業を繰り返していた。

 

「……お前、手慣れてるんだな」

 

「うん、半年に一回くらいなんだけど、今まで一人でやってたんだ」

 

「ひとり……秘書艦は手伝わなかったのか?」

 

「ううん、逆でね。初めは秘書艦の子とやってたんだけど、秘書艦の子が凄すぎて、品出しから棚卸しまで速攻で終わらせちゃって……僕が何もできなかったんだ。仕事としてはありがたいんだけど、僕もやり方を知っておかないと何かあった時に対応出来ないからさ」

 

「それで、か。結局、誰かに頼ってるじゃないか」

 

痛い所を突かれた。

 

「い、いつもはこんなに物量が無いんだけど、予定が狂って……」

 

「ふん……最初は、誰とやったんだ?」

 

「愛宕さんだよ」

 

「あの重桜の……お前にいつも付き纏ってる奴か。メスの臭いがキツいんだよな、アイツ。お前いつか襲われるぞ」

 

「…………うん、気をつける」

 

「何だその間は」

 

「つ、続きやろうか! もう半分くらいだし! ね?」

 

「ロクな目に合わないぞ……」

 

ジト目で見るジャンバールさんを急かして作業に戻った。

 

 

 

 

 

「おーわったにゃー!!! 皆ありがとうにゃー!!!」

 

なんとか合計四人で作業する事により、夕方には終わらせることができた。

 

「明石さん、普段から品出しサボってたでしょ! あと発注も見直して?」

 

「ん"み"ゃっ!? あれでも発注量が足りなくて供給不足なのにゃ!! 愛宕とかティルピッツとか……」

 

ええ……? あれで足りないとかおかしいよ……何に使ってるんだろう。

 

「あー! 指揮官! ひと仕事終わったから風呂入ろうぜ! ……もう隠す体は無いからな?」

 

気持ち良さそうに汗をなぎ払うワシントンさんが僕のヘッドをロックする。さっきの見られた事を相当気にしているようで、ヘッドを締める力が強まる。

 

「いたた……お? ウィチタさんにメリーランドさん」

 

「おお、指揮官。ワシントンに征服されてんな!」

 

「ウィチタせんせー、ワシントンちゃんが指揮官をいじめてまーすっ」

 

「おい、やめろ! アタシは素っ裸を見られてんだぞ!?」

 

「あはははは! ジョークが面白いじゃないか!」

 

「ホントだって!!」

 

メリーランドさんの煽りにウィチタさんがノッてワシントンさんをからかっていた。この三人凄く仲良いな。ますます締まるロックをメリーランドさんがほどいてくれた。

 

「ワシントンが秘書艦やってるって聞いて様子を見にきたが、コイツ大丈夫だったか?」

 

ウィチタさんが僕に問う。

 

「うん、凄く頼りになったよ。おかげで早く終わったんだ」

 

「そうだろ! 愛の力だぜ!」

 

ウィチタさんとメリーランドさんはお互いを見合わせて、少ししたら笑いが漏れた。

 

「あのワシントンが愛!? どうしたんだお前!」

 

「お赤飯が必要だねぇ。お、ジャンバールも一緒だったか。おつかれさん」

 

「……ああ」

 

「とりあえず、指揮官! 来るなら来いよ!」

 

ユニオン組の三人はジャレ付き合いながら浴場へと向かっていった。僕も汗かいたし、風呂入ろうかな。

 

「ありがとうね、ジャンバールさん! 助かったよ。今度何かお礼するからさ。じゃあ───ん?」

 

解散を言って分かれようとすると、ジャンバールさんが俯いたまま、僕の袖を掴んだ。

 

「……お前、行くのか?」

 

ワシントンさん達の事か。ただ、母港の浴場って僕、入れないんだよね。何かよく分からないけど。見えない壁みたいなのがあるというか。

 

「行きたいんだけどね「───行くな」え?」

 

「他の女の所に行くな」

 

「ジャンバールさん?」

 

「……オレから離れるな」

 

「どうしたの? 具合悪い? ホコリまみれの作業場で「違う」」

 

「オレは【一人】には慣れているが、お前の居ない【独り】は嫌なんだ」

 

「僕はどこにも行かないよ?」

 

「……オレはお前の周りに居る、うるさい連中みたいにお淑やかじゃないし、胸だって大きく無い。だけどそれでも、オレはお前のそばに居たい。離れて欲しくない。増してや、オレの知らない所でお前の裸を見せたくない。オレから……………………離れないで」

 

ますます袖を握る力が強まる。はなから浴場には行くことが出来ないんだけどね。

 

「僕はこの母港から急に居なくなるなんて事は無いから大丈夫だよ。もちろんジャンバールさんからも離れたりはしない」

 

「……お前は騒がしい連中の誘いに乗るのか?」

 

「うんとね、そもそも僕は母港の大浴場に入れないんだ」

 

「は? どういうことだ?」

 

「僕も原因は分からないんだけど、見えない壁に弾かれちゃうんだ」

 

「そんな訳ないだろ? そんなオーバーテクノロジーな母港があるか」

 

オーバーテクノロジーなゲームを作る猫さんなら居るんだけどね。

 

「そういう訳で僕は自室の風呂にしか入れないんだ」

 

「……オレが隠れ家のように使っている浴場がある。着替えを持って寮舎の前に来い」

 

ジャンバールさんって隠れ家見つけるの上手いよなぁ。母港内の誰も来ないような船の中にハンモックを設置したりとか。寮舎にそんな所あったかな?

 

 

 

 

 

 

「とりあえず来てみたけど、普通の寮舎だよ?」

 

「オレが言ってるのは一階じゃなくて、二階の方だ」

 

ジャンバールさんについて行き、寮舎内の階段を登る。

 

「──────わぁ……こんな綺麗な温泉があったなんて」

 

周りには家具も何も置いてないけど、温泉とシャワーのみが設置されていて、二人が入るには有り余るくらいの広さだった。二階なので外の眺めも良い。二階にこんなところがあったなんて。

 

「お前が一階の訓練枠を六人に増やしたと同時に、二階も開放したじゃないか」

 

「ええ……そうだっけ?」

 

運営から訓練枠が増えるというお知らせが来ていたから、試しに増やして、ついでに二階も開放したのかもしれない。二階の存在を今まで知らなかった。二階って何する所なんだろう……? 後で調べておこう。

 

「まあいい。早く入るぞ」

 

「うん」

 

シャワーを浴びてふと、ジャンバールさんを横目で見る。

 

「ジャンバールさんの髪って綺麗だね」

 

「はあ? 普通だ。シャンプーで洗って、乾かして、それで終わりだ」

 

「そうなんだ。猫柄のバスタオルで乾かしてるの?」

 

「お前っ!? 調子に乗ってんな……?」

 

「ちょ、ちょっと!? グーは危ないって!?──────」

 

そんなこんなで温泉に浸かる僕ら。向きは背中合わせだ。

 

「……ジャンバールさんはいつもここで風呂入ってるの?」

 

「いや、バレるとマズいから週四で来てる」

 

「結構来てるんだね」

 

「……まあな」

 

「───なあ、お前から見て、オレはユニオンのアイツらと同じだと思うか?」

 

ジャンバールさんの唐突な質問。きっとさっきのワシントンさん達の事を言っているのだろう。ただ、正直なところ似てないんだよね。

 

「一人称や言葉遣いは似てるけど、雰囲気は全然違うと思う」

 

「雰囲気?」

 

「うん。ジャンバールさん、多少乱暴な面はあるけど、隠しきれない上品さがあるんだよね」

 

「……続けろ」

 

「どちらも否定するつもりは無いんだけどさ。ワシントンさんは予想外の事が起きると、持っていた物を放り投げるけど、ジャンバールさんは、お腹の上にいた猫をそっと降ろしたじゃない? そういう所かなぁって」

 

ワシントンさんはあれはあれで、彼女の性格だから否定するつもりは無い。ジャンバールさんはああいう所が優しいなあと思っただけで。

 

「……お前、結構細かい所見てるんだな。人が集まるのも納得だ。しかし、変なヤツ多くないか?」

 

「あれは……うん、個性的なんだよ……」

 

「本当に、な。昼近くも執務室がうるさかったしな」

 

「え? ジャンバールさん執務室にいたの?」

 

「執務室の外側の木陰で寝てたんだよ。何してんだって思ったよ」

 

ああ、戦艦二人に身ぐるみ剥がされた時か……僕も何してるんだって思ったよ。

 

「ふぅ、オレはそろそろ出る。お前も追っかけが来ないうちに早く出とけよ」

 

「う、うん」

 

大鳳さんとかエンタープライズさんとかかな。以前、隠れんぼしたら開始1秒で見つかった。ジャンバールさんの開幕主砲より早かったぞ。

 

「……一ついいか?」

 

「うん?」

 

「お前、さっき仕事のお礼をすると言ってたよな。それは、オレと昼寝とか、飯を食うとか、結婚とか、未来を一緒に歩むとかでも良いのか?」

 

「うん? 特には制限していないよ」

 

……あれ? ジャンバールさん、何て言った……?

 

「そうか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャンバールさんが、僕に近づいたと思ったら、僕の唇が、彼女の唇に軽く触れた。

 

「ジャンバールさん……?」

 

「これは約束手形だ。もしも裏切って痛い目見ても泣くんじゃないぞ? お前にとっての泥まみれの道を、オレの所までくぐり抜けて来た暁にはオレが盾になり、命をもって報いてやる…………一生な」

 




開発艦一期終わるまで、寮舎の二階の存在と効果を知らなかったしゅきかんです。

もしよければ良かった話を聞かせてください。

  • イラストリアス編
  • ジャン・バール編
  • ジョージア編
  • ダンケルク編
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