「ふーん、今日のランキングの(たしか)23位は偽物吸血鬼のお嬢様?
なんか自分の書いてるのと似た名前…やだなぁ。人気があるものに名前が似てるってパクった~とか言われそうで…ファッ!?」
まさかの事態に驚きです。
side人形?
アレ…?ココハ…?
( ちゃん てよ)
ダレ?
( ら 近物騒 )
アア、コレハ ワタシノ キオク カ
(ほら、最近の放火事件てここら辺で起きてるでしょ?戸締りはちゃんとしないと…。)
(大丈夫だよ!僕が■■姉ちゃんのこと守るよ)
(だーめ、■■は妹と弟達を守るの…■■の事は私が守るから)
(はーい、…■■兄ちゃん!そのゲーム何?)
(ん?これか?最近貸してもらったゲームなんだけどな東方Projectっていう難易度の高いシューティングゲームらしいんだけど…)
(へー、今度やらせてよ■■兄ちゃん)
(ああ、今度な、■■)
(おやすみ!!おにいちゃん、おねえちゃん)
(おやすみ■■。)
(あらあら皆さんまだお揃いですか?おやすみなさい)
(おやすみなさい。シスター■■)
アア アアアア ダメダ キョウハ…キョウダケハ コジインデ ネチャダメ…
(熱い…熱いよ■■にいちゃん…たすけて…)
(大丈夫だ兄ちゃんが守ってやるからな)
(!兄ちゃん上!)
(シスター…)
(大丈夫ですよ!すぐに助けを呼んできます)
タッタッタッ
(良かった…シスターは助かりそうね。他の人たちは無事かしら、まあ、アイツ等みたいに元気が有り余ってる奴らはそうそう簡単にくたばらないかなぁ…)
(…あ、寒くなってきた…。それに、眠く…)
ヤメテ ボクハ ケッキョク ダレモ…
ダレモ?
「いやぁ!!」
…ここは…、そうかそう言えば僕はレミリアだっけ…。
あれ?僕って…ドレだっけ…?
「お嬢様!」
「あっ…。さくや?」
咲夜さんが僕を包み込む様に抱きしめる。
「今日は帰りましょう。既に八意永琳に礼は言ってあります。」
「うん、お願い咲夜。」
これがレミリアっぽいかは分からないがもう限界に近い…見た夢が悪かったのだろうか?
僕って、誰なんだろう?レミリアに憑依したことはわかるんだけど…。
少女移動中…
移動中は咲夜がおんぶしてくれたお陰か大分楽になった。
ちょうど良く、人里だし少し寄りたい…。
「咲夜、私はもう大丈夫だ。降ろしてくれ…。」
というか火を見ただけでショックを受けて寝込む→悪夢を見て叫ぶのコンボはかなり恥ずかしい…。
でも、未だに僕がレミリアだと思って咲夜さんが付いてきてくれてるあたり、かりちゅまなのかもしれないなレミリアは…。
「大丈夫ですか?お嬢様。」
「なに、問題ない。少し眠くなって寝ただけだぞ?」
うん、咲夜さんも頭を撫でてきながら納得しているし、適当に遊んだら忘れてくれるだろう。
「ん?広場で人が集まっているようだが?」
「あっ!そういえば今日はアリス様が人形劇を開いているはずですよお嬢様。」
人形劇か、娯楽の少ない幻想郷では子供用の劇でも大人気のようだな…。
ここは一つレミリアっぽく振舞っておくか、
「ふん、所詮は子供騙「レミリア様もお好きでしたわよね?」今日人形劇が行われる運命ぐらい分かっていたわ。さあ、咲夜、見に行くわよ?」
おおう!すごい!3Dなんかでは出せないこの迫力!更にアリスの使う魔法での演出!
目の前の劇では主人公たちが必死に戦っている…
うぅー、負けるなー。あっ!そいつは魔人だよ、主人公!
……。
「その女の子は言いました「あのねー…死んでくれる?」突如として牙をむく少女、主人公たちの運命や如何に…さて、今回はここまでよ。」
パチパチパチ…。
おお!次が見たい!これが人形劇のレベルなのか…!気がつけば最前列で子供たちと一緒になって見入ってしまった。
劇も終わったということで人も捌けていく中、せっかくなので劇を見せてくれた礼と原作キャラに会いたいという思いでアリスの元へと駆け寄る。
「アリス・マーガトロイド!」
アリスの目の前に行くと少し訝しんだ目でこちらを見ていた。?…レミリアを知らないのかな。
「私はレミリア・スカーレット、紅魔館で主をしているものだ。先程の劇は素晴らしかった。」
「そう…。」
結構興奮気味に話していると思うのだけれどもアリスは全く意に返さずに帰ろうとする。
「ま、まって…。一言、今回のことにお礼を…。」
主人公組の一人と言えるアリス、少しぐらい話しておきたい。
「いらないわ。私にとっては欠陥もいいところよ。何よりも歪すぎる。正直、一番の駄作なの。動きから何までね…。」
えっ?そんなに悪い劇だった?かなり良いものだったと思うが…。
ある意味アーティスティックな面があるのだろう。
「だが、どのように不服があったとして、あなたは既に今回、人形を公に広めた。大事なのはいつまでも認めないのではいし、そこまで言うのなら何が悪いかは分かっているのだろう?改良すればいい。それに…それに!私は感動したぞ?少なくとも私の知る人形はここまで生き生きとは動かない。それなのに製作者が認めないなんて人形に立つ瀬がないだろう?」
気がつけば力説していた。それ程までに人形劇に感動していたんだ。それなのにそれを駄作と呼ぶなんてたとえ作者といえど許せなくなって…この人形劇は素晴らしかったっていいたかったんだ。
気がつくとボロボロ泣いていた。
「…分かったわ。私が言いすぎたわ。ごめんなさい…。」
そう言ってハンカチで僕の目もとを拭ってくれる。…なんだろう、友人や従者でもしなかった感覚がする。これはまるで――
「…おかあさん…。」
…あ…―――ぬわー!やってしまったー!
違っ…こんなの学生の時に先生に向かって言ってしまった恥ずかしいキーワードNO.1じゃないか(作者体験済み)。
顔から火が出そうなくらい熱を帯びてるのがわかる。いや待って、そんな…今は優しくしないでアリス!そんなやさしく抱きしめないで!穴があったら入りたい!
「うー~!」
このあとは何故かアリスがすごく優しくなった…同情か?むせび泣くぞ!?
結局は笑い泣きしていた咲夜(従者なのに酷くない?)が止めてくれるまで抱きしめられながら頭を撫でられていた。おかげで輝夜に会えたことなどよりも恥ずかしさが優ってしまい、屋敷に帰ったあと布団にくるまって早々に不貞寝しました…。ぐすん
前半は作者の表現力の乏しいせいでこんなんなってしまいました。
そして、後半に登場!われらがアリスちゃん!できればすんごい登場させたいです。
補足:レミリアに憑依=本人だけがそう思っています
かりちゅま=カリスマとは一線を画す、それがかりちゅま
人形劇=アリスは時々人里で人形劇をする(公式設定)
死んでくれる?=こっちのアリスも大好物です
言ってしまった恥ずかしいキーワードNO.1=圧倒的一位!でもママと呼んでしまった友人よりはまだマシ?
次回更新は金曜日までにはあげたいと思っています