side小悪魔
思えば幻想郷にはお淑やかだとかか弱い(一部弱いのは居るけど…私とか)といった言葉からかけ離れた者しかいない。
そこへ行くと偽物のお嬢様はお淑やかではないもののか弱く保護欲を感じると同時に弄りたくなる。
「パチュリー様…、だからと言って流石にこれはかわいそうな気がしますよ?」
目の前でへこんで膝を付いている(orzだっけ?)。
「パチュリーのばか…。」
そういいながらパチュリー様に渡された紙を私に渡してくる…探して来いってことですね。
一体、お嬢様が落ち込むラインナップって…うん、これはひどい。
『ゴリラでも出来る魔法入門』『奇跡のバストアップ術Aカップ編』『部下をうまく使えない人~カリスマアップ初級者版~』これは前回私がお嬢様に進めた本の続編?……サルの次はゴリラなんですね。
「あ、一つだけ言っておきますね。迷子になってしまうと困りますのでここでお待ちくださいね。」
胸を張って言うと私が頼りにっている為か、お嬢様もうれし泣きしていた。
side人形
パチュリーから何かの嫌がらせのような本を頼まれ気落ちしていると小悪魔に役立たずの烙印を押されるというとどめを刺された。
「笑いながら去っていくし…嫌われてるのかな。」
もしかして私が憑依しているって気が付き始めて精神に攻撃を―――ないか。
「待てよ?」
初期段階で僕が進められた本はAAカップだのサルだのと失礼極まりない本だったがこれはパチュリーからレベルアップしているというメッセージ?
「そうだ、例えば僕の胸は―――」
さわさわ スカ
成長の“せ”の字も感じられない。
僕が成長したから探してくるようにと言われたわけではないのか…?
「そういえば…!射命丸が何か言っていたな…。」
『ここだけの話、フランさんはここ最近でAにまで成長したので相当に悔しがってましたね。』
まさか……、まさかこの本は
「しかし、本当に無い胸。」
服の上から揉んでみる。レミリアになる前の僕はどうだったっけ?もう少しあった気もする……?あれ、おかしいな、僕って
「おっじょー様、でかくするのでしたらお任せ下さい!」
背後から服の中に手を突っ込まれて揉ま―――くぁwせdrftgyふじこ!?
「違う!違うから!離して!揉まないで!」
慣れた手つきが、小悪魔が怖い!
「あ、欲求不満でしたか?お任せ下さい!そちらも得意です!」
右手を胸から外して流れる様に鎖骨、胸、腹部、腰と動いて行きワンピースをたくし上げ―――
「ほ、本当にだめ。」
必死に胸を触っている左手をはがそうとしているが微動だにしない。ぱんつ(白)に手がかけられ
「もう、怖いのは最初だけ゛っ…!?」
小悪魔がしゃべっている途中で上からタライが落ちてきた。
「小悪魔専用…?」
タライにはなぜかそんなことが書かれているがなんにせよ助かった…のかな?見ると本はすでに小悪魔がきちんと集めてきていた。
「持っていこ。」
気絶した小悪魔は放置して会議室へと向かった。
―――
「はっ!」
「どうされましたか、パチュリー様。」
「今、図書館で小悪魔用の罠が発動したわ。」
「小悪魔さんの罠ですか?」
「ええ、他人に一部の欲求を晴らそうとすると『必ず気絶するタライ君』が発動する。」
「えっと…具体的にはどういう…?」
「性衝動。」
「ちょっと行ってきますね。」
「気絶してるから大丈夫よ。会議を進めるわよ。」
―――
本を三冊持って(ちなみに限界いっぱいの重量だった)会議をしている部屋に向かう。
「それにしてもあの紫は絶対にどこかで見たことがあるはず…。思い出せ、私のポンコツ頭!…あ、いまはレミリアブレインだった。」
思い出せない…記憶…あれ?なんかそんな感じのキャラクターいたよね?
「さとりんがいた…!」
でも地底の事を話したら『よく知ってた』とか言ってたから東方地霊殿は始まってない…はず。
「でも
「
咲夜あたりに後で聞いてみようかな?
「……そもそもよく考えて見ればこの体と頭はレミリアボデー、レミリアがあの紫を知っていた可能性も無きにしも非ずなんだよね。」
いや、そもそも自分はもしかして憑依じゃなくて私の前世が人間で転生…とか?
「う~、考えてもわからない…。どちらにしてもやっぱりさとりに見てもらうぐらいしか方法が思いつかないし。」
さとりが僕の精神かレミリアのものを視るのかは知らないけどそれぐらいしかない。
それに何よりも…あまりにも漠然としか分からない感覚だから言ってないけど紫の目の写真を見てからずっと〝思い出さなくちゃいけない”という気がする。
「よし!やっぱり…!」
ギィ ガタン
勢い良くドアを開く。
「パチュリー!」
なぜか嫌な顔をした…いや、気のかな?ともかくパチュリーがすぐ近くにいた。
「さとりに会いたいから地底に行きたいんだけど…!」
なぜかその場の空気が氷点下並に下がった気がした。
「お嬢様、どこでそれを?」
「地底か…。また面倒臭い場所ですね。」
「地底ね。月の光も届かなそうね。竹林も飽きてきたし、引っ越し先にどう?」
「姫様…。どうと聞かれてもさすがに危険なので反対はしておきます。それにこれ以上引きこもりにさせても大変ですし。」
「……地底、ね。けろけろ。」
なんというか空気を読まずに騒がしい人たちだなあ………えっ?パチュリー、何?
「いたたた!なんだ、何を怒ってるんだパチュリー?」
なぜか私の頬を抓ってくるパチュリー、なぜ私への攻撃手段がみんなして頬を抓るばかりなんだ?
「はぁ、もう。この一週間で普段の三年分は動いている気がするわ。」
「そうか、私への八つ当たり……いひゃい、いひゃい。」
「八つ当たり?まさか、私がそんなこと親友のレミィにするわけないじゃない。正当なお仕置きよ。」
パチュリーがスッキリするまで僕の頬は引っ張られたままだった。
このぐらい大丈夫、だよね?あ、次回更新一週間以内です。
補足:ラインナップ=それぞれ次の巻です。
成長=ちなみに成長はします。レミリア(500歳児)と同じ程度には…。
そちらも得意=小悪魔ですので。
くぁwせdrftgyふじこ=QキーとAキーから指を右にスライドさせていく動揺した時のネットスラング
小悪魔専用=元ネタは灼眼のシャナの吉田専用電柱。もうすぐスマホゲームが出るようですね。
レミリアボデー=ボディではなくボデー。多分小傘のさでずむが原因
没ネタ=あくまで没ネタ、理由は書いてて収拾がつかなくなったから。箇所は「さとりに会いたいから地底に行きたいんだけど…!」と言った後です。
――――
そこで肩を落とすパチュリー。
「本当に『さとり』なの?…魔女に改名でもしろと?」
何故だか顔を真っ赤にして目を回している。
「ぱ、ぱちゅりー?」
「いいじゃない、行ってやろうじゃない!………地底?行ける訳無いわよ!っていうかパチュリーって呼ぶな!私は『魔女』、次にパチュリーって言ったらマミらせるわよ!」
なんか口と耳から煙出てきた!?
「ど、どうしようパチュ…魔女が壊れた!誰か…!誰かお医者様はいらっしゃいませんか!?」
「あら、残念ね。ストレスオーバーで国士無双の薬の副作用が出ちゃったわね。錯乱状態のときは…うどんげのときは斜め45°から力いっぱい叩いたら…沈んだわ。」
「パチュリー逃げて!」
「はい、ダウト。」
「ちょっ、噛まないで!?舐めるのも駄目!甘噛みも駄目!!」
「本当、騒がしい連中ね。」
「霊夢、少なくともあなたは同類だと思うわよ?」
「うっさいわね。あんただって人のこと言えないでしょ?そもそもそれの従者なんだし。」
「それよりいいの?永琳の全力チョップだと私でも3日は復活しないわよ。うどんげは半日で復活したけど。」
「あの兎って不老不死だっけ?……だから私が突込みに回るのは違うと思うんだけどよ。」
「うぅ、ルーミアちゃん…こんなに立派に成長して…。」
「おばあちゃんか!?…くっ、まさか数少ない良識人である門番にまで突込みを入れる日が来るとは…!」