この素晴らしき繋がりに祝福を!   作:☆saviour☆

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おや、こんな夜分遅くにどうされたのですか主さま?

 

眠れないのでしたら、わたくしがあなたさまに寄り添って子守唄などを歌って差し上げましょう。わたくし達は例え『仮』だとしても主従関係。主さまの生活を支え、健康を守り、より快適な日々が過ごせるようお世話するのが従者であるわたくしの務めでございます。

 

 

どうぞ、ご遠慮なく。

お望みとあらばお応えますゆえ、何なりとお申し付けくださいませ主さま。

 

 

…えっ? ひとまず『主さま』と呼ぶのをやめてくれ、でございますか? これは失礼しました。ですが、わたくしのこれは一種の癖のようなものでして。

例えば、ブランケット症候群というものをご存知でしょうか。これは特定のアイテムを手放せず、常に持ち歩いている状態を指しますが、その原因の大半は心理的、環境的ストレスによるもの。頼りたい、縋りたい、安心したいという欲求が満たされるものを見つけてしまうことで備わってしまう執着心なのでございましょう。自立心が芽生える年頃であれば、なおさら。肌身離さず、常に手元にあった『母親代わり(ブランケット)』は当人にとって生活の一部なのです。

これは何も、物だけに限った話ではありません。時として対象は行為にも及ぶ場合があり、例えば買いたい物がある訳でもないのに、繰り返し買い物をしてしまう人なんかも当てはまるでしょうね。

 

 

わたくしがあなたさまを『主さま』、とつい呼んでしまうこの癖も、ブランケット症候群に近いやもしれません。

 

 

まあわたくしの場合、幼い頃から巫女として育てられていたことも考慮すると一概に『そう』だとは言いきれませんが。植え付けられた価値観、というものでしょうか? 周りの環境というのは良くも悪くも、その人の人格を形成するものなのでございます。

…そう心配なさらずとも、わたくしは望んで『ここ』にいるのです。気に病む必要はありません。

それに、あなたさまに寄り添う時、ぽかぽかとした暖かな安心感を抱いてしまうのですよ。尊敬する主さまにお仕えし、献身的に尽くし、お世話することがわたくしの幸せにございます。

ふふ、あなたさまに照れられるとわたくしも照れてしまいます。

 

 

…バブみ? 主さまは時折、わたくしの知らない言葉を使いますね。

 

 

それはそうと、物心ついた時からアメスさまより託宣を賜っていましたから、主さまには憧れに近い尊敬の念を抱いております。

ええ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

それでもあなたさまにお仕えすることを選んだのは紛れもなくわたくしの意思なのです。

本来の主さまに出会うことがあっても、わたくしは決してあなたさまを見捨てないと約束いたしましょう。

 

 

ですが、一つだけご注意を。

 

 

わたくしを頼ってくださるのは大変喜ばしいかぎりなのですが、間違っても『主従関係』そのものに()()()()()()()()()()()、お気をつけくださいませ。

それはあなたさまを蝕んでしまう楔となり、時として道を違えてしまう原因となるやもしれません。勿論、そうならぬようにお導きするのがわたくしの使命ですが、あなたさまの人生はあなたさまだけのもの。わたくしがそう易易と踏み込んでしまえるものではありません。

 

 

 

ですが、まあ。

 

 

 

お望みとあらば、いっそのこと踏み違えるのも良いかもしれませんよ、主さま?

 

 

 

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