異端の科学者と忘れられた技術 (凍結)   作:翔馬

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こんばんは、ダブルアニメ化を記念して投稿いたします。
それではどうぞ


誕生SMO手術 西暦2618年
プロローグ


 

「くそ!!何故だ、多少のデメリットがあっても、私の考え出した技術なら

手術の生存確率は格段に上昇して

死人が減ると言うのに」

 

狭い研究室の部屋で、一人の白衣を着た男がビール缶を一気飲みすると、

勢いよくその飲み終わった缶を

目の前の机の上に叩きつけた。

飲み終わった積もりだったが、僅かに中味が残っており、その中味が床に散らばる。

 

 

男、この研究室の室長、太田常彦(つねひこ)は

叩きつけたビール缶のある机の上に

突っ伏し、頭を抱えこむ。

 

西暦2618年、日本のとある研究所の

中で彼は苦悩していた。

 

彼が苦悩している理由はただ1つ、

後に迫った、新たな火星テラフォーミング計画、アネックス計画についてだった。

 

火星テラフォーミング計画は2099年

今から五百年前から始まった。

その頃から、将来的に地球の人口が90億人を超えエネルギーと食料の不足に陥ると予測した人類は、溢れた人々を地球の外に移住させるため、

火星を新たな人類の住みかにしようとした、その為火星を人間が生存可能な

環境に変化させることにした。

これが火星テラフォーミング計画である。

計画は順調に進んだ、寒すぎる火星の気温を上昇させるために、大量の特殊な苔とそれを食すように改良されたゴキブリを放った。そして今から19年前

 

西暦2599年

 

火星の温度 上昇を確認した人類は、役目を終えたゴキブリを駆除するため、15人の 宇宙飛行士を火星へと送った。

しかしその火星には、高い戦闘力と

人間への強い敵意を持つ人型に進化したゴキブリ、通称テラフォーマー達がいたのだ。

15人の宇宙飛行士は、火星での環境適応のために施された[バグズ手術]の力で対抗するも、次々と倒れ僅か2名の生存者だけが地球へ帰還できただけだった。

それから人類は、先の失敗から学び

研究を重ねた、バグズ手術よりも強力な力を研究の末に手にした。

MO手術、バグズ手術を超える力。

太田常彦、彼もその技術を研究する

研究者である。

 

「バグズ手術よりも、成功率は上がったとはいえ、それでもMO手術の成功率は僅か 36%でしかない。

私のSMO手術なら86%の成功率があるのに……」

 

机に突っ伏した、太田常彦の目から涙がこぼれる。

またあの時と同じ悲劇が繰り返されるのかと思うと、常彦は自分の無力さを嘆いた。

 

常彦は19年前のバグズ2号計画に研究員として、参加していた。

彼は当時バグズ手術を独自に行った本多晃の助手だった。

常彦は本多の危険性には気づいていたが、具体的な計画まではわからず、また妻が妊娠中だったため、それ以上関わらなかった。

その結果、本多は裏切り者となり、追われる事になった。

本多の裏切りにより、日本は国連での立場を弱くした。

天才本多の助手をしていた、常彦に

日本政府は多大な期待を寄せた。

立場の悪くなった日本の復権それには

テラフォーミング計画の成功しかない

日本政府は、その為のバグズ手術の

更なる強化は必須と判断した。

常彦は居なくなった、本多の後を継ぎ

研究に没頭した。

その結果彼は、独自の技術を産み出した。

SMO手術[簡易式MOシンプルモザイクオーガン手術]である。

 

しかしその技術は不採用と先ほど

日本政府から通告されたのだ。

常彦がやけ酒をかっくらい、涙を流しているのはそれが理由である。

 

「本多さんの様に、人を犠牲するようなやり方を私は認めない、いくら人口が沢山あるとはいえ、人をモルモットよろしく使っていいはずがない」

 

常彦は決意を秘めた瞳で、机の上に

拳を拳槌の形で叩きつける。

 

「SMOが駄目なら、他の技術をまた産み出すだけだ。

必ず成し遂げて見せる。

本多さんは、アメリカに気づかれずに

独自の改造手術を施した、結果は悪いことになったが、それに比べれば

国の全面的協力を得られる私は

遥かにましだ」

 

常彦は立ち上がり、壁を見た否正確には壁に掛けられている、多くの人物の写真だ。

写真には13名の男女が写ってる、

その写真の男女は、バラエティにとんでおり、アメリカ人もいればアフリカ人と黒人も白人も黄色人もいる。

その写真に写ってる者たちはもういない。

それは死者たちの写真だからだ。

19年前、バグズ2号の乗組員の死亡者それが、写真に写っている人たちだ。

常彦はその写真を、悲しそうな顔で

見つめ、 拳を強く握る。

 

「あなた方の犠牲は決して無駄には

しません。

小町君も同じ気持ちのはずです」

 

常彦はそこまで言うと、深々と写真に向かって頭を下げる。

 

「ですから、どうか安らかに眠ってください」

 

常彦はそう告げると、頭を上げると

研究室を後にした。

共に戦う仲間達を呼びにいくために

 

太田常彦、彼は天才本多晃の元助手であり、現日本のMo手術研究の最高責任者。

だが彼には、別の異名がある。

彼を知るもの達はこぞってこうよぶ

異端の科学者と。

それは彼が他の研究者達とは、違い

手術被験者達の安全を何よりも重視する人物だったからだ。

 

西暦2618年、アネックス一号計画が始まる二年前の事である。

 

 

 

 




最後まで読んで頂きありがとうございました。

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