異端の科学者と忘れられた技術 (凍結)   作:翔馬

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最新話更新します
あまり話進んでませんが、どうぞ( ^-^)_旦~


閑話休題 呼び方

1

(気づいてなかったのか)

 

政彦は目の前で両手を、へその辺りに重ねて置いて、体をもじもじくねらせて、顔を真っ赤にしてるジェニファーを見続ける。

その不躾な視線にも、気づかず彼女は 顔を俯け、そんないつから名前をとか、まだ知り合ったばかりなのに、と政彦には聞き取れないくらいの小声で独り言を呟く。

 

(余計な事を聞いてしまったな)

 

 

小声で喋る独り言の内容はわからない。

だが顔を下に向けたまま上げずにいる、ジェニファーの様子から

うっかり地雷を踏んでしまった事に思い当たった、政彦は罪悪感を感じていた。

 

(とはいえ、このままというわけにはいくまい)

 

「ミスローレンス! 」

 

「はっはひ! 」

 

急に名前を呼ばれた、ジェニファーは慌てて返事をしようとして、声が裏返ってしまった。

 

ちゃんと返事出来なかったのが、恥ずかしかったのか、上げていた顔を再び

俯いてしまう。

 

「ミス、ローレンス」

 

再び俯いてしまった、ジェニファーに

今度は立ち上がって、近づいた政彦が

柔らかな声で、もう一度名を呼ぶ。

語りかけるように。

 

「は……い」

 

それに、先ほどみたいな、変な声は出さずに、ジェニファーは俯いたままちゃんとした返事を返す。

 

「すみません。

出会ったばかりで名前を呼んだりして、馴れ馴れしかったですよね」

 

政彦が怒ってると思ってる、ジェニファーは先手を打って謝罪する。

 

「いや、別に構わない。

ミスローレンスが名前で呼びたいのなら、名前で呼んでくれても構わない

」

 

「怒ってないんですか?」

 

俯いた顔をゆっくりと、上げながら

ジェニファーは政彦の顔を覗き見る。

 

怒りはおろか、何の感情も浮かべてない、政彦の顔と目が合う。

 

「女性に下の名前で呼ばれて、怒る男はまずいないと、思うが。

むしろ喜ぶのではないかな」

 

腕組みをしながら、答える政彦

 

「そうなんですか?」

 

「世の男性という者は、女性と親しくなりたいと思ってるものだ。

名前を呼ばれると言うのは、親しい証拠だからな」

 

「じゃあ、太田さんも名前で呼ばれる方が嬉しいんですか?」

 

ジェニファーが顔を輝かせて、政彦に

顔を近づける。

鼻と鼻がぶつかりそうになった、政彦は顔を後ろに引いて、衝突を防ぐ。

 

「嬉しいというか、戸惑うかな。

俺を下の名前で呼ぶのは、親兄弟と従兄それと、親友である緒方恒星だけだ。

まぁ、恒星と従兄は政彦を縮めて政(まさ)あるいは政(せい)と略すがな」

 

「そうなんですか、じゃあ名字で呼んだ方が良いんですか?」

 

おっかなびっくりと言った感じで、

聞くジェニファー。

 

「いや。

別にミスローレンスが名前で、呼びたいのなら呼んでくれても良いが」

 

どちらでもお好きにと言った感じに

しれっと政彦は答えた。

 

2

 

 

「じゃあ……政彦さんって呼ばせて貰います。

良いですか?」

 

政彦の許可を貰った、ジェニファーは

名前で呼びたいと、宣言しその確認を政彦に取る。

 

「了解した、ミスローレンス」

 

ファーストネームで、呼ばれる事を淡々とした、口調で政彦は了承した。

 

「あのもう一つ良いですか?」

 

 

「なにかね、ミスローレンス」

 

「それです」

 

ジェニファーは人差し指をピンと立て、指摘する。

 

「何がそれなのだ?」

 

意味がわからないと質問を政彦は返す。

 

「ミスローレンス、私が政彦さんって下の名前で呼ぶのに、政彦さんがミスローレンスなのは、変じゃないですか?」

 

 

「そうなのか?」

 

「そうなんです」

 

政彦の疑問に、はっきりした口調でジェニファーは断言する。

 

「だから、私の事もミスローレンスではなく、名前で呼んで下さい。

ジェニファーか、愛称のジェニーでお願いします」

 

高く澄んだ綺麗な声だが、声音には有無を言わせない強い意思を政彦は感じる。

 

「わかった、ジェニファーさん」

 

「さんは、いらないです」

 

間髪入れず、ジェニファーが修正を求める。

 

「ジェニファー、これで良いのか?」

 

「……」

 

リクエスト通り、呼び捨てで呼んだが

ジェニファーからの反応が返ってこない。

 

「うん? 聞こえなかったのか」

 

 

「ジェニファー!」

 

さっきより若干大きめな、声でジェニファーの名を呼ぶ。

 

「はい!!、何でしょうか政彦さん」

 

勢いよく、返事をしたジェニファーが直立不動の態勢になりながら、政彦に顔だけ向けて、返答する。

 

「いや聞こえてるのなら、いい

とりあえず、長い話になるから、座ろうか、ミス…いやジェニファー」

 

そう促した政彦は、ジェニファーが座ったのを確認し、再び自分の元座っていた、ソファーに腰を沈める。

 

「さて脱線したが、話を戻させてもらおう。

俺が3人の元に引き返した後だったなあの後おれは  」

 

ジェニファーは過去話を再開させた、

政彦の話に耳を傾けたのだった。

その頬と耳が真っ赤になっているのを

政彦は気づきながらも、あえて無視したのだった。

 

最も政彦は、熱でもあるのか?と、見当違いの事を思ったが、それを口に出すような愚は今回は犯さなかった。

 




いかがだったでしょうか。
せっかく2人っきりで、密室なので
主人公とヒロインを親密にさせてみました。
恋愛描写は難しい。
それではまた(^^)
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