先生「さぁ、我が校もいよいよこの時期がやってきたな。来週体育祭を行う。」
「善子ちゃん善子ちゃん一緒にに頑張るズラ。」
「ヨハネ。ズラ丸あんた随分とやる気ねぇ。」
「オラ、この一年でAqoursとして活動して大分成長したと思うズラ。ルビィちゃんも一緒に頑張るズラ。」
「ガンバ〜ルビィ!」
(みんな盛り上がってるな。まぁ確かに体育祭ってのは大きなイベントのうちの一つだしな。だが、一つ疑問なのだ。だいたい、先に体育祭でその後文化祭なのだが、うちの学校は先に文化祭をやってしまう。そして、今の季節は秋というよりも冬だな。そのおかげであの忌まわしき持久走がないのでよしとするか。)
先生「それでは今日のホームルームでは、誰がどの種目に出るかを決める。それで最初に決めないといけないのが…えっと、二人三脚をクラスで1ペア決めないといけない。誰か出たいやつこれは男女混合でも構わんぞ。」
(走りたくないし、男女混合なら男が誰か上げて決まるだろ。)
「はい。」
先生「津島出るのか?」
「私ととうきで出たいです。」
ん?なんか今俺の名前が聞こえた気が…。
「善子?今なんて…」
「え?とうきと走りたいって言ったの!」
「何?!」
突然の爆弾発言により教室は女子たちの黄色い声があちこちから聞こえる。
「他にやりたい奴は?よし、いないな。じゃ、決定で。」
「ちょ、俺まだなにもい言って無いんですけど。」
結局この後俺は無視され二人三脚と普通の100メートルリレーに出ることになった。
−−−−昼休み−−−−
「おい。善子、ちょっと来い。」
「ちょっと、何よ。耳引っ張らないで、痛いから。」
「なんで俺とお前で二人三脚出るんだよ。」
「いいじゃない。私最近走るのも頑張ってるのよ。それにとうきとの思い出を作りたいのよ。」
そんな、だめ?+上目遣いみたいな顔をするな、抱きしめたくなる。
「そこまで言われたらしょうがないなぁ。だが、また別の問題があるんだが…」
「大丈夫よ!とうきの足は引っ張らないから!」
「まあ、、わかったよ。けどな…「善子ちゃん!」
「一緒にご飯いかない?」
「わかったわ!じゃあ、またあとでね!」
「あ…、おう。」
まだ言いたいことあったんだけどな…。
そして地獄…間違えた。体育祭当日
アナウンス「さぁ、始まりました。女子100メートル走。1番手は4組。最下位は1組です。頑張ってください。」
「始まったな。まず最初は女子の100メートルだ。その次は俺が出る。男子100メートルだ。ちなみに今走っていたのは花丸ちゃんだ。そして次はルビィちゃん。」
「ズラ〜。4位ズラ。ルビィちゃん頼むズラ。」
「花丸ちゃん!任せて!」
アナウンス「おっと、1組。最下位から一気に2位へすごい追い上げです。」
結局そのまま、女子100メートルは俺らのクラスが1位になった。
アナウンス「続いての種目は男子100メートルです。競技に出る人は準備してください。」
「さてと、いよいよ俺の出番だ。」
「とうき、頑張ってね。」
「おっ、善子。応援してくれるとやる気が出るな。」
係の人「位置についてよーいドン。」
ちなみにとうきの走順はアンカーである。
そして、1組の順位は最下位からどんどん上がり俺の前のしょうのときには1位になっていた。
「頼んだぞ。とうき。」
俺にバトンが渡った。
(さぁ、これまでに数々の強敵を倒して来た俺だが今更高校の体育大会で陸上部でもない普通の高校生に1位の状態で負けるわけがない。俺の力を見せてやる。)
アナウンス「おっと1組どうしたのか?!足に故障があるのか?!1位から一気に失速して最下位にそしていまゴール!!」
「ちょっと、とうき?!どうしたの?お腹でも痛かったの?」
「いや、これが現実だ。」
「え?だってとうきって強いし、沢山戦ってきたから。運動神経が良かったじゃない。」
「いや、今までの戦いは、どれも短期戦で終わらすことができた。正直な話俺は持久力がない。つまり…走るのが苦手だ。」
「それじゃ…。二人三脚どうしよう?」
「すまん、言おうとはしてたんだが、善子が頑張ってんの知ってたから言いにくくて、俺は棄権するか他のやつと組んだ方がいいと思うが…」
「それは、だめ。私とうきと出たいから。だから一緒に出て。」
「こう言っちゃなんだが、絶対足手まといになるよ俺。」
「それでも大丈夫。」
どうしても俺と走りたいらしい。そんなに真剣な表情で見ないでかわいいから。
アナウンス「まもなく女子200メートルリレーが始まります。出場する生徒は直ちに集合してください。」
「あ、私の競技だ。行かなきゃ、とうき見ててね。私の成長見せてあげるから。」
「おう、頑張れよ。善子。」
その後善子は競技の集合場所に向かった。そうして俺も自分の席で善子を見ようと戻ると、そこにしょうが待っていた。
「お前と昔から一緒だが今年も酷かったなリレー。俺がだいぶリードしてバトン渡したのに、全員に抜かれて帰ってくるなんて。」
「いつもなにか気に入らないことがあったら言い返す俺だが、このことだけはホント言い返せねぇーよ。」
生徒1「おい!あっちにいたお姉さんすごい美人らいしいぞ!」
生徒2「まじか?!早く行こうぜ!」
しょう「まぁそう落ち込むなよ。元気だして……ってあれ?いないじゃないか、あいつせっかく俺が元気づけてやろうとしてたのに、結局女かよ。津島さんいるくせに。」
−−−−−−−−
「美人なお姉さんか…どんな人だろう?いやいやいかんいかん俺には善子がいる。ただどんな人か見るだけ。そう見るだけなんでー。あれか、流石はすごい美人な人周りに人だかりができてるな。どれどれ………ん!?」
俺は人だかりに囲まれた人の姿を見て衝撃が走った。なぜってそれは…
「なんでここにいるんだよ?姉ちゃん。」
「あっ、やっと見つけたわ。とうき。」
「まじかよ、実の姉を見るためにしょうの話をすっぽかしてきたのかよ。てか姉ちゃん高校の体育大会にどんな格好できてんだよ。俺を見に来てくれたのは嬉しいけど。」
「何言ってるのよ。私とうきを見に来たんじゃないわよ。まぁ会いたかったけど。」
「え?俺見に来たんじゃないの?」
「だってとうき。昔からリレーすぐ負けちゃうじゃない?私は善子ちゃんにこれ渡しに来たの。はい。」
そう言い姉ちゃんは俺に紙袋を渡してきた。
「あ!?なんじゃこれ?」
「私のお古だけど善子ちゃん使うかなって思って。」
姉ちゃんが持ってきた紙袋にはなんと!!それはとてもとてもアダルティーなブ、ブラ、下着が入っていた。
(本当にこの人は天然なのかアホなのか、弟の体育大会になんつうもん持ってきてんだよ。本当に俺この人にがてだわ。)
「もしかして、姉ちゃんこれだけのために、兵庫から来たの?」
「まぁそうだけど、あとはこうやってかわいい弟に会いに来たのよ。じゃ、私はもう帰るから、善子ちゃんに宜しく伝えといて、じゃ、バイバイ。」
そう言い帰っていく姉を呆然と眺めていた俺だが意識を戻し今一度紙袋の中を見る…
「善子にって言ってたけど、どれも善子にはサイズが合わないんじゃないか?これ猛者たちからすれば俺が持ってるのは使用済みの下着の宝物かもしれないが俺に取っては爆弾みたいなものなんだよな。いっそネットで売っちまおうか、いやいやそれはだめだ。身内を猛者たちに売るのは違う。姉ちゃんは苦手なだけで嫌いじゃないからな。」
アナウンス「では続いてのプログラムは女子200,メートルリレーです。」
「あ、忘れてた善子のリレーだ。急いで戻らねぇーと。」
そして…俺が席に戻ると同時にピストルの音が鳴った。
「えっと善子何走だっけ?」
「アンカーズラ。」
「あ、花丸ちゃんとルビィちゃん。さっきはお疲れ様。特にルビィちゃん凄かったね。」
「そ、そうかな、これもスクールアイドル続けてたおかげかな?」
「マルもそう思うズラ。とうき君善子ちゃん来るズラ。」
「今の1組の順位は……2位か。頑張れ!!善子!!」
そして、バトンを渡された善子は1位の女子を抜いた。なぜだか分からないがそれが凄く善子の成長と彼女の努力の結果のように感じた。だからこそ……
「二人三脚どうしよ。今のままじゃ善子の足手まといになるだけだ。これは対策を練らないと。」
…
「ねぇ、見てた?私1位だったわよ!」
「善子ちゃんすごかったズラ。」
「そうだよ。ルビィもびっくりしちゃった。」
「まぁ堕天使ヨハネが少し本気を見せればこんなもんよ。」
えっへんと胸を張る善子。
「善子。可愛かったぞ。」
「なんか褒めるとこずれてない?まぁいいわ。とうきにしっかり見てもらえたんなら。」
アナウンス「この後はお昼休憩です。午後からは陸上部のリレーそして二人三脚です。今のうちに昼食を取っておいてください。」
千歌「あ、皆いた!!おーい。お昼ご飯一緒に食べよ!」
「千歌さん。それに梨子さんと曜さんも。」
そしてそこに花丸ちゃんとルビィちゃんも加わり計7人で昼飯を食うことになった。
(これがハーレムか。いかんいかん、作戦会議をしなければ…)
「うん?そういえば曜さん。雄飛は?」
「なんか、友達と食うからごめんって。」
「なるほど、それで本題に入りたいんだけど、二人三脚のコツってなんかないでしょうか?」
「え、なになに?とうきくんもしかしてこのあと出るの?いいな、千歌も出たかったんだけどな。」
「と、言いますと?」
「ほら、二人三脚ってクラス一組しか出れないんだよ。それで千歌のクラスは曜ちゃんとゆうくんがでるんだよ。」
「何?それは初耳なんですけど。」
「いやー、私も出るつもり無かったんだけど、なんか成り行きで。とうきくんは善子ちゃんと?」
さすが学校内で有名なバカップルなだけあって先生からも薦められたらしい。
「まぁ、そうなんですけど。」
「とうきくん大丈夫?さっきのリレー見たけどとてもじゃないけど…」
「そこなんですよ、梨子さん。まぁ、二人三脚だから今までより人が減って誰も見ないからあまり恥はかかないだろうが。」
「何言ってるズラ。とうきくん。」
「へ?」
「この学校の二人三脚は体育祭の目玉ズラよ。距離も1キロあるし。午前より多くの人が来るズラ。」
「まじかよ?!なんで二人三脚で1キロも走るんだよ!まて、もしかして善子大勢の人に自分の成長見てもらうために出ようとしたのか?」
「それもあるけど、やっばりとうきに一番そばで見てほしかったから。」
善子が少し顔を赤らめそう言う。すごく可愛いんだがすみません俺が成長出来てません。
「じゃ特別にこの渡辺曜先生が特別におしえてあげるであります。」
「よろしくお願いします。」
「とうきくんの走りはフォームがおかしいと思うよ。」
「ほうほう、それでどうしたら早くなるんですか?」
「うーん。」
「私思うんだけどさぁ。とうきくんはとりあえず二人三脚を乗り切りたいってことだよね?」
「まぁ、そうですね。」
「だったらあまり走りとは関係と思うんだよね。」
「えっ、じゃどうすればいいんですか?」
「うーん。上手く言えないんだけど一緒に走る人を信じる気持ち?とか絆じゃないかな?」
「気持ちですか?」
「大丈夫だよ。とうきくん善子ちゃんに溺愛だし。でも一位を取るのは私と雄くんだけどね。」
曜さんから惚気ばな…アドバイスをもらった俺はみんなの元に戻って昼食を取った。
「まもなく、後半が始まります。最初の競技は陸上部対抗リレーです。」
そうして陸上部対抗リレーは盛り上がり、いよいよ最後の競技二人三脚リレーが始まろうとしていた。
アナウンサー「ここで本日目玉の二人三脚リレーです!会場の盛り上がりは最高峰に達しています!!」
「くそ。なんでさっきのリレーの余韻でもりやがってやがる。まずい。」
「とうき大丈夫?」
「ああ、準備しよう。」
「足結んだけど、痛くない?」
「あ、ああ。大丈夫だ。おほん、ここで一応ルールを確認しよう。このリレーは全学年同時に走る。そして1キロの長距離を走る。出るチームは各クラス一組だけ。」
「誰に話してるの?」
「いや、こっちの話だ。まぁ行くか。」
そして、俺達はスタート位置に着いた。
「位置についてよーい。 ドン!!」
スタート合図のピストルがなり、それぞれの組がそれと同時にスタートした。が、俺と善子は…
「あ、まずい。」
アナウンス「おっととうした。佐藤くん開始そうそうコケてしまった。」
「ちょっと。とうき大丈夫?」
「すまん。」
その後も俺のミスのせいで一位を走ってた。曜さんと雄飛に一周差されてしまった。
「どうしよ。このままじゃ、私のせいでビリになっちゃう。」
「いや、善子が悩むことじゃない。明らかに俺が悪い。すまん。」
(だがどうする?このままじゃ、善子に申し訳ない何かないか?)
その時俺の頭で曜さんと以前師匠が行った言葉をふとおもいだした。
曜{一緒に走る人を信じる気持ち?とか絆じゃないかな?}
聖良{よくわからないのですがとうきさんは善子さんの存在によってどこまでも強くなれるようです。}
「そうだな、俺は焦りすぎてたんだな。善子俺のこと信じてくれるか。」
「うん。とうきのことずっと信じてるよ。」
「よし。こっから逆転するぞ。」
俺は焦りすぎてた。善子の事を全然見てなかった。全くいつもの俺らしくなかったぜ。だってこんなに善子の近くにいて体が密着してるのに気にしてなかった。うん、いい匂いだ。
「さてといつもの変態に戻ってと、俺も善子のこと信じてる。さぁて行くぞ。」
−−−−−−−−
雄飛「よし曜。後2週でゴールだ。このまま行けば一位でゴールできるぞ。体力は大丈夫か?」
曜「うん!大丈夫だよ!雄くん頑張ろうね!」
「やっとこさ追いついたぜ。雄飛。」
「何?!」
「実際はもう一周あるんだがなすぐ追いついてやるぜなぁ善子。」
「うん。まだ行けるから。ペースあげていいよ。」
雄飛「あいつら急にスピード早くなったな。」
−−−−−−−−
「ねぇ、とうき。急にどうしたの。全然すすめなかったのに。」
「それがちょっと恥ずかしいんだが、自分のことで一杯で善子のこと見れてなかった。でも今はちゃんと、見て信じてるそれが理由かな。いやー、自分でも不思議だよ、こんなにかわいい善子を見てなかったなんて。」
「それは分かったけど。この手は何?なんで私の胸にあててるのよ。」
「二人三脚ってセクハラする競技じゃないの?」
「違うわよ。」
「冗談冗談だって。師匠が言ってたんだ。こんなふうに善子と触れ合ってたら俺は極限まで力を出せるって。」
「それおっぱい関係ないじゃない。」
「まぁまぁそれにしても良かった。いつもの善子ぽくなったな。」
「え?」
「善子も抱え込んでただろ、プレッシャーとか。」
「それは…」
「二人三脚ぐらい気楽に楽しめばいいんだよ。もしこれで負けても。善子じゃなくて俺が文句言われるだけなんだからな。楽しもうぜ、思い出づくりなんだろ?まぁ、今の俺たちなら優勝狙うけどな。」
「そうよね。大好きなとうきがこんな近くで見てくれてるんだから。思いっきり楽しんで優勝しなきゃ。」
「よし、また雄飛たちが見えてきたぜ。」
雄飛「もう追いついてきたのか?!」
「ああ、このレース俺と善子がもらう!!」
アナウンス「さぁ、二人三脚も終わりに近づいてきました!!、現在トップは吉田雄飛くんと渡辺曜さんペア!!そしてとなんと二番手には、前半もたついていた佐藤とうきくんと津島善子さんペアが追い付いてきた!!」
アナウンスでもあった通り俺達は最後の直線に入っていた。そこで雄飛と曜さんに負けないように、ペースを上げようと善子に言おうとしたその時、悲劇が起こった。
「あっ、」
善子がつまずいて俺達はゴール目前で転倒してしまった。いち早く善子が顔から落ちそうだと気づいた俺が善子を庇おうと背中からこけ善子が俺の上に乗っかる用にコケた。そして、そのまま善子は俺の胸に顔をうずめたままこう言った。
「ごめんね。せっかくとうきが頑張ろうって言ってくれたのにこんなとこでこけちゃって。」
顔は見えないが声が震えているのが分かった。
「何言ってんだ。まだゴールしてないだろ、俺は善子と一緒に走れたのがいいんだよ。それに、善子の目的はもう果たされたぜ。」
「え?」
「この二人三脚は俺に善子の成長を見てほしかったんだろ。ずっと見てたぜ。だからコケる前に俺が庇えたんだ。ほら、あとはゴールだろ。行こうぜ。」
「バカ、そんなとこ見てほしかったんじゃないだから。」
「もちろん他のとこも見てたぜ。頑張ったな。善子。」
「うん。」
俺と善子が立ち上がり際に涙目の善子がそう言った。
「あんなに早かったのに最下位だね。」
「それでいいんじゃないか俺と善子の絆も確かめれたし。それに最後のは俺も悪い。運動会のフラグのゴール前にコケてしまうフラグを忘れてたからな。」
「何よそれ。」
「でも、知ってるか?そういう奴がゴールした時ってみんなめっちゃ拍手してくれるんだぜ。」
そして俺と善子が最後ゴールすると大きな拍手が鳴り響いた。
「とうき。」
「うん?どうした?」
「私を見ててくれてありがとね。」
「ああ、それくらい容易い御用だ。」
こうして俺たちの体育祭は幕を閉じたのであった。