ぼくようのほうもよろしくお願いします!
では本編スタート!!
「ひまだ~」
あの後、学校が終わり家に帰って少し経ったら善子が晩御飯の買い出しに行くと家を出て行ってしまった。だからこうして、ルービックキューブをいじりながら時間をつぶしていたのだが…
「それにしても帰ってこないな」
ふと、時計を見ると午後7時を回っていた。たしか家に帰ってきたのが4時ぐらいだったから…大体3時間近くたっている。近場のスーパーに行ったのなら、十五分近くで帰ってくるはず…、なのに…。しかも雨降ってきてる。
「まさか、あいつ道に迷ったりしてるのか?」
「う~ん、まさかそんなはずは…」
「あ、そういえば善子とゼン○ー{GPSアプリ}の連絡先交換したんだった。
見てみるか、…ん?ここは、前ニュースでクマが出たとかと騒がれていたところじゃないか…。
よし、またアレを使うか。ついでにこれも持っていこう。
---森---
「一体ここはどこなのよ…」
「買い出しの途中に魔犬アルティメットサンダーを追いかけてたらこんなところに森かしら?まったくどうしようかしら、今はアルティメットサンダーも一緒にいるから早く帰りたいのだけど…」
ガサガサ
「?!」
グルルルル…!
「う、うそでしょ…なんでこんなところにクマがいるのよ…」
せめてこの子だけでも…
ダッ!!
ガオオォ!!
「お、追いかけて来てる…!怖い、怖い…たすけて、とうき…」
ブゥーン!!!
「?!」
キキィー!!
「おいおい、買い出し行って自分がクマ餌になりそうになってんじゃねえか」
「な、なんでここがわかったのよ!」
「GPSアプリ」
ガオオオオォ!!!
「おっと、悪いな、これ以上近ずかさせないぜ。ここは、たった今通行止めになった。おとなしく帰ってもらおうか。」
「なにクマに話しかけてんのよ!」
「い、いやぁ、できれば戦いたくないなぁって」
グルルルルル!
こっちに向かってクマが歩いてくる。
このまま、下に下れば大きい道がある。そこに行けばおそらく助かるだろう…。
でも、それだと町に被害が出るかもしれない…
「善子、ここから下れ。俺がこいつを食い止めておく。」
「そ、そんなのできる訳ないじゃない!あんたはどうなるのよ!」
「大丈夫だ、ちょっとお話しするだけだから、」
「…信じていいのよね?」
「ああ、信じてくれ。」
「絶対に帰ってきなさいよ!」
さて、善子は下山したな。
ここからは俺の時間だ、いや、俺とお前の…か。
「さあ、待たせてすまない。始めようか!」
「お願いだから無事に帰ってきて…とうき…」
「ん?俺の名前呼んだか?」
「?!」
「大丈夫だったの?!」
「ああ、よゆーだよ、よゆー。善子こそ…」
「」ダキッ
善子のほうこそ大丈夫だったのかと聞こうとしたら抱きつかれた。なにこれ、めっちゃ幸せ…。
「お前、寄り道するなってあれほど言っただろう?」
「ごめんなさい…」ギュー
「おいおい、そろそろ離れてくれ、帰れないだろ?」
「うん…」
「すぐに行けてやれなくてごめんな。」
---バイクの帰り道---
「その傷は?」
「た、ただのかすり傷だ。」
「…」サワッ
「いたっ!!」
「全然かすり傷じゃないじゃない!」
「あたりまえだろ!!痛いもんは痛いんだよ!」
「私のせい?」
「別にお前のせいじゃねぇよ。強いて言うならあそこにいた熊が悪いんだよ。だから、別に気にすんな。」
「うん、わかったわ。助けてくれて本当にありがと…」
信号待ちでチラッと善子の顔を見るとどうやらまだ気にしているようだった。
「よし、帰りにケーキでも買って帰るか」
「え、いいの?」
「ああ、今日は特別にだ。だから元気出しな。」
「うん!ありがと!」
バイクのバックミラーを見るとそこにいつもの善子の顔があった。堕天使といいながらいつも太陽のようなかわいい笑顔を守れてよかったと思った。
---家---
家に帰り、夜ご飯を食べて善子が風呂に入った。
「よくよく考えてみれば俺もビショビショだった。」
俺も一緒に風呂入ってもいいよな?今日は俺珍しく活躍できたし、いいよな?ご褒美にいいよな?
「よし、行こう」
ガチャッ
「きゃあぁ!!」
「俺も一緒に入らせてもらおうかな」
「何でよ?!」
「安心しろ、タオル巻いてるから。」
「そういう問題じゃないのよ!私は何も巻いてないのよ!」
「お前のタオルもここにある。大丈夫だ。」
「…?!」///
「そ、そこまで言うなら…いいわよ」///
「じゃあ、お邪魔します」
「ど、どうぞ」///
「というか、なんであんたそんなに平気なのよ!!」///
「ん?これぐらい普通だろ?」
「普通じゃないわよ!!」
数分後
いざ入ったのはいいが、どうしよう…。さすがに一線超えるわけにもいかないしな…相手の許可もないし。仕方ないこのまま賢者モードでいこう。
「…」
「…」
「ねぇ…」
「な、なんだ?俺はまだ何もしてないし、変な妄想すらしてないぞ?!」
「え?何のこと?まあ、いいわ。そんなことよりも今日はありがとね。」
「だからそれはさっきも言っただろ?気にすんなって」
「そ、それから…」
「それから?」
「あ、あとで寝室に来なさい!!リトルデーモン!!」
それだけ言い残すと善子は風呂場から猛スピードで去っていった。
え?今のってもしかしてベットイベント?それしか考えられないな、これは確定のベッドイベントだ!!よっしゃー!!これ俺も童貞卒業だ!!
…
寝室に行くと善子が待っていた。
「来てくれたのね。」
「ああ、というか寝る場所ここしかないし…」
「それもそうね。」
「んで?何の用だ?」
落ち着け、何があっても平常心…。
「実はね話があるの。」
「話?」
あれ?思っていたのと違う…。
「私ね。今日みたいにとても運が悪いの…。そういうのが昔からあったから今の堕天使設定があるの。昔はずっと本気で思ってた。こんなに運が悪いのは自分が特別だからだって。」
「…。」
「バカよね、私。ほんとはそんなもの存在しないし、自分でもわかっているのにそんなことばかり言って…。言霊ってやつよね。言葉には魂が宿っていて、言葉にすることによってそれが現実になるみたいな。知ってる?」
「ああ、聞いたことはあるよ。」
「それでね、最近になってやっとわかり始めたの、私がこんなこと言ってるからあなたに…いや、とうきにこんなけがを負わしてしまったんだって…。」
善子は俺の傷口の上にそっと手を乗せながら言った。
「もう、あなたが傷つくのは見たくないのよ…。だから、私はここから…」
俺はその言葉の後がなぜか予測できた。
それはいつも見てきたからだ。
彼女の表情を。
迷わず俺は善子のことを抱きしめた。
同情とか哀れみとかじゃない。
自分でも何が何だかわからなかったが
ただ、一つ言えることは善子に遠くに行ってほしくない。ただそれだけだった。
「何度も言っただろう。迷惑だなんて思ってないよ。」
「その…いいの?また今日見たいのことがあるかもしれないのに…」
「関係ない!!今日みたいにお前がどこいても必ず見つけ出してやる。それから…」
「それから?」
「…ずっとそばにいてやる。いや、いたいんだ。これからもずっと。」
「…。」
「契約しよう、善子。」
「契約?」
「ああ。リトルデーモンとしてではなく、俺と善子の契約だ。」
「いいわよ、何かしら?」
「これからずっとお前のそばにいるっていう契約だ。」
「ありがとう…。うれしい…!これからもずっと一緒よリトルデーモンとうき!!」
「だから、リトルデーモンとしてではなくて…」
「じゃあ、私からもお願いしてもいい?」
だめだ、聞いてない…。まあいいか。これでこそ善子だもんな。
「なんだ?」
「私のために頑張りすぎないこと!いいわね!」
「それは状況によるけどな。まあ、頭の片隅に置いておくことにするよ。」
「「プッはッはッは!!」」
「さて、もう遅いし寝るか。」
「待って、今日寒いからそっちの布団で寝てもいい?」
「そんなに寒いか?」
「ずっと一緒にいてくれるんでしょ?」
「なるほどな、大歓迎だ。」
毎日、地球は一周回る。過ごしている時間は毎日同じのはずなのに、今日はなんだかとても長く、幸せな時間だったような気がする。
なかなか頑張った…、
ぼくようのほうも頑張ります。(笑)