お気に入り登録者も少しずつ増えて来ていますし、感謝しかないですね。
後Twitterの告知と時間がずれてすみません!投稿する時間設定が丸一日ズレていました!
完全にやらかしました……なので6時間遅れでの投稿に。許してください。
今回なんと、主人公が一切登場しません。
だから何だって感じですがでは、どうぞ。
「なるほどー……そんなことが」
白鷺さんと松原さんがお茶をしていたカフェに、私、日菜、今井さんの三人が合流した。
そして、私が慧人さんに関して見たことを説明する。日菜に任せたら……うん。正しく伝わらなかったから仕方ない。
「想像以上に深刻そうな話ね……」
「何かもっと軽い感じだと思っていたよ……」
それは確かにある。あんなに悲痛そうな顔をして一体何があったのか。
「そもそも本人に聞けばいいんじゃないの?」
「慧人さんですよ?絶対にはぐらかします」
あの人はそうするだろう。他人の弱いところを見て、支えていくような優しさはあるが、自分の弱味を他人に見せることはしない。心配をかけまいと動くに決まってる。
「確かに。あの男は、絶対にそういうの誤魔化すわね」
「心配させたくないからですよね……」
「うーん。話してくれないと協力できないのにー!」
「だから、まずはここ最近で慧人さんに関して変わったことがないか?というのを知りたいんです。どんな些細なことでもいいのでまずは情報を集めていかないといけないと思います」
「地道な証拠集めが真相へと近づくことになる……うん!きっとそうだね!」
ということで、最近の彼の行動を思い出してみるが……うん。昨日まで私が近くに居れば必ず話かけてくれましたし……何も異変はなかったです。
「いつも通り迷った私を連れて行ってくれたし……何もおかしなことはなかったよ?」
「そうね。私の
「アタシも特にないかなー……一応他のメンバーにも聞いてみるね」
「じゃあ、ハロハピの皆には私が聞くね」
「彩ちゃんたちには私が」
ということで、情報を集めるべくここに居ない知り合いたちに今井さん、松原さん、白鷺さんが聞いてみる……が、多くの人はいつも通り(奇行に)走っていたとか特に変わった様子はなかったみたい。まぁ、あの人は変わっていることがデフォルトだから……。
「んーやっぱりほとんど収穫なしかー……ん?燐子のコレは気になるんじゃない?」
「どれどれー?」
そう言って見せてくる画面。えーっと?
『特に思い当たる節はないですね。あ、でもNFOでのKeiの最終ログインが1週間以上前というのは気になります。今まで三日以上開けたことがなかったので……』
「NFO?」
「Kei?」
「えーっと、NFOというのは慧人さんや白金さんがやっているゲームのことです。で、Keiというのは慧人さんのプレイヤーネームですね」
「あ、おねーちゃんがやってるゲームのことだ!なるほどー慧人とやりたいから続けてるんだね!」
「へぇー、そういやあこが紗夜も結構ログインしているって言ってたなぁ。なるほど。はまったんだね☆」
「い、今はそれは関係ないでしょう!重要なのは慧人さんがゲームをログインしていない現状です」
ゲームができないほど忙しいのか、精神的な余裕がないのか。いずれにしても重要な足掛かりにはなるんじゃないだろうか?
「あ、美咲ちゃんのコレも気になるかも……」
次は松原さん。見せてくれた画面には、
『あ、一つ思い出したんですけど。先週なんですが冬木先輩。商店街を大人の男の人と歩きながら話してましたよ。会話の内容はすみません。分からないです』
ふむふむ。大人と話していた……
「もしかしたらあたしたちが見たの人じゃない?ほら、今日はって言ってたし何度も会っているかも」
「その線は充分にありそうね」
「で、でも別の人かも……」
「今は情報が欲しい状況。奥沢さんが言っている大人が、私たちが見た人でなくとも、大人の人と歩きながら話していたというのは貴重な情報よ」
「確かにね。慧人に知り合いの男性の大人……あんまりイメージが結びつかないわね」
先週大人の人と話していた。ゲームのログインが滞っている。……もう少し。もう少し情報が欲しいところだ。
「あ、彩ちゃんから来ているわ…………へぇ。これは中々面白い情報ね」
段々と白鷺さんが乗り気になっているなと思いながら、画面を見せてもらう。
『そう言えばこの前ね。何かまりなさんと真剣な顔で話し合ってたよー』
まりなさん?まりなさんということは……
「「「バイト?」」」
全員の意見が一致する。まぁ、慧人さんの音楽が壊滅的で絶望的……コホン。ちょっとアレなため彼が音楽に関するあれこれでまりなさんを頼ったとは思えない。つまり、バイトに関することの可能性が一番高いです。
「これはこれは。まりなさんに事情を聞く必要がありそうだねー」
「おぉ!遂に関係者への聞き込みだね!るんってしてきたぁ!」
「その言い方だと刑事ドラマを連想させるわよ……」
「で、でも。あながち間違ってないと思うよ……?」
「そうと決まれば行くわよ」
「あ、その前にあたしたちの名前決めておかない?」
「名前?」
「ほら、この五人を纏めた名前だよ!名乗るタイミングがあったら使いたいじゃん!」
日菜の突拍子もない発言。でもまぁ、確かに。そういうグループ名を作っておいてもいいかもしれない。
「どうしようね?」
すると今井さんがこっちを見てくる。名前を決めてと目が訴えかけているようだ。
「そうですね……『冬木慧人調査隊』はどうでしょう?」
「そのまんまね……」
「そのまんまです……」
「でもまぁいいんじゃない?ほら、目的とかも分かりやすいし」
「じゃあ、おねーちゃんは隊長ね。あたしは副隊長がいい!」
「なら私は参謀と言ったところかしら」
「んー……じゃあアタシは交渉担当!」
「えと、えと……私はどうしよう……」
「花音ちゃんは癒し担当で!」
「ふえぇ……」
瞬く間に各々の役割が決まった。…………松原さんの癒し担当はよく分からないがまぁいいでしょう。
「では、CiRCLEへ向かうわよ」
「隊長先頭よろしく~」
「わーい」
「花音。あなたは私の隣ね」
「た、多分CiRCLEには辿り着くよぉ……」
松原さんがどこかに行きかけて、白鷺さんが止めてということもあったが、無事にCiRCLEにたどり着いた。…………行き慣れている場所なのに何故かいつもより緊張する。何故だろう。
「まりなさん!」
「リサちゃん、千聖ちゃん、花音ちゃんに日菜ちゃんと紗夜ちゃん?何だか珍しい組み合わせだね」
「あたしたちは今『冬木慧人調査隊』を結成したんだよ!」
(わぁ……冬木くんお疲れ様)
何だろう。一瞬にしてまりなさんの見る目が優しくなった気がする。気のせいだろうか。
「単刀直入に聞きます。慧人と真剣な顔して話していたそうですが……」
「あぁ……そのことね」
「な、何かあったんですか……?」
「あの慧人くんが真剣な表情……バイトを辞めるとかですか?」
「そこまでは行かないかな。……まぁ今年で閉店する予定だし12月の終わりには自然と辞めることになるけど」
どこか遠い目をするまりなさん。あぁ、CiRCLEが今年で閉店と言うのを完全に忘れていた。いや、今はそっちよりも……
「何かね。今後、もしかしたら今みたいに来ることが出来なくなる……って言ってたの。まぁ、冬木くんって暇人って自称していて、急な欠員が出たときも凄い助かってたんだけどね」
とは言えここでのバイトも終わる日は近いんだけどね、と補足したが……
「理由は?理由は何か聞いてないんですか?」
「それがね、『ちょっとありまして……』としか言わないの。凄い暗いというかそんな感じはしてたけど……全部聞き出すような真似は出来なかったかな」
「暗い……?」
「まぁ、高校生だしね。こっちとしても『理由を明確にしないと受け付けない』なんてブラックなこと言わないし」
「妙ね。あの男はそういうところはしっかりしていたはず」
「言えないこととか言いにくいこと……なのかな?」
「でも、不思議だね~何かモヤモヤしているよ」
「だよね。もしかしたらとか、理由に関しても曖昧にし過ぎかな」
何だろう?そこまで言いにくいことなのだろうか?うーん……もしかして、私たちが見たことと関係している?
「そもそも、あの男は自分について多く語らないわね」
「ねー。不思議がいっぱいって感じがする」
「そうかな?紗夜には話しているんじゃないの?」
「いいえ。ただ、テストの点数とか成績は報告してくれますよ」
「……えっと、保護者に見せる感じかな?」
そう言われると確かに気になる。私たち側が自分たちの事情を話しすぎな気もするけど、慧人さんから高校での話はほとんどしてくれないし、中学以前なんて未知としか言い様がない。
そもそも彼がサッカーやっていたことは、本人が言ってたわけではなく、走っているのを見かけたから知った。料理の腕があそこまであるのは実を言うと最近まで知らなかった。NFOも白金さんたちとやるって話が上がるまで知らなかったし……何だろう。自分のことを自慢し過ぎるのはどうかと思うけど、謎にし過ぎるのもどうかと思う。
「そういえば、何で冬木くんを調査しようとしているの?」
「どうやら、見知らぬ男と意味深な会話をしていたのを紗夜とヒナの双子が目撃したらしいんですよ」
「そこから、何か問題に巻き込まれていないか調査すべく私たちが動いているというわけです」
「問題を抱えているなら力になりたいもんね……!」
「あぁーそういうことなんだ。てっきり浮気調査とかそっちかと……」
「そっちの方が楽しそうだよね!」
「全然楽しくないわよ」
浮気ってそもそも結婚していないでしょうに……。それにあの慧人さんが浮気するとは思えないけど……。
「ん?」
「どうしたの?日菜」
「いやさーふと思ったんだけど、何で慧人ってここでバイトしてるの?慧人って、超絶音痴で、楽器も一切弾けないじゃん」
「うわぁー……全部事実だけど可哀想な言われよう」
「それにさー音楽もあんまり興味なさそうだよね。あたしたちがやっていることは興味あっても、それ以外のバンドとか全然知らないじゃん。機材も構造とか直し方を知っていても、名前とかそー言うのはからっきしだしさ。じゃあ、何でここなんだろう?バイト先なら他にもあるのに」
「言われてみれば不思議だよね……」
「そうね。何でここでバイトしているのか……」
「あぁ、それなら知ってるよ」
と、まりなさんが答えてくれる。
「えっと、先輩からの紹介って感じなの。夏には自分が受験で抜けるから、自分の後釜ですって、去年の春に連れてこられてたのが冬木くん。何だっけな……あぁ、冬木くんがクールビューティー教に染まった元凶って言われてた人だよ」
「「「え?その人すごい気になる」」」
「「…………」」
…………あぁ、あの人のことか……。先輩さんでゲームではぽんちゃんさん……。どうやら今井さんにも思い当たる節があったようで……絶対その人だ。
「まぁ、その彼は『コイツは目つきが悪く、歌えない、踊れない、弾けないの三拍子揃ってますが頭はいいです』って、まぁ面接したけど特に問題なかったから採用したんだよ。いやぁー仕事覚えはいいわ、機材調整できるわ、絶対音感持ってるわで色々と助かっちゃった」
先輩さんってプレゼン能力はあるのだろうか?接客業で目つきが悪いとか絶対マイナスになってしまうと思うのだけど……いや、それだけじゃなくて、音楽関係のバイトでその三拍子を推すのもアウトだと……。
「あはは~確かに慧人はダンスとか向いてなさそうだよね~」
「音に合わせることがまず無理でしょうね」
「で、でも……ちょっと前にね。ミッシェルの隣で着ぐるみ着た状態でバク宙とかしてたよ」
「うわぁ……流石、身体能力高いなぁ。リズム感さえあれば誘ったのになぁ……」
「松原さん。それってライブで、ですか?」
「ううん。美咲ちゃんに頼まれた、風船とかビラ配りのバイトの助っ人で。木に引っかかった風船もピョンピョンって跳んで取っていたよ……」
「……何やってんのよあの男は…………」
「慧人さんらしいと言えばらしいですよ……」
「こころちゃんに見つかってなくてよかったって言ってた」
「だよね~絶対に強制勧誘されてたよ~」
と、何か脱線した気がするも、とりあえずここでの情報を手に入れることは出来た。……うーん。でも、もう少し彼の話を聞きたい気がします。
「あはは……まぁ、後は面倒な客がやってきたときにはとりあえず彼を出せば丸く収まるから物凄い助かってるよー」
「それって……?」
「いちゃもんつけたり、強く言ってくる人も冬木くんが怖いみたいでね……ぶっちゃけ、恐れられているって噂もあるくらい」
「確かにね~この前、アタシも面倒な客に絡まれたとき助けてもらっちゃった」
「今井さん。それは本当ですか?」
「う、うん……でもどうしたの?」
「いえ……絡まれて大丈夫だったんですか?」
「相手の特徴思い出せる?消しましょうか?」
「ち、千聖ちゃん……さすがにそれは……」
「こころちゃんに言えば解決だよ!黒服さんがシュパパーンってやっつけてくれるよ!」
「「「確かに」」」
なるほど。確かにあの方たちなら抹殺とかしてくれそうですね。
「あはは~大丈夫だよ。慧人くんと東雲くん……えっと、千聖を天使様って言ってた」
「あぁ……あの人ね」
「そうそう。二人と話したら謝ってから逃げるように帰って行ったよ」
「話って……?」
「えーっと『お、お前ら……!ウチのリーダーをやった……!』とか『お前らが居るなんて知らなかったんだ……!』だったっけ?詳しいことは覚えてないけど、何か二人の手が肩に置かれただけで震えていたよ」
(それ……絶対に昔に何かあったやつよね)
「まぁ、慧人って威圧感あるよね~何かピリピリする~っていう感じ?」
「あはは~確かにね。あれはヒーローが助けた!っていうより魔王が排除したって感じだったし」
「慧人さんに正義とか似合わないですからね」
「でも、助けた側の方なのに悪になっているんだね……」
残念な話になりつつあるけど、何というかあの人らしいと言えばらしい感じだ。そう思うと何だか不思議な人だ。悪い人じゃないのに、悪という言葉の方が似合ってしまう。
それにしても、理由をはぐらかす……そして、バイトに行けない……NFOといい、何かに追われているのだろうか?ただ、課題とか宿題で……というのはなさそうだし……
「あ、モカからだ。……おっと、こりゃ雲行きが怪しくなる情報かも」
そう言いつつ、見せてくれた画面。そこに書かれていたのは……
『そーいえば、けーとさんこの前びょーいんに居ましたよー。何でも手術したとこがーとかなんとかー』
病院……手術した?
言えない理由……残された時間が少ない……病院……手術……まさか……いや、ないと信じたいが……全て繋がってしまう。
「…………何か命に関わる病気とか」
「「「……っ!」」」
最悪の可能性に至ってしまう私たち。
そして、次の日。私たちはある行動を起こすことになるのだった。
ある行動とは一体何だろうなー
次回、行動を起こします(正確には今回も充分行動していましたが)。