クールビューティーな紗夜さんを返して(涙)   作:黒ハム

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Roseliaの3章を読んで感動した人です。紗夜さん格好良い……
ところで知っていますか?この作品ってほとんど音楽に関する話をやっていないんですよ?
ということで、今回はしっかり音楽に関するお話です。
そして、ごめんなさい。いつもよりキャラ崩壊しております。そして、被害者多数。


慧人、キーボードに挑戦する

 CiRCLEにはレンタルできる楽器がいくつか準備されている。ギター、ベース、ドラムス、キーボードなどなど……当然ながらいつ誰が借りるか分からない以上、メンテナンスや綺麗にしておくことは大切なのである。

 そして、それらをすることはCiRCLEで働く者の仕事である。もちろん、メンテナンスも、修理の域まで行ってしまうとそれは、専門家に任せるしかないが。

 

「……こんな感じです」

「はい」

 

 メンテナンスを終えて少し暇になった俺は、休憩中だったりんさん指導の下、キーボードを教えてもらった。初心者向けということで分かりやすく丁寧に教えてもらい、いざ実践ということで、Roseliaの前でキーボードを弾くことになった。

 

「そうですね……簡単な曲で『猫ふんじゃった』でも弾いてみてください。あ、楽譜はここです」

「分かりました。では……」

 

 ということで弾いてみる。

 

『○×▷※♪☆▼★●◇×■◎▽→←↑↓~~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

申し訳ありません。ただいまお聞かせできないような音が流れております。しばらくお待ちください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、弾き終えると……

 

「あれ?皆さんどうしたんですか?」

 

 聞いていたRoseliaの面々が耳を塞ぎ、膝を突きながらしゃがみ込んでいた。

 

「り、りんさん?」

「うぅ……」

 

 五人ともうつむいたりしていた中で一人、りんさんが泣いていた。…………え?

 

「もしかして……感動した?」

「「なわけあるか!」」

「うぅ……今まで聞いたことのない……最悪の音……なんで……なんで……?私……しっかり教えたのに……」

「り、りんりんは悪くないよ!けー兄が全部悪いんだよ!」

 

 ガシッ!

 

 すると俺の胸ぐらがいきなり掴まれる。こういうとき掴む可能性があるのはリサ姐か、紗夜さんだと思うが、掴んできた人物を見て驚いた。

 

「ゆ、友希那さん?」

 

 顔をうつむかせ、掴んできたのはなんと友希那さんだったのだ。そして、彼女は震えを押さえながら叫んだ。

 

「よ゛く゛も゛に゛ゃーん゛ち゛ゃん゛を゛こ゛ろ゛し゛た゛な゛ぁぁぁあああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

「ちょっ、え!?ど、どういうことですか!?殺してねぇですよ!?」

「にゃーんちゃんの仇……ここで討つ!」

「落ち着いてください友希那さん!?だから殺してねぇって!」

「そうだよ!落ち着いて友希那!少し落ち着いて!」

 

 友希那さんを後ろからリサ姐が羽交い締めにして引き剥がす。

 

「放してリサ!私には!ここでにゃーんちゃんの仇を取る義務がある!」

「話聞けよ!?だから、死んでねぇよ猫は!」

「嘘だ!にゃーんちゃんをふんじゃったみたいな軽いイメージじゃない!にゃーんちゃんをトラックで跳ね飛ばしてロードローラーで轢き殺したイメージが見えたんだ!にゃーんちゃんが可哀想とは思わないの!この外道がぁあああああああああっ!」

「いや、オーバーキル!というか、どうしたらそんなイメージが見えるんですか!?」

「あ、ゴメン。アタシも友希那と同じイメージ……かな」

「うぅっ……私も……です」

「あこも……一緒」

「…………え?マジ?」

 

 ねこふんじゃったがねこ轢き殺しちゃったに変わったよ。あはは……

 

 ガシッ!

 

 すると再び誰かに胸ぐらを掴まれる。リサ姐は友希那さんを押さえているし、りんさんは泣き崩れてあこちゃんが介抱している。つまり、消去法で残るのは……

 

「さ、紗夜さん……?」

「湊さん。安心してください……」

 

 そして紗夜さんは叫んだ。

 

「猫の仇は私が討ちますからぁああああああああああああああ!」

「ちょっ!?どこからそんな力がぁっ!?」

 

 ダンッ!

 

 まさか、紗夜さんに胸ぐらを掴まれたまま地面に押し倒されるとは思わなかった。え?嘘でしょ?一応俺、紗夜さんより一回り大きいし、筋肉とかで体重もあるんだけど?

 そして、馬乗りになる紗夜さん。

 

「慧人さん!あなたが殺した猫は!ポテトを咥えていたんですよ!腹を空かせた子どもたちに食べさせようと!猫は頑張って運んでいたんです!それをあなたは!殺したんだ!」

「待ってください!?殺してねぇしどっからポテトが出てきたんですか!?」

「猫がポテトを咥えているのは当然でしょう!」

「なわけねぇだろ!?」

「あ、ゴメン。その猫はポテトを咥えていなかったと思うよ」

「あこも……ポテトより魚だった気がする……」

「ほら!ポテトなんて出てこないんですよ!」

「そんなことはどうでもいいです!死を持って償ってください!さぁその魂を捧げなさい!」

「いやダメだって!?俺でも首を絞められたら死ぬって!?ちょっ、力強っ!?」

 

 ヤバい!いくら体制が悪いからといって、押されているんだけど!?この手が首にきたら一瞬でDEADENDなんだけど!?

 

「紗夜だけにやらせはしないわ!私もにゃーんちゃんの仇を取るわ!」

「ゆ、友希那!?本当に落ち着いて!お願いだから暴れないで!?」

 

 友希那さんが見たことないくらいキレている……目の前の紗夜さんも本気で殺しに来ているし……どうしよう。

 

「……うぅ……うぅぅぅぅ……」

「り、りんりん泣き止んで!けー兄のアレは酷すぎたけどさ!さすがにあこたちも加勢しないとけー兄が殺されちゃうって!」

「だって……あんなに酷い音を出させてしまって……申し訳なくて……」

「りんりんが謝ることないよ!けー兄が悪いんだから!」

「うぅ……そうだね……けいさんが悪いんだね……あはは……そうだ……けいさんが悪いんだ……けいさんをここで消せば……ここで……ふふっ」

「り、りんりん?」

「ふふっ……ここで消せば……けいさんを消せば……さっきのはなかったことに……!」

「ならないよ!?頼むから落ち着いて!」

 

 どうしよう。敵がもう一人増えた。しかもまさかの人物で俺はすげぇ驚いている。

 現状を整理しよう。俺の命を奪おうとしているのは紗夜さん、友希那さん、りんさん。今のところ味方をしてくれているのはリサ姐とあこちゃん。……なるほど。リサ姐かあこちゃんまで敵に回したら確実に死ぬな。

 

「まさかけー兄の音楽に人を狂暴化させる力があるとは……!」

「あの大人しい燐子までそっち側に……どうしてくれるのさ!」

「一番悲しいのは俺ですよ!?さすがにこれ以上は俺も泣きます!」

「安心してください慧人さん。しっかりと猫と同じ道を辿らせてあげますから」

「そうよ……!その男にはにゃーんちゃんと同じ苦しみを与えるべきよ……!」

「けいさんさえ居なくなれば……ここで消せば……ふふふっ」

 

 まさにカオス。おかしいな~三人くらいの背後から修羅というか何か見えるんだけど。

 

 ガチャ

 

 そんな状況で扉を開く音が聞こえる。あれ?現状って誰かに見られるのマズくね?いや、待てよ。もしかしたら普通の光景かもしれない。

 

 ・倒れる俺の上で馬乗りになり首を絞めようとする紗夜さん。

 ・今にも殴りかからんとする友希那さんを羽交い締めにするリサ姐。

 ・不敵な笑みを浮かべながら迫り来るりんさんとそれを阻止するあこちゃん。

 

 …………マズいな。確実に。誤解の余地しかない。

 

「冬木くん。頼んでいたキーボードの終わったかな……」

 

 そして入ってきたまりなさんと目が合う。

 

「あー……うん。いいと思うよ私は!」

 

 グッとサムズアップされた。え?何が?

 

「あーいけないなー。仕事を忘れていたなー戻らないとなー」

「ちょっ!まりなさん!?絶対忘れてねぇだろ!」

「そうですよ!?アタシたちを見捨てないで!?」

「まりなさん!助けてください!」

「ごめんねー私ってほら?多忙だからさ!」

「「「まりなさん!?え!?ちょっ!?待って!?本当に待って!?」」」

「グッドラック!青春、楽しんでね!」

 

 ガチャ

 

 無慈悲に閉められたドア。あの人の消えた方向を見ながら俺たちは……

 

「「「あの年増(としま)りながぁああああああああああ!」」」

「「「××!この××××野郎がぁああああああ!」」」

 

 この後、このスタジオ内が悲鳴と怨嗟に包まれたのは言うまでもない。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おまけ

 

 ~イヴの場合~

 

「どうだ?俺の音は」

「ケイトさん」

 

 スッと渡してきたのは小刀……え?

 

「潔く切腹してください」

「そんなレベルなのかよ!?」

「安心してください。首はしっかり切り落としてあげますから」

「よくねぇよ!?何で一曲弾いただけで殺されるんだよ!?」

「殺されるではありません。切腹です」

「一緒だわ!」

「さぁ、早く腹を刺して下さい。首を落としますので……!」

 

 この後、地獄の鬼ごっこが始まった。

 

 

 

 

 

 ~有咲の場合~

 

「どうだった?」

「……慧人先輩」

 

 有咲が空を見ている。どうしたのだろうか?

 

「私、星に近づけた気分です」

「どういうこと!?」

「ああ……なんということでしょう……あんなに遠かった星がこの手に……」

「ちょっ、お前には何が見えているんだ!?」

「私……もうすぐお星様になれるのかな」

「戻ってこい!?本当にそれ以上は危険だぞ!?」

「あはは……」

 

 この後、ポピパの面々を呼んで、何とか正気に戻してもらった。

 

 

 

 

 

 ~つぐみの場合~

 

「こんな感じでどうだ?」

「……いいと……思います」

 

 つぐみに感想を求めたが……なんだろう。気分が物凄く悪そうだ。

 

「……本当に……いいと……」

「ちょっ!?お前凄いフラフラだけど大丈夫か!?」

「すみません……慧人先輩の音を聞いてから……吐き気と頭痛が止まらなくて……」

「大丈夫か?吐きそうならトイレに連れて行こうか」

「お願いできますか……本当に……辛くて」

「ああ、ゆっくり行こうか」

「すみません……」

 

 この後、つぐみの介抱をしたが……どう考えても、俺のせいだよな。これって。

 

 

 

 

 

 ~次回予告(嘘)~

 

「ごめん、慧人くん。アタシの理性も、もう持ちそうにない……!」

「あこも……!あこの中に眠る闇のオーラが……止められないよ……!」

「リサ姐……あこちゃん……!」

 

 狂暴化していくRoselia。ついにリサとあこも自身を抑える限界を迎え始めていた。

 

「アタシたちが……正気を保っている間に……逃げて……!お願い……!」

「あこ……けー兄を殺したくない……!殺したくないよ……!」

「二人とも……クッ……!俺が……俺が!必ず正気に戻すから!」

「頼んだよ……!」

「頑張って……!」

「ああ!任せておけ!」

 

 狂暴化した彼女たち。果たして慧人は彼女たちを救い出せるのか。

 次回、『闇を祓え!慧人決別の一撃!』

 

「クソ……!こんなことになった元凶はぜってぇ許せねぇ……!」

 

 ちなみに元凶は慧人です。




本日の被害者。Roselia、イヴ、有咲、つぐみの8人。え?慧人はって?自業自得でしょ(辛辣)

ちなみに次回から冬休み+α編に突入予定です。
そして8月中旬以降、アンケートの結果より、待望の千聖ルート開始(予定)!続報を待て!

Q.何故8月中旬以降なんですか?
A.7月の終わりから8月頭にかけて期末テストと夏期講習(教える方)で忙しいから。
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