六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について   作:白だし茶漬け

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焔君の転生シンクロ召喚的なの公式とネタ被ってて泣きながらビビってます。
まさか転生シンクロ召喚が出てくるとは思っても見ませんでした。まぁ転生エクシーズがあるから何となくは察せましたね。
しかしここまでネタとか被ってると認知されてるのかと錯覚してしまう。



事実

 

「私達の主は桜雪花衣さん。貴方です」

 

 一瞬耳を疑った。

 

 あの女の口から出てきた言葉が聞き間違いだと信じたかった。だが、予想はしていた。ウェルシーが俺に対する狂信的な態度を見れば、察しは付いた。

 

 俺はウェルシー達と関係がある所では無く、その主的な存在だと、心の奥底や頭の中では理解はしていた。

 

「おや? 驚かれないんですね。意外です」

 

「……予想はついていたからな」

 

 動揺こそはしているが、取り乱す事では無い。ゆっくりと呼吸を繰り返し、無理やりにでも心を落ちつかす。

 だがその落ち着きは次の瞬間に崩されてしまう。

 

「ん? ……どうやら、あちらの目的は達成したようですね。では、私はこれで失礼します」

 

「目的……? まさかっ! 花音達が!?」

 

「はい。あの方達は私達の手に渡りました。もうここにいる理由がありません」

 

 ウェルシーが黒いワープゲートを作り出し、この場から去ろうとした。

 

「待てっ! 花音達をどうするつもりだ!」

 

「全部貴方の為です。きっと……いえ、必ず貴方は私に感謝するんです。あぁ……貴方が私に感謝されるのを想像するだけで胸が高鳴ります……はぁぁ、早く……早く本当の貴方のお傍に居て滅茶苦茶にして欲しい……!」

 

 内側から昂る感情を抑えるようにウェルシーは体をビクつかせながら俺の目を見ており、もはやその感情に恐怖を覚えた。

 あまりにも狂信的なウェルシーはなにかに気づき、ホテルの窓を見ると、その昂る感情が消え去り、淡々とした口調で警告をしてきた。

 

「あぁ、あとこの場から離れた方が良いですよ。どうやら、あっちは強硬手段に出たようですので」

 

「なんだって……?」

 

 突然ウェルシーがそんな警告をすると、ティアドロップがホテル外を見た途端、血相を変えた。

 

「花衣様っ! 伏せてください!」

 

 空の叫びにティアドロップが俺の腕を引いてさっきいた場所から離れさせた途端に氷の障壁を俺たち全員を覆うように展開した瞬間、窓ガラスから灼熱を帯びた黒い火球がこのホテル一室を火の海にした。

 

 さっきまであった料理は消し炭となり、壁や床が全て燃えて灰となっている。

 

 割れるガラスや砕ける破片、そして爆発の轟音が同時に耳に入り、頭が震える。

 炎で氷の障壁がゆっくりと溶けだし、割れたガラスから見える景色を見ると、その景色……いや、目に映る龍を疑った。

 

 黒い体に翼と手足、そして真紅の赤い目を持った龍が空を舞い、俺に向けて咆哮をあげた。

 

真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)……!?」

 

 俺たちの目の前には、確かに真紅眼の黒竜が空を飛び、空に口から火の玉……いや、黒炎弾を放とうとしていた。

 

「部屋の消化を頼みます!」

 

 あんなものもう一度ここに放ったらこの一室がどうなるか分からない。そう考えたのかレイがレッドアイズの前に経ち、閃刀の青いサークルを出現させると、青い装甲のシズクが現れ、レイはそれを装備し、窓からホテルの外に飛び出した。

 

 レイが飛び出した瞬間にレッドアイズの黒炎弾がレイに向かって飛び、すかさずレイは4つの青い盾を最大出力のバリアを展開して受け止めた。

 

 炎とバリアのぶつかり合いの余波でホテルの外装は溶け、俺達の居るところはまるで砂漠かのように熱くなっていく。俺達はティアドロップが作った氷の障壁に守られているから熱さはそれほどだが、レイは別だ。

 この中でも想像絶する熱さだと言うのに、これに耐えているレイはどれほどの高熱を耐えているのだろうか。

 

 歯を食いしばり、レッドアイズの攻撃を耐えたレイは焼けこげたシズクの走行を脱ぎさり、さらにサークルからハヤテの走行を呼び出して装備し、レールガンの銃口ををレッドアイズに向ける。

 

「お返しです!」

 

 狙いを定め、レールガンの光の如く弾丸がレッドアイズの体を貫くと、レッドアイズはよろめき、空から地へと落ちて行き、地面に到達する前に光となって消えてしまった。

 

「はぁ……はぁ……!」

 

 レッドアイズの攻撃を止め続けたレイはそのままウィドウアンカーで室内の柱にアンカーを引っ掛け、アンカーの引力で何とかこっちに戻ってきた途端、力尽きた様に倒れた。

 俺はレイの元に駆けつけ、ボロボロになったレイを介抱した。

 

「レイ! 大丈夫か?」

 

「何とか……大丈夫です。あっつ……」

 

 炎の攻撃に少し耐えきれなかった閃刀の白いスーツが所々焦げており、中にはスーツを貫通してレイの肌が火傷している箇所が何個もあった。それを見たティアドロップは火傷している場所を包むように小さな氷を作り出し、レイの火傷を冷やした。

 

「いつつ……あれ? でもそんなに冷たくは無いですね」

 

「その人に適温する冷たさにしてますが、冷やす事は出来ています。とにかくこれで応急処置は完了です」

 

「貴方に助けられるなんて思いもよりませんでした」

 

「お互い様です。……どうやらあの女は逃げたらしいですね」

 

 火の海になった部屋の中に、もうウェルシーは居なくなった。あるのは燃えた部屋であり、急いで六花達皆は氷を駆使してこの部屋の火を消した。

 幸い、窓ガラスが割れたおかげで煙が外に出ていき、一酸化炭素中毒にはならずに済んだのは御の字だ。

 

 消化も終わり、残り火も無いからこれでこのホテルが火事になる事は無いだろう。

 

「まさか真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)が出でくるとは思わなかったな……』

 

 レッドアイズの猛攻を間近で見た空がそう呟き、俺も同感の頷きをした。

 ウェルシーが忠告をしたということは、あれはウェルシーが呼んだものでは無いのは間違いない。

 

 となると1番怪しいのはレゾンだろうか。だが、そうなるとレゾンは精霊を呼び出す事も可能という結論に至ってしまう。

 硬手段に出た……とウェルシーは言っていたから、恐らくモンスターの物量で俺やウェルシーを倒そうとしたのだろう。

 

「それにしてもこれは明らかに……」

 

「見境が無さすぎるな」

 

 空も同じことを思ったのか、このホテルの一室を見た。

 焼けこげたテーブルと椅子に、カーテンと料理……さっきまで楽しい誕生日会があったことが嘘かの様に部屋は無惨な灰となっていた。

 

 この無惨で何も言えない光景を見ていると、服にしまった携帯から着信音が鳴った。携帯を見ると彼方さんの文字があり、俺は電話に出た。多分、俺の想像通りの内容だろうが……

 

『もしもし、花衣君か? ……すまない、カレン達が……』

 

「知ってます。ウェルシーが言っていました。花音が……あっちの手に渡ったって」

 

 電話の向こうの彼方さんは声を押し殺し、やるせない気持ちを抱いていた。

 

『そういえば、上から物凄い衝撃があったがそっちは大丈夫か? 何があった』

 

「それが……レッドアイズが俺らを襲ったって言うかなんというか……」

 

『何? レッドアイズだと? とにかく、一旦合流しよう。そちらに怪我人がいなければ、下に降りてきてくれないか?』

 

「こっちはレイが……」

 

 レッドアイズの攻撃を1人で受け止めたレイを見ると、レイはティアドロップの肩を借りて立ち上がっていた。

 

「私は大丈夫です」

 

「……分かった。そちらに行きます。何階にいるんですか?」

 

『ここから5階下のパーティー会場を行う為の部屋がある。そこで待っている』

 

「分かりました」

 

 彼方さんとの連絡を終え、レイの怪我を考慮して俺達は彼方さんがいる階まで移動した。

 レッドアイズの攻撃でエレベーターが使用不可になってしまったので、俺達は仕方なく階段でゆっくりと移動した。

 

「……花衣、すまないが先に行かせてくれないか? 雀の事が気になる」

 

「あぁ。分かった、気をつけろよ」

 

 空はいち早く階段を下り、先に彼方さんのところに向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 _現時刻 ダンスホール

 

 本来ここは煌びやかなパーティーを使う為の部屋であるが、今は重苦しい雰囲気で体が押し潰されそうな程酷かった。

 

 花音、霊香、そしてカレンが攫われた事、焔の意識が戻らない事。そして……ある母親の正体。

 雪崩のような情報量に皆は困惑しつつも、何とか前に進もうとしていた。

 

「さて、花衣君達がここに来る筈だ。その前に、知っておきたい事と決めたい事がある」

 

 彼方は、才華……いや、ウィッチクラフト・ジェニーに目を向けた。

 結論から言えば、花衣の母親的存在だった桜雪才華の正体は、精霊であるウィッチクラフト・ジェニー、またの名をサーヴァント・オブ・エンデミュオンであった。

 

 姿こそ普通の人間と全く変わらないが、人を超えた力と魔法を使い、ポルーションの毒を受けたローズマリーの体を治療した事をこの場にいる全員は目撃した。

 正体が暴かれた彼女は皆と目を合わせずにいた。

 

「ジェニーさん。貴方は花衣君の監視者なのか? 何の為に花衣君の母親になったんだ?」

 

「それは……」

 

「決まってる。コイツは花衣を殺そうとするチャンスをずっと狙っていたヤツ……! 母親なんて、名乗ろうとする資格が無い」

 

 ロゼが紅の閃刀を持ち、ジェニーに切りかかろうとしていた。だが、ロゼは歯を食いしばりながらその気持ちを抑え、閃刀を地面に突き刺した。

 

「花衣は貴方の事を本当の母親のように慕っていたのに!! それなのに……お前はそんな花衣を騙して、欺いて、最後にその手で殺めようとした!」

 

 声を荒らげ、喉が潰れるほど叫んだロゼに対してジェニーは何も言い返す事は無く、その態度に対してロゼは怒りを重ねた。

 

 一発殴ってやろうとロゼはジェニーに近づいたが、その間にドラゴンメイド・ハスキーが割り込み、ロゼの歩みを止めた。

 

「お待ちください。今ここで争う事はありません。どうか落ち着いてください」

 

「貴方だってそう。そもそも、どうしてドラゴンメイドがここに居るの? 貴方も花衣の監視者なの? だったら私の敵に変わりは無い! 貴方から先に……」

 

「止めてロゼ。少し落ち着こ」

 

 怒りに呑まれ、無意識に剣を振り上げていたロゼの腕をカメリアが抑えつけた。

 ロゼの怒りに狂った目はカメリアに向けられたが、カメリアは負けじとロゼの目を真っ直ぐと向かい合った。

 

「花衣がそんな事して喜ぶと思う?」

 

「っ……」

 

 花衣という名前にロゼは一瞬目を見開かせ、仮に2人を始末した後の花衣の顔を思い浮かべた。

 ロゼの頭の中にある花衣の顔はどんなものなのだろうか、絶望した顔か、或いは怒りに満ちた顔なのか、それを知るのはロゼ本人だけであり、ロゼは閃刀を地面に落とし、落ち着きを取り戻した。

 

「ありがとうございます。カメリア様」

 

「花衣の為だから。ところで彼方、決めておくべき事ってなに?」

 

「……ジェニーさんの正体を花衣君に明かすかどうかだ」

 

「どういう事だ」

 

「考えても見ろ。母親と慕っていた人が精霊で、監視者だった。……酷すぎるだろ」

 

 彼方の言う通り、この真実は何も知らない花衣にとっては残酷だった。

 たった1人の母親から、愛情ではなく疑いや命を落とそうとする目を向けられている事の悲しみや残酷さは計り知れなかった。

 

「だからジェニーさん。貴方が決めるべきだ。自分で正体を明かすか、隠すか。そして、隠すのなら条件がある」

 

「条件?」

 

「監視者とは何だ? そして、それが必要になる程の存在である花衣君の正体を、花衣君の前で言ってくれ。これを約束すれば、俺達は貴方の正体を花衣君に隠そう」

 

「……それは、扉の奥にいる方とそこで寝たフリをしている人もですか?」

 

 ハスキーがメガネを上げ、その2人に向かって問いかけると同時に扉がゆっくりと開けられ、そこに居たのは先にここに来た空だった。

 そして、全身包帯巻きにされつつも何とか起き上がった焔が痛みを堪えながら起き上がった。

 

「バレたか」

 

「いつつ……まぁ話は聞かせて貰ったわ」

 

「空っ!!」

 

 空の姿を見た雀は涙を流しながら真っ直ぐ空に向かうと、空の腕の中に体を寄せ、大きく泣き出した。

 

「空……空っ! 良かったっ、無事で……!」

 

「あぁ、お前も無事で何よりだ」

 

「でも花音達がっ……」

 

「分かってる。絶対に助けに行こう。……その前に問題があるそうだな」

 

 雀が泣き止むまで空は雀を抱き寄せ、奥にいるウィッチクラフト・ジェニーとドラゴンメイド・ハスキーを目にし、内心では驚きつつも、扉の前で話は聞いていたので冷静さは失ってなかった。

 だがそれよりも焔の様態に対して空は気にしており、当の本人の焔は心配させまいとガッツポーズをした。

 

「無理をするな」

 

「してねぇっての。もう怪我は大丈夫だ……いつつつ」

 

「言わんこっちゃない」

 

「うるせーな。これ以上あいつに心配事背負わせたらダメだろうがよ」

 

「その痩せ我慢はいつまで持つかな」

 

 焔の真意を理解した空は、焔が来ていた上着を元の持ち主に投げつけ、焔は体に巻かれた包帯や傷跡を隠すようにして上着を来た。

 

 焔は、自分の傷ついた体を花衣が見れば必ず花衣が自分自身のせいだと責めると考えたのだ。

 これ以上、背負う事はないだろうという焔なりの優しさなのだろう。

 

「んで? どうすんだ? 花衣に言うのか、言わないのか」

 

 焔はジェニーに対し問いかけた。

 

「……私は」

 

 焔の問に答えようとしたその時、大扉が開かれた。

 

 

 

 

 

 

「彼方さん、今来ましたよ。……ん? どうしたんだ?」

 

 ダンスホールの扉を開くと、そこには重苦しい空気と見た事ない人が1人いた。

 

 見た事ない人の姿を一目見て、人間では無く精霊だとすぐにわかった。メイド服にドラゴンの様な黒い角……何だっけあの人、どこかで見た事ある様な気がするけど、思い出せない。

 

 結構人気のテーマだったような気がする。

 

 だがそれよりも俺が気になったのはアロマージの方だ。アロマージ達は全員固まっており、その中心にローズマリーが目を閉じて倒れていた。アロマージ達の様子からしてどうやら気絶しているだけのようだ。

 

「花衣っ!」

 

 名前を呼ばれ、顔を向けると母さんがこっちまで走り出し、何も言わずに俺を抱きしめた。抱きしめた後母さんはゆっくりと俺の頭を撫で、静かに涙を流した。

 

「ごめんなさい……ごめんなさい……! 私、貴方の事をっ……」

 

「ど、どうしたの母さん? それよりも無事で良かった……!」

 

 俺も母さんの事を抱きしめ、母さんの無事を喜んだ。だけど、彼方さんや皆の様子がおかしかった。まるで、何かを隠しているような目をしていたが、そんな考えは頭の中から消え、母さんの無事を噛み締めた。

 

「怪我はない?」

 

「うん。そっちこそ大丈夫?」

 

「えぇ。あの人が守ってくれたから」

 

 そう言って母さんはメイドの人に目を向けた。明らかに精霊だが、母さんが見えると言う事は実体化してここにいるのだろう。

 母さんの視線に気づき、ゆっくりとメイドがこっちにやって来ると、メイドさんは礼儀良く頭を下げ、挨拶をしてきた。

 

「お目にかかります花衣様。私の名前は……ハスキーと申します。貴方方の呼び名で言うと、【ドラゴンメイド・ハスキー】とも呼ばれていますね」

 

「ドラゴンメイド*1……あぁ、そう言えばそんなのがあったな」

 

 確か2形態の姿があって、それを駆使して戦うテーマだったような気がする。そして、そんな人がこのタイミングでここにいるという事は……恐らく、ウェルシー関連についてだろうか。

 

「花衣、気をつけて。こいつも貴方の監視者よ」

 

 ロゼがハスキーの事を睨みながら俺の隣に立ち、ハスキーの正体に俺は驚いた。

 

「何だって?」

 

「……左様でございます。私は、とある方の命令によって貴方をずっと監視していました」

 

「どういう意味だ? それに、とある方って……」

 

「レゾンのトップ、天道白夜でございます」

 

 予想外の答えに声を失うほどの衝撃を受けた。レゾンの誰かが関係あるとは思っていたが、まさかトップが絡んでいるとは思わなかった。

 

 だが、これで確定した。レゾンと精霊は繋がっている。これが何を意味するかはまだ分からないが、多分、この後知ることになるだろう。だが、その前に俺は母さんを端目で見つめ、話を一旦止めた。

 

「……話す前に、母さんをここから離したい。母さんは本当に何も関係ないから」

 

 母さんだけは巻き込みたく無いし、知る必要も無い。だが、その行動に何故かロゼが睨んでいた。しかも、その視線は母さんに当てられたものであり、明らかにロゼの様子がおかしかった。

 

「ロゼ、何かあるのか?」

 

「何でもない。花衣、お母さんの護衛は任せて」

 

「……? 分かった、頼むぞ。母さん、ロゼと一緒に外に出てて」

 

「分かったわ。……本当にごめんね」

 

 母さんは訳も聞かず、何故か謝ってロゼと一緒にこの部屋から出ていった。何も聞かない事に少し妙だと思いつつも、安心の方が大きく、俺はハスキーの話を聞く。

 

「準備が出来たようですね。ではお話しましょう。何故私達のような監視者という者が存在するのか、そして何故それが必要になる程の存在、桜雪花衣様の正体を」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方は母親失格よ」

 

 部屋の外で、ロゼはジェニーにそう言い放った。ジェニーは何も言い返せず、ただ俯くだけでロゼの言葉を返した。

 

「花衣は本当に貴方のことを母親として愛していたのよ。それを貴方は今まで踏みにじってきた。そして、今だってそう。どれだけ花衣の想いを壊せば気が済むの?」

 

「私は私なりにあの子の事を母親として接してきたつもりよ」

 

「どの口がっ……いつの日も花衣の命を奪おうと、ずっと考えていたんでしょう?」

 

「そんな訳無い!!」

 

 初めてジェニーが声を荒らげ、ロゼに負けな程の鋭い目を向けた。ロゼは一瞬体を強ばらせ、思わず閃刀を構えた。

 

「じゃあなんで……なんで花衣の傍に居なかったの!? 母親なら、子供の傍に居るものでしょう!?」

 

「それは……」

 

「花衣の話では貴方は仕事……いえ、監視者の使命の為に花衣の下から離れていたわね。それで母親として接してきた? ふざけないで」

 

 ロゼは紅い閃刀の剣先をジェニーに突き付けた。

 

「貴方は正体を隠す事を選んだ。それは花衣の為だってことは分かっている。これ以上花衣に辛い事実を知って欲しく無いから」

 

 冷たい目でロゼは閃刀を振り下ろした。

 

「……死んで、花衣の為に」

 

*1
全てがドラゴン族で統一されており、通常形態とドラゴン形態を駆使して戦うテーマ

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