六花テーマを作って愛用したらそのまま俺への愛が重くなった件について 作:白だし茶漬け
スプレッドシート等を使って処理ミスが無いかの確認をしたりとか課題などがあってかなり長い期間空けてしまって申し訳ありません。ミスがありませんように(ーー;)
実は2人の正当な勝負はこれが初めて。(1回目はタッグ、2回目は拾ったカードとの勝負)
そしていつも通り2話続けてのデュエルとなっており、新たなカードが2枚の内1枚が登場します。
ですが、そのカードは2話目の後書きにて掲載します。何卒ご了承ください。m(_ _)m
周りは緑一面の平原、風は心地よく体を突き抜ける。
これから命が失うかもしれない場所だと言うのにこれ程までに清々しく、美しい場所は死に場所に相応しいのかもしれない。
そして、俺の命を奪おうとする人が俺の目の前にいる。その人は俺にデュエルディスクを投げつけるように渡し、左腕にそれを付ける。
ディスクは羽のように軽く、付けている感じはしなかった。どれ程の技術があるのかは知らないが、少なくともこの世界の技術では無いと言うのが直感で伝わっていく。
「さぁ、始めるぞ。俺と君の最後のデュエルを」
「最後……?」
「このデュエルに俺が勝てば、君の存在は消滅するんだ。この意味は分かるだろ」
「本気なんですね」
「あぁ……俺からの先行で行かせて貰うぞ。俺のターン、俺は手札の【銀河眼の光子竜】を捨て、手札から【銀河戦士】を特殊召喚」
銀河戦士
レベル5/光属性/戦士族/ATK2000/DEF0
「更に効果で、デッキから【銀河騎士】を加える。更にライフを2000払い、【銀河天翔】発動。墓地の【フォトン】モンスターを対象にし、対象にしたモンスターのレベルて同じ【ギャラクシー】モンスターを特殊召喚する」
星空彼方 残りライフ8000→6000
今彼方さんの墓地にいるモンスターはさっき【銀河戦士】で墓地に送った【銀河眼の光子竜】のみ……そのレベル8だから、同じレベル8のギャラクシーモンスターを特殊召喚出来るという事だ。
この状況に出すモンスターは決まっている。
「俺はデッキから【銀河眼の残光竜】を特殊召喚! 更に、【銀河天翔】の効果で、対象にした【銀河眼の光子竜】を墓地から特殊召喚!」
遠い空から2体のギャラクシーモンスターが1ターン目から現れ、俺を倒す意思を示す為に2匹の竜は気高く雄叫びを上げた。
「まだ終わらない。俺は【銀河眼の光子竜】と【銀河戦士】でリンク召喚。召喚条件は攻撃力2000以上のモンスターを含む光属性モンスター2体!」
「リンク召喚!? エクシーズじゃないのか!?」
「何もエクシーズだけがギャラクシーアイズの強みじゃない。俺はこのモンスターをリンク召喚する」
2体のモンスターが空の彼方に飛び立ち、太陽の輝きを纏った龍がこの地に降り立った。
「来い!
銀河眼の煌星竜
LINK2/光属性/ドラゴン族/ATK2000
「リンク召喚成功時、墓地の【銀河眼の光子竜】を手札に加える」
あのモンスターは確か……相手メインフェイズ時に手札・フィールドからフォトンかギャラクシーモンスター、銀河眼の光子竜を墓地に送れば、特殊召喚したモンスターを破壊出来るカードだ。
今彼方さんの手札は4枚だ。ここから展開したとしても、
破壊効果自体はカンザシの効果で何とか出来るが、その前の展開に絶対にモンスターは2体以上は必要だ。
展開の要所であの効果を使われたら、ギャラクシーアイズの火力で一気に敗北は確定する。
(だけどあの程度の展開なら……)
「まだ終わらないぞ。俺は魔法カード【トレードイン】を発動。俺は手札の【フォトン・エンペラー】を捨て、2枚ドローする。そして墓地に送った【フォトン・エンペラー】の*1効果で墓地から特殊召喚する 」
フォトン・エンペラー
レベル8/光属性/戦士族/ATK2800/DEF1000
「更に永続魔法【
銀河の召喚師
レベル4/光属性/魔法使い族/ATK1600/DEF1400
「【銀河の召喚師】の召喚時の効果により、墓地の【銀河眼の光子竜】を特殊召喚!」
銀河眼の光子竜
レベル8/光属性/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500
「銀河眼……!」
「まだだ。永続魔法【銀河百式】の効果発動。このカードがある状態で【銀河眼の光子竜】を特殊召喚した時。相手のエクストラデッキを確認する」
「何っ!?」
フィールドの銀河眼の手から光の流出が俺のデュエルディスクのエクストラデッキからカードを飛び出させ、俺のエクストラデッキ15枚が彼方さんの前に浮遊させた。
「……君らしいエクストラデッキだな。【銀河百式】の効果はこれだけじゃない。この中から1枚除外させて貰う。俺が選ぶのは【六花聖華ティアドロップ】だ」
「ぐっ……!」
彼方さんが六花聖華ティアドロップのカードを上空に投げると、銀河眼が光の糸をカードに巻き付け、そのカードを除外させた。
エクストラデッキを確認され、これからの展開や変わり種を見られてしまい、彼方さんはこれを元に展開の妨害をしてくる筈だ。
しかも俺の主力のティアドロップを除外されてしまい、ギャラクシーアイズの攻撃力を突破する事は難しくなってしまった。
除外されたティアドロップを取り戻すには、六花の返り咲きを使うしかない……が、彼方さんはそれすらと見越してる筈だ。
今改めて実感した。この人は……本気で俺を倒すどころか……この命までも消すつもりだ。
「更に俺は【銀河眼の光子竜】と【銀河眼の残光竜】でエクシーズ召喚!」
2体の龍が光の穴へと飛び込むと、その穴の向こうには銀色に輝く鎧を身にまとったドラゴンが船出の如く現れた。
「来い! 【No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー】!!」
No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー
ランク8/エクシーズ/光属性/ドラゴン族/ATK3000/DEF2500
「さらに装備魔法【銀河零式】で墓地の【銀河眼の光子竜】を墓地から特殊召喚」
「まだ出てくるのか……!」
「更にフィールドにいる【銀河召喚士】は、このカード以外の光属性モンスターのレベルを4にする。俺は【銀河眼の光子竜】のレベルを4にする」
「これでレベル4のモンスターが2体……」
あの2体のモンスターのレベル4。つまりランク4のエクシーズモンスターが現れる事になる。
彼方さんの手札のモンスターが光を帯びながらフィールドのモンスターとエクシーズの穴に飛び込むと、今度は白い小さな龍が流星のように飛び出してきた。
白銀を纏いし竜は光の流出の羽の羽ばたかせ、その出で立ちはどこか銀河眼の光子竜を彷彿とさせた。
「ランク4! 【
銀河光子竜
ランク4/エクシーズ/光属性/ドラゴン族/攻2000/守0
「【
「あれって……ランクアップする罠か?」
「更に魔法カード【エクシーズ・ギフト】を発動。【タイタニック・ギャラクシー】と【銀河光子竜】のX素材をそれぞれ1つ取り除き、2枚ドローする」
これで銀河光子竜のX素材は取り除かれ、X素材は無くなった。
「更に俺は手札の【銀河騎士】を効果でリリース無しで通常召喚する」
「……? 待ってください、さっき貴方は【銀河の召喚師】を通常召喚したはずじゃ……」
「俺のフィールドにいる【フォトン・エンペラー】にはもう一つ効果がある。こいつが存在する限り、俺はもう一度光属性のモンスターを通常召喚出来る」
「何だって!?」
「そして【銀河騎士】は効果でリリース無しで通常召喚可能なモンスターだ。効果は問題なく使える」
銀河騎士
レベル8/光属性/戦士族/ATK2800/DEF2600
「そして、【銀河騎士】がリリースしないで召喚した時、攻撃力を1000下げて墓地から【銀河眼の光子竜】を特殊召喚する」
「いつの間に……って、そうか。【エクシーズギフト】の時に取り除いたって……」
「そう、どっちも【銀河眼の光子竜】だ。その中の1枚を特殊召喚し、これでレベル8のモンスターが2体揃った。俺はレベル8の【フォトン・エンペラー】と【銀河騎士】でオーバーレイ!」
更にまたエクシーズの穴に2体のモンスターが飛びこみ、今度は黒い宇宙の様な鎧を纏った騎士がこの地に降臨し、その勇猛な眼差しはまるで槍になったかのように俺を貫く。
「来い! 【
No.90 銀河眼の光子卿
ランク8/エクシーズ/光属性/戦士族/攻2500/守3000
まずい……何も出来ないまま彼方さんの盤面が着々と埋まりつつある……だが、通常召喚も終え、これ以上の展開は無いと願いたいが、新たに2枚ドローした彼方さんは1枚のカードを俺に見せた。
「悪いがまだ補充させてもらう。2枚目の【エクシーズ・ギフト】発動。今度は【光子卿】と【タイタニック】の素材を取り除き、2枚ドロー。そして俺はカードを3枚伏せ、ターンエンドだ」
1ターン目終了
星空彼方:LP6000
手札:0 墓地:3 除外:0 デッキ:25
①②③④□
□⑤⑥⑧□
⑦ □
□□□□□
□□□□□
桜雪花衣:LP8000
手札:5 墓地:0 除外:1 デッキ:35
①②③:伏せカード
④:銀河百式
⑤:No.90銀河眼の光子卿(守備表示)
⑥:No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー
⑦:銀河眼の煌星竜
⑧:銀河光子竜
手札こそ全て使い切ったが、それを差し引いてもあまりある展開だ。
魔法を1度無効にし、攻撃の対象を自身へと変更させるタイタニックと、モンスター効果を無効にしながらも、相手ターンにカードを1枚加えられる
更に、銀河眼の光子竜を手袋から墓地に送れば特殊召喚されたモンスターを破壊できる
そして伏せカード3枚の存在が大きい。1枚は【永遠の銀河】と分かるが、後の2枚は不明だ。警戒するべきだが、今の俺の手札にバックを除去できるカードは無い。
「俺のターン!」
とにかくカードを1枚引き、現状の手札でどうにかするしか無い。
「この時【光子卿】の効果で、俺は2枚目の【銀河眼の残光竜】をエクシーズ素材にする」
このターン、必ず魔法とモンスター効果はそれぞれ1回無効にされるのは確定だ。そして彼方さんは俺のエクストラデッキを確認している。つまり、俺が出す手を読んでいるのは間違いない。
なら、止めに入るタイミングが決まっている筈だ。俺の予想が当たっている事を願い、俺ある魔法カードを発動させる。
「俺は魔法カード【予想GUY】を発動! デッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚する!」
「ここでは【タイタニック】の効果は使わない」
やっぱりここでは使ってこなかった。恐らくタイタニックの効果は六花来々の辺りで使って来るだろう。
確かに六花来々は強力なフィールド魔法だ。無効にされると手痛いが、何も出来ない訳じゃない。何故なら、このデッキは六花だけじゃないのだから。
「俺が特殊召喚するのはレベル1の【
聖種の地霊
レベル1/通常/地属性/植物族/ATK0/DEF0
「やはり【サンアヴァロン】……いや、そのデッキには花音さんの【アロマージ】が入ってるんだろ?」
「はい。このデッキは花音が使っていたカードも入っているデッキです」
彼方さんの言う通り、俺のこのデッキは花音が使っていたカードが半分ほど入れている。だから前使っていた蟲惑魔を抜き、改良したのが今のデッキだ。
「君のエクストラデッキを見た時、【アロマセラフィー・ローズマリー】と【マジョラム】がいたからな。何故花音さんのカードを使っている」
「……アロマージから頼まれたんです。『私達も花音を助ける手助けをさせて下さい』って」
デュエルディスクにセットされたデッキに指を置き、あの時言われた言葉と、ローズマリーの顔を思い出す。
いやローズマリーだけじゃない。ジャスミンやローリエ、カナンガやベルガモット、アンゼリカやマジョラムもアロマージ達皆が花音を助けたいと思っている。
いや、思っているんじゃない。絶対にそうしたいんだ。
真っ直ぐな目に、曲げない意志。そして離れていても切れない花音との絆を感じ、アロマージ達の願いを受け取った。そうして生まれたのがこのデッキだ。
「このデッキには、アロマ達皆が、花音を助けたい気持ちや意志が込められている。だから決めたんです。俺はこのデッキで花音……いや、霊香やカレンさんと助けるって決めたんです!」
「カレン……」
カレンさんの名前を出すと、彼方さんは小さく体を震えさせ、明らかな動揺を見せた。
「……「助ける」か。だが、どうやって助け出すつもりだ。俺達はウェルシー達がどこに行ったどころか痕跡さえ見つけられてない。それでどうやって助けられるって言うんだ」
「それは……」
「気持ちだけじゃ何も成し遂げられない。だから俺は君を倒す。ダークネスの依代である君を倒せば、少なくともあちらに動きがある筈だからな」
彼方さんの言う事は最もだ。ウェルシー達が俺を必要としているのならば、俺を倒せば間違いなくあちら側から動いて来るだろう。
痕跡も見つけられてない俺達にとって、彼方さんが今やっている事は、正しいかも知れない。
だが、俺は……俺は……
「俺はまだ生きていたい。ティアドロップ達や皆と、もっと生きていきたいんだ!」
単純で、誰もが持っている「生きる渇望」。死にたくない、まだ生きていたい。例え今までの俺が嘘にまみれていたとしても、この気持ち、精霊達への思いだけは嘘も何も無い。
「だから……俺はここで負けるわけにも、倒される訳にもいかないッ!」
「ダークネスの依代である君は倒されなければいけない存在だとしてもか?」
『黙りなさい。花衣様は、花衣様なのですから』
俺のデッキからティアドロップが隣に現れ、彼方さんの言葉を冷たく跳ね除け、氷のような視線を送った。
『花衣様は他の何者でもありません。ましてやこの世界を蝕む存在でもありません』
「だったら勝って証明してみせろ! 花衣君が花衣君である事を、君達が愛してやまない花衣君がどんな奴なのかをな!」
それはティアドロップに対しての言葉だが、俺に向けての言葉でもあった。
俺が俺である事の証明……それを彼方さんに今ぶつける!
ティアドロップに言わなくてもティアドロップが俺の意思が分かったのか、静かにティアドロップは姿を消した。
「俺は、【
「来い! リンク1【
聖天樹の幼精
LINK1/リンク/地属性/植物族/ATK0
「【
「俺は【
【
これでサンアヴァロンを軸とした展開は出来ないが、まだ終わってない。だが、終わってないのは彼方さんも同じだった。
さっき効果を使うために取り除いた素材は【銀河眼の残光竜】……つまり、あのモンスターの効果が発動してしまう……!
「素材に取り除かれた【銀河眼の残光竜】の効果発動。デッキから3体目の【銀河眼の光子竜】を特殊召喚する」
「3体目……!」
「そしてこの瞬間【
2枚目のティアドロップも除外されてしまい、これで俺のEXデッキの六花聖ティアドロップが失ってしまった。
容赦の無い妨害だが、まだタイタニックが残っている。あれをどうにかしなければ勝ち目は無い。
「だったらこれだ! 俺は永続魔法【アロマガーデニング】を発動!」
「アロマカードか……」
ここでも彼方さんはタイタニックの効果で魔法を無効にしなかった。だったら、この後の展開は通るはずだ。
「俺は【アロマージ・ジャスミン】を通常召喚!」
アロマージ・ジャスミン
レベル2/光属性/植物族/ATK100/DEF1900
「【アロマ】モンスターが召喚された事により、【アロマガーデニング】の効果でライフを1000回復します」
桜雪花衣 残りライフ8000→9000
「そして、ライフが回復したことにより【ジャスミン】の効果で1枚ドロー。そして、ライフが相手より多い場合手札の【アロマージ・ローリエ】は特殊召喚出来る」
アロマージ・ローリエ
レベル1/風属性/植物族/ATK800/DEF0
「更に自分か相手の墓地に植物族か昆虫族が存在する時、手札の【円喚師フェアリ】を特殊召喚する」
円喚師フェアリ
レベル3/チューナー/風属性/昆虫族/ATK800/DEF1500
「チューナーか……」
「だけど今ここでシンクロはしません。更に【ジャスミン】の効果で*3手札から【六花のひとひら】を通常召喚」
六花のひとひら
レベル1/水属性/植物族/ATK0/DEF0
「【ひとひら】の効果でデッキから【六花精スノードロップ】を手札に加え、フィールドの【ひとひら】と【ローリエ】でリンク召喚! LINK2【アロマセラフィー・ジャスミン】を召喚!」
アロマセラフィー・ジャスミン
LINK2/リンク/光属性/植物族/ATK1800
「【ローリエ】が墓地に送られた事により、俺のライフは500回復し、ライフが回復した事で【アロマセラフィー・ジャスミン】の効果でデッキから植物族の【六花精ボタン】を手札に加えます」
桜雪花衣 残りライフ9000→9500
これで大まかな準備は整った。ここから一気に仕掛ける……!
「【アロマセラフィー・ジャスミン】の効果! リンク先の【アロマージ・ジャスミン】をリリースし、デッキから植物族の【光の王マルデル】を守備表示で特殊召喚!」
(ここでその効果を使ったという事は……後から召喚するだろう【ストレナエ】のリリース手段は、【六花精ボタン】か……?)
「【マルデル】が特殊召喚された事により、俺はデッキから植物族の【六花のしらひめ】を加えます」
「罠発動【星遺物からの目醒め】を発動! このターン、俺はリンク召喚をする事が出来る」
「俺のターンにリンク召喚!?」
「俺は【銀河眼の光子竜】と【銀河眼の煌星竜】を素材に、2体目の【銀河眼の煌星竜】を特殊召喚!」
「今ここで2体目…?」
「意味はあるぞ。【銀河眼の煌星竜】がリンク召喚された時、墓地の【銀河眼の光子竜】を手札に加える。これで【銀河眼の煌星竜】の効果が使えるという訳だ」
なるほど……と感心している場合じゃない。あのモンスターは相手メインフェイズに手札の【銀河眼の光子竜】を墓地に送れば、特殊召喚された相手モンスターを破壊する効果がある。
ジャスミンが破壊から守れるのは戦闘のみだ。効果ではどうしようもない……
「それでも……まだ終わりじゃない! 俺は【マルデル】をリリースし、手札の【六花精スノードロップ】の効果で手札の【ボタン】と一緒に特殊召喚!」
「いつも通りの黄金展開だな」
「いつも助けられてますからね。【ボタン】の効果で、デッキから【六花来々】を手札に加えます」
「やはりそれを加えてきたか。だが、俺は【銀河眼の煌星竜】の効果で手札の【銀河眼の光子竜】を墓地に送り、【スノードロップ】を破壊だ」
「くっ……」
これで俺の場にはジャスミンとボタンとフェアリしか残っていない。
一応手札の【しらひめ】を使ったらあの効果は防げたが、それだと後に繋げられない。
「俺はフィールド魔法【六花来々】を発動!」
緑の芝生の広場に雪が降り、一瞬で世界は雪が包まれた銀世界となり、草木は全て白く染まった。
だが寒さは感じられず、むしろ春のような暖かさも感じられた。
だが、その暖かささえも吹き飛ばすように、銀色に纏った竜が咆哮を上げる。
「【タイタニック・ギャラクシー】の効果発動! 相手の魔法カードの効果を無効にし、エクシーズ素材にする」
「させない! 手札の【六花のしらひめ】の効果! 自分フィールドの植物族モンスター1体をリリースし、このカードをデッキに戻す事で、その効果を無効にする! 俺は【ボタン】をリリース!」
「やはり無効にされたか」
よし、これで目に見える妨害は全て超えた。彼方さんの2枚の伏せカードの内、1つは妨害によるカードでは無く、もう1枚も今の所使う様子が無い。この後も通るはずだ。
だが、フィールドに六花モンスターがいなくなった為、六花来々のサーチ効果は使えない……が、まだ俺の手札には出せる六花が残っている。
「俺は2枚目の【六花のしらひめ】を特殊召喚!」
六花のしらひめ
レベル4/水属性/植物族/ATK0/DEF0
「俺は【六花来々】の効果発動。デッキから【六花】魔法・罠をセットします。俺は【六花の返り咲き】をセットし、これをリリースして発動!」
返り咲きを発動した瞬間、彼方さんの場にいるタイタニックが雪の下から伸びる氷に包まれ、氷と共に散っていった。
「フィールド魔法【六花来々】の効果により、【返り咲き】のリリースコストを【タイタニック・ギャラクシー】に移します」
「……随分と久しぶりに見るカードだな」
「そうですね。このカードは、貴方と俺が知り合うきっかけになったカードでもありますね」
同時に、レゾンカードという存在が世間に知られたきっかけでもある。このカード1枚によって、俺は彼方さんと出会い、世界は大きく変わった……と、思っていた。
だが、その変わった世界は変わったと思い込んでいた。
本当は何も変わってなく、俺自身が変わったと思い込まされていたのだ。
嘘に支配された自分の世界は、もう何が真実でどれが本物なのか分からない。だけど、確実に言える事は1つある。
鼓動する胸を抑え、決意を握りしめるように拳を握る。
「俺がこれまで抱いた気持ちや意思は嘘なんかじゃない。昔の俺が幻に包まれた世界で、心さえも支配されたとしても……今の俺の気持ちは、嘘なんかじゃない!」
俺の意思に応えるように4枚のカードがそれぞれデッキに戻ると、デッキトップが青く光り始めた。
「【六花の返り咲き】の効果で、墓地と除外されている【六花】モンスターを任意の数デッキに戻す」
除外ゾーンから六花聖ティアドロップと六花聖華ティアドロップの2枚。墓地からボタンとスノードロップの2枚をデッキに戻し、これでEX含めてデッキに戻したカードは4枚だ。
「そして、デッキに戻したカード2枚につき、俺はデッキからカードを1枚ドローできる。俺が戻したのは4枚。よって2枚ドロー!」
これで全て使い切った手札が補充できた。それに、除外されたティアドロップをデッキに戻せた為、これでティアドロップが使える。
だが終わりじゃない。【六花の返り咲き】の効果はここからだ。
「【六花の返り咲き】には、もう1つ効果があります。モンスターをリリースして発動した場合、そのリリースしたモンスターを植物族として扱い、このカードはモンスターカードへと変わる!」
この銀世界の雪の中から巨大な氷の蕾咲き誇り、その蕾が開く。
開花した氷の花からは氷の竜がゆっくりと降り立ち、その姿は先程リリースしたタイタニック・ギャラクシーそのものだった。
「俺がリリースしたのは【タイタニック・ギャラクシー】。よって、このカードは【タイタニック・ギャラクシー】として扱います」
「しかも効果はそのままで植物族としても扱うのか……厄介なカードを生み出したものだな」
本来、エクシーズモンスターをリリースしてこの効果を使っても効果は使えないから意味が無い。が、タイタニックの様なタイプは別だ。
タイタニックの魔法カードの無効はエクシーズ素材無しで使える効果だ。これで魔法を1回無効にする事が可能だ。
「俺はレベル4の【しらひめ】にレベル3の【フェアリ】をチューニング!」
フェアリが3つの光の輪となり、しらひめがその輪をくぐると4の星の光となる。光と光が重なり、新たなモンスターが現れると、まるで大木のような巨大な体に、新緑色の宝石が突き刺さるような出で立ちをした巨人が現れた。
「来い! 【サークル・オブ・フェアリー】!」
サークル・オブ・フェアリー
レベル7/シンクロ/風属性/植物族/ATK2200/DEF2500
「シンクロか……」
「バトルだ! 【タイタニック・ギャラクシー】になった【六花の返り咲き】で【銀河光子竜】を攻撃!」
【タイタニック】として扱うから、その攻撃力は3000だ。【銀河光子竜】の攻撃力は2000。十分に差はあった。
星空彼方 6000→5000
「ぐっ……!」
「更に、【サークル・オブ・フェアリー】で【銀河眼の煌星竜】に攻撃!」
【銀河光子竜】の効果での攻撃力アップは、そのモンスターがいなければ適用されない。ギリギリだが、攻撃力2000に届き、【サークル】の拳が【銀河眼の煌星竜】に届き、そのまま爆散させた。
星空彼方 5000→4800
「ここで【サークル・オブ・フェアリー】の効果! 昆虫族か植物族の戦闘によってモンスターが破壊された時、そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与え、その分ライフを回復する!」
【銀河眼の煌星竜】の攻撃力は2000よって、2000のダメージが彼方さんに与えられ、俺はその分ライフを回復する事になる。
【サークル・オブ・フェアリー】の新緑の宝石が光り輝き、光が光線となって彼方さんへと撃ち出され、地面と接触した瞬間爆発した。
「ぐっ……ぁぁぁ!!」
星空彼方 残りライフ4800→2800
桜雪花衣 残りライフ9500→11500
それは明らかにソリッドビジョンでは無い攻撃だった。爆発の熱と風がこっちまで届き、爆風で彼方さんは後ろへと吹き飛ばされ、ボロボロになっていた。
「彼方さん!?」
急いで彼方さんの安否を確認しようと走り出すが、いきなりレイが前に立ちはだかった。
「レイ!? 何してるんだ! 退いてくれ!」
「出来ません。花衣さん、あの人は敵です! 貴方の命を奪おうとしている人なんです!」
「だからって……」
「その……通りだっ!」
爆煙が晴れ、その向こうにはよろめきながらも立ち上がった彼方さんがいた。息が荒れ、顔にも少し傷が生まれ、明らかにデュエルで出来る傷じゃない。
それでも彼方さんは歯を食いしばって痛みに堪え、力強い眼で俺を睨んだ。
「っ…はぁ…はぁ……。俺が渡したデュエルディスクは、君を倒す為に作られた物だ。精霊の力を最大限に引き出す……つまり、モンスターの攻撃が現実になるという事だ」
「じゃあなんでそれを俺に……」
「こっちのを渡した方が安心出来るからな」
最もらしい理由を言いながら、彼方さんは口元に出た血を拭いながら立ち上がった。
「レイの言う事は正しい。俺は君の命を奪おうとしているんだ。敵に情けは無用だぞっ!」
「でも俺は……」
「くどい!!!」
「っ……」
「俺と君は敵同士だ! 俺は君を倒してカレンを助ける!」
聞いた事ない彼方さんの叫びは、まるで体を貫く槍の様な迫力があった。俺はそれ以上踏み込めず、レイも俺の前に出て守るようにして庇った。
「どうした、まだ君のターンだぞ」
「……カードを1枚伏せて、ターンエンドです」
まだジャスミンの攻撃が残ってはいるが、ジャスミンの攻撃力では彼方さんのモンスターの守備力には適わない。光子卿を残す事にはなるが……仕方がない。
だが、彼方さんの手札は0枚だ。次を凌げば俺のターンで一気に勝てると思った矢先、彼方さんは1枚目の罠を発動した。
「罠発動【活路への希望】!」
「そのカードは……!」
「ライフを1000払い、君とのライフの差2000につきカードを1枚ドローするカードだ。ライフ回復が仇となったな」
星空彼方 残りライフ2800→1800
俺のライフは11500に対し、今の彼方さんのライフは1800でその差は9700。
つまり、彼方さんは今、カードを4枚ドローする事になる。
2ターン目終了
星空彼方:LP1800
手札:4 墓地:9 除外:0 デッキ:25
①□③□□
□④□□□
□ ⑤
⑩□□⑥□⑦
□⑧□□⑨
桜雪花衣:LP11500
手札:1 墓地:10除外:0 デッキ:25
①:伏せカード
③:銀河百式
④:No.90銀河眼の光子卿(守備表示)
⑤:アロマセラフィー・ジャスミン
⑥:サークル・オブ・フェアリー
⑦:No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー
(六花の返り咲き)
⑧アロマガーデニング
⑨:伏せカード
⑩:六花来々
「俺のターン、ドロー」
あっという間に手札が5枚となり、これでこのターンに決着をつけられる可能性が高くなってしまった。
10000を越えるライフがあったとしても、ギャラクシーアイズが相手では心もとないと言ってもいい。
ここで迎え撃つ準備ををしなければ、俺に勝機は無い。
「罠発動【六花深々】。これを【六花来々】の効果で【銀河眼の光子卿】をリリースして発動し、墓地から【六花精ボタン】と【アロマージ・ローリエ】を守備表示で特殊召喚」
「リリースされる前に【銀河眼の光子卿】の効果発動。デッキから【銀河騎士】を手札に加える」
「ですが【ボタン】と【アロマージ・ガーデニング】の効果が発動。まずは【ボタン】の効果で【六花絢爛】を手札に加えます」
これで俺のフィールドには六花モンスターが存在し、これで墓地のしらひめの効果が使える。
更にフィールド魔法の六花来々でリリースコストを相手モンスターに押し付ける事も可能となり、これで一応は凌げるはずだ。
「次に【アロマージ・ガーデニング】の効果でライフを1000回復します」
桜雪花衣 残りライフ11500→12500
「そしてライフが回復した事により、【ローリエ】と【ジャスミン】の強制効果発動。【ローリエ】の効果で【ボタン】をチューナーとし、【ジャスミン】の効果でデッキから【六花精シクラン】を手札に加えます」
「ならこっちは魔法カード【貪欲な壺】発動。墓地の3体の【銀河眼の光子竜】と【銀河眼の残光龍】【タイタニック・ギャラクシー】をデッキに戻し、2枚ドロー」
「手札補充……そうはさせない! 俺は【タイタニック・ギャラクシー】の効果でその効果を無効!」
「【光子卿】の効果発動。その効果を無効にする。俺が墓地に送ったX素材は【銀河騎士】。その【タイタニック】は破壊させてもらう」
「ここだ……! 墓地の【六花のしらひめ】の効果でそれをむこ……」
「手札から速攻魔法【墓穴の指名者】発動し、【しらひめ】を除外」
「なっ…!」
ここに来て墓穴の指名者……あれを止められる術はなく、フィールド上に緑肌の腕が地面から現れ、墓地のしらひめの体を掴むと、そのまま除外ゾーンへと持っていくように地中へと戻った。
「【墓穴の指名者】の効果は、墓地のモンスターを除外し、その効果を無効にするカード。これで【光子卿】の効果は発動し、君の【タイタニック】の効果は無効になり、破壊される」
そして【貪欲な壺】の効果で彼方さんは2枚ドロー出来る。最初のターンで【貪欲で強欲な壺】を使ったせいで彼方さんのデッキ枚数は少なくなっている。
つまり、戻したカードがそのまま手札に返ってくる可能性が高いという事になる
「……来たか。更に儀式魔法【星雲の集い】発動!」
俺の目に映る星々のカードが現れた瞬間、全身の血の気が引いた。
ありとあらゆる場面で勝利の為の布石を積み重ねる。それが彼方さんのスタイルだ。これまで2度彼方さんと戦ってきたが、この考えが手に取られる感覚に打ち勝てるビジョンが見えない。
「フィールドの【銀河眼の光子竜】と【フォトン・エンペラー】を素材に儀式召喚!」
上空の空から眩い光が彼方さんに差し込むと、彼方さんの目の前には星々を纏った巨大な槍が粒子を纏って現れ、彼方さんはそれを力強く握りしめ、地面から抜き、大空へと槍を投げた。
「銀河を超えし天翔る星の竜よ、今ここに闇を照らせ!」
その言霊に答えるかのように槍は光り輝き、光の龍へと姿を変えた。
「来い! 【
銀河心眼の光子竜
レベル10/儀式/光属性/ドラゴン族/ATK4000/DEF3500
「レゾンカード……」
「そう。君を倒す為に作られたカードだ」
明らかな敵意を持っている【
まるで心臓が掴まれているかのように苦しい。いや、まるで。では無く、実際にそんな状況みたいなせいで恐怖が込み上げ、呼吸が上手くできない。
「更に【フォトン・エンペラー】の効果で自身を墓地から特殊召喚し、手札の【銀河騎士】をリリース無しで通常召喚する」
銀河騎士
レベル8/光属性/戦士族/ATK2800/DEF2600
「【銀河騎士】がこの効果で召喚した時、墓地の【銀河眼の光子竜】を特殊召喚する。そして【銀河百式】の効果発動。EXデッキの【六花聖華ティアドロップ】を除外する」
「くっ……! しかもこれでレベル8のモンスターが3体……!」
「行くぞ! 俺は【銀河眼の光子竜】【銀河騎士】【フォトン・エンペラー】でオーバーレイ! 3体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!」
光の穴に3体のモンスターが混ざり合い、紅の光を纏った竜が降臨する。
「逆巻く銀河よ、今こそ怒涛の光となりて姿を現すがいい! 降臨せよ! 【|超銀河眼の光子竜《ネオギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン》】!」
超銀河眼の光子竜
ランク8/エクシーズ/光属性/ドラゴン族/ATK4500/DEF3000
「【超銀河眼の光子竜】の効果。こいつが【銀河眼の光子竜】を素材に召喚した時、このカード以外の効果は無効になる」
「くっ……だけど、そのモンスター達だけじゃ俺のライフは削れな……」
「いいや、これから君のモンスターは全て星屑と化す」
「……?」
「罠発動【永遠なる銀河】! 俺の場の【
「ランク8より4つ上……って事はまさか!」
銀河光子竜がその体に七色に輝く虹彩を身にまとい、手足は鋭く徐々に巨大化させ、彼方さんは当時に眩く光るカードを掲げた。
「空を超え、銀河を超え、暗闇の
光り輝くカードは輝きを終えて1枚のカードと化し、新たな銀河の竜が銀河から大地へと降臨した。
その姿は白銀の鎧を身にまとい、翼がまるで宇宙のような星々の身にまとった星々は、目を奪われかけた。
だが、徐々その光に恐怖心を抱き、銀河の眼を持った竜は大地と宇宙を震わせる叫びをあげた。
「これが君を倒す俺の覚悟!! 降誕しろ! 【|銀河心眼の流星光子竜《コズミックアイズ・ミーティア・フォトン・ドラゴン》】!!」
銀河心眼の流星光子竜
ランク12/エクシーズ/光属性/ドラゴン族/ATK5000/DEF5000
「攻撃力5000!?」
圧倒的な攻撃力と守備力、そして星を相手にしているような強大さに体が震えてしまう。
「これが俺の覚悟だ……!」
その覚悟が形となったドラゴンは大地を揺るがすほどの咆哮を上げ、俺に牙を向けた。
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